童提灯(クトゥルー・ミュトス・ファイルズ) [単行本]

童提灯(クトゥルー・ミュトス・ファイルズ) [単行本] の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  アザコは十ほどの子供にしか見えなかった。けれども、貧しい漁村に生まれてから二十年を生きていた。穢れを知らぬ生娘のように見えたが、アザコは男であり、とっくに父親に穢されていた。父に捨てられたアザコは山中を彷徨い不思議な爺と出会う。そこは人の世に戻れぬ者が流亡の末に辿りつく鬼常叢。間引かれた赤子、棄てられた年寄り、不幸な福助、何かの足りぬ者、何かの多い者、憑かれた者、患った者が流れ着き、鬼となる。鬼、それは人が変化したもの、人の名残を残した異形。やがてアザコは爺の後を継ぎ、鬼のための提灯を作るようになる。子供の身体全てを材料とし、鬼の足元を照らしてその姿を隠す「童提灯」を…。

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  黒 史郎(クロ シロウ)
  １９７４年生まれ。２００６年「夜は一緒に散歩しよ」で『幽』怪談文学賞長編部門大賞を受賞する。２００９年短篇『ラゴゼ・ヒイヨ』で、史上最小のクトゥルー神話賞の最優秀賞を受賞

童提灯(クトゥルー・ミュトス・ファイルズ) [単行本] の商品スペック