中小企業は進化する [単行本]

中小企業は進化する [単行本] の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  中小企業は植物である。一カ所に根を張り、周囲の環境が激変してもそれに適応すべくがんばる。中小企業は技術を鍛え、研究開発を怠らず、常に進化することでのみ生き残ることができる。福祉的な政策から発展の政策へと転換した中小企業政策を捉え直し、多様な存在の中小企業をポジティブな見通しに位置づける中小企業進化論。

• 目次

  　はじめに
  
  序　章　ポジティブな中小企業
  　中小企業の規模より質を見よう
  　最高の経営資源は社長
  　日本の技術は簡単にはコピーできない
  　中小企業経営の実際
  　個人の責任で経営する中小企業の強靭さ
  
  第一章　地域経済を担う
  　１　技術の探究によって生き残る
  　　曲面に印刷する世界的な研究開発
  　　どんなものにでも印刷できる機械の開発
  　　地場産業からの転換
  　　開発した技術のブラックボックス化
  　　30ミクロンの薄い刃物
  　　30年間ずっと黒字だという例外
  　２　下請け型からの転換と「関係的技能」の進化
  　　一社依存からの脱出
  　　経営計画を立てる
  　　ブランド化への道
  　　完成品メーカーにとってなくてはならない技術
  
  第二章　中小企業の海外展開と東アジアとの交流
  　１　協力メーカーとしての海外展開
  　　プロトタイプは国内で立ち上げる
  　　中小企業のアメリカへの展開
  　　協力メーカー同士の合弁による進出
  　　現地工場での人材育成
  　　セットメーカーと協力メーカーのひとつのあり方
  　２　東アジアの技術と労働力
  　　技術水準と技術移転
  　　一体化しつつある東アジアの経済
  　　進展する海外への技術移転
  　　外国人労働力の実際
  　　海外での起業や事業展開が人を育てる
  
  第三章　絶えざる技術革新と研究開発による進化
  　１　環境に適応する技術革新と人材育成
  　　中小企業の環境適応
  　　公害対策を転機とする
  　　独自のサンプル帳が「事実上の標準」となる
  　　専用機の開発で技術を広げる
  　　人材育成はもっとも大切なこと
  　２　工作機械から見た日本のものづくり
  　　偉大なる中小企業
  　　困難な時期を乗り越えて
  　　産業の盛衰を決める工作機械
  　　設計段階から知恵を出し合う
  　　コンセプトでは欧米にかなわない
  　　先頭に吹く厳しい風
  
  第四章　中小企業の質の実態と政策論の転換
  　１　変化する大企業との関係と中小企業の内実
  　　相互依存関係の変化
  　　中小企業の賃金と利益率
  　　製造業こそ実体経済の根幹
  　２　中小企業論と政策の転換
  　　二重構造論以降の中小企業論
  　　福祉的な政策から発展への政策へ
  　　中小企業数に「適正な数」はない
  　　進化することによって生き延びる
  
  　参考文献
  　あとがき

• 出版社からのコメント

  日本の中小製造業の強さと柔軟性

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  中沢 孝夫(ナカザワ タカオ)
  １９４４年生まれ。高校卒業後、全逓労組中央本部勤務を経て、１９９３年立教大学法学部卒業。２０００年兵庫県立大学環境人間学部教授（当初は姫路工業大学、２００４年名称変更）。２００８年福井県立大学経済学部教授。２００９年特任教授。専攻は、中小企業論、地域開発論

• 著者について

  中沢 孝夫 (ナカザワ タカオ)
  中沢孝夫(なかざわ たかお)
  1944年生まれ．高校卒業後，全逓労組中央本部勤務を経て，1993年立教大学法学部卒業．
  2000年兵庫県立環境人間学部教授(当初は姫路工業大学，2004年名称変更)．
  2008年福井県立大学経済学部教授．2009年同・特任教授．
  専攻は，中小企業論，地域開発論．
  著書に，『すごい製造業――日本型競争力は不滅』(朝日新書)，『技術立国日本の中小企業』(角川選書)，『変わる商店街』 『中小企業新時代』(以上，岩波新書)ほか．

中小企業は進化する [単行本] の商品スペック