中国と茶碗と日本と [単行本]

販売休止中です

    • 中国と茶碗と日本と [単行本]

    • ¥1,98060 ゴールドポイント(3%還元)
100000009001591719

中国と茶碗と日本と [単行本]

彭 丹(著)
価格:¥1,980(税込)
ゴールドポイント:60 ゴールドポイント(3%還元)(¥60相当)
フォーマット:
日本全国配達料金無料
出版社:小学館
販売開始日: 2012/09/03
お取り扱い: のお取り扱い商品です。
ご確認事項:返品不可

カテゴリランキング

中国と茶碗と日本と [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    日本には、中国ではいつのまにか廃れてしまった「中国」があると、著者は説く。漢字、着物、端午の節句などの行事等々。しかしそれらの「中国」は、どこか姿を変えた不思議な「中国」なのだ。そして茶の湯に親しむなかで著者は、名物茶碗や国宝茶碗の多くが中国から渡来した唐物で、しかも中国には残されていないことに気づく。なぜ日本人は唐物を自らの“国宝”としたのか。なぜそれらの優品が中国には残っていないのか。中国と日本の間に横たわる広くて深い文化的差異の大海に漕ぎ出した、まったく新しい日中比較文化論の誕生である。
  • 目次

    はじめに──「日本」の中にある「中国」


    第一章 青磁茶碗の謎

    一 中国青磁の原点、越州窯青磁がやって来た
    青磁はつまり碧玉/陸羽茶道が青磁茶碗を生んだ/遣唐使・永忠、嵯峨天皇に茶を献ずる/
    平安貴族があこがれた青磁茶碗
    二 茶人に重宝された「砧青磁」
    馬蝗絆茶碗の謎/誰が砧を持ってきたか?/四川禅僧蘭渓道隆、日本に渡る
    三 「珠光青磁」と侘び
    茶の湯の「侘び」と、陸羽茶道の「倹」/誰が珠光青磁を持ってきたか?/
    茶の湯における唐物崇拝/村田珠光の斬新さ
    四 青磁茶碗の名付けと格付け
    七官青磁の名の由来/風変わりな名称をつける日本人

    第二章 天目茶碗の謎

    一 日本人はそれを「曜変天目」と名付けた
    天目茶碗の誕生/宋代に流行った天目茶碗/宋代の茶は白、茶碗は黒/窯変への恐れ/
    絶対的な存在、「天」/抹殺された窯変天目/ 「窯変」から「曜変」へ
    二 玳皮天目の運命
    宋代文人に黙殺された玳皮天目/平淡を好む文人趣味/玳皮天目は派手すぎる/
    日本で珍重された玳皮天目/茶のための茶碗か、茶碗のための茶か
    三 油滴天目と禾目天目の流転
    泡茶法の登場/不要となった天目茶碗が渡来する/油滴と禾目が茶人に重宝された理由/
    中国文化と日本文化の異質性/憧憬と対抗意識

    第三章 祥瑞茶碗の謎

    一 祥瑞の誕生
    染付磁器の始まり/世界を席巻した明の染付磁器/茶人と染付磁器/染付茶碗、茶会に現わる/
    遠州流茶の湯の登場/新たな茶の湯には、新たな茶碗を/五良大甫五祥瑞造の銘の謎
    二 五良大甫と祥瑞の不可思議な関係
    日本人陶工説/中国人陶工説/焼造磁器を推定する/染付磁器は「いき」の器/
    江戸時代の中国趣味/ヨーロッパのシノワズリ/「五良大甫呉祥瑞造」銘の謎を解く/
    焼造場所を推定する/何が本物で、何が偽物か

    第四章 龍文の謎

    一 中日両国で異なる、龍の存在意義
    龍は中国のトーテム/中国皇帝の象徴として/中国龍、日本に渡る/
    日本の天皇は龍をどう見たか/龍は水神

    二 陶磁器における龍文の中日比較
    日本における製陶の起源/茶人が陶磁を発展させた/中国における製陶の起源/
    皇帝と官窯が陶磁を発展させた/中国の龍文は権力の象徴/菊の紋章を持つ日本


    おわりに──「借用」と「創造」の日本文化
  • 内容紹介

    若き中国人研究者が読みとく日本文化の死角

    新進気鋭の中国人研究者による、斬新な日本文化論。四川省出身の著者・彭丹氏は、四川大学で日本文学を学び、中国西南航空公司勤務を経て日本留学。中国の航空会社に勤務した後、日本に留学。現在は法政大学講師。来日以来、疑問に思ってきたことは、中国では廃れた文化が日本に残っていることだった。それを最も意識したのが、茶の湯の茶道具であった。茶の湯で珍重される茶碗のほとんどが唐物(中国製)で、しかも国宝茶碗もほとんどが唐物である。日本の国宝であるはずなのに。しかも不思議なことには、産地・中国にはそれらの茶碗は何ひとつ残っていないのだ。なぜ日本の茶人は唐物を珍重したのか。なぜそれらが中国に残っていないのか。そこに見え隠れする、「借用」と「創造」という、日本文化の本質。それを解きあかしていくのが、本書である。日本人だからこそ気づかない、日本文化に潜む中国文化の影。中国人の視点から、茶の湯、そして国宝という、日本文化の美意識の聖域に踏み込んだ、まったく新しい比較文化論の誕生である。

    【編集担当からのおすすめ情報】
    日本文化とは何か、日本人はどういう民族か、といったことに興味ある方なら、陶磁のことがわからなくても思わずうなずきながら読んでしまう、目からウロコの日本文化論です。とても読みやすく、中国人とは思えぬほどの日本語文章のうまさにも脱帽です。

    図書館選書
    唐物(中国製)茶碗はなぜ茶の湯で珍重されるのか。日本の国宝茶碗にはなぜ唐物が多いのか。そこにこそ、日本人が気づかない、日本文化の本質があるのだ。新進気鋭の中国人研究者が読みとく、斬新な日中比較文化論。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    彭 丹(ホウ タン)
    1971年10月中国四川重慶生まれ。日中比較文化・比較文学研究者。法政大学社会学部講師。四川大学で日本文学を学び、中国で航空会社に勤めたあと日本留学。東京学芸大学大学院にて修士号、法政大学大学院にて博士号を取得。研究の傍ら、茶の湯、能楽、禅など日本文化に親しんでいる

中国と茶碗と日本と [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:小学館
著者名:彭 丹(著)
発行年月日:2012/09/05
ISBN-10:4093882584
ISBN-13:9784093882583
判型:B6
対象:一般
発行形態:単行本
内容:日本文学評論・随筆
言語:日本語
ページ数:301ページ
縦:19cm
他の小学館の書籍を探す

    小学館 中国と茶碗と日本と [単行本] に関するレビューとQ&A

    商品に関するご意見やご感想、購入者への質問をお待ちしています!