税務会計分析―税務計画と税務計算の統合 [単行本]

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税務会計分析―税務計画と税務計算の統合 [単行本]

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出版社:森山書店
販売開始日: 2013/01/15
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税務会計分析―税務計画と税務計算の統合 [単行本] の 商品概要

  • 目次

    第1章 税務会計の分析枠組み
     1 税務会計の意義
     2 税務会計の重要性
     3 税務会計研究の動向
      (1)従来の税務会計研究
      (2)法令解釈型研究の限界
        ① 企業にとっての限界
        ② 税務当局にとっての限界
      (3)現象解明型研究の必要性
     4 税務会計研究の分類
      (1)分析方法に基づく分類
        ① モデル分析研究
        ② 記録資料に基づく実証研究
        ③ 行動(判断・意思決定)研究
        ④ 実験市場研究
      (2)分析対象に基づく分類
        ① 税務法令解釈
        ② 税務計画
        ③ 税務法令遵守
     5 新しい分析枠組み
     6 本書の課題と構成
    第2章 税務計画
     1 税務計画の位置づけ
     2 税務計画の意義
     3 税引後キャッシュフローの予測
      (1)税引後キャッシュフローの予測モデル
      (2)税務上の支配関係
      (3)税務計画での検討事項
        ① 法的組織形態
        ② 所得の種類
        ③ 課税管轄
        ④ 課税年度
     4 税務計画の留意事項
      (1)すべての利害関係者への影響
      (2)すべての税
      (3)すべてのコスト
        ① 税以外のコストの種類
        ② 財務報告コスト
        ③ エージェンシーコスト
        ④ 識別問題
     5 税裁定
      (1)税裁定の意義
      (2)組織型税裁定
        ① 組織型税裁定の構造
        ② 負の所得税が認められる場合
        ③ 非課税投資が存在する場合
        ④ 一部非課税投資が存在する場合
        ⑤ 取引コストが存在する場合
        ⑥ 課税繰延投資
      (3)税顧客効果
      (4)税顧客裁定
      (5)税顧客裁定と資産価格
     6 税規制の役割
     7 税務計画機会
     8 税務計画に基づく研究
     9 要約
    第3章 企業観
     1 税務計画における企業観の重要性
     2 伝統的企業観論争
      (1)法人擬制説と法人実在説
      (2)税負担調整問題
      (3)立法当局の姿勢
      (4)伝統的企業観論争の問題
     3 契約の集合体としての企業
      (1)伝統的経済分析における企業観
      (2)契約の集合体としての企業
     4 会計の役割
     5 税務会計の機能
      (1)組織均衡システムとしての税務会計
        ① 利害関係者としての税務当局
        ② 企業税務当局間の契約均衡
        ③ 組織均衡
      (2)事業組織化コストの測定
     6 税務計画における組織設計
      (1)組織均衡システムとしての税務計画
      (2)組織の効率的設計
        ① 設備投資
        ② 資本構成
        ③ 法的組織形態選択
        ④ 給与体系
     7 要約
    第4章 税務法令遵守
     1 税務計画の前提としての税務法令遵守
     2 申告納税制度の概要
     3 調節表明メカニズムとしての申告納税制度
      (1)申告納税制度の定式化
      (2)税務会計実務の分析
        ① 真の所得金額がLの場合
        ② 真の所得金額がHの場合
     4 税務調査確率の制度化
     5 税務調査確率の裁量化
     6 税務調査確率の制度化と裁量化との比較
     7 要約
    第5章 税率概念
     1 税務計画における税率概念
     2 税率の種類
      (1)法定税率
      (2)実際実効税率
      (3)会計実効税率
      (4)限界税率
     3 限界税率の規定要因
     4 限界税率の推定方法
      (1)ダミー変数法
      (2)シミュレーション法
      (3)割引法
     5 推定方法の比較
     6 要約
    第6章 組織形態
     1 税務計画における法的組織形態の選択
     2 事業体の種類
      (1)個人と共同事業体
      (2)組合
        ① 民法上の組合
        ② 投資事業有限責任組合
        ③ 有限責任事業組合
        ④ 匿名組合
      (3)会社
        ① 合名会社
        ② 合資会社
        ③ 合同会社
        ④ 株式会社
        ⑤ 特定目的会社
        ⑥ 投資法人
      (4)信託
     3 事業体の税務特性
      (1)個人
      (2)組合
        ① 民法上の組合・投資事業有限責任組合・有限責任事業組合
        ② 匿名組合
      (3)会社
        ① 合名会社・合資会社・合同会社・株式会社
        ② 特定目的会社・投資法人
      (4)信託
        ① 受益者課税信託
        ② 集団投資信託・退職年金等信託・特定公益信託等
        ③ 法人課税信託
     4 法的組織形態の選択モデル
      (1)事業体課税の方式
      (2)法的組織形態の選択要因
      (3)税引前投資利益率と法的組織形態の関係
     5 同族会社の特殊性
     6 要約
    第7章 課税所得計算制度の歴史的展開
     1 課税所得計算思考の形成過程
     2 課税所得計算と財務会計の制度的関係
     3 賦課課税制度の時代
      (1)法人所得課税制度の創設
      (2)大正2年所得税法改正
      (3)大正9年所得税法改正
      (4)昭和2年主秘第1号の通達
      (5)法人税法の制定
      (6)賦課課税制度化の課税所得計算思考
     4 申告納税制度の採用
     5 シャウプ勧告の影響
      (1)会計制度と実務の基盤整備
      (2)青色申告制度の採用
      (3)昭和25年法人税法改正
     6 昭和34年法人税法施行規則等の改正
     7 昭和40年法人税法全文改正
     8 法人税法22条4項の新設
     9 会計基準と税務法令の交流
        ① 割賦販売損益
        ② 長期請負工事損益
        ③ 資産の評価損益
        ④ 減価償却
        ⑤ 引当金
     10 課税所得計算と財務会計の分離
     11 要約
    第8章 確定決算主義
     1 制度会計の構造と問題
     2 確定決算主義の内容
      (1)計算・申告手続の確定決算依存性
      (2)確定決算の課税所得計算拘束性(経理要件)
      (3)課税所得計算の会計基準準拠性
      (4)確定決算主義の内容
     3 確定決算主義に対する批判
        ① 目的にとっての障害
        ② 会計基準への政治介入
     4 確定決算主義とエージェンシー問題
     5 確定決算主義の再検討
      (1)組織均衡システムとしての確定決算主義
      (2)納税費用の節約
      (3)徴税費用の節約
        ① 立法費用の節約
        ② 税務調査費用の節約
      (4)政治費用の節約
      (5)確定決算主義のエージェンシーコスト減少効果
      (6)逆基準性の成立条件
     6 要約
    第9章 税以外のコスト
     1 税コストとその他のコストの調整
     2 利益調整
      (1)利益調整の意義
      (2)利益調整の原因
        ① 資源配分の効率性のための利益調整
        ② 経営者の機会主義的行動としての利益調整
        ③ 情報提供のための利益調整
      (3)利益調整の動機と機能
      (4)利益調整の種類と生起条件
     3 財務報告コスト
     4 税コストと報告コストの相互作用
      (1)税コストと報告コストの二律背反性
      (2)税コストの尺度と税務動機
      (3)報告コストと報告動機
      (4)2つのコストの相互作用
     5 税コストと報告コストの調整に関する実証結果
      (1)米国での実証研究
        ① 棚卸資産原価配分方法の選択
        ② 税率変更への対応
        ③ 税務処理と会計処理の自発的一致
        ④ 米国における税コストと報告コストの調整
      (2)わが国における実証研究
     6 エージェンシーコスト
      (1)経営者報酬
      (2)従業員ストックオプション
     7 要約
    第10章 税務法令と会計判断
     1 会計判断に対する税務法令の影響
     2 税務法令の会計実務指針化
     3 先行研究
     4 仮説の設定
      (1)資本的支出と修繕費の区別に関する会計基準と税務法令
      (2)仮説
     5 実験設計
      (1)標本
      (2)課業の設定
      (3)変数
        ① 従属変数
        ② 独立変数
        ③ コントロール変数
     6 結果
      (1)確定決算主義の影響
      (2)課税所得計算と財務会計の一致の理由
      (3)企業業績の影響
      (4)所得構造の影響
     7 要約
    第11章 課税所得の特徴
     1 課税所得計算と財務会計の関係の変化
     2 財務会計思考
      (1)報告利益計算思考の内容
      (2)原価―実現主義会計の本質
      (3)収益費用の対応計算
      (4)報告利益計算の特徴の変化
     3 課税所得計算思考
      (1)課税所得計算の財務会計との調和
      (2)課税所得計算の独自性
     4 課税所得計算と財務会計の差異と「別段の定め」
     5 実務規範の類型
     6 課税所得と報告利益の乖離
      (1)乖離の尺度
      (2)標本選択
     7 課税所得と報告利益の特性比較
      (1)課税所得および報告利益の特性
      (2)変数と標本
      (3)結果
        ① 持続性
        ② 変動制
        ③ 発生処理高
        ④ 異常発生処理高
     8 課税ベースの変容
     9 要約
    第12章 給与体系
     1 税務計画としての給与体系
     2 給与支給時期選択モデル
      (1)税務処理の相違と税務計画における複雑性
      (2)当期支給給与と繰延給与の比較
      (3)当期支給給与と企業年金の比較
      (4)繰延給与と企業年金の比較
     3 わが国における給与体系と税制
      (1)高度経済成長期
      (2)高齢社会と景気低迷期
     4 要約
    第13章 フリンジベネフィット
     1 フリンジベネフィットの税務問題
     2 労働費用の分類
        ① 法定福利費
        ② ストックオプション
        ③ 現金給与外付加給付(フリンジベネフィット)
     3 フリンジベネフィットの給付状況
      (1)企業規模による格差
      (2)産業による格差
     4 フリンジベネフィット課税
      (1)フリンジベネフィットの税務上の取扱い
      (2)経済的利益の測定
     5 フリンジベネフィットの選好要因
      (1)役員・従業員の動機
      (2)企業の動機
      (3)フリンジベネフィットへの優遇課税の理由
     6 フリンジベネフィット課税の問題点
     7 フリンジベネフィットの評価
     8 要約
    第14章 役員給与
     1 役員給与に関する税コストとエージェンシーコスト
     2 役員給与規制の変化
      (1)会社法制と会計基準
      (2)法人税法
      (3)業績変動給与の導入状況
     3 仮説の設定
      (1)業績連動給与の採用要因
      (2)税制適格利益連動給与の採用要因
     4 リサーチデザイン
      (1)標本
      (2)変数
     5 実証結果
      (1)業績連動給与の採用要因
      (2)税制適格利益連動給与の採用要因
      (3)利益に関する指標の選択
     6 要約
    第15章 総括と展望
     1 税務計画と税務計算の統合的研究
     2 税務計画と規制
     3 日本企業の税務会計行動
     4 わが国における課税所得の特性
     5 税務会計研究の展望
    参考文献
    索引
  • 出版社からのコメント

    米国の税務会計現象を解明する分析枠組みを基礎とし、近年のわが国の会計制度と税制の変更が日本企業に及ぼしてきた影響を分析。
  • 内容紹介

     税務会計は、企業の活動やその他の事象を識別、測定、記録、分類、整理し、企業の所得に対する課税の基礎となる所得金額と税額を計算し、その結果を報告する過程であり、経済社会秩序にとって必要不可欠な社会システムの一部なのである。
     このような税務会計を分析対象とする研究は、伝統的に法人税法の解釈論として発展してきた。これは、戦後の申告納税制度の導入によって納税者側に生じた税法解釈の需要にこたえる必要があったためと考えられる。しかし、課税は企業価値の低下を招くので、税法を適用した結果を事前に予測して、税引き後キャッシュフローが最大になるように税務計画を立て実行すると考えると、税法の事後的な解釈・適用の前に、まず企業が税務計画を立て実行し、その結果として税負担や資源が配分される過程の実態を明らかにすることが必要である。企業の税務会計実務の実態を解明することなく税務法令の解釈論を展開しても、その時々の企業の税務担当者の業務に役立つくらいで、税法適用結果すなわち税制の経済的帰結を説明したり予測することはできない。
     特に今日のように会計制度や税制が頻繁に改正されると、現行の税務法令に関する個別知識はすぐに古くなり、個別的な税務法令解釈論の有効性は短命化する。むしろ税制が企業を取り巻く利害関係者に及ぼす影響を予測するための考え方を確立する方が、長期的には意味を持つことになろう。なぜならば、企業には、会計基準や税務法令の繰り返される変更に対して迅速に順応するために、代替的な制度の下での企業価値の変化を予測する能力が求められるようになり、そうした税制等に対する企業の反応を通じた所得分配や資源配分への影響を予測することは、政策立案者にとっても重要だからである。
     米国では、会計基準の経済的帰結に関する財務会計研究とほぼ並行して、すでに1980年代から、税制の経済的帰結に関する研究が税務会計研究の分野で展開され、1990年代に入ると、税務会計を媒介として税制が企業の組織や活動に及ぼす影響を分析して税務会計現象を解明する分析枠組みが確立された。この分析枠組みの特徴は、企業を契約の集合体とみて、税務計画と税務計算を、企業を構成する契約の締結、履行および強制に伴う税コストやその他のコストを全体として最小化することによって事業の組織化や企業の活動を効率化するための組織均衡システムと理解することにある。この分析枠組みを採用する税務会計研究は、組織の効率的な設計と運行を分析の対象とする組織理論としての性格を帯びることになる。この結果、税務会計研究は、企業の税務担当者の業務のための技術論にとどまることなく、日本企業の特殊性の解明にも資することになる。
     かつて雑誌『會計』連載時に紹介した分析枠組みを基礎とし、その後の研究分野の拡大と研究方法の発展を織り込みつつ、近年の日本における会計制度と税制の変更が日本企業の行動に及ぼしてきた影響を分析した成果をまとめた。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    鈴木 一水(スズキ カズミ)
    昭和34年岡山市生まれ。昭和61年公認会計士試験第3次試験合格。平成2年神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程単位取得退学。平成3年近畿大学商経学部講師。平成7年神戸大学経営学部助教授。平成24年神戸大学大学院経営学研究科教授、博士(経営学)。この他、文部省長期在外研究員(米国テキサス大学オースティン校)、オーストラリア国立大学客員研究員、企業会計基準委員会資産除去債務専門委員会等委員、公認会計士試験試験委員を歴任
  • 著者について

    鈴木一水 (スズキ カズミ)
    鈴木一水(すずきかずみ)
    昭和34年 岡山市生まれ
    昭和61年 公認会計士試験第3次試験合格
    平成2年 神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程単位修得退学
    平成3年 近畿大学商経学部講師
    平成7年 神戸大学経営学部助教授
    平成24年 神戸大学大学院経営学研究科教授、博士(経営学)

税務会計分析―税務計画と税務計算の統合 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:森山書店
著者名:鈴木 一水(著)
発行年月日:2013/01/15
ISBN-10:4839421250
ISBN-13:9784839421250
判型:B5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:経営
言語:日本語
ページ数:430ページ
縦:22cm
横:16cm
厚さ:3cm
重量:700g
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