【2026年】星空の撮り方・星空撮影向けカメラの選び方 おすすめカメラ3選をご紹介

星空撮影向けカメラの選び方
星空撮影向けカメラの選び方

最終更新:2026/8/1

見上げるたびに私たちを圧倒する、夜空に広がる無数の星々。日常を忘れ、星々の息吹を写し出すあの美しさを、そのまま写真に残したいと思ったことはありませんか?
一見、ハードルが高そうに見える星空撮影ですが、正しい知識と最適な機材さえあれば、誰にでも息をのむような美しい星景写真を撮ることができます。

ここでは神秘的な夜空を撮るための基礎知識やカメラ機材選びのポイント、おすすめモデルをご紹介します。

星空撮影の前に知っておくべき3つの基礎知識



「新月」の前後がチャンス

月は想像以上に明るく、星の光をかき消してしまいます。星空撮影に最も適しているのは、月が出ない「新月」の前後数日間です。月齢を事前にチェックして日程を決めましょう。流星群など撮影できるタイミングが限られている場合は、月が沈む時間や月明かりの影響が出にくい場所をチェックしておきましょう。

明るい満月

「光害(ひかりがい)」のない場所を選ぶ

地上の明かりも星空撮影の大敵です。街灯や都市の明かり(光害)があると、夜空が白く写ってしまいます。山間部や海岸沿いなど、人工の明かりが少ない暗い場所を選びましょう。専用のレンズフィルターを使用することで、光害を除去することも可能です。

光害

ルール(計算式)に従って撮影時間の目安を決める

地球は自転しているため、夜空の星は東から西へ動いていきます。そのため、長い時間シャッターを開け続けると星が線になって流れてしまい、全体的にぼやけた印象になってしまいます。星を点として写すためには、計算式に則って露光時間(秒)を決めましょう。

かんたんな目安として「500ルール(500÷レンズの焦点距離=露光時間)」という計算式を覚えておくと撮影時間を決めやすくなります。
さらに厳密な計算式として「NPFルール」というものもあります。NPFルールは複雑な計算式になるため計算ツールやアプリを活用しましょう。

長すぎた撮影時間


星空撮影のポイント



【ポイント1】星空撮影のカメラ基本設定

星空の撮影には、マニュアル設定が不可欠です。そのため、基本的にはミラーレスや一眼レフカメラを使用することをおすすめします。



1.カメラの設定は「マニュアル(Mモード)」
・絞り(F値): 最も明るい値(開放F値)に設定
・ISO感度: まずは ISO3200~6400を基準に
・シャッター速度: 10秒~20秒(500ルールを基準に調整)

カメラ基本設定

2.ピント合わせは「マニュアルフォーカス」
暗い夜空ではオートフォーカスが効きません。また、遥か遠くにある星ですが、フォーカスリングを無限遠(∞)にしてもピントは合いません。撮影の際は背面モニターの表示を最大まで拡大し、もっとも明るい星が一番小さく(シャープに)なる位置にフォーカスリングを手動で合わせます。なお、目印の星がない場合は、2km以上先の街灯などにピントを合わせるという方法もあります。

マニュアルフォーカス

3.セルフタイマー・リモコンで手ブレを徹底排除
風や振動はいわずもがな、シャッターボタンを押すわずかな振動でも写真がブレてしまいます。そのため、押してから一息置いて撮影する「2秒セルフタイマー」や、ケーブルシャッターもしくはワイヤレスリモコンを使用しましょう。スマホアプリでのリモート操作も可能ですが、周囲に他の撮影者がいる場合は画面の明かりが迷惑になってしまうため十分に注意が必要です。

カメラ基本設定



【ポイント2】星空撮影に最適なカメラとは

星空撮影は、カメラにとって最も難しい「暗所での撮影」になります。そのため、以下の性能が重視されます。

大型のイメージセンサー(フルサイズ推奨)
センサーサイズが大きいほど光を多く取り込めるため、ノイズの少ないクリアな画質が得られます。

キット構成

優れた高感度耐性
500ルール・NPFルールに合わせた露光時間の場合、十分な明るさを得るためにはISO感度をかなり上げて撮る必要があります。ISO感度は上げるほどノイズが乗りやすく、星空のような全体が暗い写真では目立ちやすくなります。ISO感度を3200や6400に上げても画面がザラつかない、フルサイズセンサーや最新の画像処理エンジンを搭載したカメラが理想です。

高感度比較

暗所での視認性を高めるアシスト機能
ファインダーやモニターの表示が暗いと、目印となる星すら見つけるのが大変になってしまいます。モニターの明るさを一時的に上げ、暗い星でもピントを合わせやすくする機能(ライブビューブーストなど)があると、現場でのストレスが軽減します。

ライブビューブースト

【ポイント3】星空撮影に最適なレンズとは

カメラボディ以上に重要なのがレンズの選択です。星空撮影で使用されることの多い超広角・大口径レンズは高価格なモデルが多いですが、割り切ってマニュアル専用レンズを選択するという選択肢もあります。

開放F値がF2.8以下の明るいレンズ
星空の撮影にはF1.4、F1.8、F2.8といった「明るい(F値が小さい)レンズ」が不可欠です。レンズが明るければ、ISO感度を抑える、もしくは露光時間を短くすることができ、画質が劇的に向上します。

明るいレンズ

焦点距離24mm以下の超広角レンズ
星空の広大さや、夜空と地上の風景(山や木々、建造物など)を一緒に写し込む「星景写真」には、広い範囲を写せる超広角レンズが圧倒的に有利です。
焦点距離が極端に短いレンズには、肉眼と同じように写る超広角レンズのほか、画面が大きく歪曲し独特の写りをする魚眼レンズもあります。魚眼レンズは超広角レンズよりもさらに広く撮影できるのが特長です。逆に超広角レンズは画面端まで歪みや収差が少ないほど優れたレンズとされています。

超広角レンズ・魚眼レンズ

収差(サジタルコマフレアなど)が少ないレンズ
超広角レンズは画面周辺での画質や明るさの低下が出やすいレンズです。加えて、絞り開放設定もレンズの画質が甘くなり、シャープな印象にになりにくくなります。これらの画質低下や、画面の周辺部で星が歪んで写ってしまう現象(サジタルコマフレア)を抑える設計のレンズが、星空用として高く評価されます。

サジタルコマフレア

【ポイント4】揃えておきたい便利な撮影機材

強固な三脚

数十秒間カメラを完全に固定するため、振動に強いカーボン製や風の影響を受けにくいがっしりした三脚が必須です。ストーンバッグなどで重心を下げるのも大切です。

>カーボン三脚を見る

レリーズ・リモコン

シャッターブレの防止に加え、連続撮影(インターバル撮影)にも必要です。スマホアプリで代用することもできますが、周囲に配慮しながら使用しましょう。

>レリーズ・リモコンを見る

レンズヒーター

レンズに巻き付けるUSBヒーターです。夜間は結露でレンズが曇ってしまうことがありますが、レンズヒーターがあれば簡単にレンズを温めておくことができます。

>レンズヒーターを見る

赤色光ライト

暗闇での作業に使用します。暗さに目を慣らすため、また他の撮影者の迷惑にならないように、刺激の少ない「赤色光」を搭載したものを使用しましょう。

>おすすめモデルを見る

レンズフィルター

星空をより印象的な写真にするなら、レンズフィルターを使用しましょう。代表的なものが、光害除去フィルターとソフトフィルターです。フィルターは基本的にレンズ前面に取り付けますが、魚眼レンズのように前玉が出っ張っているものなど取り付けられないものもあります。そういったレンズでも撮影できるよう、レンズの後ろ側やセンサー前に取り付けられるタイプも用意されています。

レンズフィルター
光害除去フィルター

街灯や建物の照明などの人工光が大気中で拡散し、夜空全体を明るくしてしまう光害。光害が写真に表れると空がオレンジ被りしたように写ってしまい、コントラストも低下するため、霞みがったような写りになってしまいます。
光害除去フィルターは光害の原因となるナトリウム灯や水銀灯の波長のみをカットするように作れています。他の波長の光はカットしないため、不自然に減光したりなどはありません。
撮影後の写真は青みが強い写真になりますが、気になる方はRAW現像で好みの色合いに調整してください。

>おすすめ光害除去フィルターを見る

おすすめ光害除去フィルター
ソフトフィルター

明るい光源やハイライト領域を滲ませて、柔和な雰囲気を表現するソフトフィルター。この効果は、星空の撮影にも大いに役立ちます。
雲一つないクリアな空を撮影すると、まるで無数の針で刺したかのように夜空に沢山の星が写ります。これでも綺麗な写真と言えますが、肝心の星に立体感がなく、目で見た時のような星の明るさの違いや色の違いなどを感じることはできません。
人の目が感じている「明るい星ほど大きく輝いて見える」「星ごとに色味が違って見える」といった印象は、目の中で起きている自然なにじみや光の広がりによるものですが、カメラはそれを自動的に補ってくれないため、どうしても立体感を感じにくい写りになってしまうのです。そこで、肉眼で見た時のようなにじみを加えられるソフトフィルターを使用することで、星々の光を少しだけ大きく、個性豊かに撮影することができるようになります。

>おすすめソフトフィルターを見る

ソフトフィルター

ポータブル赤道儀

本来は天体望遠鏡とセットで使う赤道儀を、カメラ撮影用に小型化したのがポータブル赤道儀です。赤道儀は日周運動に合わせて自動で動き、目的の星を追尾することができます。
カメラ単体では星が流れてしまうような長時間露光でも点のまま撮影することができるため、より多くの星々や、銀河、星雲といったぼんやりとしか見えないものまで写真に残すことができます。
三脚と雲台の間に組み込み、本体の覗き穴で北極星の位置に合わせることでセッティングできます。ポータブル赤道儀のぶん重心が高くなるため、三脚が不安定にならないようにしましょう。

>ポータブル赤道儀を見る

ポータブル赤道儀

よくあるご質問


キットレンズでは星空は撮れない?
撮影することはできます。ただし、キットレンズは開放F値が F3.5やF4.5などやや暗いものが多いため、その分ISO感度を高く設定する必要があります。まずは手持ちのレンズで挑戦し、ノイズや明るさに物足りなさを感じたら、単焦点などの明るいレンズをご検討ください。
冬と夏、どちらの季節が撮影におすすめ?
それぞれに異なる魅力と注意点があります。
・夏(5月~8月)は最も華やかな「天の川の銀河の中心部」が見えるため、ダイナミックでカラフルな星空が撮れます。
 虫よけ対策、寒暖差対策に加え、野生動物などに対する安全対策が必要です。
・冬(11月~2月)は空気が非常に澄んでおり、オリオン座など明るい一等星が多いため、シャープで美しい星空が撮れます。
 防寒対策を万全にし、機材の結露や、寒さによるバッテリー性能の低下にも備えましょう。
スマホの「星空モード」とデジカメでは何が違う?
スマホは「複数枚の写真を合成して綺麗に見せる処理」に優れていますが、引き伸ばして見たときのディテール(1粒ずつの星の輝きや色)や、暗い部分のノイズの少なさは、センサーサイズの大きい一眼カメラが圧倒的に優れています。また、撮影者の意図通りに表現をコントロールできる自由度も一眼カメラの特権です。

ヨドバシ・ドット・コム おすすめモデルのご紹介



高感度ノイズ耐性と解像度のバランスが絶妙なオールラウンダー

SONY α7C II
暗い場所でも被写体を確認できる「ブライトモニタリング」機能を搭載。豊富なEマウントの超広角・大口径レンズ(サードパーティ製含む)から、予算に合わせてレンズを選べるのが最大の強みです。
> 詳しく見る

フラッグシップ譲りの基本性能を持つミドルクラス

Nikon Z 6III
暗所での視認性を劇的に高める「スターライトビュー」や、メニュー画面を赤色表示にして目を暗闇に慣らしやすくする「温色画面表示」など、ニコン伝統の星空撮影アシスト機能が極めて充実しています。
> 詳しく見る

独自のコンピュテーショナル・フォトグラフィーと多彩な撮影サポート機能

OM SYSTEM OM-5 Mark II
通常はマニュアルで行う緻密なピント合わせをカメラ任せにできる「星空AF」を搭載。さらに、シャッターを開けっ放しにしても地上が白飛びせず、星の軌跡だけがリアルタイムで液晶に描かれていく「ライブコンポジット」といった機能で撮影をサポートします。
> 詳しく見る


タムロン 12-20mm F2.8
空間をまるごと飲み込むようなダイナミックな表現を可能にする超広角レンズ。星景写真も画面周辺までを精細に解像します。さらにズーム全域で開放F2.8通しとなっており、撮影意図にあった画角で撮影できます。
対応カメラ:ソニーEマウント/ニコンZマウント

シグマ 20mm F1.4 DG DN|Art
暗所での視認性を劇的に高める「スターライトビュー」や、メニュー画面を赤色表示にして目を暗闇に慣らしやすくする「温色画面表示」など、ニコン伝統の星空撮影アシスト機能が極めて充実しています。
対応カメラ:ソニーEマウント/ライカLマウント