第71回 青少年読書感想文全国コンクール 課題図書特集

2025年度 第71回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書が主催の全国学校図書館協議会、毎日新聞社より発表されました。
1955年に始まった歴史のあるこちらのコンクールには毎年、読書指導の一環として全国から多くの教育機関が参加します。
本ページでは、その課題図書を一挙にご紹介致します。
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青少年読書感想文全国コンクール 課題図書特集

~青少年読書感想文全国コンクール~

青少年読書感想文全国コンクールは、児童生徒・勤労青少年を対象に、読書活動の振興等を目的に1955年に始まった息の長い読書運動で、その成果は高く評価されています。
日本全国、また海外の日本人学校からも、多くの作品が応募されています。 ▶公式サイトはこちら

  • ライオンのくにのネズミ

    さかとく み雪 作

    【内容】
    ライオンのくにに引っ越したネズミの家族。使う言葉も習慣も体の大きさも違う彼らはわかりあうことができるのか?


  • ぼくのねこポー

    岩瀬成子 作
    松成真理子 絵

    【内容】
    ぼくがひろったのは、すてねこなのかな?学校からのかえり道に見つけたねこ。のらねこなのかな?それともすてねこ?ぼくんちのねこになってくれたらいいな。


  • ともだち

    リンダ・サラ 作
    ベンジー・デイヴィス 絵
    しらいすみこ 訳

    【内容】
    様々な出会いがある子どもたちに手渡したい、友達を受け入れるまでの心温まる物語。


  • ワレワレはアマガエル

    松橋利光 文・写真

    【内容】
    ワレワレの体のひみつ、おたまじゃくしからの大変身、見せてやるぞ!


  • ふみきりペンギン

    おくはらゆめ 作・絵

    【内容】
    ペンギンの話を聞く子。うわさ話を確かめたい子。鏡でライオンに会う子。変わったフクロウが見える子。自分らしさの肯定の物語。


  • バラクラバ・ボーイ

    ジェニー・ロブソン 作
    もりうちすみこ 訳
    黒須高嶺 絵

    【内容】
    バラクラバ帽をかぶった転入生のトミーがやってきた。なぜトミーは帽子をかぶってるの?あの帽子の下には何がかくされている?ぼくとドゥミサニのたいくつな日々は、「バラクラバ・ボーイ」によって大きく変わったんだ。


  • たった2℃で…:地球の気温上昇がもたらす環境災害

    キム・ファン 文
    チョン・ジンギョン 絵

    【内容】
    地球温暖化による環境の変化がもたらす生きものたちへの重大な危機を、絵で直感的にわかりやすく表現した絵本。


  • ねえねえ、なに見てる?

    ビクター・ベルモント 絵と文
    金原瑞人 訳

    【内容】
    同じ場にいても、見ているもの、その見え方は全く違う。食卓を囲む家族の異なる世界を鮮やかに描く、多様性と共感について知る絵本。


  • ぼくの色、見つけた!

    志津栄子 作
    末山りん 絵

    【内容】
    ―どれが「赤い」トマトなんだ?「みどり色」を中心に見分けられない色覚障がいを持つ信太朗が、コンプレックスと向き合っていく物語


  • 森に帰らなかったカラス

    ジーン・ウィリス 作
    山﨑美紀 訳

    【内容】
    ミックが手当てをしたカラスのヒナは、ケガが治ったあとも家に戻ってくるようになった!
    少年とカラスのふれあいの物語


  • マナティーがいた夏

    エヴァン・グリフィス 作
    多賀谷正子 訳

    【内容】
    11歳の夏休み、ピーターはすべてうまくやれるはずだった。ところが……。変化に向き合う勇気をくれる、ひと夏の成長物語。


  • とびたて!みんなのドラゴン:難病ALSの先生と日明小合唱部の冒険

    オザワ部長 著

    【内容】
    難病ALSと闘う先生が合唱部の顧問になった。合唱は未経験。大丈夫?でも熱意と子どもたちとの絆で初の全国大会出場金賞受賞に導いた!実話をもとに描く感動の物語。


  • わたしは食べるのが下手

    天川栄人 作

    【内容】
    会食恐怖症と摂食障害――。ふたりの少女がたどり着いた正しい”食”との向き合い方とは。わたしたちが望む給食ってなんだろう?


  • スラムに水は流れない

    ヴァルシャ・バジャージ 著
    村上利佳 訳

    【内容】
    インド、ムンバイのスラムに暮らす兄妹を通し、家族の絆、友情、そしてインドの「今」を描く、勇気と成長の物語。


  • 鳥居きみ子:家族とフィールドワークを進めた人類学者

    竹内紘子 著

    【内容】
    人類学の研究に取り組み、家族と共に探検のような調査を進めた鳥居きみ子。あまり紹介されることがなかった人物の生き様を描きます。


  • 銀河の図書室

    名取佐和子 著

    【内容】
    先輩が消えた。「ほんとうの幸いは、遠い。」という言葉を残して――高校生たちの青春と宮沢賢治の言葉が深く共鳴する感動長編!


  • 夜の日記

    ヴィーラ・ヒラナンダニ 著
    山田 文 訳
    金原瑞人 選

    【内容】
    イギリスからの独立とともに、ふたつに分かれてしまった祖国。ちがう宗教を信じる者たちが、互いを憎みあい、傷つけあっていく。少女とその家族は安全を求めて、長い旅に出た。自分の思いをことばにできない少女は亡き母にあてて、揺れる心を日記につづる。


  • 「コーダ」のぼくが見る世界:聴こえない親のもとに生まれて

    五十嵐 大 著

    【内容】
    コーダ(CODA)=聴こえない/聴こえにくい親のもとで育つ、聴こえる子ども。もし、親の耳が聴こえたら―なんて、想像もつかなかった。ときに手話を母語とし、ときにヤングケアラーと見なされて、コーダは、ろう者とも聴者とも違う複雑なアイデンティティを抱えて揺れ動く。


読書感想文のポイント

■読書感想文は、何のために書くの?

書くことによって考えを深められるからです。読書感想文を書くことを通して思考の世界へ導かれ、著者が言いたかったことに思いをめぐらせたり、わからなかったことを解決したりできるのです。ですから読書感想文は「考える読書」ともいわれます。また、どんなに強く心を動かされても、時がたてばその記憶は薄れてしまいます。読書感想文は自分自身の記録です。読み返すことによって、いつでも「感動した自分」に出会うことができるのです。

■「課題読書」・「自由読書」って何?

読書感想文コンクールの主催者が指定した本を読んで書くのが「課題読書」です。本の専門家の先生方が、新しく出版されたたくさんの本の中から、年齢に合わせて、多くの感動を得られたり新たな知識を得られたりする本を、フィクション、ノンフィクション、外国作品など幅広く選んだものです。ぜひ読んでみてください。一方、自分で読みたい本を自由に選んで読書感想文を書くのが「自由読書」です。フィクションでもノンフィクションでもかまいません。読書感想文は「読書の幅」を広げるチャンスです。ふだん物語や小説をよく読む人は科学の本にチャレンジしたり、スポーツの本をよく読む人は伝記を読んでみたりしてください。

■どんな本を読んだらいいの?

思いっきり楽しめたり、自分を見つめなおしたり、新しいことを教えられたり……。自分の心を突き動かしてくれる本が、その人にとっての「良い本」だといえます。自分に合った、心を動かされる本を探してみましょう。迷ったら、自分のことをよく知っている人、たとえば家族や担任の先生、教科の先生、部活の顧問の先生に相談してみましょう。「本の専門家」の図書館の先生に相談してもいいでしょう。友だちと紹介し合うのもいいですね。

■なぜ、本を読むことが大切なの?

一冊の本が、人生を変えてしまうことがあります。本の中で旅をしたり恋をしたり、冒険をしたり……。人は本の中でいろいろなことを体験できます。登場人物と自分の生き方や考え方を比べて、共感したり反発したりします。また、本を使って、疑問に思ったことを解決するために調べることもできます。本を読んで新しいことを知ると、びっくりしたりうれしくなったりします。本は、人の心を成長させてくれ、いろいろなことを教えてくれる友だちです。

■読んだ本の本文や解説などを引用してもいいの?

読書感想文は、本を読んでの自分の思いや心の動きを中心に書くものですから、できるだけ自分のことばを使って書くようにしましょう。確かに解説やあとがきなどは、本の世界をより深く理解するために参考になることがあります。ですから、場合によっては引用する必要が出てくるかもしれません。そのときは、どうしても必要な部分だけを引用することにして、必ず「 」(カギかっこ)でくくりましょう。

■題名はどうつけたらいいの?

本を選ぶとき、本の題名を見ながら「おもしろいかなあ?」とか「読んでみようかなあ?」と考えることはありませんか。題名一つ見ただけで「読んでみたい」とか「読みたくない」とか思ってしまいます。魅力的な題名は人をひきつける力があります。せっかく書いた読書感想文ですから、人が読んでみたくなるような題名を考えましょう。自分が一番感動したことやもっとも言いたいことの、中心となることばを考えて題名にするといいでしょう。

■字数は規定の字数以内なら何字でもいいの?

本を読んだ感動や本を読んで考えたことを、人に伝わるように十分に書き表すためには、ある程度のことばの量が必要です。心の中のあふれる思いを、たくさんのことばを使って表現してみましょう。字数の規定はいわばことばで表現できるグラウンドの広さです。せっかく広いグラウンドが用意されているのに、それを自分で狭くする必要はありません。規定の字数をなるべくいっぱいに使って、思いっきり読書の感動を表現してみましょう。

■何をどう書けばいいの?

本を読んで自分がどこに感動したのか、なぜ感動したのかを考えましょう。そしてもう一度本を読んでみましょう。自分の生き方や経験と本の世界とを照らし合わせると、いろいろなことが見えてきます。感じたこと、思ったこと、連想したことなどを忘れないうちに全部メモしておきましょう。そうしたら、順番を入れ替えたり内容を補ったりして、どう書けば自分の心の動きにぴったりするか、それがうまく人に伝わるかを考えましょう。先生や家の人と相談してみるのもいいでしょう。そうするうちに何をどう書けばいいのか、自分が一番言いたいことは何なのかがはっきりしてきます。書き終わった時には、それまでとはどこか少し違った自分になっていることに気づくはずです。

(出典:読書感想文全国コンクール公式サイト 感想文Q&A 2021年7月29日



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