狩り狩られる経験の現象学―ブッシュマンの感応と変身 [単行本]
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狩り狩られる経験の現象学―ブッシュマンの感応と変身 [単行本]

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出版社:京都大学学術出版会
販売開始日: 2015/03/03
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狩り狩られる経験の現象学―ブッシュマンの感応と変身 の 商品概要

  • 目次

    歩きだす前に--緒言にかえて
    プロローグ

    序章  魅惑と境界--論理構成・方法論・問題系
      一 語りの「現象学的な民族誌」へ向けて--旅程と構成
          記述/分析の基本姿勢:環境と虚環境/直示的認知と遠隔的認知:志向姿勢--予見と回顧
      二 方法論と基本概念
          身体化と現象学的実証主義:間身体性:期待としてのコミュニケーション(コミュニケーション域)
          思想・物語・理論:グイ・ブッシュマン
      三 人間/動物関係--概念空間の成立
          動物の苦痛と魂:動物のいのち:「動物の境界」論へ向けて:分割線の固定化
      四 境界の攪乱へ向けて
          象徴の生態学へ:アニミズム再考:視界主義:関係的モデル:狩猟の参与観察:自然への埋没

    第一章 始原の物語--グイの創世神話
      一 思想と物語
          思想の言表化--事例分析:始原への問い:超越者ガマ(神霊)
      二 世界の始まりと猟獣たちの創造
          創世神話:神話から照らされる生活世界の特質
      三 火の起源
          神話の骨格:神話の異伝:身を養う技術としての火
      四 性交の起源
          欲情の物語:身体の象徴性
      五 進化という暗函--私たちにとっての「始原の物語」
          物語に魅惑されること vs.  暗函の網状組織への順応:生活世界の内部から進化にふれられるのか

    第二章 気づきと感応--他者としての動物
      一 記号と差異
          原初的コミュニケーションとしての〈しるし〉:動物にとっての差異
      二 動物をおもしろがる
          抱腹絶倒:動物をからかう
      三 捕食者の技と知性--虚環境と制度化
          人間そっくり:屁で焼き口に咬みつくやつ:ヒョウとライオンの技
      四 間身体的な感応
          酔う・感づく・予感する:死のお告げ:さまざまなズィウ
          立ちあえない死--経験の連続性と想像力:年長者の経験知

    第三章 食うと病むもの--肉食の禁忌と忌避
      一 「食うと病むもの」を食ったら--最初の遭遇
          幼獣を煮る鍋を囲んで:〈ショモ〉(老人の肉):抜けがけと解除:感応しあう身体
      二 ヒョウの匂いで死ぬ--民俗免疫理論との遭遇
          呪医の治療儀礼:呪医の診断
      三 動物をいかに分類するのか
          民俗分類の理論:機能的カテゴリー--食うもの、咬むもの、役立たず:凶暴性と食用性--中川理論
      四 肉食の禁忌と忌避
          インタビューを始める:忌避される動物:若い女性に課せられる禁忌:〈ショモ〉の禁忌
          成人儀礼と食物禁忌:食肉類の忌避にみられる性差と個人的変異--差異化への志向性
      五 食わない理由
          嫌われる動物--忌避の感覚的基盤:忌避の個人的な理由
      六 規範との交渉--経験の連続性
          象徴と生態:食うことの恐ろしさ:「外の犬」ふたたび
      七 民俗免疫理論--身体化された思想
          蕁麻疹とアレルギーの体験:身体の時間的連続と再組織化
        
    第四章 翼ある告知者--環境と虚環境の双発的生成
      一 民族鳥類学事始め--バード・ウォッチングからの接近
          鳥にめざめる:鳥の位置づけ:名前に刻まれた認識:多様な言表化と談話
      二 注視と呼びかけ
          習性・形状への注目と派生語:歌い呼びかける
      三 言語へのなぞらえとお告げ
          鳴き声をことばになぞらえる:告知者としての鳥
      四 神話のなかを飛ぶ鳥たち
          習性の起源:形状・色彩の起源:組織化された神話
      五 環境と虚環境の双発的な生成
          直示的認知と遠隔的認知の相互補強:神話的想像力と同一性指定の不可分性:大収穫(ネヤン)

    第五章 殺しのパッション--狩る経験の現象学
      一 殺意の装置--罠と矢
          反コミュニケーションとしての罠:矢毒の「発明」
      二 狩猟の情動シナリオ
          獲物の奇妙なふるまいに驚く:狩人の内言と話体の特徴:情動のシナリオ--嬉しい驚き
      三 狩猟経験の構造
          狩猟の実践シナリオ:実践シナリオの分析--自然的=文化的プログラム:コミュニケーション期待 vs.  実質的期待
          狩人と仲間の交渉過程:期待の遮断:「怖がらない」動物
      四 異なる殺し方--槍突きと焼殺
          追いかけ槍で突く--狩人を襲った不幸:焼き殺す--観察者の情動反応:わたしが動物を殺した日

    第六章 掻かれ咬まれ殺される--パーホ(咬むもの)の恐怖
      一 穴を掘る「皮」--ツチブタの脅威
          落盤事件:陰嚢に裂傷を負わされた事件
      二 ヒョウに襲われる--失望のシナリオ
      三 ライオンに殺される
          父さんは帰ってこなかった:父さんが昔殺されたこと--語りの反復:二つのヴァージョンの比較
          女の呪詛がライオンを呼んだ:ライオンに毒矢を叩きこんだ男
      四 ライオンとの遭遇を生き延びる
          ライオンとの対峙:人間にとってライオンとは何か

    第七章 女の魔力と動物への変身--〈キマ〉をめぐる省察
      一 〈キマ〉との出会い
          探索の発端:キマとの再会--女のことば
      二 キマと呪詛はどう違うのか
          キマと呪詛は同じだ:キマと呪詛は少し違う
      三 発狂と変身
          いない獲物を追う:鳥に変身する
      四 不可視の作用主はいかに立ち現われるのか
          交渉を通じての生成:感応の回路の暗黒面--女の見解を聞いたのちに

    終章 動物的実存への還帰--現象学的自然主義への途
      一 間身体的な動機づけ
          身体の変容と情動--動機づけの相互連鎖:感応と変身
      二 境界は攪乱されたか--「静かな革命」をめぐって
          革命への懐疑--その源:母語で思考することへの執着:ANTへの懐疑:「存在論」という語の用法への懐疑
          「しどろもどろになる」ことの回復:多自然主義への懐疑:フィールドワークへの還帰
      三 動物に《なる》こと
          罠に誘惑される:関係性への埋めこみ:リトルネロ(リフレイン):サルの群れと走る--伊谷純一郎の身構え
      四 自然誌的態度としての自然主義
          自然誌的態度:現象学的自然主義は進化と出遭うか

    エピローグ
    参照文献
    歩き終えた地点から--あとがきにかえて
    索引

    収録事例
    【1-1】ガマという語の用法
    【1-2】「ガナナガー」
    【1-3】ダチョウから火を盗む話
    【1-4】ピーシツォワゴ性交を学ぶ
    【2-1】ゴマバラワシの話
    【2-2】トビウサギが走るのを見て笑った
    【2-3】罠の獲物を笑う
    【2-4】ハイエナの生活
    【2-5】ハイエナに欺された話
    【2-6】ミツアナグマのすごさ
    【2-7】ヒョウの尾
    【2-8】ライオンと牡キリン、あるいはダチョウのペニス
    【2-9】ツチブタの異常
    【2-10】センザンコウの異常
    【2-11】罠猟で経験した異常事態
    【2-12】ツチブタが精液を漏らした
    【3-1】会話抄「鍋をひっくり返す」(その1)
    【3-2】会話抄「鍋をひっくり返す」(その2)
    【3-3】ツチブタで病んだ
    【3-4】ウィルデビーストやハーテビーストを食わないわけ
    【3-5】会話抄「鉄罠がライオンの足を折った」
    【3-6】会話抄「おれは食う」
    【3-7】語り抄「おれは吐いた」
    【3-8】語り抄「ワイルドキャットの毛」
    【3-9】「種痘」の実践
    【4-1】モズがワシを欺した
    【4-2】生産的な語彙素(~鳥)をもつ鳥の名
    【4-3】分解可能で非生産的な語彙素をもつ鳥の名
    【4-4】鳥の形態と色彩からの見立てとお告げ
    【4-5】鳥の習性への注目とお告げ
    【4-6】ブッポウソウへ呼びかける歌
    【4-7】ヨタカをからかう歌
    【4-8】コウノトリとトビへの呼びかけの歌
    【4-9】シャコへ呼びかける歌
    【4-10】ヒタキへの呼びかけ
    【4-11】鳥の声の聞きなぞらえ
    【4-12】ヒヨドリのいまいましさ
    【4-13】鳴き声によるお告げ
    【4-14】なぜガイ(カンムリショウノガン)は地面に卵を産むようになったか
    【4-15】二種のノガンどうしの対決
    【4-16】タカはどうしてホロホロチョウとニワトリをいじめるのか
    【4-17】ウチワドリのセッカへの治療
    【4-18】ムクドリの目はどうして「赤い」のか
    【4-19】サイチョウ二種のうち一方の嘴が大きいのはなぜか
    【4-20】ヒバリとサケイの共謀
    【4-21】オオノガンの復讐
    【4-22】ホロホロチョウとクロエリノガンの受難
    【4-23】迷子を見つけたカラス
    【5-1】スティーンボックに怯えた
    【5-2】「血がガバについてるぞ」
    【5-3】「やつは生きてるぞ」
    【5-4】牡エランドをしとめた
    【5-5】「黙ったまま踏み跡を見ておれ」
    【5-6】「父ちゃんがいま…」
    【5-7】キリンを初めて捕獲した話
    【5-8】ゲムズボックを初めて捕獲した話
    【5-9】手負いのキリンに手こずった話
    【5-10】「それから歩けなくなった」
    【5-11】「やつは燃えて燃えて焼け死んだ」
    【5-12】ヒョウの執拗な襲撃
    【5-13】「やつの模様はなかった」
    【6-1】「彼を掘り出そう」
    【6-2】「皮め、このツチブタのこやつめが」
    【6-3a】ヒョウに襲われた(ヴァージョン1)
    【6-3b】ヒョウに襲われた(ヴァージョン2)
    【6-4】父さんはライオンに殺された
    【6-4a】父さんはライオンに殺された(ヴァージョン1)
    【6-4b】父さんはライオンに殺された(ヴァージョン2)
    【6-5】「ライオンがわれわれを殺す!」
    【6-6】ゴイクアの受難
    【6-7】「あそこにきっと肉があるぞ」
    【6-8】「ライオンがおれに来た!」
    【6-9】「こいつはパーホだ」
    【7-1】「キマをつくる」
    【7-2】「女は取り替える」
    【7-3】彼女のキマ
    【7-4】「するとタマだ」
    【7-5】彼は発狂する
    【7-6】彼は「アウッ!」と言った
    【7-7】「彼に勝手に食わせろ」
    【7-8】デウをまねて
    【7-9】「おれはクアだぞ」
    【7-10】デウが彼を殺した
    【7-11】「人のことばのせいで」
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    菅原 和孝(スガワラ カズヨシ)
    1949年東京生まれ。1973年京都大学理学部卒。1980年同大学院理学研究科博士課程単位取得退学。京都大学理学博士。2013年第8回日本文化人類学会賞受賞。北海道大学文学部助手、京都大学教養部助教授、同総合人間学部教授を経て、京都大学大学院人間・環境学研究科教授(2015年4月より京都大学名誉教授)
  • 著者について

    菅原 和孝 (スガワラ カズヨシ)
     1949年 東京生まれ 1973年 京都大学理学部卒 1980年 同大学院理学研究科博士課程単位取得退学。京都大学理学博士。 2013年 第8回日本文化人類学会賞受賞。北海道大学文学部助手、京都大学教養部助教授、同総合人間学部教授を経て 現在 京都大学大学院人間・環境学研究科教授 (2015年4月より京都大学名誉教授)主要著書『身体の人類学』(1993)河出書房新社『コミュニケーションとしての身体』(1996共編著)大修館書店『語る身体の民族誌』(1998)京都大学学術出版会『会話の人類学』(1998)京都大学学術出版会『もし、みんながブッシュマンだったら』(1999)福音館書店『感情の猿=人』(2002)弘文堂『ブッシュマンとして生きる』(2004)中央公論新社『フィールドワークへの挑戦』(2006編著)世界思想社『身体資源の共有』(2007編著)弘文堂『ことばと身体』(2010)講談社鳥羽森の筆名で『密閉都市のトリニティ』(2010)講談社〔SF小説〕『身体化の人類学』(2013編著)世界思想社

狩り狩られる経験の現象学―ブッシュマンの感応と変身 の商品スペック

商品仕様
出版社名:京都大学学術出版会 ※出版地:京都
著者名:菅原 和孝(著)
発行年月日:2015/03/05
ISBN-10:4876983240
ISBN-13:9784876983247
判型:B5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:民族・風習
言語:日本語
ページ数:511ページ
縦:22cm
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