誘惑する西鶴―浮世草子をどう読むか [単行本]
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誘惑する西鶴―浮世草子をどう読むか [単行本]

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出版社:笠間書院
販売開始日: 2016/03/04
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誘惑する西鶴―浮世草子をどう読むか [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    西鶴を「わかる作品」として読み直すべく、その小説作法を解明し、どう読むべきか、どう読まれるべきかを問う。そのための本書の挑戦は、一つには、創作方法としての「饒舌な沈黙」の発見、二つには、短編集の仕組みの解明、最後に、ジャンルの越境という点により行う。短編なのに、一人の長い人生を追ったドキュメンタリーのように人物を描きだす西鶴のリアリティとはどこにあるのか。テキストのことばを読みながら、作品のいたるところにある仕掛けを掘りおこし、新しい読みの扉を次々に開いていく。
  • 目次

    はじめに
     研究史をふりかえる
     本書の試み

    第Ⅰ部 作品形成法―表象と仕掛け

    第一章 『好色一代男』の方法
    1●船に乗る「世之介」は何を意味するか
     一 問題の所在―人生の転換点で船に乗る世之介
     二 女護の島への出帆
     三 難破と遺産相続
     四 世之介が船に乗るとき
     五 世之介の金の使い方
     六 船に乗ることの意味
    2●「都のすがた人形」における「鶉の焼鳥」は何を意味するか
     一 「三十五両の鶉」の焼鳥という仕掛け
     二 西鶴が描く鳥料理
     三 「鶉の焼鳥」が意味するもの
     四 『伊勢物語』における鶉の表象
    第二章 『好色五人女』の方法
    1●「おなつ」をとりまく滑稽
     一 はじめに
     二 『好色五人女』の喜劇性と悲劇性
     三 巻一「姿姫路清十郎物語」の時間
     四 清十郎の過去─第一章「恋は闇夜を昼の国」
     五 おなつの恋─第二章「くけ帯よりあらはるる文」
     六 第三章「太鼓による獅子舞」と第四章「状箱は宿に置て来た男」の手法
     七 第五章「命のうちの七百両のかね」の手法
     八 なぜ悲劇性と喜劇性が共存するのか
    2●「お七」の母の小語
     一 はじめに
     二 お七と吉三郎の恋の展開
     三 お七の最期
     四 お七母の小語の意味
    第三章 冒頭部の仕掛け
    1●『男色大鑑』「墨絵につらき剣菱の紋」を解く
     一 はじめに
     二 「たたみ船」は何を意味するか
     三 「兼ての望」は何を意味するか
     四 翻弄される読者
     五 川を渡る大右衛門
     六 不透明な表現のもつ意味
    2●『日本永代蔵』「浪風静に神通丸」の小さなエピソード群
     一 『日本永代蔵』の特徴
     二 巻一における〈小さなエピソードを積み重ねる〉手法と従来の評価
     三 「唐かね屋」について
     四 北浜米市の描写
     五 さし物職人の話への流れ
     六 「筒落米」を拾う親子
     七 そのほかの話の手法
     八 御伽草子の方法と比較して

    第Ⅱ部 語り紡ぐ仕組み

    第一章 『西鶴諸国はなし』における伝承の活用
    1●「夢路の風車」における『邯鄲』『松風』の活用
     一 典拠論から作品論へ
     二 西鶴と謡曲
     三 「夢路の風車」と『邯鄲』
     四 「夢路の風車」と『松風』
    2●「身を捨て油壺」と「姥が火」の伝説
     一 人はばけもの
     二 「姥が火」について
     三 「身を捨て油壺」と姥が火伝説
     四 山姥の表象
     五 西鶴の創作意図
    第二章 『懐硯』における語り紡ぐ仕組み
    1●積層構造―「伴山」の役割―
     一 積層構造について
     二 序における伴山
     三 「二王門の綱」について
     四 「照を取昼舟の中」について
     五 「長持には時ならぬ太鼓」について
     六 「案内しつてむかしの寝所」について
     七 「人の花散疱瘡の山」について
     八 『懐硯』の創作方法
    2●旅物語―『東海道名所記』と比較して―
     一 紀行文学と旅物語
     二 『懐硯』と『東海道名所記』の序と冒頭話の比較
     三 冒頭話に続く話の比較
     四 『鎌倉物語』の援用
     五 『懐硯』と『東海道名所記』
    第三章 『新可笑記』巻一における反転の仕掛け
    1●「理非の命勝負」の理と非
     一 『新可笑記』の評価
     二 『新可笑記』の魅力
     三 「理非の命勝負」の問題点
     四 観相の問題点
     五 日本文学に描かれた「観相」について
     六 沈黙の笑い
    2●「木末に驚く猿の執心」の生と死
     一 「入物」というメタファー
     二 史実との関係
     三 「木末に驚く猿の執心」の違和感
     四 反転する〈地〉と〈図〉
     五 〈二人話〉の意味
     六 話の綻びから見えてくるもの

    第Ⅲ部 〈はなし〉の広がり

    第一章 〈こころ〉と〈からだ〉
    1●西鶴浮世草子に描かれる顔
     一 顔論の危険度
     二 引目鉤鼻と隈取について
     三 西鶴好色物における顔表現
     四 役者評判記に描かれた顔
    2●顔の変貌―『武家義理物語』「瘊子はむかしの面影」の姉と妹―
     一 同調性について
     二 『松風』における松風と村雨
     三 『伊勢物語』における「女はらから」
     四 「瘊子はむかしの面影」における姉と妹
    第二章 西鶴が描く愛の変奏
    1●西鶴浮世草子における兄弟姉妹
     一 カインとアベル
     二 『本朝二十不孝』における兄弟姉妹
     三 敵討話における兄弟姉妹
     四 相続話における兄弟姉妹
     五 『万の文反古』における兄弟姉妹
     六 妹の話
     七 兄弟姉妹話の魅力
    2●男が女を背負うことは何を意味するか
     一 挿絵から作品を読む
     二 「面影の焼残り」の挿絵
     三 芥川図について
     四 文学における〈背負い〉
     五 西鶴浮世草子挿絵に描かれた〈背負い〉

    おわりに

    あとがき

    人名/書名・作品名/事項索引
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    平林 香織(ヒラバヤシ カオリ)
    1959年宮城県に生まれる。1985年東北大学大学院文学研究科国文学専攻修士課程修了。1987年同博士課程科目修了。現在、長野県短期大学教授を経て岩手医科大学教養教育センター教授。博士(文学)・2014年2月(東北大学)
  • 内容紹介

    いたるところに施された西鶴の仕掛けは、どのように埋め込まれているか。

    西鶴を「わかる作品」として読み直すべく、その小説作法を解明し、どう読むべきか、どう読まれるべきかを問う。
    そのための本書の挑戦は、一つには、創作方法としての「饒舌な沈黙」の発見、二つには、短編集の仕組みの解明、最後に、ジャンルの越境という点により行う。
    短編なのに、一人の長い人生を追ったドキュメンタリーのように人物を描きだす西鶴のリアリティとはどこにあるのか。テキストのことばを読みながら、作品のいたるところにある仕掛けを掘りおこし、新しい読みの扉を次々に開いていく。

    【ひたすら西鶴のことばに忠実にテキストを追っていくと、はじめは靄がかかったようなスクリーンが少しずつ鮮明になってくる。さまざまな思いをもつひとりの人間や、複雑な要因によって引き起こされたひとつの出来事が、ドラマチックに立ち現れる。西鶴は、読者をその瞬間に立ち会わせるために、さまざまな仕掛けを作品に施し、繰り返しテキストを読むように誘惑しているのではないだろうか―。】……「はじめに」より
  • 著者について

    平林 香織 (ヒラバヤシ カオリ)
    1959年、宮城県に生まれる。1985年、東北大学大学院文学研究科国文学専攻修士課程修了。1987年、同博士課程科目修了。長野県短期大学教授を経て、岩手医科大学教養教育センター教授。博士(文学)・2014年2月(東北大学)。

誘惑する西鶴―浮世草子をどう読むか [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:笠間書院
著者名:平林 香織(著)
発行年月日:2016/02/28
ISBN-10:4305707993
ISBN-13:9784305707994
判型:B5
対象:一般
発行形態:単行本
内容:日本文学評論・随筆
言語:日本語
ページ数:426ページ
縦:22cm
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