王梵志詩集注釈―敦煌出土の仏教詩を読む [単行本]
    • 王梵志詩集注釈―敦煌出土の仏教詩を読む [単行本]

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王梵志詩集注釈―敦煌出土の仏教詩を読む [単行本]

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販売開始日: 2015/02/02
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王梵志詩集注釈―敦煌出土の仏教詩を読む [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    日本平安時代初期の藤原佐世撰『日本国見在書目録』(西暦八〇〇年代後半)に『王梵志詩二巻』『王梵志集二巻』と見えていたが、以後日本・中国ともに行方不明となったものの、20世紀初頭敦煌蔵経洞が開かれ「敦煌遺書」の中に発見された詩集を、現代日本語訳で読む。
  • 目次

    解題
    凡例
    作品番号

    王梵志詩集〔序〕

    王梵志詩集巻一
    〇〇一 遥かに世間の人を看る〔遥看世間人〕
    〇〇二 吾富みて銭有る時〔吾富有錢時〕
    〇〇三 家口忽て死に尽す〔家口忽死盡〕
    〇〇四 身は圏裏の羊の如し〔身如圏裏羊〕
    〇〇五 笑うべし世間の人〔可笑世間人〕
    〇〇六 他家は吾が貧を笑う〔他家笑吾貧〕
    〇〇七 大いなる愚癡の君有り〔大有愚癡君〕
    〇〇八 沈淪す三悪道の一〔 淪三惡道之一〕
    〇〇九 撩乱し精神を失う〔撩乱失精神〕
    〇一〇 夫婦は相対座す〔夫婦相對坐〕
    〇一一 富者は棺木を弁ず〔富者辨棺木〕
    〇一二 擎頭して郷里を行く〔擎頭鄕里行〕
    〇一三 百歳は乃ち一有り〔百歳乃有一〕
    〇一四 双盲は鬼を識らず〔雙盲不識鬼〕
    〇一五 使者は門前に喚ぶ〔使者門前喚〕
    〇一六 沈淪す三悪道の二〔 淪三惡道之二〕
    〇一七 普く諸貴等に勧む〔普勸諸貴等〕
    〇一八 賢貴等に告知す〔告知賢貴等〕
    〇一九 数箇大の愍癡を傍看す〔傍看數箇大愍癡〕
    〇二〇 各各膿血の袋を保愛す〔各各保愛膿血袋〕

    王梵志詩集巻二
    〇二一 吾家に多くの田有り〔吾家多有田〕
    〇二二 借し貸りは交通せず〔借貸不交通〕
    〇二三 道士の頭は側方〔道士頭側方〕
    〇二四 観内に婦人有り〔觀内有婦人〕
    〇二五 道人の頭は兀雷〔道人頭兀雷〕
    〇二六 寺内に数箇の尼〔寺内數箇尼〕
    〇二七 生には即ち巧風吹く〔生即巧風吹〕
    〇二八 佐史は台補に非ず〔佐史非臺補〕
    〇二九 銭を得て自ら喫用す〔得錢自喫用〕
    〇三〇 当郷は何物か貴し〔當鄕何物貴〕
    〇三一 村頭戸主に語る〔村頭語戸主〕
    〇三二 人生は一代の間の一〔人生一代間之一〕
    〇三三 報を受け人中に生まる〔受報人中生〕
    〇三四 愚人は癡にして の一〔愚人癡 之一〕
    〇三五  として生業を貪る〔 貪生業〕
    〇三六 世間は何物か貴し〔世間何物貴〕
    〇三七 世間の慵懶の人〔世間慵懶人〕
    〇三八 家中漸漸として貧す〔家中漸漸貧〕
    〇三九 銭を用ちて新婦を索む〔用錢索新婦〕
    〇四〇 愚人は癡にして の二〔愚人癡 之二〕
    〇四一 一種の同翁の児〔一種同翁兒〕
    〇四二  は若し是れ好児〔 若是好兒〕
    〇四三 只母の児を憐れむを見る〔只見母憐兒〕
    〇四四 父母は男女を生む〔父母生男女〕
    〇四五 孝は是れ前身の縁〔孝是前身 〕
    〇四六 須く鬼兵のことを聞道す〔聞道須鬼兵〕
    〇四七 自生し還た自死す〔自生還自死〕
    〇四八 天下の悪き官職の一〔天下惡官職之一〕
    〇四九 生は无常界に住む〔生住无常界〕
    〇五〇 本は是れ達官児〔本是達官兒〕
    〇五一 興生の市郭児〔興生市郭兒〕
    〇五二 両両相劫奪す〔兩兩相劫奪〕
    〇五三 秋の長夜は甚だ明るし〔秋長夜甚明〕
    〇五四 銭有るも惜しみて喫せず〔有錢惜不喫〕
    〇五五 工巧は巧なるを学ぶ莫かれ〔工巧莫學巧〕
    〇五六 狼は多く羊の数少なし〔狼多羊數少〕
    〇五七 世間は日月明るし〔世間日月明〕
    〇五八 身は大きなる店家の如し〔身如大店家〕
    〇五九 身は空堂の内に臥す〔身臥空堂内〕
    〇六〇  は生時の楽しみを道う〔 道生時樂〕
    〇六一 身は破れた皮袋の如し〔身如破皮袋〕
    〇六二 世間は何物か平かなる〔世間何物平〕
    〇六三 身は内架堂の如し〔身如内架堂〕
    〇六四 家貧しくして好衣无し〔家貧无好衣〕
    〇六五 生時は同じ飯瓮〔生時同飯瓮〕
    〇六六 愚癡の君の有るを見る〔見有愚癡君〕
    〇六七 人生一代間の二〔人生一代間之二〕
    〇六八 生きては四合舎に坐す〔生坐四合舎〕
    〇六九 虚霑なるも一百年の一〔虚霑一百年之一〕
    〇七〇 銭を説けば心即ち喜ぶ〔説錢心即喜〕
    〇七一  し門前に出て観る〔 出門前觀〕
    〇七二 好住四合の舎〔好住四合舎〕
    〇七三 地下は夫急すべし〔地下須夫急〕
    〇七四 奉使の親監鋳〔奉使親監鑄〕
    〇七五 怨家の人を す賊〔怨家 人賊〕
    〇七六 来るは塵の し起こるが如し〔来如塵 起〕
    〇七七 兄弟義居活す〔兄弟義居活〕
    〇七八 虚霑なるも一百年の二〔虚霑一百年之二〕
    〇七九 近く窮業の至るに逢う〔近逢窮業至〕

    王梵志詩集巻三
    〇八〇 人去れば像も還た去る〔人去像還去〕
    〇八一 一つの身は元本別〔一身元本別〕
    〇八二 影を以て他影を観る〔以影觀他影〕
    〇八三 影を観るも元より有るに非ず〔觀影元非有〕
    〇八四 雷は南山の上に発す〔雷發南山上〕
    〇八五 非相は非非相〔非相非非相〕
    〇八六 但繭作る蛾を看る〔但看繭作蛾〕
    〇八七 黄母は化して鰲と為る〔黄母化爲鰲〕
    〇八八 古来より丹石を服す〔古来服丹石〕
    〇八九 死して竟に土底に眠る〔死竟土底眠〕
    〇九〇 行善は基路と為す〔行善爲基路〕 
    〇九一 前業は因縁を作す〔前業作因 〕
    〇九二 少年は何ぞ必ず好き〔少年何必好〕
    〇九三 悲喜は相纏繞す〔悲喜相纏繞〕
    〇九四 无常は元より避けられず〔无常元不避〕
    〇九五 造化は成して我を為す〔造化成爲我〕
    〇九六 此の身と意の相を観る〔觀此身意相〕
    〇九七 貪暴にして無用の漢〔貪暴無用漢〕
    〇九八 玉髄は長生の術〔玉髄長生術〕
    〇九九 差著されて即ち須く行くべし〔差著即須行〕
    一〇〇 伺命は人を取る鬼〔伺命取人鬼〕
    一〇一 運命は満として悠悠〔運命滿悠悠〕
    一〇二 官職は亦須く求むべし〔官職亦須求〕
    一〇三 生時は歌うべからず〔生時不須歌〕
    一〇四 運命は身に随い縛さる〔運命隨身縛〕
    一〇五 先因福徳を崇む〔先因崇福德〕
    一〇六 兀兀として身死の後〔兀兀身死後〕
    一〇七 請う漢武帝を看よ〔請看漢武帝〕
    一〇八 饒ば が王侯の職ならば〔饒 王侯職〕
    一〇九 自死鳥残に与る〔自死与鳥殘〕
    一一〇 衆生の眼は 〔衆生眼 〕
    一一一 男婚嘉偶を藉む〔男婚藉嘉偶〕
    一二二 栄官は赤くして赫赫たり〔榮官赤赫赫〕
    一一三 婦を索むるに須く好婦たり〔索婦須好婦〕
    一一四 思量す小家婦〔思量小家婦〕
    一一五 讒臣は人国を乱す〔讒臣乱人國〕
    一一六 天下の悪風俗〔天下惡風俗〕
    一一七 古人は数々下沢〔古人數下沢〕
    一一八 他を敬えば還た自らも敬わる〔敬他還自敬〕
    一一九 忍び難きは儻は能く忍ぶ〔難忍儻能忍〕
    一二〇 恩を負えば必ず酬うべし〔負恩必須酬〕
    一二一 他を敬えば自らの貴きを保つ〔敬他保自貴〕
    一二二 愁の大小を知らず〔不知愁大小〕
    一二三 本巡は連なりて索索たり〔本巡連索索〕
    一二四 我が家は何処にか在る〔我家在何處〕
    一二五 弟一に須く景行すべし〔弟一須景行〕
    一二六 天子は に官を与う〔天子与 官〕
    一二七 百姓欺屈せらる〔百姓被欺屈〕
    一二八 天に代わり百姓を理す〔代天理百姓〕
    一二九 天下の悪官職の二〔天下惡官職之二〕
    一三〇 家僮は須く飽暖なり〔家僮須飽暖〕
    一三一 他は恒に飽食すと道う〔他道恒飽食〕
    一三二 鴻鵠は昼に遊 す〔鴻鵠晝遊 〕
    一三三 吾に十 の田有り〔吾有十 田〕
    一三四 我は那の漢の死を見る〔我見那漢死〕
    一三五 父子相憐愛す〔父子相憐愛〕
    一三六 平生喫著せず〔平生不喫著〕
    一三七 我に一方便有り〔我有一方便〕
    一三八 人生能く幾時ぞ〔人生能幾時〕
    一三九 王二は美少年〔王二美少年〕
    一四〇 忍辱は珍宝を収む〔忍辱収珍寶〕
    一四一 瞋恚は功徳を滅す〔瞋恚滅功德〕
    一四二 三年の官を作すも二年半〔三年作官二年半〕
    一四三 共に虚仮の身を受く〔共受虚假身〕
    一四四 六賊は倶に患と為る〔六賊倶爲患〕
    一四五 草屋は風塵に足る〔草屋足風塵〕
    一四六 官職は貪財なる莫かれ〔官職莫貪財〕
    一四七 人は百歳を受くも長命ならず〔人受百歳不長命〕
    一四八 積善は必ず余慶あり〔積善必餘慶〕
    一四九 門を出ずれば 頭戻跨〔出門拗頭戻跨〕
    一五〇 若し言が余の浪語なら〔若言余浪語〕
    一五一 愚夫は癡にして 〔愚夫癡 〕

    王梵志詩集巻四
    一五二 兄弟須く和順す〔兄弟須和順〕
    一五三 夜眠るは須く後に在り〔夜眠須在後〕
    一五四 兄弟は相怜愛す〔兄弟相怜愛〕
    一五五 好事は須く相譲る〔好事須相譲〕
    一五六 昔日に田真分つ〔昔日田真分〕
    一五七 孔懐は須く敬重す〔孔懐須敬重〕
    一五八 兄弟は宝にして得難し〔兄弟寶難得〕
    一五九 尊人と相逐いて出ず〔尊人相逐出〕
    一六〇 尊人共に客語す〔尊人共客語〕
    一六一 主人牀枕すること無し〔主人無牀枕〕
    一六二 立身は孝を行う道〔立身行孝道〕
    一六三 耶嬢行いに正しからず〔耶嬢行不正〕
    一六四 尊人瞋りて約束す〔尊人瞋約束〕
    一六五 事有らば須く相問うべし〔有事須相問〕
    一六六 耶嬢は年七十〔耶嬢年七十〕
    一六七 耶嬢は絶して年を邁ぐ〔耶嬢絶年邁〕
    一六八 四大は和に乖きて起こる〔四大乖和起〕
    一六九 親中の父母を除く〔親中除父母〕
    一七〇 主人相屈して至る〔主人相屈至〕
    一七一 親家賓客に会す〔親家會賓客〕
    一七二 親還た同席の坐あり〔親還同席坐〕
    一七三 尊人立ちて坐することなし〔尊人立莫坐〕
    一七四 尊人客に対して飲む〔尊人對客飲〕
    一七五 尊人と酒喫を与にす〔尊人与酒喫〕
    一七六 尊人と同席し飲む〔尊人同席飲〕
    一七七 巡り来るも多く飲む莫かれ〔巡来莫多飲〕
    一七八 坐するに人来たるを見れば起つ〔坐見人来起〕
    一七九 黄金は未だ是れ宝ならず〔黄金未是寶〕
    一八〇 子を養うに徒使あること莫かれ〔養子莫徒使〕
    一八一 自孫の孝を得んと欲せば〔欲得兒孫孝〕
    一八二 児を養うに小により打て〔養兒從小打〕
    一八三 男の年十七八〔男年十七八〕
    一八四 児有り婦を娶らんと欲す〔有兒欲娶婦〕
    一八五 女有り嫁娶せんと欲す〔有女欲嫁娶〕)
    一八六 身に吉なるを得んと欲す〔欲得於身吉〕
    一八七 飲酒は生計を妨ぐ〔飲酒妨生計〕
    一八八 悪を見れば須く蔵掩す〔見惡須藏掩〕
    一八九 物を借りて交索する莫し〔借物莫交索〕
    一九〇 借り物は索すも得ず〔借物索不得〕
    一九一 隣は並に須く来往す〔隣並須来往〕
    一九二 長幼同じく欽敬す〔長幼同欽敬〕
    一九三 停客あるは狗を叱る勿かれ〔停客勿叱狗〕
    一九四 親客は号ぶに踈かならず〔親客号不踈〕
    一九五 客と為るも客と呼べず〔爲客不呼客〕
    一九六 人に逢えば須く斂手すべし〔逢人須斂手〕
    一九七 悪口は深く礼に乖く〔惡口深乖禮〕
    一九八 貴きを見れば当に須く避くべし〔見貴當須避〕
    一九九 結交するに須く善を択べ〔結交須擇善〕
    二〇〇 悪人とは相遠く離れよ〔惡人相遠離〕
    二〇一 有徳の人の心は下〔有德人心下〕
    二〇二 典史は頻りに多擾〔典史頻多擾〕
    二〇三 悪人は相触 す〔惡人相觸娯〕
    二〇四 妻を罵るは早に是れ悪〔 妻早是惡〕
    二〇五 勢い有るも倚を煩わせず〔有勢不須倚〕
    二〇六 貧親は須く拯済すべし〔貧親須拯濟〕
    二〇七 銭有るも擎 する莫かれ〔有錢莫擎 〕
    二〇八 他の貧しきは笑うを得ざれ〔他貧不得笑〕
    二〇九 爪肉を安からずとする莫かれ〔莫不安爪肉〕
    二一〇 郷に在り須く下意〔在鄕須下意〕
    二一一 貧人は簡棄する莫かれ〔貧人莫簡弃〕
    二一二 言を得るも請う説く莫かれ〔得言請莫説〕
    二一三 親無く保に充つるも莫く〔無親莫充保〕
    二一四 双陸は智人の戯〔雙陸智人戲〕
    二一五 争いに逢うも看るべからず〔逢爭不須看〕
    二一六 身を立つるに篤信を存す〔立身存篤信〕
    二一七 恩有れば須く上に報うべし〔有恩須報上〕
    二一八 恩を知れば須く恩に報うべし〔知恩須報恩〕
    二一九 先に他の恩の重きを得る〔先得他恩重〕
    二二〇 蒙人に一恩を恵まば〔蒙人恵一恩〕
    二二一 他に得る一束の絹〔得他一束絹〕
    二二二 人に貸す五 の米〔貸人五 米〕
    二二三 世間の捨割し難きは〔世間難捨割〕
    二二四  生は最も罪重し〔 生最罪重〕
    二二五 偸盗は須く無命〔偸盗須無命〕
    二二六 邪淫及び妄語〔邪淫及妄語〕
    二二七 肉を喫うは多病の報い〔喫肉多病報〕
    二二八 飲酒は是れ癡の報い〔飲酒是癡報〕
    二二九 造酒の罪は甚だ重し〔造酒罪甚重〕
    二三〇 泥を見れば須く道を避くべし〔見泥須避道〕
    二三一 相交わるに嫉妬する莫かれ〔相交莫嫉妬〕
    二三二 病を見れば須く慈 すべし〔見病須慈 〕
    二三三 経紀は須く平直〔經紀須平直〕
    二三四 布施は生生富む〔布施生生富〕
    二三五 忍辱は端正に生まる〔忍辱生端正〕
    二三六 尋常は善を念うに懃む〔尋常懃念善〕
    二三七 六時に長く礼懺す〔六時長礼懺〕
    二三八 持誡して須く忍を含むべし〔持誡須含忍〕
    二三九 師に逢えば須く礼拝すべし〔逢師須礼拜〕
    二四〇 鐘を聞くに身は須く側すべし〔聞鐘身須側〕
    二四一 師僧来りて乞食す〔師 来乞食〕
    二四二 家貧しくとも力に従いて貸す〔家貧從力貸〕
    二四三 悪事は惣て須く棄てるべし〔惡事惣須弃〕

    王梵志詩集巻五
    二四四 貯積は千年調〔貯積千年調〕
    二四五 人間男女を養う〔人間養男女〕
    二四六 生有れば必ず死有り〔有生必有死〕
    二四七 念仏の声を見ず〔不見念佛聲〕
    二四八 父母は児を生みし身〔父母生兒身〕
    二四九 審らかに世上の人を看る〔審看世上人〕
    二五〇 銭有りて但だ喫著す〔有錢但喫著〕
    二五一 身は是れ五陰の城〔身是五陰城〕
    二五二 生死は流星の如し〔生死如流星〕
    二五三 前死は未だ長別せず〔前死未長別〕
    二五四 不浄なる膿血の袋〔不淨膿血袋〕
    二五五 前人は吾を敬うこと重し〔前人敬吾重〕
    二五六 身の去促なるを思わず〔不思身去促〕
    二五七 一生無舎に坐す〔一生無舎坐〕
    二五八 四時八節の日〔四時八節日〕
    二五九 身強にして避却の罪〔身強避却罪〕
    二六〇 年老いて新舎を造る〔年老造新舎〕
    二六一 吾死すも哭すべからず〔吾死不
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    辰巳 正明(タツミ マサアキ)
    1945年1月30日北海道生まれ。1973年3月31日成城大学大学院博士課程満期退学。現職、國學院大學教授。中国南開大学客員教授。博士(文学)
  • 出版社からのコメント

    中国・唐代の詩僧が遺した『王梵志(おうぼんし)詩集』。時代を超えて精神の癒しの内容に満ちた幻の詩集を、初の現代日本語訳で読む
  • 内容紹介

    幻の詩集、初の全訳。
    日本平安時代初期の藤原佐世撰『日本国見在書目録』(西暦八〇〇年代後半)に『王梵志詩二巻』『王梵志集二巻』と見えていたが、以後日本・中国ともに行方不明となったものの、20世紀初頭敦煌蔵経洞が開かれ「敦煌遺書」の中に発見された詩集を、現代日本語訳で読む。
    本詩集は、真剣にこの世に生きる人や、生死を考える人々には、宗教性を超えたゴスペルの書であり、時代を超えた精神の癒しの内容が満ちている。

    【王梵志の詩は、五言を主とする白話体で詠まれ、当時の口語を用い、また俗語を多く含むところに特色がある。彼の出身地の河南に広く歌われていた民間歌謡を彷彿とさせるものであるとされるが、しかし、その内容は仏教の無常や輪廻の思想に基づき、世俗に生きる人間たちの罪を犯す愚かさを繰り返し歌い、この世に宝を積むのではなく、死後の世界のことを考えるべきことを風刺や諧謔を交えて強く訴える。人の命は短くすぐに死がやって来ること、そのことを知るならば、今すぐに善を積み愚かであってはならないのだという。そこには常にこの世の安楽を求める者への強い警鐘が鳴らされ、安穏として生きている人間に恐怖を与えることとなる。そのような王梵志の立場は、入矢義高氏の指摘するように、遊化僧あるいは化俗僧にあろう(「王梵志について」『中国文学報』第三・四冊)。その詩体は「梵志体」と呼ばれ、寒山の詩(寒山は唐の詩僧。ただし、実在か否か不明。樺皮を被り布の袋を着け破れた靴を履き風狂を楽しんだといわれる。詩は仏教的な勧善懲悪の思想を詠む。拾得と交遊があった。)にも影響を与えた。】……解題より

    【凡例】

    一 本書は、敦煌出土の「王梵志詩集」の日本語全訳注である。ただ、詩集の名称は「王梵志詩集」「王梵志詩」「王梵志集」などとあるが、ここでは「王梵志詩集」を用いる。
    一 本文の底本は、項楚『王梵志詩校注』(上海古籍出版社/中国)を用いた。校注による諸本は、スタイン本・大正新脩大蔵経・王梵志詩校輯本(張錫厚)・王梵志詩集・ペリオ本・ロシア本・日本奈良寧楽美術館本・その他残巻が用いられている。
    一 文字の欠落については、□□□で示した。
    一 〔 〕に示されたものは、校注が底本以外から埋めたものである。
    一 本文の校注に関しては、主に項楚校注本『王梵志詩校注』に基づき、また張錫厚校輯本『王梵志詩校輯』を参照した。ただ校注に注のない多くの語彙については、閻崇 編著『敦煌変文詞語匪釈』を参照し、その他漢語辞典・中国語辞典・仏教語辞典などを参照して注を施した。
    一 本詩集の数は、校輯本では三二九首と補遺として七首を挙げる。また校注本では三九〇首を挙げる。この詩数の相異は、校輯本以降に新たな王梵志詩が発見されつつあることによる。
    一 本詩には多くの漢籍・仏典由来の語彙が見られるが、ここではその典拠を割愛した。必要に応じて校注本を参照されたい。
    一…
  • 著者について

    辰巳 正明 (タツミ マサアキ)
    辰巳 正明
    1945年1月30日北海道生まれ。1973年3月31日成城大学大学院博士課程満期退学。現職 國學院大學教授。中国南開大学客員教授。博士(文学)。著書『万葉集と中国文学』(中国語版、武漢出版社)『万葉集と中国文学第二』『詩の起原 東アジア文化圏の恋愛詩』『万葉集に会いたい。』『短歌学入門 万葉集から始まる〈短歌革新〉の歴史』(韓国語版、Publising Company)『詩霊論 人はなぜ詩に感動するのか』『折口信夫 東アジア文化と日本学の成立』『万葉集の歴史 日本人が歌によって築いた原初のヒストリー』『山上憶良』『懐風藻全注釈』(以上、笠間書院)『長屋王とその時代』『歌垣 恋歌の奇祭をたずねて』(以上、新典社)『万葉集と比較詩学』(おうふう)『悲劇の宰相長屋王 古代の文学サロンと政治』(講談社)編著『懐風藻 漢字文化圏の中の古代漢詩』『懐風藻 日本的自然観はどのように成立したか』(以上、笠間書院)『郷歌 注解と研究』(新典社)『万葉集歌人集成』(講談社)『万葉集辞典』(武蔵野書院)『古事記歌謡注釈 歌謡の理論から読み解く古代歌謡の全貌』(新典…

王梵志詩集注釈―敦煌出土の仏教詩を読む [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:笠間書院
著者名:辰巳 正明(著)
発行年月日:2015/01/30
ISBN-10:4305707586
ISBN-13:9784305707581
判型:B5
対象:一般
発行形態:単行本
内容:日本文学評論・随筆
言語:日本語
ページ数:473ページ ※443,30P
縦:22cm
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