五瓣の椿(角川文庫) [文庫]

五瓣の椿(角川文庫) [文庫] の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  家のために働きつめ、挙句死んでしまった、たった一人の父。その晩、母は別の男との逢瀬を楽しんでいた。怒りのあまりおしのが詰め寄ると、母はお前の本当の父親はほかにいると娘に告げた。罪を憎み、次々と母の浮気相手達に復讐を果たしながらも、自身に流れる不浄な血に悩むおしの。最後の復讐相手である実父に対面したおしのがとった行動とは。サスペンス仕立てで語られる、罪と罰の物語。

• 出版社からのコメント

  父を失い、少女は殺人に手を染める……。周五郎唯一のサスペンス小説！

• 内容紹介

  家のために働きづめ、その挙句倒れて死んでしまった大切な父。その時母は浮気相手と不義密通を働いていた――。おしのが母をなじると、返ってきたのはおどろくべき言葉だった。「おしのちゃん、あなたの本当の父親はほかにいるのよ。」
  母の不義を憎み、次々と母や、男たちに復讐を果たしながらも、不浄な血が流れている自身の存在に悩むおしの。最後の復讐相手、自分の本当の父親と直面したおしのがとった驚くべき行動とは――。犯した罪をどうやって償うべきか。サスペンス仕立てで語られる、罪と罰の物語。
  
  図書館選書
  大切な父が死んだ夜、母は不倫の最中だった。おしのは母、そして不倫相手の男たちを憎み、次々に復讐を果たしていくが、彼女自身も実は不義の子で……。山本周五郎版「罪と罰」の物語。

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  山本 周五郎(ヤマモト シュウゴロウ)
  １９０３年、山梨県生まれ。横浜市西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。関東大震災後、復職せずに文学修行に努める。２９年、「少女世界」に童話や少女小説を発表する。４３年、『日本婦道記』が第１７回直木賞の候補に推されるが、辞退。『樅ノ木は残った』が毎日出版文化賞に選ばれるが受賞を固辞。『青べか物語』が文藝春秋読者賞に推されたが辞退。６７年２月永眠

• 著者について

  山本　周五郎 (ヤマモト　シュウゴロウ)
  （やまもとしゅうごろう）、1903年山梨県生まれ。『須磨寺附近』で文壇デビューし、その後『樅ノ木は残った』『青べか物語』『さぶ』等多くの代表作を発表。
  『日本娼道記』が昭和18年上期直木賞に推されるが固辞し、生涯ただ一つの賞も受け取らなかった。庶民や、立場の弱い人々がもがきながらも懸命に生きる姿を描く作品が多くみられる。著作の多くは映像化され、国民的にも親しまれている大衆文学の名手。

五瓣の椿(角川文庫) [文庫] の商品スペック