退職給付の財務報告―利害調整と信頼性付与の構造 [単行本]

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退職給付の財務報告―利害調整と信頼性付与の構造 [単行本]

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出版社:森山書店
販売開始日: 2003/10/24
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退職給付の財務報告―利害調整と信頼性付与の構造 [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    現代の経済システムの1つである財務報告が、退職給付という社会制度と関わりを持つ場合に生じる問題および理論を論究する。
  • 目次

    第1章 問題の所在と研究方法
     第1節 問題の所在
      1 序
      2 日本版ビッグ・バンによる情報提供機能の重視
      3 利害関係の変化と問題の所在
     第2節 退職給付会計研究の構想
      1 Basset[1976]の提示する退職給付会計の基本論点
      2 COFRI[1997]の提示する退職給付会計の基本論点
      3 退職給付会計研究の視点
      4 先行研究および研究方法
      5 本書の構成
    第2章 退職給付会計の分析視座
     第1節 序
     第2節 退職給付会計システムにおける利害関係
      1 所有権の視点における利害の対立関係
      2 リスクの視点における利害の対立関係
      3 信託の法理における退職給付の利害関係
     第3節 退職給付会計の利害調整
      1 利害調整プロセスへの関心
      2 退職給付会計の利害調整機能
       (a) 分析における仮定
       (b) 利害対立のトライアングル関係
      3 退職給付会計における利害調整のメカニズム
       (a) 利害調整と会計選択との関係への着目
       (b) 第1段階の会計選択と利害調整
       (c) 第2段階の会計選択と利害調整
     第4節 退職給付会計情報の信頼性
      1 退職給付会計情報の信頼性
      2 信頼性付与の責任配分構造
       (a) 経営責任と退職給付会計情報の信頼性
       (b) 保険数理業務責任と退職給付会計情報の信頼性
       (c) 公認会計士と退職給付会計情報の信頼性
     第5節 退職給付会計の分析フレームワーク
      1 分析フレームワークの提示
      2 利害トライアングルの分析フレームワーク
      3 退職給付会計システムの分析フレームワーク
      4 信頼性付与の責任配分構造の分析フレームワーク
      5 その他の分析視点
    第3章 退職給付会計の生成
         ―企業年金の危機と退職給付会計の模索―
     第1節 分析の焦点
     第2節 会計規制以前の退職給付会計
      1 退職給付会計の生成環境
      2 規制以前の退職給付会計およびディスクロージャー
     第3節 退職給付会計に対する規制動向
      1 初期の退職給付会計制度
       (a) 退職給付コストと退職給付制度運営
       (b) 規制初期の過去勤務コストをめぐる議論
      2 退職給付コストの認識および測定の変化
       (a) 年金ROIの重視と退職給付会計の変化
       (b) 保険数理法に基づく退職給付コスト算定
       (c) 発生基準の適用に関する議論
    第4章 退職給付会計の展開
         ―退職給付会計に対するERISAの影響―
     第1節 退職給付会計の統合的視点からの分離
      1 ERISAによる利害バランスの変化
      2 FASBによる2つの退職給付会計プロジェクト
     第2節 退職給付会計システムの形成
      1 退職給付制度と企業財務の関係
      2 SFAS35の設定における利害調整
       (a) SFAS35における利害調整の主体
       (b) 制度の範囲に関する議論
      3 拠出企業の退職給付会計基準設定における議論
       (a) SFAS36における未決の問題
       (b) 年金負債に関するFASBの論点整理
       (c) SFAS87設定プロセスにおける議論
       (d) 無形資産の問題
       (e) 追加負債の算定における年金債務の議論
     第3節 小括
    第5章 合衆国型の退職給付会計システム
         ―株主主権の企業システムと退職給付会計―
     第1節 合衆国の退職給付システム
     第2節 合衆国における退職給付会計
      1 退職給付制度における利害のバランス
       (a) 合衆国型退職給付システムの特徴
       (b) 合衆国型企業システムと退職給付制度
       (c) 経営者行動に対するERISAの機能
      2 退職給付会計システムにおける利害調整
       (a) 退職給付会計基準の設定における利害調整
       (b) 会計方針の選択とERISA
      3 信頼性付与の構造とERISA
     第3節 合衆国の退職給付会計システムにおける測定と報告
      1 退職給付の運営活動に関する測定
      2 退職給付債務の測定
      3 退職給付制度資産の測定
      4 SFAS35におけるディスクロージャー
      5 報告利益計算とSFAS87における退職給付コスト
       (a) 報告利益計算と年金費用
       (b) 報告利益計算と年金負債
     第4節 合衆国における退職給付会計の構造
    第6章 日本型の退職給付会計システム
         ―従業員主権の企業システムと退職給付会計―
     第1節 日本の退職給付会計システム
     第2節 退職給付会計と日本型企業システム
      1 退職給与引当金の会計処理
       (a) 退職給与引当金に関する基本的考察
       (b) 過去勤務費用の会計処理に関する議論
      2 「もう1つの資本」としての退職給与引当金の機能
      3 退職給付制度のシフトと日本型企業システムの揺らぎ
       (a) 退職給付制度のシフト
       (b) 退職給与引当金会計および企業年金会計の相違
      4 年金基金の会計問題
     第3節 日本の退職給付会計システムの構造分析
      1 利害バランスと退職給付会計
      2 退職給付会計基準による測定と報告
       (a) 計算構造の概要
       (b) 退職給付会計基準における負債計上
       (c) 退職給付会計基準の年金費用
       (d) 計算構造の特徴と注記による開示事項
      3 信頼性付与の構造に関する分析
       (a) 経営者とアクチュアリーの関係
       (b) 経営者と公認会計士の関係
       (c) 公認会計士とアクチュアリーの関係
     第4節 小括
    第7章 退職給付会計の日米比較
     第1節 比較分析の視点
     第2節 退職給付会計の形成過程の比較
      1 利害バランスの変容過程
      2 利害調整と信頼性付与の構造に関する形成過程
     第3節 利益計算構造に関する日米比較
      1 利益計算構造の比較の意義
      2 拠出企業の財務報告に関する比較
     第4節 小括
    終 章 総括と展望
         ―知識から知恵への転換―
    引用文献・参考文献
  • 内容紹介

     本書は、現代の経済システムの1つである財務報告が、退職給付という社会制度と関わりを持つ場合に生じる問題および理論を論究したものである。
     退職給付は、労働市場における労働の需要および供給に密接な関わりを持つ制度であり、現代経済においては、その制度上の構造からユニークでかつ複雑な役割を担っている。例えば、年金基金は、資本市場における投資活動を通じて、機関投資家という形で日々の資産価格形成を左右するほどの強大な権力および影響力を有している。また、株主としての年金基金は企業統治の問題についても重要な関わりを持っている。
     しかしながら、このような経済面での影響の大きさと重要性にもかかわらず、どのようなメカニズムからそのような投資活動が導かれるのかという点を説明する理論は、十分に議論されてきているとは言い難い。本書では、この投資活動を導く鍵を財務報告の中に求めている。特に、退職給付の運営活動および財務報告のいずれもが経営者によって行われることに着目し、企業会計の経済的な影響の視点から、経済および企業会計のダイナミックな交錯を研究している。
     ところで、日本の新しい退職給付の財務報告体系は、資本市場を重視する日本版ビッグバンを端緒としていることから、投資家への意思決定の情報提供機能を重視する。しかし、現代の企業会計には、投資家への意思決定情報提供だけでなく、利害関係者間の利害調整機能も求められているはずである。退職給付の財務報告と運営活動、特に投資活動との間に、なんらかの関係があるのであれば、利害調整機能が重視されないことで問題が生じるのではないか、そういった疑念が本書における基本的な問題意識を形成しているといえよう。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    中村 文彦(ナカムラ フミヒコ)
    1969年静岡県沼津市に生まれる。1995年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了。2001年千葉大学大学院社会文化科学研究科後期博士課程修了。千葉大学より博士(経済学)の学位を取得。現在、千葉経済大学経済学部専任講師
  • 著者について

    中村文彦 (ナカムラ フミヒコ)
    中村文彦(なかむらふみひこ)
    1969年 静岡県沼津市に生まれる
    1995年 早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了
    2001年 千葉大学大学院社会文化科学研究科後期博士課程修了
        千葉大学より博士(経済学)の学位を取得
    現 在 千葉経済大学経済学部専任講師

退職給付の財務報告―利害調整と信頼性付与の構造 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:森山書店
著者名:中村 文彦(著)
発行年月日:2003/10/15
ISBN-10:4839419795
ISBN-13:9784839419790
判型:A5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:経営
言語:日本語
ページ数:295ページ
縦:22cm
横:16cm
厚さ:2cm
重量:580g
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