不登校論の研究―本人・家庭原因説と専門家の社会的責任 [単行本]

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    • 不登校論の研究―本人・家庭原因説と専門家の社会的責任 [単行本]

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不登校論の研究―本人・家庭原因説と専門家の社会的責任 [単行本]

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出版社:批評社
販売開始日: 2018/01/25
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不登校論の研究―本人・家庭原因説と専門家の社会的責任 の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    不登校に「こうしたらなおる」論は存在するのか。研究史をたどり返し、本人・家庭原因説を超えて不登校問題の核心に迫る!
  • 目次

    まえがき

    序論
     1.はじめに
     1.1.問題意識/1.2.本研究の性質
     2.研究の状況
     2.1.全体的状況/2.2.先行研究展望/2.3.研究状況のまとめ
     3.課題と構成
     4.対象と方法
     5.用語について
     【本人・家庭原因説の具体例】

    第1部 不登校研究前史展望
    序章
    第1章 不登校は戦後の現象か
     1.不登校は戦後の現象か
     2.戦前・戦中期のクラスメートの不登校
     3.戦前・戦中期の自分自身の不登校
     4.戦後まもない時期の自分自身の不登校
     5.不登校は戦後の問題ではない
     6.「出会い」の時期と「出現・発生」の時期の混同
     7.不登校の原因になり得る教師/教師が原因で不登校は起こり得る
     8.専門家は子どもたちの心の声を聴き取っていたのか
     9.専門家にとっての学校と不登校の子どもにとっての学校
    第2章 浮き彫りにされた不登校の子どもと関連学会の発足
     1.1959年のわが国で最初の不登校論
     2.放縦児:戦前の不登校
     3.放縦児と不良児:不登校は大した問題ではない
     4.「学校がきらいなら行かなくてもよい」
     5.1950年代後半に絶対的な規範性を帯びた学校制度
     6.学校へ行く/行かないをめぐる法的位置付けの不変と社会心情の変化
     7.学会-学界の発展と不登校問題の混迷
     【第1部関連年表】
    結章

    第2部 本人・家庭原因説の主張と放棄
    序章
    第1章 学界における本人・家庭原因説の主張と放棄
     1.小泉英二への照準
     1.1.『児童(青年)精神医学とその近接領域』を用いたスクリーニング
     1.2.小泉の変説の典型性、及び専門家としての代表性
     2.小泉の本人・家庭原因説の成り立ち
     3.小泉は本人・家庭原因説をなぜ放棄したか
     4.小泉の非例外性:平井信義との共通
     5.小泉の問題点:レトリックと非科学性
     6.四日市喘息と不登校問題のアナロジー
     7.不登校を公害病とのアナロジーで捉えていた渡辺位
    第1章補論 なぜ本人・家庭原因説は主張され続けたか──専門家に内面化された学校教育への親和性
     1.臨床家がクライアントを傷付けていた
     2.専門家に内面化されている学校教育への親和性
    第2章 文部省による本人・家庭原因説の主張と放棄──社会史的視点からの考察
     1.文部省による本人・家庭原因説の放棄に対する考察の重要性
     2.不登校の増加だけが文部省の本人・家庭原因説の放棄の理由か
     3.朝倉景樹の先行研究:当事者運動と文部省の変説
     4.法務省の動向
     4.1.法務省による「不登校児人権実態調査」とその独自性/4.2.なぜ法務省の調査は実施されたか/4.3.行政当局が明らかにした「教師や学校も不登校の原因」
     5.稲村批判と学校不適応対策調査研究協力者会議の発足
     5.1.1988年の稲村批判/5.2.1984年及び1987年の稲村と文部省との深い関わり
     6.法務省の調査結果と文部省による本人・家庭原因説の放棄
     7.ポリティクスとレクイエム
     【第2部第2章関連年表】
    結章

    第3部 わが国の不登校研究の問題点
    序章
    第1章 「父性の不在/父親像の弱体化」原因説の盲点──対照群との比較検討の不在化
     1.高木隆郎の不登校論
     1.1.「母子関係」から「父性」へ/1.2.「父性の不在/父親像の弱体化」が中心的な原因/1.3.「父性の不在/父親像の弱体化」原因説の主張
     2.高木の原因論への疑問
     2.1.「父」の問題は不登校に限られていたのか/2.2.「父」の問題は一般的な社会現象ではなかったか
     3.高木の不登校研究の問題点
     3.1.一般的現象ゆえに不登校にも当てはまったのではないか/3.2.方法的問題点:対照群との比較検討の不在化
     4.高木の問題点の学界へのフィードバック
     4.1.『児童(青年)精神医学とその近接領域』へのフィードバック/4.2.フィードバックの結果:高木の問題点の普遍性
     5.「正常対照群」とほとんど差のなかった両親の養育態度
     5.1.「対照群との比較検討」を行った1986年の三原ら論文/5.2.三原ら論文への疑問:方法的不備と非論理性/5.3.「父性の不在/父親像の弱体化」原因説の不支持
    第2章 「肥大した自己像」原因説の行方──英語圏と日本語圏で
     1.鑪幹八郎の不登校論
     1.1.「母子関係」から「子どもの自己」へ/1.2.自己像や自己意識の病理が中心的な原因/1.3.レーベンタールとの「一致」
     2.1970年代の英語圏における「肥大した自己像」原因説のフェードアウト
     2.1.「母子分離不安」原因説から「肥大した自己像」原因説へ/2.2.対照群を用いた「肥大した自己像」原因説の検証/2.3.「肥大した自己像」原因説のフェードアウト
     3.日本語圏における「肥大した自己像」原因説の君臨:1963年~1990年
     3.1.1966年の宇津木えつ子による「肥大した自己像」原因説/3.2.鑪-宇津木-村山-玉井-鑪の「肥大した自己像」原因説の主張/3.3.「肥大した自己像」原因説の臨床心理学界における君臨
     4.「肥大した自己像」原因説の日英比較考察
     4.1.再び「対照群を用いた検証の不在化」という方法的問題点/4.2.その他の問題点/4.2.1.英語文献に対する目配りの甘さ/4.2.2.根拠に基づかないいいかげんな発言を許す風土
    第3章 1980年代の教育学による不登校理解──横湯園子の教育科学研究会賞
     1.教育学と不登校
     1.1.教育学による不登校研究/1.2.横湯園子の教育実践と教育科学研究会賞
     2.健二の不登校をめぐる横湯の実践報告
     2.1.教師による差別の影響が無視できない健二の不登校/2.2.「人格形成の問題」として捉えられ続けた健二の不登校
     3.哲也の不登校をめぐる横湯の実践報告
     3.1.体罰の影響が無視できない哲也の不登校/3.2.本人の内面の弱さの問題として捉えられていった哲也の不登校/3.3.「学校の問題」には触れぬままの問題解決
     4.教育科学研究会による本人・家庭原因説の肯定
     4.1.学校の問題か子どもの問題か/4.2.「自我の再構成」という個人化/4.3.評価の理由:「発達と教育」/4.4.「本人の内面の問題」として解決するしかない=「学校の問題」にならない
    結章

    結 論
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    山岸 竜治(ヤマギシ リュウジ)
    1966年10月、千葉県四街道市生まれ。1985年3月、千葉県立佐倉高等学校卒業。大学には受からないまま、いわゆるひきこもりになってしまい、精神科外来にかかりつつ1993年度の予備校生活を経て、1994年4月、日本大学文理学部教育学科入学。初年度に休学したため1999年3月、卒業。2001年3月、日本大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。更に、満期退学、再入学を経て、2008年3月、同後期課程修了。その後、非常勤講師、NPO非常勤職員、労働組合臨時職員、等を経て、2013年4月より日本大学生産工学部准教授。博士(教育学)。精神保健福祉士。日本教育学会、日本社会臨床学会、日本臨床心理学会、日本病院・地域精神医学会、日本児童青年精神医学会、全国養護教諭サークル競技会、等に所属
  • 出版社からのコメント

    不登校に「こうしたらなおる」論は存在するのか。
    研究史をたどり返し、本人・家庭原因説を超えて不登校問題の核心に迫る!
  • 内容紹介

    子どもが学校に行かなくなると親や周囲の人は専門家のところに連れて行こうとする。精神科医や臨床心理士、心理士などは、臨床経験の浅い人たちが多い。彼ら/彼女らはよくなったら自分たち専門家の専門性のおかげ、よくならなかったら当事者の自己責任(努力不足)にする習性がある。専門家の治療的枠組みはじつは自分たちが不利にならないようにはじめからいつでも切り離しできるツールでもある。
    自閉症論の先駆的研究者の一人、小澤勲は、かつて自閉症家族の特異性(本人・家族原因説:本人の性格や親の養育態度に問題があるから不登校は起こる)を論じていた者たちや、その論争から転向した研究者たちが自己批判的検討をまったくなさないままでいることにその無責任さを批判した。だが、その後も児童精神科医や臨床心理士などの専門家がかかわることによってかえって不登校の子どもたちは増えていったし、現在も増え続けている。
    不登校に「こうしたらなおる」論は存在するのか。
    研究史をたどり返し、本人・家庭原因説を超えて不登校問題の核心に迫る!
  • 著者について

    山岸竜治 (ヤマギシリュウジ)
    1966年10月、千葉県四街道市生まれ。1985年3月、千葉県立佐倉高等学校卒業。
    大学には受からないまま、いわゆるひきこもりになってしまい、精神科外来にかかりつつ1993年度の予備校生活を経て、1994年4月、日本大学文理学部教育学科入学。初年度に休学したため1999年3月、卒業。2001年3月、日本大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。更に、満期退学、再入学を経て、2008年3月、同後期課程終了。
    その後、非常勤講師、NPO非常勤職員、労働組合臨時職員等を経て、2013年4月より日本大学生産工学部准教授。博士(教育学)。精神保健福祉士。日本教育学会、日本社会臨床学会、日本臨床心理学会、日本病院・地域精神医学会、日本児童青年精神医学会、全国養護教諭サークル協議会、等に所属。

不登校論の研究―本人・家庭原因説と専門家の社会的責任 の商品スペック

商品仕様
出版社名:批評社
著者名:山岸 竜治(著)
発行年月日:2018/01/25
ISBN-10:4826506724
ISBN-13:9784826506724
判型:A5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:教育
言語:日本語
ページ数:223ページ
縦:21cm
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