ロベルト・ムージル [単行本]

ロベルト・ムージル [単行本] の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  現代の精神がたたずむ場所、異様にして不可解な、その名づけえぬトポスを、精密に記述する、精神による実験と文体の創造。ムージル作品の秘密が、古井文学の方法的な核心を語る。世紀末ウィーンの作家ムージルと２０世紀精神の命運。

• 目次

  ムージルと虚なるもの
  
  Ⅰ 可能性感覚
  　「結びつき」における新しい体験
  　出来事と非現実化――ムージルの『トンカ』について
  
  Ⅱ 観念のエロス
  　精神による実験
  　　１　未知の兆し――『トンカ』
  　　２　音楽の予感――『愛の完成』
  　　３　円環の運動――『静かなヴェロニカの誘惑』
  　エッセイズム――『特性のない男』
  　中間の消息
  　精神の運動
  　イデーの逆説
  
  Ⅲ 不可能なことの現実化
  　「かのように」の試み
  　循環の緊張
  
  　ムージル年譜
  　 初出一覧

• 出版社からのコメント

  現代の閉塞と新たな経験への脱出

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  古井 由吉(フルイ ヨシキチ)
  １９３７年生まれ。東京大学大学院独文学専攻修士課程修了後、金沢大学で講師を、立教大学で助教授を勤める。７０年、『杳子』で芥川賞受賞。以降、作家活動に専心する。８０年、『栖』により日本文学大賞を、８３年、『槿』で谷崎潤一郎賞を、８７年、「中山坂」で川端康成文学賞を、９０年、『仮往生伝試文』によって読売文学賞を、９７年、『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞

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