血汐絵図(春陽文庫) [文庫]

血汐絵図(春陽文庫) [文庫] の 商品概要

• 要旨(「BOOK」データベースより）

  札差の上総屋から金十両と銅の観音像を盗み出した盗っ人が、声をかけられた武家娘から肉体との交換条件でその観音像を求められて応じ、一瞬の隙に懐剣によって刺殺された。その武家娘が現場を立ち去るのを目撃した竜成寺に仮住まいする浪人里見右近が問い詰めたところ、武家娘は右近のために観音像を必要としたのだと言い、右近の右の二ノ腕の刺青の観音像と対をなすものだと言うではないか。たしかに、右近の腕にそれはあった。里見右近は竜成寺の住職に育てられ、名は教えられたが氏素姓は知らされていなかった。そして、武家娘は五年の歳月、右近を捜し求めていたと言い、しかも右近の妻となるべき身であると言うのだった。そしてさらには、この件ですでに五人もの人が死んだと言う。―房州館山の城主里見家の財宝をめぐって起きる事件の謎はいかに解かれるか。

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