小堀鞆音―歴史画は故実に拠るべし(ミネルヴァ日本評伝選) [全集叢書]

小堀鞆音―歴史画は故実に拠るべし(ミネルヴァ日本評伝選) の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  小堀鞆音（一八六四～一九三一）歴史画家・復古大和絵。尊皇尚古の精神的環境で幼時から父について画業を修め、川崎千虎に師事して歴史画の神髄が故実の正確な考証にあることを体得する。岡倉天心の理想に共鳴して日本美術院の創立に参加するが、後にこれを離れ、安田靫彦、川崎小虎等の門人の育成に専念する。精神史としての美術史なる視点から、嫡孫の比較文化史家がその画業の意味に迫る。

• 目次

  序　章　故郷と生家
  
  第一章　少年時代
  　１ 幼少時の教育環境
  　２ 時代の要請
  
  第二章　画家としての出発
  　１ 初の出品と師弟の縁
  　２ 苦学修業時代
  
  第三章　歴史画への立志
  　１ 独学での精進
  　２ 一高倫理教育との結縁
  　３ 支援者達の恩
  
  第四章　代表作の産出
  　１ 合戦図での成功
  　２ 美術学校制作室
  　３ 物語を内包する絵画の問題
  
  第五章　美術学校事件と日本美術院の発足
  　１ 事件の始終と鞆音の去就
  　２ 日本美術院の設立
  
  第六章　歴史画論争の傍で
  　１ 論争の発端と進行経過
  　２ 鞆音の立場
  　３ 論争の展開と深化
  
  第七章　雌伏時代
  　１ 画壇での孤立と親族の窮境
  　２ 再造の首途
  
  第八章　国宝鎧の調査・復元
  　１ 古式武具鑒識眼の成熟
  　２ 物語絵と屏風絵の大作
  
  第九章　美校への復帰
  　１ 教師としての評価
  　２ 画論と画業
  　３ 乃木希典との交誼
  
  第十章　大正の新時代を迎へて
  　１ 革丙会の門人達
  　２ 大正期の画業
  　３ 私生活上の点景
  
  第十一章　晩年・聖徳記念絵画館への盡瘁
  　１ 晩年の画業
  　２ 聖徳記念絵画館壁画納入
  
  第十二章　精神史としての歴史画
  　１ 明治歴史画の先蹤・系譜
  　２ 歴史画に於ける「再話」の論理
  
  主要参考文献
  あとがき
  小堀鞆音略年譜
  人名・作品索引

• 出版社からのコメント

  日本美術史の中で有職故実に基づいた歴史画の祖となった小堀鞆音の画業と人柄に、肉親である比較文学の第一人者が迫る

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  小堀 桂一郎(コボリ ケイイチロウ)
  １９３３年東京生まれ。１９５８年東京大学文学部独文科卒業。１９６１～６３年旧西ドイツ・フランクフルト市ゲーテ大学に留学。１９６８年東京大学大学院博士課程修了、文学博士学位取得。東京大学助教授、同教授、明星大学教授を経て、東京大学名誉教授

• 著者について

  小堀　桂一郎 (コボリ ケイイチロウ)
  東京大学名誉教授。

小堀鞆音―歴史画は故実に拠るべし(ミネルヴァ日本評伝選) の商品スペック