崩壊の経験―現代ドイツ政治思想講義 [単行本]
    • 崩壊の経験―現代ドイツ政治思想講義 [単行本]

    • ¥5,720172 ゴールドポイント(3%還元)
    • 在庫あり2025年7月31日木曜日までヨドバシエクストリームサービス便(無料)がお届け
100000009001971959

崩壊の経験―現代ドイツ政治思想講義 [単行本]

価格:¥5,720(税込)
ゴールドポイント:172 ゴールドポイント(3%還元)(¥172相当)
お届け日:在庫あり今すぐのご注文で、2025年7月31日木曜日までヨドバシエクストリームサービス便(無料)がお届けします。届け先変更]詳しくはこちら
出版社:慶応義塾大学出版会
販売開始日: 2013/10/23
お取り扱い: のお取り扱い商品です。
ご確認事項:返品不可
店舗受け取りが可能です
マルチメディアAkibaマルチメディア梅田マルチメディア博多にて24時間営業時間外でもお受け取りいただけるようになりました

崩壊の経験―現代ドイツ政治思想講義 [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    すべてが瞬く間に変わってしまった―さまざまな思潮が渦巻くワイマール時代。普遍化する複製技術に、きらびやかなキャバレーや大衆文化に、政治イメージの拡散と「点化」に、“現代”の始まりを読む。
  • 目次

     序論
      1 知的世界の変貌
      2 市民性の崩壊 (1) ――経験の貧困化
      3 市民性の崩壊 (2) ――モデルネの意識
      4 溶解の時代、とくに政治の拡散
      5 本書の叙述形式

    第一部 市民層の社会意識――現代思想の前提
     第一章 「資本主義の精神」とルター派
      1 ウェーバーにおける「問題の所在」
      2 カルヴァン派、ルター派、カソリック
      3 「資本主義の精神」――過渡期の精神
      (1) 「世俗内的禁欲」の外的継承
      (2) 宗教的脈絡から経済的脈絡へ
      (3) 倫理の内容としての営利追求
      4 近代的個人と職業義務の観念、ルター派
      (1) 近代的個人主義の誕生
      (2) 「職業義務」の観念
      5 ルター派の「エートス」とドイツ
      (1) ルターと伝統主義
      (2) エートスとしてのルター派の特徴

     第二章 「文明化」と「文化」――市民層と貴族
      1 「文明化」と「文化」の概念
      2 「文明化」と「文化」の社会的基礎
      3 宮廷社会と大学
      4 社会的対立から国民的対立へ

     第三章 市民層の社交形式
      1 市民的社交の場としてのカフェ
      2 サロンの隆盛と衰退
      3 社交形式としての結社

     第四章 一九世紀ドイツにおけるブルジョアジーの思想
      1 一九世紀のブルジョアジーと都市の改造
      2 ショースキーの「ウィーン都市改造」論
      3 市民層と百貨店――ベンヤミンの視点から
      4 アレントのブルジョアジー論

     第五章 保守主義とロマン主義
      1 近代批判の思想としてのロマン主義と保守主義
      (1) ロマン主義の非政治的性格
      (2) 〈近代〉への対応としての保守主義とロマン主義
      (3) 後発国の自己主張としてのロマン主義
      (4) 過渡期の現象としてのロマン主義
      2 保守主義とロマン主義の成立
      3 ロマン主義の思考様式
      4 ロマン主義的「個性」の両義性
      5 ロマン主義の影響と意義
      6 世紀転換期以降の保守主義とロマン主義

    第二部 〈崩壊〉の始まり――世紀転換期から一九二〇年代へ
     第六章 「文明化」の挫折とウェーバーの宗教社会学
      1 エリアスの「文明化の挫折」論
      (1) 市民階級の挫折と敗北
      (2) 戦士貴族の伝統
      (3) 戦士貴族と学生組合
      2 ウェーバーのドイツ「政治文化」批判の一断面
      (1) 選挙法と民主主義
      (2) 「貴族主義」の育成
      (3) 「精神の貴族主義」と学生組合
      3 ウェーバーにおける宗教社会学と政治
      (1) 市民層と「貴族主義」
      (2) 「貴族主義」と「内面的距離」
      (3) 「政治家」の資質
      (4) カルヴィニズムと「内面的距離」
      (5) 職業人と「鉄の檻」

     第七章 社会の多様化――市民層の解体と大衆の成立
      1 社会の多様性の増大と一体性の崩壊
      2 新しい人間像を求めて
      3 大衆の誕生と一九二〇年代
      4 ワイマール共和国期の諸政党と市民層
      5 ティリッヒの「動態的大衆」論
      6 クラカウアーのサラリーマン論
      7 ユンガーの〈労働人〉論
      8 「ブント」と「有機的構成態」

     第八章 モダニズムの展開と社会的基礎
      1 ボードレールの「モデルニテ(現代)」論
      (1) 「現代生活」の「新しさ」
      (2) 「意のままに再び見出された幼年期」
      2 「現代性(モデルネ)」の基盤としての大都会
      3 ジンメルにおける〈流行とモデルネの社会学〉
      (1) ジンメルの方法
      (2) 「ベルリン勧業博覧会」と「モデルネ」の意識
      (3) 流行現象と「モデルネ」の意識
      4 ジンメルにおける〈印象主義と表現主義〉
     
     第九章 生と形式――経験の貧困化と大都市の精神状況
      1 生と形式――日本とドイツ
      2 ベンヤミンと経験の貧困化
      (1) ワイマール共和国の成立
      (2) 「経験の貧困化」
      (3) 経験の解体とワイマール期の精神状況
      (4) 状況化的思考の誕生
      3 ベルリンにおける「ゼロ状況」――カネッティのベルリン体験
      4 ジンメルと大都市の精神

     第一〇章 ダダイズムから新即物主義の時代へ
      1 諸領域の自律化論
      2 「思想」?としてのダダイズム
      3 ダダイズムと同時代
      4 「新即物主義」の〈新しさ〉
      5 精神史における〈一九二四年〉
      6 エルンスト・トラー『どっこい、おいらは生きている』
      7 芸術史における新しい現実
      8 ルポルタージュの方法

    第三部 〈崩壊〉の経験――ワイマール時代の「政治思想」
     第一一章 〈ポスト・ロマン主義の世界〉と市民層――マン、ウェー
           バー、シュミット
      1 作家の「思想」
      2 作家の「良心」
      3 マンと「共感」
      4 マンの方法と戦争論
      5 ウェーバーの「学問」論――「知的誠実」の道
      6 「明晰性」への奉仕と人格的決断
      7 シュミットの歴史哲学――「中立化」の追求と技術の時代
      8 シュミットのロマン主義批判(1)――「機会=原因論」的精神
        構造
      9 シュミットのロマン主義批判(2)――「イロニー」と政治

     第一二章 ワイマール期の世代対立
      1 〈一八九〇年代の世代〉と〈一九二〇年代の世代〉
        ――「社会的モデルネ」から「美的・文化的モデルネ」への転換
      2 媒介者ジンメル
      3 ルカーチのジンメル論
      4 アドルノのジンメル論
      5 〈一九二〇年代の世代〉と〈一九三〇年代の世代〉
      (1) クラカウアーと「待っている人びと」
      (2) ノートの「戦後世代」(〈一九三〇年代の世代〉)論
      6 〈一九三〇年代の世代〉の意識状況(1)
        ――学生グスタフ・ホッケの「当惑」を中心として
      7 〈一九三〇年代の世代〉の意識状況(2)
        ――ズーアカンプの「戦後世代」論

     第一三章 政治思想の諸類型――現実像との関連
      1 シュミットの「政治的なもの」の概念――制度的現実と具体的現
        実
      (1) 政治領域の独自性
      (2) 「政治的なもの」の発生
      2 現実イメージの社会学――マンハイムの「知識社会学」
      (1) 現実的概念の多義性
      (2) マンハイムの〈方法〉
      3 政治思想の諸類型とその現実像
      (1) 市民的自由主義の現実像
      (2) 近代保守主義の現実像
      (3) 社会主義の現実像
      (4) 「ファシズム」の現実像
      4 「ファシズム」における歴史意識の崩壊
      5 「市民的自由主義」の溶解と「ファシズム」への接近

     第一四章 「複製論」とメディアの世界
      1 ベンヤミンの方法
      2 密室性と室内――民衆性と接する場所
      3 複製技術と芸術作品
      (1) 活字の世界
      (2) ベンヤミンの「複製論」
      4 複製芸術と近代人批判
      5 複製技術の時代におけるメディアと政治

     第一五章 政治イメージの両極化――政治の「点化」と「溶解」
      1 シュミットの方法論と点化的思考様式
      (1) シュミットの方法論
      (2) シュミットのロマン主義論
      (3) 法学的思考における「点化」的思考様式
      2 シュミットの価値哲学論と攻撃点
      (1) シュミットの方法
      (2) 価値哲学をめぐって
      (3) ウェーバーと「攻撃点」
      3 シュミット理論における政治の溶解
      4 ツェーラーにおける政治の溶解
      5 「表現主義論争」にみられる政治の溶解の問題
      (1) 表現主義と政治
      (2) ルカーチの表現主義批判とブロッホ
      6 ワイマール時代における〈カオスとしての現実像〉

     第一六章 ワイマール時代における「保守」と「革命」
      1 「保守的革命」の希求――トレルチ、マン、ホフマンスタール
      (1) エルンスト・トレルチとトーマス・マン
      (2) ホフマンスタールの「保守革命論」
      2 マンハイムにおける「保守」と「革命」
      3 「原初的保守主義」――ユストゥス・メーザーの思想
      4 ロマン主義的保守主義の形成過程
      (1) 近代保守主義成立期の社会学的状況
      (2) アダム・ミュラーの思想
      (3) ロマン主義、ヘーゲル、マルクス主義

     第一七章 保守革命論とナチス
      1 ナチズムの思想?
      2 保守革命派とは?
      3 社会的勢力としての保守革命派
      4 ナショナルボルシェヴィズム、ナチス、共産主義運動
      5 保守革命派の命運(1) ―― エルンスト・ユンガー
      6 保守革命派の命運(2) ―― ハンス・ツェーラー
      7 保守革命派の命運(3) ―― 「ナチス左派」

     第一八章 ティリッヒの政治思想とナチ、保守革命
      1 溶解からの離脱と拠点の模索
      2 政治思想としての「根源」の概念
      3 ティリッヒ理論と保守革命
      4 ティリッヒの『社会主義的決断』の思想史的意味

     第一九章 「真剣さ」の時代――シュトラウスとシュミットの「ニヒリ
           ズム」論
      1 ナチズムと「真剣さ」の時代
      2 シュトラウスとニヒリズムの革命
      3 〈真面目〉路線の分裂と社会
      4 ホッブスとシュミット――シュトラウスのシュミット論
      5 〈真剣さ〉の思想――シュミットとシュトラウス
      6 「真剣さの世界」と「興味深い世界」――シュミット理論の問題
        点

    第四部 〈崩壊〉のあと――おわりに
     第二〇章 教養と経験――レーヴィットとアドルノの「始まりの意識」
      1 レーヴィットの生涯
      2 ヘーゲル哲学における思考の前提
      3 主体的に受動的であること
      4 ヘーゲルの「教養」論
      5 自己の忘却から超越へ
      6 アドルノの方法意識と媒介
      (1) 思想内容と経験内容
      (2) アドルノの直接性批判の方法
      (3) 認識の社会的次元
      7 精神的形成物の堕落形態と経験の概念

     第二一章 文化産業とテクノロジーの支配――アドルノとアンダース
      1 「文化産業」の時代
      2 文化産業と技術的合理化
      3 アンダースの世代
      4 テクノロジーと快適さの追求
      5 「液状化」と「点的存在」
      6 等価性の世界

    後書き

    文献目録
    人名索引
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    蔭山 宏(カゲヤマ ヒロシ)
    1945年生まれ。慶應義塾大学名誉教授。法学博士
  • 出版社からのコメント

    本書の主題は人びとの経験と崩壊である。19世紀~20世紀半ばまでの思想家たちが、この問題とどのように向き合ったのかを論じる。
  • 内容紹介

    ▼ルカーチが「持続するもの」、「反復するもの」、「おだやかな仕事ぶり」といいあらわした市民的生活は、世紀転換期から大戦を経た1920年代、テクノロジーの進歩とさまざまな文化領域の爛熟により一気に変貌した。ハイパーインフレーションを決定打とする社会的・政治的力学の変動によって市民層は財産を奪われ、市民的生活は雪崩を打って崩壊していく。仕上げを行ったのが、経済恐慌であった。
     この新しい社会への移行期に、ウェーバー、ジンメル、マンハイム、ベンヤミン、シュミット、ユンガー、アドルノらは、その社会に生きる人びとはいかに向き合ったのか。本書では有名無名の人びとの思想的営みが内在的に論じられる。ワイマール時代における人びとの経験とその崩壊を〈現代〉の始まりととらえる著者は、政治が議会を越えて市民生活と文化領域に拡散する一方で「点化」する状況を分析する。現代政治思想の問題はここにこそ潜んでいるのだ。
    ▼圧倒的なボリュームによる異色の入門書!
  • 著者について

    蔭山 宏 (カゲヤマ ヒロシ)
    1945年生まれ。慶應義塾大学名誉教授。法学博士。
    著書に『ワイマール文化とファシズム』(みすず書房、1986年)がある。

崩壊の経験―現代ドイツ政治思想講義 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:慶應義塾大学出版会
著者名:蔭山 宏(著)
発行年月日:2013/10/31
ISBN-10:4766420616
ISBN-13:9784766420616
判型:B6
対象:専門
発行形態:単行本
内容:哲学
言語:日本語
ページ数:557ページ ※542,15P
縦:20cm
他の慶応義塾大学出版会の書籍を探す

    慶応義塾大学出版会 崩壊の経験―現代ドイツ政治思想講義 [単行本] に関するレビューとQ&A

    商品に関するご意見やご感想、購入者への質問をお待ちしています!