現代への反逆としての保守(リーディングス戦後日本の思想水脈〈7〉) [全集叢書]

現代への反逆としての保守(リーディングス戦後日本の思想水脈〈7〉) の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  排外主義、全体主義、歴史修正主義、そして米国追従。現下の「保守思想」の表面を覆いつくすこうした要素の対極に、本来の保守思想はあったのではないか。戦時下統制、戦後の解放、安保闘争、冷戦の終焉からアメリカニズムまで、時々のヘゲモニーを下支えする社会的熱狂を徹底的に懐疑し、社会のアウトサイダーとして位置づけられた保守のロジックを炙り出す。

• 目次

  　刊行にあたって
  　凡例
  
  Ⅰ 保守のロジック
  　保守ということ(一九四九年)………鈴木成高
  　正統思想について(『日本のアウトサイダー』、一九五九年)………河上徹太郎
  　現代における保守と自由と進歩(抄)(一九六三年)………林健太郎
  
  Ⅱ 大東亜戦争への違和、戦後への反逆
  　昭和の精神史(抄)(一九五五年)………竹山道雄
  　戦時の精神的雰囲気(『時代と私』、一九七一年)………田中美知太郎
  　ある異常体験者の偏見(一九七四年)………山本七平
  
  Ⅲ ファシズムと共産主義への懐疑
  　暴力・ファシズム・共産主義(一九四八年)………猪木正道
  　共産主義と人間尊重(一九五一年)………小泉信三
  　ベルリンにて(抄)(一九五七年)………竹山道雄
  
  Ⅳ 政治の過剰への対峙
  　一匹と九十九匹と――ひとつの反時代的考察(一九四七年)………福田恆存
  　政治的季節の中の個人(一九六〇年)………江藤 淳
  　今日の政治的関心(二)――安保さわぎの後を受けて(一九六〇年)………田中美知太郎
  
  Ⅴ アメリカニズムからの脱却
  　「ごっこ」の世界が終ったとき(一九七〇年)………江藤 淳
  　「アメリカニズム」の終焉(抄)(一九九三年)………佐伯啓思
  　ポスト・バグダッド(二〇〇三年)………西部 邁
  
  〈解説〉戦後日本と保守………中島岳志
  
  　採録作品一覧
  　著者略歴

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  中島 岳志(ナカジマ タケシ)
  １９７５年生。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了、博士（地域研究）。北海道大学大学院法学研究科を経て現職。専門は政治学。『中村屋のボース』（白水社、２００５年）で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞

• 著者について

  中島 岳志 (ナカジマ タケシ)
  中島岳志(なかじま たけし)
  1975年生．東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授．京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了，博士(地域研究)．北海道大学大学院法学研究科を経て現職．専門は政治学．『中村屋のボース』(白水社，2005年)で大佛次郎論壇賞，アジア・太平洋賞大賞受賞．著書に『パール判事』(白水社，2007年)，『秋葉原事件』(朝日新聞出版，2011年，のちに朝日文庫に収録)，『「リベラル保守」宣言』(新潮社，2013年，のちに新潮文庫に収録)，『血盟団事件』(文藝春秋，2013年，のちに文春文庫に収録)，『岩波茂雄』(岩波書店，2013年)，『アジア主義』(潮出版社，2014年)，『下中彌三郎』(平凡社，2015年)など．

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