医者よ、信念はいらない まず命を救え!―アフガニスタンで「井戸を掘る」医者・中村哲 [単行本]

医者よ、信念はいらない まず命を救え!―アフガニスタンで「井戸を掘る」医者・中村哲 の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  いまだ戦火のくすぶるアフガニスタンで、医療活動を続ける日本人医師、中村哲。人々の生命を救うため、大干ばつの中で井戸を掘り、その数はなんと１０００に達した。いま、日本人がなすべき真の国際協力がここにある！２００３年８月、アジアのノーベル賞と呼ばれる「マグサイサイ賞・平和国際理解部門」を受賞した著者からの、熱きメッセージ。

• 目次

  中村 哲 講演録「病気はあとでも治せるからまず生きておりなさい」
  
  アフガニスタンの現在とペシャワール会
  
  アフガニスタンという国について
  
  数十円のお金がなくて死んでいく人々
  
  赴任して驚いた、パキスタンの粗末な医療設備
  
  制約の中でも最善を探るのが、臨床医学
  
  アフガニスタン内戦により、大量の難民がパキスタンへ
  
  ハンセン病患者だけの診療から、全般的な診療を行なう方針へ転換
  
  ドクターはフランス人ですか？　外国人を初めて見る患者たち
  
  ソ連軍が撤退。人々が故郷アフガンに戻ってゆく
  
  アフガニスタンに 三ヵ所の診療所を開く
  
  下痢による脱水症状でつぎつぎ死んでいく子供たち
  
  地雷の力を借りて井戸を掘る
  
  大地に緑が復活一万八千人を救う灌漑用水
  
  空爆下のカーブルに大量の小麦を届け、飢餓を救う
  
  麻薬を作る農民、売春する女性-タリバンとともに秩序も崩壊
  
  命の源、水を確保する。井戸、カレーズ、そして用水路
  
  明日の命もわからない子供たち。けれども彼らは死ぬまで明るい
  
  患者にとって良いことは何なのかを考えることで、豊かな心を得た
  
  
  
  中村哲医師と参加者の質疑応答「本当のことを知ってほしいからありのままを話そう」
  
  アフガニスタン・パキスタンの現地の医療についての質問
  
  ペシャワール会の運営と現地での生活についての質問
  
  中村哲医師への質問
  
  世界情勢、政治についての質問
  
  
  
  インタビュー：中村哲医師から若き医者へのメッセージ「無鉄砲に生きてもいいじゃないか」
  
  国際医療ボランティアに参加するには？
  
  ボランティア参加をためらわせる理由
  
  現地給与はやはり現地並
  
  現地の医療事情
  
  あまりに過剰な日本の医療
  
  現地でよく使う薬、多い疾患
  
  治せないガン、増えているハンセン病
  
  われわれができる援助や支援
  
  長続きする医師、辞めていく医師、参加すらできない医師
  
  現地の患者と日本の患者に違いはない
  
  医師をめざした、表の真相、裏の真相
  
  日本での研修医時代のこと
  
  いまの医療活動、これからの活動
  
  医者、まだまだ井戸を掘る
  
  後進の医師へのメッセージ
  
  中村医師を国際医療ボランティアへと向かわせるもの
  
  国際NGOに物申す！
  
  じつは医者は一番恵まれている
  
  
  
  ペシャワール会医師からの報告「アフガニスタン・パキスタンで実際に行われている医療について」
  
  中村医師との出会い
  
  現地の医療の実際
  
  現地でよく見られる疾病と実際の医療について
  
  医師の教育
  
  現地で学んだこと
  
  
  
  本当は何をやっているのか 何が行われているのか～アフガニスタンにおけるNGO活動の現実とペシャワール会
  
  「アフガニスタン復興の成功」という嘘
  
  異常な物価の急上昇
  
  親日の国アフガニスタンが変わった！
  
  牛小屋になった欧米のＮＧＯ病院
  
  ペシャワール会が病院を維持できた理由
  
  何より大切な「水」を守れ！
  
  アフガン人の匂いのする現地スタッフ
  
  ＮＧＯやメディアを信用するな
  
  自分の利益をはかる人と無欲な人と

• 内容紹介

  「まず生きておりなさい」
  戦乱と大干ばつの続くアフガニスタンで、人々の生命を救うために井戸を掘り、医療活動を続けた中村 哲医師。2019年12月4日に凶弾に倒れた中村医師の熱きメッセージを緊急復刊。

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  中村 哲(ナカムラ テツ)
  １９４６年福岡市生まれ。九州大学医学部卒。専門神経内科（現地では内科・外科もこなす）。国内の診療所勤務を経て、１９８４年パキスタン北西辺境州の州都のペシャワールに赴任。以来十九年にわたりハンセン病コントロール計画を柱にした、主に貧民層の診療に携る。１９９８年にはＰＭＳ基地病院をペシャワールに建設、パキスタン山岳部に三つの診療所も併せ持つ。また１９８６年から、アフガン難民のためのプロジェクトを立ち上げており、現在アフガン無医地区山岳部に三つの診療所を設立して、アフガン人の診療にもあたっている。また病院・診療所で患者を待つだけでなく、辺境山岳部に赴き定期的に移動診療を行っている。２０００年からは中央アジア、特にアフガン国内を襲った大干ばつ対策のための水源確保（井戸掘り・カレーズの復旧）事業を実践。さらに２００２年春からアフガン東部山村での長期的復興計画「緑の大地」プロジェクトに着手、現在全長十六キロメートルの用水路を建設中。２００３年度マグサイサイ賞・平和国際理解部門受賞

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