文学の歴史をどう書き直すのか―二〇世紀日本の小説・空間・メディア [単行本]
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文学の歴史をどう書き直すのか―二〇世紀日本の小説・空間・メディア [単行本]

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出版社:笠間書院
販売開始日: 2016/11/29
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文学の歴史をどう書き直すのか―二〇世紀日本の小説・空間・メディア の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    既存の思考の呪縛のうちにある、「文学研究」を取り囲む“枠”と格闘し、どうもがいたか。「空間」「文学史」「メディア」をテーマに、全11章で考えていく。
  • 目次

    空間・文学史・メディア―何に出会い、どう書いていくのか

    第I部 言葉と空間から考える

    第一章●身体と空間と
    心と言葉の連関をたどる―梶井基次郎「檸檬」―

    1 〝上ル下ル〟から京都と「檸檬」を読む
    2 身体と空間と心を言葉はどう語っているか
    3 「街の上で」という表現が示す身体と空間
    4 身体を読む―潜在と顕在の劇のなかで
    5 身体の模倣と抵抗―想像の「大爆発」とは
    6 読者の身体、読者の街

    第二章●文学から土地を読む、土地から文学を読む
    ―菊池寛「身投げ救助業」と琵琶湖疏水―

    1 土地の歴史、文学の記憶
    2 京都、岡崎の近代と物語の時間
    3 菊池寛は岡崎・疏水に何を見たか
    4 物語のもう一つの伏流―金銭をめぐって
    5 京都近代の傍流の風景

    第三章●鉄道と近代小説
    ―近松秋江「舞鶴心中」と京都・舞鶴―

    1 道行はどこへ―近代テクノロジーと心中
    2 「舞鶴心中」の踏まえるもの―実話・世話浄瑠璃
    3 描かれる鉄道の利便と愉楽
    4 鉄路の道行―心中と軍港
    5 距離と時間、そして今生の名残の抹殺

    第Ⅱ部 文学作品と同時代言説を編み変える

    第四章●笑いの文脈を掘り起こす
    ―二葉亭四迷「浮雲」―

    1 笑いから見る「浮雲」
    2 「浮雲」の笑い―類型的性癖描写、言葉遊び、列挙
    3 列挙と百癖、あるいは〈当世官員気質〉―発想の型に注目する
    4 何が「浮雲」の笑いを消したのか

    第五章●作品の死後の文学史
    ―夏目漱石「吾輩は猫である」とその続編、パロディ―

    1 「吾輩の死んだあと」の文学史
    2 吾輩の死後の生活圏―〈アーカイブ〉の生成
    3 二次的創作の中の「猫」たち―その四類型
    4 〈アーカイブ〉から考える〈文学史〉

    第六章●人格論の地平を探る
    ―夏目漱石「野分」―

    1 明治末、人格論の時代
    2 白井道也の『人格論』と同時代の人格論パラダイム
    3 「感化」と小説―人格論のキーワード

    第七章●文学と美術の交渉
    ―文芸用語「モデル」の誕生と新声社、无声会―

    1 文芸用語「モデル」の来歴を探る
    2 田口掬汀「もでる養成論」の新奇さ
    3 「モデル」という用語の流通経路―平福百穂・新声社・无声会
    4 「モデル」をめぐる理論的文脈―大村西崖と田口掬汀
    5 文芸用語「モデル」、その後の展開

    第八章●表象の横断を読み解く
    ―機械主義と横光利一「機械」―

    1 時代が機械美を発見する
    2 機械をめぐる想像力1―機械・人間・ロボット
    3 機械をめぐる想像力2―機械の運命論
    4 機械の運命論と横光利一「機械」
    5 「科学」としての「文学」が測り始めるもの

    第Ⅲ部 メディアが呼ぶ、イメージが呼ぶ

    第九章●声の複製技術時代
    ―複合メディアは〈スポーツ空間〉をいかに構成するか―

    1 複製された声とスポーツの空間
    2 声の争奪戦―スポーツ・アナウンサーと活字メディア
    3 スポーツ・ジャーナリズムの拡大と〈スポーツ空間〉
    4 ファンの姿が描かれることの意味
    5 呼びかける声の向こうに

    第一〇章●風景写真とまなざしの政治学
    ―創刊期『太陽』挿画写真論―

    1 雑誌に写真が入った時代
    2 写真版印刷の登場と『太陽』
    3 創刊期『太陽』の挿画写真概観
    4 外国風景の挿画写真―机上旅行と人類学のまなざし
    5 日本風景の挿画写真
    6 創刊期『太陽』挿画写真の機能と効果

    第一一章●誰が展覧会を見たのか
    ―文学関連資料から読む文展開設期の観衆たち―

    1 「観衆」とは誰か
    2 美術展覧会と近代観衆
    3 複層化する観衆
    4 展覧会システムと観衆化
    5 文展観衆のなお「外」に

    あとがき
    索引(人名・書名・事項)
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    日比 嘉高(ヒビ ヨシタカ)
    名古屋市出身。金沢大学文学部卒、筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科修了。博士(文学)。筑波大学文芸・言語学系助手、京都教育大学教育学部講師、同准教授を経て、2009年4月より現職(名古屋大学大学院文学研究科准教授)。カリフォルニア大学ロサンゼルス校日本研究センター客員研究員(2002‐2003)、ワシントン大学客員研究員(2009)。近現代日本文学・文化、移民文学、出版文化が専門
  • 内容紹介

    文学の歴史を書き直すために、何に出会い、どう書くか。
    さまざまな切り口がいざなう、近代日本文学研究の可能性。

    既存の思考の呪縛のうちにある、「文学研究」を取り囲む〈枠〉と格闘し、どうもがいたか。「空間」「文学史」「メディア」をテーマに、全11章で考えていく書。

    【 小説は何をどのように書いてもよいと、鷗外が言ったとき、彼は「夜の思想を以て」と付していた。ここまで私は、文学研究は何をどのように書いてもよいといい、文学研究と隣接領域との交通の重要さを主張したわけだが、しかしそもそも「文学(研究)」の内/外という物言い自体が、既存の思考の呪縛のうちにある。「文学」と「研究」がその姿を変えないまま「外」といくら交渉を重ねても、一時しのぎの意匠が増えていくだけだろう。
     本当に新しいものは、見晴らしのきく昼の世界においては見つからない。わかりきったルーティーンの作業と、それに慣れきった思考が支配するのが昼の世界である。鷗外は役所勤めでへとへとになった自分を一度眠らせ、深夜に起き出して原稿を書いた。「昼の思想と夜の思想とは違ふ」(「追儺」五八七頁)。昼の怠惰な明澄さを眠らせ、文目も分かぬ「夜の思想」にいかに分け入るか。そこで何に出会い、どのように書いていくのか。もちろん、夜の冒険は昼の冒険よりも格段に難しい。】……本書「空間・文学史・メディア 何に出会い、どう書いていくのか」より
  • 著者について

    日比 嘉高 (ヒビ ヨシタカ)
    名古屋市出身。金沢大学文学部卒、筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科修了。博士(文学)。筑波大学文芸・言語学系助手、京都教育大学教育学部講師、同准教授を経て、2009年4月より現職(名古屋大学大学院文学研究科准教授)。カリフォルニア大学ロサンゼルス校日本研究センター客員研究員(2002-2003)、ワシントン大学客員研究員(2009)。近現代日本文学・文化、移民文学、出版文化が専門。

    著書・論文に、『〈自己表象〉の文学史─自分を書く小説の登場』(翰林書房 2002年)、「プライヴァシーの誕生─三島由紀夫「宴のあと」と文学、法、ゴシップ週刊誌」(『思想』1030号 2010年)、『ジャパニーズ・アメリカ─移民文学・出版文化・収容所』(新曜社 2014年)、「越境する作家たち─寛容の想像力のパイオニア」(『文學界』69巻6号 2015年)、『いま、大学で何が起こっているのか』(ひつじ書房 2015年)などがある。

文学の歴史をどう書き直すのか―二〇世紀日本の小説・空間・メディア の商品スペック

商品仕様
出版社名:笠間書院
著者名:日比 嘉高(著)
発行年月日:2016/11/15
ISBN-10:430570823X
ISBN-13:9784305708236
判型:A5
対象:一般
発行形態:単行本
内容:日本文学評論・随筆
言語:日本語
ページ数:252ページ
縦:21cm
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