クロニクル二〇一五 [単行本]

クロニクル二〇一五 [単行本] の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  これは現実か虚構か。この不気味で息苦しく理不尽な今日を１５年前から予見！「正義と夢の探検隊」の老若男女７人が徴兵制復活をことほぐイエロー国の片隅から「秘密のアベッコちゃん」に徒手空拳で立ち向かう。

• 目次

  第一部　骰〈さい〉の時
  第二部　革命異聞二〇一五
  第三部　果てのない道標

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  磯貝 治良(イソガイ ジロウ)
  １９３７年、愛知県知多半島に生まれる。６６年、新日本文学会入会、同会解散まで多数の作品を発表。７７年より在日朝鮮人作家を読む会を主宰、例会など４２０回以上をかさねて現在に至る。同会の文芸誌『架橋』を編集発行、小説のほか在日文学論を執筆。文学活動と併走して大学非常勤講師、在日コリアンとの協働を主とした社会運動、ボクシングトレーナーなどのサイドワークも多彩に行なう

• 出版社からのコメント

  15年以上前から現在の日本の危機的状況を予測して書き始めた物語に、新たな書下ろしを加えてまとめた三部構成の近未来長編小説。

• 内容紹介

  1949年、ジョージ・オーウェル『一九八四年』
  1970年、山上たつひこ『光る風』
  2014年、そして――『クロニクル二〇一五』　
  
  これは現実＜リアル＞か虚構＜フィクション＞か
  
  この不気味で息苦しく理不尽な今日を
  15年前から予見していた
  必然で終わりのない虚実交錯の物語
  
  「正義と夢の探検隊」の老若男女7人が
  徴兵制復活をことほぐイエロー国の片隅から
  「秘密のアベッコちゃん」に徒手空拳で立ち向かう！
  
  「文学／小説はどこまで政治に抵抗できるか？　坑道の地下深く分け入ってカナリアの役割を果たせるか？　そんな問いがいよいよリアリティを帯びているのが、現今のこの国の政治状況のようだ。
  　いきなりモノ言いがうわずってしまったが、大上段に振りかぶって言いたいわけではない。「政治と文学」論議とかアンガージュマンとかの古証文をことさらに持ち出したいわけでもない。せめて虚構の力による腕試しくらいはしたい。〝シュプレヒコール〟ではなく、〝つぶやき〟であっても。「小説」らしさに行儀よく収まるのではなく、手作りの斧であっても振り上げて。
  　文学／小説がかろうじて「政治」に抵抗するとしたら、「ことばの力」を措いてない。その力が産んでくれる批評、諷刺、諧謔、皮肉、野次――の効用も活かして。そして、「民衆」の一筋縄ではいかないやさしさと知恵を恃みにして。
  　そんなことを思いながら、この長編小説を書いた。」（「あとがき」より）
  
  　　

• 著者について

  磯貝治良 (イソガイジロウ)
  1937年、愛知県知多半島に生まれる。77年より在日朝鮮人作家を読む会を主宰。同会の文芸誌『架橋』（現在まで32号）を編集発行し、小説のほか在日文学論を執筆。文学活動と併走して大学非常勤講師、在日コリアンとの協働を主とした社会運動、ボクシングトレーナーなどのサイドワークも。著書に評論『始源の光――在日朝鮮人文学論』『戦後日本文学のなかの朝鮮韓国』『在日文学論』『変容と継承――在日文学を探索する』（近刊）、小説集『イルボネ　チャンビョク――日本の壁』『夢のゆくえ』、長編小説『在日疾風純情伝』など。編著に『〈在日〉文学全集』全18巻。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

クロニクル二〇一五 [単行本] の商品スペック