「文芸復興」の系譜学-志賀直哉から太宰治へ [単行本]
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「文芸復興」の系譜学-志賀直哉から太宰治へ [単行本]

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出版社:笠間書院
販売開始日: 2015/04/11
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「文芸復興」の系譜学-志賀直哉から太宰治へ [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    戦後文学や現代文学の礎が築かれた、1935年を軸とする前後5年間に巻き起こった「文芸復興」を検証することから、近代日本の文学史自体を相対化し、見直していく。戦後文学・現代文学の読解の新たな可能性を導き出していく書。
  • 目次

    凡例

    はじめに──捨象された近代
    一、文学史における「文芸復興」/二、「文芸復興」の名付け親/三、前景化された提唱者/四、戦後研究の検証の必要性/五、ジャーナリズムの検証の必要性/六、「大衆文学」の検証の必要性/七、「新興芸術派」の検証の必要性/八、新進作家の登場と戦後文学への潮流/

    第一部 文学史の形成と「文芸復興」
     ─平野謙の文学史観を中心とする戦後研究の検証

    第一章 戦後批評と「文芸復興」─一九五〇年代
    一、「文芸復興」と戦後の研究/二、「文芸復興」の時期と「昭和九年」をめぐる問題/三、ナルプ解散と「文芸復興」/四、一九四〇年代末に作られた「公式」/五、「エポック」の問題─捨象された要素(1)
    第二章 純文学論争への道程─一九六〇年代
    一、「文芸復興」と「純文学論争」/二、「純文学論争」とその評価/三、『近代文学』同人による批判 ─「純文学論争」前夜/四、予想された結末─「大衆文学」への視座/五、戦後「特有」とされた問題─「ジャーナリズム」への視座/六、「内部」に設定された「外部」─捨象された要素(2)
    第三章 「神話」化された「文芸復興」─一九七〇年代以降
    一、「ノーマル」な文学史観/二、生前全集刊行と没後の平野謙/三、恣意的な「文芸復興」の把握/四、「文芸復興」再検証の気運/五、比喩で語られる「文芸復興」

    第二部 「純文学」外の要素と「文芸復興」
     ─ジャーナリズム・大衆文学を中心に

    第一章 企図された「文芸復興」
     ─志賀直哉「萬暦赤絵」にみる既成作家の復活
    一、「文芸復興」生成の要因をめぐって/二、「萬暦赤絵」争奪戦と既成作家復活の謎/三、雑誌媒体と文学作品の変遷/四、「萬暦赤絵」争奪戦の背景と仕組み/五、「神話」に席巻された文学と「文芸復興」/六、「文芸復興」への転倒した認識
    第二章 「円本ブーム」後のジャーナリズム戦略
     ─『綜合ヂヤーナリズム講座』を手がかりに
    一、「文芸復興」前夜と『綜合ヂヤーナリズム講座』/二、「円本ブーム」後の悪循環/三、文学作品の商品化/四、文学者によるジャーナリズム批判とその限界/五、「消費物」としての文学作品と「文芸復興」の勃興
    第三章 読者意識と「大衆文学」
     ─純文学飢餓論争にみる「文芸復興」の底流
    一、「純粋小説論」をめぐって/二、「純文学飢餓論争」とその問題/三、争点の移行/四、読者意識の行方と「文芸復興」
    第四章 黙殺される「私小説」
     ─直木三十五「私 眞木二十八の話」にみる文学ジャンルの問題
    一、直木三十五の「純文芸作品」/二、「私小説」を企図する直木/三、「あたらしい」手法の検証/四、小説に表出された「ヂヤアナリズム」/五、作成された「大衆文学」概念

    第三部 「モダニズム文学」の命脈と「文芸復興」
     ─「新興芸術派」の位置

    第一章 「文芸復興」期における「新興芸術派」の系譜
     ─龍胆寺雄から太宰治へ
    一、既存の「文芸復興」観の新たな問題点/二、「正統」な〈モダニズム文学〉像の形成/三、「M・子」の造形/四、「モダニズム文学」の方法/五、継承される「モダニズム文学」/六、「文芸復興」と「モダニズム文学」
    第二章 「文芸復興」期における文学賞の没落と黎明
     ─「『改造』懸賞創作」と「芥川龍之介賞」
    一、龍胆寺雄と太宰治の行く末/二、「『改造』懸賞創作」衰退の背景─「円本ブーム」の行き詰まりと龍胆寺雄/三、「芥川龍之介賞」と「文芸復興」─既成作家偏重から新進作家発掘へ/四、「『改造』懸賞創作」と「芥川龍之介賞」との交点/五、「第一回芥川龍之介賞」発表とその後の展開/六、「文芸復興」後の作家の行方
    第三章 「ナンセンス」をめぐる戦略
     ─井伏鱒二「仕事部屋」の秘匿と「山椒魚」の作家の誕生
    一、井伏鱒二「仕事部屋」が孕む問題/二、「不当」な評価という観点/三、同時代における「ナンセンス小説」の位置/四、「仕事部屋」という「ナンセンス小説」/五、「山椒魚」と「文芸復興」期の戦略/六、「仕事部屋」の意味─井伏文学の新たな読解の可能性
    第四章 「私」をめぐる問題
     ─牧野信一「蚊」にみる「文芸復興」の一源泉
    一、狭間の「私小説作家」/二、「私」の閉塞/三、表題「蚊」の意味/四、大正期末の「私」とその商品化/五、「文芸復興」の一源泉へ

    第四部 「文芸復興」からみる太宰治─新進作家の登場

    第一章 「通俗小説」の太宰治
     ─黒木舜平「断崖の錯覚」の秘匿について
    一、「文芸復興」と太宰治「道化の華」/二、半世紀の秘匿/三、久保喬宛書簡と「断崖の錯覚」秘匿との関係/四、「断崖の錯覚」と「実験的小説」の類似点/五、「断崖の錯覚」と「実験的小説」の相違点/六、「純文学」概念の獲得/七、「断崖の錯覚」の可能性
    第二章 生成する〈読者〉表象
     ─太宰治「道化の華」の小説戦略
    一、太宰治と〈読者〉/二、冒頭部の予告/三、〈読者〉への語りかけの構造/四、〈読者〉表象の背景と戦略/五、戦後への系譜
    第三章 市場の芸術家の「復讐」
     ─「道化の華」と消費社会
    一、大衆消費化と文学作品/二、「市場の芸術家」の意味/三、「芸術品」の意味/四、投げ出される「小説」/五、残された「復讐」

    おわりに─新たな系譜に向けて
    一、一九三九年の一シーンから─「素材派・芸術派論争」/二、「素材派・芸術派論争」と太宰治/三、太宰治にもたらされた転機/四、太宰治の変化/五、「協力/抵抗」と〈矛盾・亀裂〉/六、「文学非力説」における高見順の姿勢/七、「再び文学非力説に就いて」における高見順の姿勢/八、本書を振り返って/九、「文芸復興」の「非力」さと〈可能性〉

    主要参考文献一覧
    初出一覧

    あとがき
    索引
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    平 浩一(ヒラ コウイチ)
    1975年、兵庫県生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士課程・博士後期課程、日本学術振興会特別研究員(DC2→PD)などを経て、国士舘大学文学部准教授。博士(文学)
  • 内容紹介

    「文芸復興」とは、近代や今日の社会を考えるうえでの、ひとつの重要な結節点である。
    戦後文学や現代文学の礎が築かれた、1935年を軸とする前後5年間に巻き起こった「文芸復興」を検証することから、近代日本の文学史自体を相対化し、見直していく。戦後文学・現代文学の読解の新たな可能性を導き出していく書。

    【 「文芸復興」それ自体については、近年、再考の契機を欠いたまま、関心自体が薄れつつある。その結果、「文芸復興」というものが、よく分からない現象のようにみなされてきているように思われる。本書は、こうした研究の背景をふまえ、近代日本の「文芸復興」研究が過疎化した原因を探り、既存の文学史観から遺漏してきた要素を中心に考察することで、「文芸復興」という現象を捉え直すことを試みるものである。
     考察の方法は、実証的なアプローチを基軸としながら、章を追うごとに、時代背景から作品へと徐々に視点を絞っていく形で論を運ぶ。ただし、対象とするテーマや作品ごとに、より適切な方法を選択し、考察を行う。その検証によって、近代日本文学の「分水嶺」とされながらも、「漠然とし」た現象とみなされてきた「文芸復興」を多角的に考察し、その全体像に迫っていきたい。さらにそこから、「文芸復興」期に飛躍を遂げ、戦後に大きな活躍を見せた太宰治や井伏鱒二をはじめとする、戦後文学・現代文学の読解の新たな可能性を導き出したい。……「はじめに──捨象された近代」より】
  • 著者について

    平 浩一 (ヒラ コウイチ)
    平 浩一
    1975年、兵庫県生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士課程・博士後期課程、日本学術振興会特別研究員(DC2→PD)などを経て、現在、国士舘大学文学部准教授。博士(文学)。

「文芸復興」の系譜学-志賀直哉から太宰治へ [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:笠間書院
著者名:平 浩一(著)
発行年月日:2015/03/31
ISBN-10:4305707705
ISBN-13:9784305707703
判型:B5
対象:一般
発行形態:単行本
内容:日本文学小説
言語:日本語
ページ数:386ページ ※377,9P
縦:22cm
横:16cm
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