“始まり"のアーレント―「出生」の思想の誕生 [単行本]

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“始まり"のアーレント―「出生」の思想の誕生 [単行本]

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出版社:岩波書店
販売開始日: 2010/07/17
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“始まり"のアーレント―「出生」の思想の誕生 [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    「自由」や「複数性」といった概念を懐胎した、アーレントを貫く原理である「出生」の思想とは何か。「世界への愛」が、ここから開かれる。
  • 目次

     はじめに――「始まり」を捉え直すために

    第一章 アーレント解釈史を捉え直す――何が問われ,何が問われてこなかったのか――
     第一節 裁断されるアーレントの思想――現代政治理論の隘路の中で
      (一) 実存主義をめぐって――決断と熟議の間
      (二) 二つの判断力論――共同体と個人の間
     第二節 拡散するアーレント像――一九九〇年代以降のアーレント解釈
      (一) 公共圏の再編――物語る主体による合意
      (二) 「近代なるもの」をめぐって――ハイデガーという焦点
      (三) 公共圏の解体――差異を肯定するアゴーン
     第三節 問われざる問題――テクストを再び-取り戻すために
      (一) アーレント解釈史が照らし出すもの――現代政治理論のコンテクスト
      (二) アーレントの思考過程を捉えるために――静止画像ではなく,ロゴスの運動過程として

    第二章 自己・他者・世界をめぐる問いの始まり――アウグスティヌス論とパーリア論――
     第一節 『アウグスティヌスにおける愛の概念』――その問いの構造
      (一) 「愛」への眼差し――「自己」と「自己ならざるもの」の関係を問うこと
      (二) 思想史への視座――ギリシア思想とキリスト教の「間」で思考すること
     第二節 『アウグスティヌスにおける愛の概念』におけるアーレントの探究――隣人の意義をめぐって
      (一) 「欲求としての愛」と「非欲求的な愛」――その時間的な構造
      (二) 「天地」に到来し,「世界」で他者と出会うこと――『アウグスティヌスにおける愛の概念』第二章第一節
      (三) 死すべき宿命に基づく共生――『アウグスティヌスにおける愛の概念』
     第三節 隣人への責任――世に抗うパーリアとして
      (一) 「成り上がり者」の隘路――世に囚われること
      (二) 「自覚的パーリア」の闘争――政治的な連帯を目指すこと
      (三) 「世界建設者」の夢想――隣人と共生する空間を「造る」こと

    第三章 「制作」の暴力性――全体主義論の生成過程(一)
     第一節 アーレントの全体主義論の特質――その問いの射程と構造
      (一) 道徳の崩壊と伝統の断絶――アーレントの問いの古さと新しさ
      (二) 「モッブ」と「大衆」――近代ブルジョワの人間像
     第二節 「人種帝国主義」論から『全体主義の起源』初版まで――近代人のニヒリズム
      (一) モッブと帝国主義――傲慢な暴君たちの黄昏
      (二) 「人種帝国主義」ナチズム――ヨーロッパ近代の自壊
      (三) 『全体主義の起源』初版――全能の独裁者による無力な大衆の「製造」
     第三節 「制作」への囚われ――「近代」における「破壊」と「創造」をめぐって
      (一) 近代ニヒリズムの系譜学――ハイデガーの「実存哲学」への批判
      (二) 歴史と世界を「造る」こと――救済の瞬間を待ち望むアーレント

    第四章 「制作」から「労働」へ――全体主義論の生成過程(二)
     第一節 「制作」と「労働」――過程を支配するhomo faberと過程に支配されるanimal laborans
      (一) 「制作スル人」の時間性――プラトンにおける「始まり」をめぐって
      (二) 「労働」概念の生成――ハイデガーの視座からマルクスを捉え直す
      (三) 「制作」と「労働」の理論的区別――暴君による暴政と「暴君なき暴政」の対比
     第二節 「組織化された孤絶」の破壊力――『全体主義の起源』第二版における全体主義理解
      (一) 全体主義理解の刷新――イデオロギーという無謬の法則,「客観的な敵」へのテロル
      (二) 無関心な大衆の関心――「家族と出世の問題のみに専念すること」
     第三節 全体主義と現代大衆社会――まるで歯車であるかのように行動する「大衆=労働スル動物」
      (一) アイヒマンの「働く喜び」――ナチス体制の「成り上がり者」
      (二) 現代大衆社会と全体主義との連続と断絶――「悪の凡庸さ」について

    第五章 出生について――政治的なるものの「始まり=原理」
     第一節 「出生」の思想の誕生――「始まり」の時間性
      (一) 「始まり」をめぐるディレンマ――創造の瞬間への囚われ
      (二) 新たな思想の胎動――アウグスティヌスの「始まり」と古代ギリシア人の歴史理解
      (三) 新たな思想の誕生――「我々の許に一人の子どもが生まれた」
     第二節 自由の「始まり=原理」――『アウグスティヌスにおける愛の概念』を新たに反復する
      (一) 「始まり」と複数性――ナザレのイエスと使徒パウロ
      (二) 『アウグスティヌスにおける愛の概念』英訳草稿――ギリシア人の世界体験とキリスト教の創造概念の間
      (三) 隣人と共に生きる――イエスの「赦し」
     第三節 「愛」をめぐる一考察――`Amor Mundi'と`Amo: Volo ut sis'
      (一) 「愛する」ということ――ソクラテスとイエス
      (二) 子どもという他者の到来――二者の愛から生まれる第三の者
      (三) `Amor Mundi'という言葉について――`Amo: Volo ut sis'という言葉とともに

     結びにかえて――「始まり」を引き継ぐために

     あとがき
     参考文献
  • 出版社からのコメント

    「世界への愛」が、ここから開かれる
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    森川 輝一(モリカワ テルカズ)
    1971年生まれ。西洋政治思想史専攻。現在、名城大学法学部准教授
  • 著者について

    森川 輝一 (モリカワ テルカズ)
    森川輝一(もりかわ てるかず)
    1971年生まれ.西洋政治思想史専攻.現在,名城大学法学部准教授.
    共著に,『二十世紀の政治思想家たち――新しい秩序像を求めて』(富沢克・古賀敬太編,ミネルヴァ書房,2002年),『政治概念の歴史的展開』第1巻(古賀敬太編,晃洋書房,2004年)があ

“始まり"のアーレント―「出生」の思想の誕生 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:岩波書店
著者名:森川 輝一(著)
発行年月日:2010/07/15
ISBN-10:4000244590
ISBN-13:9784000244596
判型:B6
対象:一般
発行形態:単行本
内容:政治含む国防軍事
言語:日本語
ページ数:401ページ ※386,15P
縦:20cm
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