豚足に憑衣された腕―高次脳機能障害の治療 [単行本]
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豚足に憑衣された腕―高次脳機能障害の治療 [単行本]

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出版社:協同医書出版社
販売開始日: 2017/11/10
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豚足に憑衣された腕―高次脳機能障害の治療 [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    半側空間無視、嚥下障害、失語、失行、痛み…試行錯誤もそのままの、とてつもなく魅力的な、臨床の、「治療」の記録。
  • 目次

    01 豚足に憑依された腕~「自分でも本当にとり憑いているのかと鏡で見たんです」
    ・はじめに
    ・症例A
    ・経過(発症後3か月の介入時から)
    ・想像を超える患者の内的な世界へ:「豚足にとり憑かれた」
    ・麻痺側の左腕が豚足に憑依されたという経験の奥底
    ・症例Aから学んだこと:「学習」による経験の改変
    ・ここまでのまとめ(豚足が消えるまで)
    ・物語には続きがある─咀嚼・嚥下の内なる世界
    ・摂食機能評価(介入18か月目)
    ・摂食・嚥下障害の病態解釈と治療仮説
    ・模擬食塊を初めて使った訓練
    ・症例Aの記述と考察
    ・物語には、まだ続きがある─症例Aに会いに行く
    ・追跡インタビュー(自宅訪問)
    ・インタビューで明らかになったこと
    ・改めて考えさせられたいくつか…

    02 右側の左側は左側~半側空間無視の食べ残し
    ・はじめに
    ・症例B
    ・訓練を構成する5つの視点
    ・病態解釈と治療仮説
    ・半側空間無視の訓練へ…
    ・約5か月介入した結果
    ・まとめと反省:残された課題
    ・症例Bはなぜ、なかなか立てなかったか?
    ・バラバラでも各パーツは描けている?
    ・半側空間無視と身体表象

    03 「空間」の左右と「におい」の左右~半側空間無視と嗅覚無視
    ・はじめに
    ・症例C
    ・全体像を捉える
    ・嗅覚無視の話
    ・嗅覚と味覚は関係があるのだろうか
    ・匂いの認知に方向性はあるのだろうか
    ・嗅覚検査の実際
    ・結果の検討
    ・症例Bの場合
    ・残された課題

    04 「口の中で食塊が消えるんやわ」~口腔内左半側空間無視の可能性と着衣障害そして妄想…
    ・はじめに
    ・症例D
    ・作業療法初日:対象との接点をつくる
    ・OT介入2回目:手の巧緻性を取り戻す試み
    ・OT介入3回目:自己身体へ注意を向ける
    ・OT介入4回目:半側空間無視の世界を語り始める
    ・嚥下に関連する口腔器官の検査へ
    ・驚愕の記述
    ・患者の記述(意識経験)の解釈
    ・総合的な病態解釈
    ・訓練:食塊の存在性と空間性の再構築
    ・最終的な嚥下訓練の様子
    ・全般性注意と無視の変動要素という観点
    ・結論として
    ・残された課題
    ・物語には続きがある─服がうまく着られない
    ・訓練仮説:イメージの操作
    ・訓練道具の選択:箱(構造の理解から)
    ・箱から服へ
    ・残された問題:妄想的思考について
    ・妄想的思考につながるいくつかの仮説

    05 「僕の舌の先はないんですよ」~8 年ぶりの妻とのクリスマスディナーまで
    ・はじめに
    ・症例E
    ・初回時:“軽症”とはいえ…
    ・なぜむせるのか(認識論的視点)
    ・どのように食べる(飲む)のか(認知的視点)
    ・病態解釈(舌の表象の変容と正中線の偏移)と訓練
    ・パフォーマンスの変化
    ・再評価結果
    ・症例Eから学んだこと
    ・症例の意識経験と私の意識経験
    ・摩訶不思議‥‥そして症例特有の病理?
    ・投げかけられた謎の輪
    ・この物語にはちょっとだけ続きがある

    06 何をすべきかはわかる。どうすればいいのかがわからない~失行症患者と電動髭剃り
    ・はじめに
    ・症例F
    ・髭剃りから失行の本態を考えてみる
    ・病理のまとめ(解離と錯行為)
    ・病態解釈(情報の統合あるいは変換不全)
    ・失行症の訓練へ
    ・症例Fから学んだこと
    ・当時解決できなかったが非常に重要な点

    07 「見ないと足が床についている感じがしないんやわ」 ~非麻痺側で立てないわけ
    ・はじめに
    ・症例G
    ・臨床思考の基礎(“何かを知るための3つの手段”)
    ・評価の実際(患者の世界の全体像を知るために)
    ・ひとつの驚きの記述
    ・更なる評価 兼 訓練(“3つの手段”と行為のエラー)
    ・情報変換の障害
    ・最終的なパフォーマンスは…

    08 見ることは言語で読み取ることではないか?~失語症患者の世界の理解へ
    ・はじめに
    ・症例H
    ・視覚情報の量と質について
    ・見ることと読み取ること
    ・発症8か月の回復状態(介入7~8か月目)
    ・新たな問題
    ・プラスアルファの観察点
    ・会話にみる回復の“指標”
    ・視覚情報における注意と言語の関係

    09 失行症(?)で目が合わない…~「意図的に見る」という行為の異常に関するリハビリテーションは可能か?
    ・はじめに
    ・症例I
    ・初日:目が合わない…
    ・次の日:目の失行…?
    ・行動の観察から症状を推定する
    ・作業活動の観察から更に症状を検討する
    ・行動観察からいえること
    ・神経心理学的な視点からの暫定的なまとめ
    ・目の失行症と右半側空間無視へのアプローチ
    ・右側の身体無視と上肢の失行症へのアプローチ
    ・介入から約4か月後のパフォーマンスの変化
    ・残された興味深い謎

    10 「健側は健側にあらず」を認知過程から考える~片麻痺に高次脳機能の障害をみる必然性
    ・はじめに
    ・症例J
    ・入院中の特徴的なエピソード
    ・5つの視点から考える
    ・病態解釈と訓練仮説
    ・介入6か月の結果
    ・症例Jから学んだこと
    ・振り返りと反省

    11 「8 年間変わらないものがそう簡単に治りますか!」 ~片麻痺患者が再び泳げるその日まで
    ・はじめに
    ・症例E
    ・訴え1:「うまく字が書けないんです。すぐ疲れてダメなんです」
    ・訴え2:「 口まで運ぶ手前でこぼしてしまう。エプロンをつけないと‥‥」
    ・訴え3:「 自転車に乗ると右へ右へ寄って子供を轢きそうになります」
    ・訴え4:「足が重いんですよ」
    ・訴え5:「もう一度泳ぎたいんです」
    ・症例E自身による意識経験の記録

    12 整形外科疾患の本質的問題の在り処~患者の意識経験が教えてくれること
    ・はじめに
    ・症例K
    ・丸い化粧ビンを丸く感じない
    ・運動器の障害の本質─そして脳との関係性
    ・症例L
    ・幻肢痛に対する、義足を健肢として活用したミラーセラピー
    ・考察:幻肢痛が消失した理由について
    ・興味深い点
    ・症例M
    ・どのようにすればいいかわからない
    ・情報と代償運動そして学習
    ・システムアプローチ
    ・症例K、症例L、症例Mから学んだこと

    13 「触れられると思うだけで痛いです」~触れない慢性頸部痛患者への介入
    ・はじめに
    ・症例N
    ・痛みという症状の解釈
    ・訓練の展開(視線方向認知課題)
    ・結果(介入11か月後)
    ・学んだことと残された課題

    14 「揺れる手は私の手じゃないみたい」~失調症状の回復と、残存した不思議な症状
    ・はじめに
    ・症例O
    ・失調症状に関する初回評価
    ・5つの視点から
    ・病態解釈
    ・失調症に対する訓練
    ・結果
    ・不思議に思った症状の数々…
    ・再会して…

    15 リハビリテーションと羞恥心と自己意識について
    ・はじめに
    ・症例P
    ・症例Pから学んだ自己意識なるもの
    ・人間の学習と自己内対話
    ・自覚の手前にある「気づき」
    ・訓練の経過の一部
    ・「気づき」と自覚の円環
    ・情動、とりわけ羞恥心のリハビリ上の意味
    ・結果
    ・症例自身のリハビリを介した意識経験
    ・対話(二人称の対話と自己内対話)
  • 内容紹介

    こんな臨床があるなんて!
    まるで謎解きのようなおもしろさ!

    片麻痺、半側空間無視、嚥下障害、失語、失行、失調、慢性疼痛…
    セラピストにとってヒント満載の、真剣にして濃密な臨床の記録。


    セラピストにとって、患者さんを治したいという思いと治療ができるということとの間には、時に大きな壁が立ちふさがります。
    しかし著者は、治療を諦めることはありません。試行錯誤しながら、その患者さんと共に臨床をつくりあげ、結果を出し、しかし反省点は次に生かすという形で日々臨床に臨みます。
    本書はさまざまな障害の患者さんの「治療」を、一貫した治療理論に依拠して行ってきた一人のセラピストによる記録です。

    著者の臨床は、脳科学を柱として認知心理学、教育学、言語学、現象学など人間を理解するための多くの学問の精華を選りすぐり障害の治療(リハビリテーション)という観点に立って構築された認知神経リハビリテーションの理論に拠っています。
    そこに足場を置くことで、これまでどちらかといえばそれぞれの対応をされてきたさまざまな障害について共通の論理性をもって病態分析をし、一人一人の患者さんに対する、まさにオーダーメイドといえる治療を組み立てていきます。
    リハビリテーションでは従来から詳しく行われてきた外部観察・動作分析はもちろん、主に患者さんとの対話(患者の記述)から本人の経験している世界(内部観察)の意味を推し量り理解しようとすることによって、一体なにが起きていて、なぜそうなるのかと不思議に思う理由を求め、関連知見の助けを借り、治療の糸口を見つけていくのです。

    何を見て、何を聴き、どう病態を捉え、いかに治療を組み立てるか。試行錯誤の様子や転機をもたらす患者さんとのやりとり、治療仮説の検証まで、その思考(治療)過程が丁寧に記されています。
    著者の思考過程、臨床の展開は謎解きのようなおもしろさがあり、患者さんの確かな変化(機能回復)がその治療の方向性の適切さを物語っています。本書の臨床風景は、これまでにない「高次脳機能障害の治療」であり、患者さんが望みうる現在であり明日でもあります。そしてこれは治療の記録であると同時に、一人一人の個性溢れる患者さんの物語でもあります。

    「治療」を諦めない、共に歩むすべてのリハビリテーションセラピストに読んでいただきたい画期的な一冊です。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    本田 慎一郎(ホンダ シンイチロウ)
    1971年北海道生まれ。2000年日本福祉リハビリテーション学院卒業(作業療法士)。水口病院、甲西リハビリ病院、摂南総合病院、ヴォーリズ記念病院、守山市民病院に勤務。認知神経リハビリテーション学会理事

豚足に憑衣された腕―高次脳機能障害の治療 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:協同医書出版社
著者名:本田 慎一郎(著)
発行年月日:2017/11/10
ISBN-10:4763921436
ISBN-13:9784763921437
判型:A5
発売社名:協同医書出版社
対象:専門
発行形態:単行本
内容:医学・薬学・歯学
言語:日本語
ページ数:582ページ
縦:21cm
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