松岡二十世とその時代―北海道、満洲、そしてシベリア [単行本]

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松岡二十世とその時代―北海道、満洲、そしてシベリア [単行本]

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出版社:日本経済評論社
販売開始日: 2013/08/02
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松岡二十世とその時代―北海道、満洲、そしてシベリア の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    東京帝大新人会を経て渡北、小林多喜二『不在地主』の現場、富良野争議や月形村争議を指導・勝利するも、三.一五事件で網走に下獄。満洲で労働・農村問題に取り組む。敗戦。極寒のシベリアで「ひやくしようのよきひ」を夢見つつ果てた昭和の知識人、松岡二十世は何のために生きたのか。いま、亡母に告げる「父親回来了」。
  • 目次

    前編 大正デモクラシーから二・二六事件の昭和十一年まで 

    第一章 松岡二十世の学生時代
    ――大正デモクラシーの終焉から激動の昭和へ――

    1 第二高等学校にて
    第二高等学校入学――四修五卒
    失恋、長兄忠雄の急死そして教会での受洗

    2 東京帝国大学法学部と東京帝大新人会
    東京帝国大学法学部入学
    東京帝大新人会

    3 東京帝大大学院にて
    政治研究会
    旭川での夏期農村青年学校
    二十世、北海タイムス社へ
    エンゲルスの『ドイツ農民戦争』の翻訳

    第二章 北海道農民運動のかがやき

    (一)二十世の『不在地主』――労農提携のもたらした勝利

       1 『不在地主』の歴史的意味

    2 日農北聯と磯野富良野農場小作争議

    3 労農提携の下での争議の進展とその妥結
    富良野農場小作争議団の出樽と銃火なき「戰ひ」の開始
    小作人妻女連の出樽と小樽での活躍
    小作契約書偽造が明らかに
    調停工作が実り小作争議妥結へ

    4 松岡二十世と小林多喜二
    『轉形期の人々』の中の二十世
    多喜二の「戦ひ」と二十世のガリ版刷りビラ「情報第一号」

    (二)樺戸郡月形村小作争議

       1 月形村小作争議の背景

      2 月形村小作争議の特徴

      3 月形争議第一幕の幕開けとその推移
    見よ暴虐なる地主根性を
    秋の闘争の火ぶたわ 月形支部で切られた!
    地主中西下水転落事件
    月形村役場での二十世の検挙と強まる弾圧
    警察犯処罰令の効用と限界
    二十世の保釈、現場復帰と争議の潮目の変化
    植松村長の標津村への転任辞令下る
    月形村での日農北聯常任委員会の開催と植松村長の離村
    第一回村民大会の開催
    キヨウド ウダ イシヨウリ 六トカイケツ

       4 月形争議には第二幕もあった
    二十世は旭川に戻り、月形争議第二幕始まる
    一一・二一の仮差押えと換価売買の実施を巡る大紛争
    札幌地裁での和解による争議第二幕の幕引き

       5 月形村小作争議余話
    二十世・よい子の結婚
    東京帰りの喜多幸章北海道農民運動戦線に
    集産党関連を口実としての道内左翼関係者一斉調査
    人間万事塞翁が馬
    月形村争議関係者と三・一五事件

    第三章 北海道三・一五と旭川共産党事件  
    ――治安維持法違反被告事件と北海道農民運動の崩壊――

      1 北海道三・一五事件の序章  
    九津見房子と一燈子、札幌へ
    北海道三・一五事件と三田村四郎

      2 暁の急襲  
    思想・言論暗黒時代の幕開け
    北海道での三・一五

      3 それぞれの三・一五  
    ◎ 北海道廰特別高等課第一期捜査
    札幌市
    札幌市の三田村宅にて
    小樽市
    旭川市
    樺戸郡月形村
    旭川市在日本農民組合北海道聯合会にて
    ◎ 北海道廰特別高等課第二期捜査
    三月末の札幌の三田村宅にて
    暗号党員名簿
    党員名簿、地区委員会、そして地区委員会委員長
    旭川地区委員会
    四月八日、札幌の三田村の引越先にて
    四月二十日、再び札幌の三田村の引越先にて
    樺戸郡月形村の四月
    日本共産党事件中心人物供述大要
    旭川地区委員供述
    北海道三・一五事件捜査の終結
    中心人物供述大要と三田村予審訊問調書との整合性

      4 捕らわれて
    獄窓の同志より
    幹部連総逮捕下の日農北聯
    昭和三年六月二十九日、治安維持法改正
    予審訊問の終結と付公判
    旭川への冬の訪れ 
    日本共産黨旭川地區委員會判決
    その時旭川地裁の外では

      5 捕囚の旅路と札幌控訴院での第二審判決
    捕囚の旅路――旭川刑務所から札幌刑務所への移送
    札幌控訴院での第二審判決
    大審院への上告と三・一五事件一周年記念日
    荒岡庄太郎の釈放
    再びの大弾圧――四・一六大検挙

    6 二十世の三・一五の終局――治安維持法ニ所謂國體ノ意義
    治安維持法違反被告事件棄却判決
    「判示要旨」の意味したもの

    7 「國體の意義問題」のよみがえり
    「茲ニ國體ヲ護持シ得テ」――昭和二十年八月十四日
    第九十帝国議会貴族院――昭和二十一年八、九、十月
    「國體」は変わったのか、変わっていないのか
    「國體の意義問題」の最終章

    第四章 網走刑務所にて――網走番外地―

      1 地の果ての監獄、網走刑務所  

      2 残された人々は
    よい子と日農(全農)北聯
    よい子札幌に行く
    大山郁夫、よい子に会う
    仙台の松岡家では
    香山園でのよい子
    網走刑務所チブス事件
    光三一家札幌へ移住
    札幌での光三
    陳平の最期
    二十世の出獄

    第五章 釈放、休養、そして再び北海道農民運動戦線へ――二十世の昭和七年――

    1 二十世の網走在監当時の全農北聯

       2 蜂須賀農場小作争議とその帰結

       3 網走出獄後の二十世
    月形村での静養
    石狩山麓の野天風呂
    二十世、再び全農北聯書記に

    4 東京地裁治安維持法違反判決――東京帝大新人会の同輩連は

    5 荒岡委員長の全農北聯脱退

    6 ささやかな幸せの中での越年――二十世、家族持ちとなる
    五年遅れの松岡家と石田家の親戚固め
    長女揚子の誕生

    第六章 続く凶事、弾圧、そして大転向の時代へと

    1 昭和八年の春にかけて
    雨龍村での同志西尾音吉の死
    東京築地での小林多喜二の死
    國際聯盟からの脱退――昭和八年二、三月
    全道支部代表者会議の開催、不能となる

    2 夏とともにきた大転向時代
    転向の季節の到来――昭和八年六月
    九津見房子の釈放
    佐野、鍋山、三田村の裏切に対し 全道農民諸君に檄す!
    笛吹けど踊る人は?
    我なにをなすべきか

    第七章 それぞれの転機

    1 菅原達郎の場合
    東京地方裁判所所長室にて
    そして菅原達郎は

       2 松岡二十世の場合
    山名正實の出獄――昭和九年一月一日
    全国農民組合総本部伊藤実書記の来道と総本部復帰
    指導者は農村へ――旭川の北、剣淵村への移住
    六月十日、支部代表者会議開催

    第八章 「隗より始めよ」――北海道上川郡剣淵村にて

    1 剣淵村暮らし始まる――凶作に打ちのめされて

    2 昭和十年前半――全農分離派、全農維持派の抗争劇
    全農分離派と全農維持派の抗争始まる
    長男將の誕生
    北聯解体・新団体設立派の動き
    全農北聯の全農総本部復帰と二十世の上京
    3 北聯再建委員会
    山名正實の来道と北聯再建委員会の立ち上げ
    杉山委員長の来道と全協七・一〇事件
    全農北聯再建委員会のその後
    「指導者は農村へ=剣淵村移住」の終焉

    第九章 再びの旭川――昭和十一年、平常の年の最後
    二十世旭川に戻る
    第十九回衆議院議員総選挙と二・二六事件
    政治の季節と労農提携の夢よ再び
    全農北聯の新執行部体制と全農創立十五周年記念大会
    後編 日中戦争の開始からシベリアでの抑留死まで

    第一章 前半が平時、後半が戦時――南京陥落で終わった昭和十二年――

       1 平和の時代の最後
    全道農民協議会の開催
    全道農民協議会における二十世関連決定事項
    東京にて――昭和十二年二、三月   
    山名正實、政治部・機関紙部の部員に
    旧友岡田宗司、門屋博を語る
    門屋博と「新評論」誌――新人会の誌上同窓会
    第二十回衆議院議員総選挙
    北海道での総選挙の結果
    全農北聯による候補者擁立の動きとその失敗
    近衞内閣の成立と新農相有馬頼寧の土地政策への期待
    塩野季彦の法相留任
    論考「新内閣と土地政策の展望」の寄稿

       土地制度問題の後日談

      2 日中戦争の開始と急速に戦時化していく我が国社会
    北支事変の勃発と社会大衆党
    北海道社会大衆党にあっては
    社会大衆党全道支部代表者会議
    「社大党北聯」と「全農北聯」の二重性
    社大党全国大会と全農地方有志懇談会
    二十世、島木健作と会う
    戦時社会経済体制への移行
    昭和十二年の師走――南京攻略と祝賀提灯行列
    その蔭での第一次人民戦線事件
    人民戦線事件の農民運動への影響
    農地調整法の準備、始まる

    第二章 日本社会も二十世も変わっていった――東京もそして旭川も――

       1 昭和十三年の年初
    岡田嘉子・杉本良吉の南北樺太越境事件
    内地から二十世に届いた二通の手紙
    門屋博からは
    昭和十三年度全農北聯拡大委員会
    第二次人民戦線事件起こる
    全国農民組合が解体され、大日本農民組合が結成された
    山名正實再説――九津見房子とともにゾルゲ事件に関係する
    大日本農民組合北海道聯合会
    第七十三帝国議会における農地調整法の立法化
    農地調整法の内容
    帝国議会での農地調整法の審議
    第七十三帝国議会での戰時立法

       2 麗しの春は来ず
    徐州攻略作戦の下命――徐州々々と 人馬は進む
    「農村勞力不足とその對策」
    大日本農民組合第一回全国大会
    二十世、門屋博と会う
    二十世、旭川に戻る
    大日本農民組合のその後

      3 昭和十三年の夏
    初夏の頃の内外情勢
    赤い夕日の満洲へ――僕も行くから君も行け
    大日農北聯主事、二十世の主要任務
    国民思想研究所の訪問――浅野晃と村山藤四郎
    大日農北聯の夏期活動

      4 秋の訪れ
    武漢三鎮攻略戦のさなかで
    再び三たびの自問――「われ何をなすべきか」
    島木健作の来旭

       5 旭川での去りゆく秋と冬の到来
    「コップの中の嵐とその後」の政治学
    「こころざし」派と「メシのタネ」派と
    「國民政黨出でよ―職業的政治家の没落―」
    奉魂新營隊の立ち上げ、不調に終わる――一波万波をよばず
    そして東京での政変にあっては――旧司法検察官僚平沼騏一郎の登場


    第三章 東京へ、そして大連へ

    (一)さらば北海道

      1 厳冬下の旭川で
    雪と氷柱(つらら)に埋もれて
    よい子の日課
    ある夜の出来事

      2 別れ  
    幼き惜別
    女は女同士
    きみがやに むしろにいねて かたらいし
    樺戸郡月形村にて
    月形村役場の村長室にて
    『月形村史』発刊計画
    松四郎三女満子の誕生

    『月形村史』余話 

    (二)十五年ぶりの東京

      1 桜の散った頃の上京
    昭和十四年の内外情勢
    国民思想研究所と二十世の入所
    「郷土への愛着」――知的再建の旅路の背景
    二十世の私生活
    「国民思想」誌
    戰爭は、何人も真似ることの出來ない消費者
    二十世、編輯發行兼印刷人となる

      2 大陸行きの契機
    大連から来た手紙――宮川精一郎、石堂清倫、甘粕正彦
    社団法人関東州労務協会と二十世への調査部長ポストのオッファー

       3 兄光三の死と大陸行きの決断
    仙台からの至急電と兄光三の死
    妹深雪の悲しみ
    松岡家最後の「男」――大陸行きの決断
    東京も長居の場所でなく
    妹深雪との別れ
    知的再建の旅路の終わり――十一月二十五日
    知多半島の療養所にて


    第四章 日本の租借地、関東州大連にて――満洲の労働統制問題と関東州労務協会

      1 二十世、大連に着く
    はじめての大連
    大東公司による華北苦力の労働統制
    永井了吉による「華北苦力の流入と労働統制の実態」
    日・満両国間の「チガイホーケンテッパイ」
    条約、協定発効後の「労働統制」問題の推移
    労務協会宮川常務理事室にて
    海水浴場の夏家河子にて

    2 満関労働問題に取り組む二十世――昭和十五年
    満関労働問題調査ことはじめ
    二十世、新京で菅原達郎と会う
    昭和十五年の関東州労務協会
    昭和十四、五年頃の労働統制問題の実態
    論考「滿洲勞力問題の將來」

    第五章 戦雲立ちこめていく年
    ――新京で、大連で、そして東京では――

    1 協和会大改革――昭和十六年初春の新京にて
    満洲国協和会
    民族協和のシンボル、五色の満洲国旗――その命運
    三宅光治協和会中央本部長と皆川豊治総務部長
    満洲国協和会の大改革に向けて
    改革のための「第四の男」と協和会改革

    2 関東州大連にあって
    関東州労務協会調査部長として
    ひるがえって日本内地では
    二十世、家族を内地から大連へ
    菊川忠雄の指導部長就任

    3 駆け足でやってくる戦争
    北進論と南進論とのはざまで――関東軍特種演習
    深まりゆく無策の自己増殖的危機

    4 迫り来る戦争の背後で――ゾルゲ事件の影
    事件の摘発と尾崎秀實の逮捕
    事件関与の著名人と北海道関係者
    ゾルゲ事件と二十世 
    尾崎秀實第一次上申書
    尾崎秀實第二次上申書

    5 同じ頃の満洲では
    一・二八工作事件による全満一斉検挙――満鉄調査部事件の端緒
    事件の概要
    「満鉄調査部事件」へ続く道――リンクピン鈴木小兵衞

    6 再び関東州大連にて
           昭和十六年の満・関・華北労働統制問題の推移
           論考「滿關勞働問題の一年間」


    第六章 満洲国の首都新京で――協和会入りした二十世

      1 「大東亜戦争」開始の直後にあって
    開戦直後の大戦果
    二月中旬の新京にて――菅原達郎と
    二十世の協和会入り――背広の大連と協和服の新京の二都物語
    満洲国協和会創立十周年記念号――「協和運動」第四巻第七号

      2 満洲国建国十周年の秋
    興亜胡同の協和会住宅にて
    建国十周年慶祝式典
    満洲の農業・農村問題特集――「協和運動」第四巻十月号
    建国十周年慶祝のかげで
    ――団体結成罪違反判決と「満鉄調査部事件」第一次検挙

    第七章 かくして終わりが始まっていった――昭和十八年

      1 昭和十八年初頭の東西軍事情勢とその推移
    スターリングラードでのドイツ軍敗退とドイツのその後
    熱帯の島、ガダルカナルで
    大本営発表――その粉飾と欺瞞と

      2 満洲農業とのふれ合い
    増産推進全国会員大会――昭和十八年二月、新京にて
    増産対策座談会の開催
    京図線での早春の敦化と蛟河への旅
    敦化縣聯合協議會にて
    報徳道の人、水谷最

      3 戦時中の満洲を覆う暗い影
    中央本部総務部長室にて
    関東憲兵隊による「北満合作社事件」と「満鉄調査部事件」
    満鉄による自粛措置と新京高等法院判決
    満鉄調査部事件におけ
  • 出版社からのコメント

    北海道で闘い、満州で生き、シベリアに死す
  • 内容紹介

    東京帝大新人会を経て渡北、小林多喜二『不在地主』の現場。富良野争議や月形村争議を指導・勝利するも、3.15事件で網走に下獄。満洲で労働・農業問題に取り組む。敗戦。極寒のシベリアで「ひゃくしょうのよきひ」を夢見つつ果てた。昭和の知識人、松岡二十世は何のための生きたのか。いま亡母に告げる。「父親回来了」。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    松岡 將(マツオカ ススム)
    1935年2月、北海道樺戸郡月形村字知来乙生まれ。幼時を北海道上川郡剣淵村、旭川市などにて暮らす。のち、東京、仙台、三条(新潟)をへて、41年6月、渡満(関東州大連へ)。小学生時代を大連、新京(現・長春)で過ごし、終戦一年後の46年9月、満洲(新京)から仙台に引揚げ。東北学院中・高校を経て、58年3月、東京大学経済学部卒業後、同年4月、農林省入省。省内各局を経験して、72‐76年の間、外務省に出向し、在ワシントン日本国大使館勤務。帰国後、食糧庁、農蚕園芸局、構造改善局、経済局、大臣官房等を経て農水省国際部長、東海農政局長を歴任。86年退官後、ジェトロ、国際農業交流基金、FAO協会、IFPRI(国際食料政策研究所)等、内外の国際農業関係団体・機関に勤務。国際農業問題関係の多数の訳・著がある

松岡二十世とその時代―北海道、満洲、そしてシベリア の商品スペック

商品仕様
出版社名:日本経済評論社
著者名:松岡 將(著)
発行年月日:2013/08/15
ISBN-10:4818822507
ISBN-13:9784818822504
判型:B5
対象:教養
発行形態:単行本
内容:歴史総記
言語:日本語
ページ数:846ページ
縦:22cm
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