【2025年】ミラーレスカメラ&一眼レフカメラ用望遠レンズの選び方

カメラレンズは人間の視野に近い50mm前後を標準として、より広い画角のレンズを広角レンズ、狭い画角のレンズを望遠レンズと呼んでいます。一般的な一眼カメラのダブルズームキットは広角~標準のズームと中望遠~望遠の2本で構成されており、幅広いシーンに対応できます。超望遠のようにキットレンズではカバーできない画角が必要な被写体の撮影や、より高画質かつ早いシャッタースピードが望める明るいレンズが欲しい場合には、レンズの買い替えや買い増しがおすすめです。

カメラのセンサーサイズ規格によって、同じ焦点距離でも撮影範囲が異なります。センサーが小さくなるに従い画角は狭くなり、望遠寄りの性能になります。焦点距離が長くなればそれだけレンズ本体も大きくなりますが、センサーサイズの小さいカメラはより遠くの被写体を引き寄せることができるため、同等の画角でも小型で取り回しに優れた望遠レンズが揃っています。
画質の面ではフルサイズ一眼が有利になりますが、望遠レンズの利便性の高さからサブのカメラを持っているユーザーも少なくありません。
■遠くの被写体を大きく写す「引き寄せ効果」
遠くにある被写体を大きく写したいときは望遠レンズの出番です。スポーツシーンや野生動物など、近づけない被写体の撮影にも威力を発揮します。デジタルズームやトリミングでは得られないシャープな像で被写体のディテールを描き出します。
■前後の遠近感を弱める「圧縮効果」
レンズを通して見える風景は、距離が近いほど遠近感が強く、遠くなるほど弱くなります。風景の一部分だけをクローズアップして切り取る望遠レンズは、前後の風景を圧縮したような写真を撮るのに向いています。例えば街並みの賑わいや桜・紅葉で彩られた並木道を撮影するとき、広角レンズで全体を写すより、離れた場所から望遠で撮影したほうがぎゅっと情報が凝縮された印象の写真になります。
■浅い被写界深度で被写体を際立たせる「ボケ効果」
望遠レンズは被写界深度(ピントが合っているように見える範囲)が浅く、背景を大きくぼかして被写体をくっきりと浮かび上がらせることができます。このボケ描写はレンズの明るさやカメラのセンサーサイズによって、同じ画角でも差が出ます。(APS-Cセンサーでの200mmは1.5倍の300mm相当の画角ですが、ボケ具合は200mmのままとなります)背景ボケの美しさもレンズの性能や絞り羽根の設計によって異なるため、選ぶ際には注目してみてください。
■焦点距離による画角の比較
焦点距離:27mm相当
焦点距離:52mm相当
焦点距離:75mm相当
焦点距離:105mm相当
焦点距離:150mm相当
焦点距離:300mm相当
焦点距離:450mm相当
■焦点距離による圧縮効果と背景ボケの比較
焦点距離:75mm相当
焦点距離:150mm相当
焦点距離:300mm相当
焦点距離:600mm相当

●光学式手ブレ補正
手持ち撮影時にはぜひ欲しい手ブレ補正。三脚撮影を想定している大型レンズやカメラボディ内手ブレ補正を採用しているマウントのレンズには搭載されないこともあります。レンズ内式手ブレ補正はボディ内手ブレ補正より安定した画面で被写体を狙うことができます。

●流し撮り(スポーツモード)
手ブレ補正の機能の応用として、左右の動きのみ補正の効果をオフにする流し撮りモードがあります。被写体に合わせてレンズを動かしながらシャッターを切ることで スポーツやレースシーンでの被写体のスピード感を際立たせることができます。

●インナーフォーカス・ズーム
ズームやピント合わせの際に全長が変わらないレンズです。撮影時の重心移動が少なくバランスが安定しており、密閉性や耐久性の面でも有利とされています。また、インナーズームは内部の中間部レンズ群のみでピント合わせを行うため、最小限の動きで高速なフォーカスが可能です。

●フォーカスリミッター
望遠レンズはAF機構の駆動距離が長くなるため、近距離の被写体を撮る際やピントが外れてしまった被写体に合わせ直す際に時間がかかります。フォーカスリミッターはフォーカス範囲を制限する機能で、動作時間の短縮や想定外の被写体にピントが合ってしまうのを防ぐことができます。

●フルタイムマニュアル
一度オートフォーカスでピントを合わせた後、MFモードに切り替えなくてもピントリングを回すだけでマニュアルフォーカスに移行できる機能です。望遠レンズの浅い被写界深度でも、狙い通りの場所にきっちりピントを合わせることができます。

●回折レンズ(DO/PF)
レンズの回折現象を利用した機構を組み込むことで収差を補正するための非球面レンズなどを省略することができ、同等の光学性能でもより軽量・コンパクトな設計が可能になりました。

●テレコン対応
望遠レンズの焦点距離をさらに伸ばせるテレコンバーターに対応しているレンズ。画質やF値に影響は出ますが、レンズをもう一本持ち歩かなくてもここぞという時に焦点距離を伸ばすことが可能です。高級な超望遠レンズの中には切り替え可能な内蔵式のものもあります。

●最短撮影距離
望遠レンズならではのボケの大きさを活かして、マクロレンズ的な使い方ができるレンズもあります。柵の向こうにある高山植物などを撮影したいといった要望にも応えられます。最短撮影距離に加えて最大撮影倍率にも注目しましょう。
マウント:ニコン Z
ニコン独自開発の特殊高分散ガラスを使用した「SRレンズ」や蛍石レンズなど高性能なレンズを惜しみなく投入。至近を含むすべての撮影距離において、静止画、動画を問わず圧倒的な描写性能を発揮。
>詳しく見るマウント:ソニーE
0-300mm使用時の「広角側が少し物足りない」の声に応え、広角側を50mm始まりに。望遠域300mmまでカバーしながらも、長さは150mm、質量はクラス最軽量の665gと非常にコンパクトなサイズを実現しています。
>詳しく見るマウント:キヤノンRF
一眼レフ用の「70-200mm F4 L IS USM」と比べ、32%のサイズ短縮を実現し、手持ちで軽快なスナップが可能に。小型ながら静粛・高速・制御製に優れた最新のナノUSMにより動画撮影時もAFは静かで滑らか。
>詳しく見るマウント:マイクロフォーサーズ
世界最小最軽量クラスの圧倒的な携帯性に加え、ズーミング時の重心変化が小さいインナーズーム方式を採用。本格的な望遠でありながら、小型ボディと組み合わせても抜群の重量バランスで軽快に撮影可能。
>詳しく見るマウント:ソニーE・ライカL
素早く静かなオートフォーカスと動体への高い追従性を両立したSportsラインレンズ。超望遠レンズで重要なテレ端600mmでの性能はもちろん、全てのズーム域で一切妥協のない高い解像感とクリアな描写を実現。
>詳しく見るマウント:ソニーE・ライカL
高い光学性能と充実の機能をコンパクトなボディに凝縮した「ライトバズーカ」。ズームリングでの操作のほか、直感的で素早いフレーミングが可能な直進ズームも可能な「デュアルアクションズーム」を搭載。
>詳しく見るマウント:キヤノンRF
1本で広角端100mmから望遠端500mmの幅広い焦点距離をカバーし、ユーザーの撮影領域の拡大に貢献。3つのモードを選択できる最高6.0段分の手ブレ補正を搭載し、手持ち撮影や動画撮影でも安定した撮影が可能。
>詳しく見るマウント:マイクロフォーサーズ
レンズ単体では35mm換算200-800mm相当、別売の2倍テレコンバーターを使用すれば最大1600mm相当の超望遠撮影が可能に。フォーカスリミットスイッチも搭載しており、超望遠領域でも快適なAF撮影が行えます。
>詳しく見るマウント:キヤノンRF
DOレンズや開放F値11の固定絞り構造により、従来の超望遠レンズの概念を覆すコンパクトなボディーと手頃な価格帯を両立。また、沈胴構造を採用し、移動時はレンズ本体をコンパクトに収納可能。
>詳しく見るマウント:富士フイルムX
画像中心部から周辺部まで高い解像性能を発揮するレンズ構成と11枚絞り羽根による美しいボケ味で、被写体を際立たせた立体的な映像表現が可能。大口径ながらDCモーターにより素早く正確に捉えるAFを実現。
>詳しく見るマウント:ニコン Z
ニコン独自の反射防止コーティング技術で優れた逆光耐性を実現。マクロ撮影からポートレートまで、ひと際美しいボケと高い解像力とのコントラストが目を惹きつける、最高峰の中望遠等倍マイクロレンズ。
>詳しく見るマウント:富士フイルムX・ソニーE・キヤノンEF-M
725gの圧倒的小型軽量サイズと手ごろな価格を実現したマニュアルフォーカスミラーレンズ。回転角の大きなフォーカシングリングにより浅いピントをシビアに追うことができ、独特なリングボケや圧縮効果を楽しめる。
>ラインアップを見る高倍率ズームレンズ
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