腹話術師―金鍾泰日本語詩集 [新書]

腹話術師―金鍾泰日本語詩集 [新書] の 商品概要

• 目次

  一部 故郷を離れてきたものたちの夜道
  酒蒸しパン
  玉水
  真夜中の外出
  遊郭に沈む月
  彌阿里
  京東薬令市場
  テヘラン路の木のベンチ ―李建濟兄さんへ
  夜明けのガソリン・スタンド
  春の日のダリア
  皆既月食
  乾いた梅雨
  紫木蓮の影の遠くから
  青桐の夜
  愛
  曇りガラス
  扁桃腺の腫れた夜
  体、タクラマカン
  邂逅
  雪花
  動かない駒
  ヴィオロンチェロがあった冬
  冬至日の頃
  紙を拾う老人
  サイダーを飲む老婆
  旅立つ魂たち
  
  二部 五角の部屋
  破墨
  割れた鏡の中を見る
  五角の部屋
  風
  耳鳴り
  手ぬぐい
  幻肢痛
  自己輸血
  恋文
  ガラス窓
  理学療法士のMへ
  腹話術師へ
  影の腹話術
  琵琶湖でのティータイム
  窓ガラスの清掃員
  鯨の自殺
  砂漠の出入り口
  遊郭の出口
  夜明けのロードキル
  ワディ
  エレベーター
  礼装
  族譜遺憾
  江華島を通り過ぎつつ
  遅い花
  
  三部 晦日の遊郭
  黒い鏡のあるテラス
  空中サーカス
  影の部屋
  晦日の遊郭
  難読な午後
  見慣れた唇
  漏水
  ブンブンブン子守歌
  砂漠の遊郭
  夜明けのシンクホール
  夜明けの迂回路
  シャンデリアのある古本屋
  セルフスタンドにて
  アジサイの朝
  痛がる子ども
  古びた曇りガラス
  午後の子守歌
  遊郭のためのセレナーデ
  遊郭の死角地帯
  遊郭の店
  遊郭がそこにある
  午前〇時のバックステージ
  午前〇時のブラックアイス
  占い屋の提灯
  虚空の赤ん坊に
  
  詩論 詩人とは技術者なのか、芸術者なのか
  
  年譜
  
  解説 浮ついた苦痛 趙強石
  
  訳者の言葉 砂漠を歩く流浪者の歌 韓成禮

• 内容紹介

  この詩人は自分の経験してきた人生を歌いながら生成と消滅、生と死、存在と不在などの相反する属性が一つの体として結び付いているという複合的な事実に注目し、私たちの生の底辺で渦巻いている審美的な激情をかたちにする。このようにして、すべての対立するものたちの境目を徐々に消していきながら、その対立する形質たちが実存を構成する上でなくてはならない両面的属性であることを、一つずつ証言していく。この過程を通して浪漫的な遊牧と古典的な洞察を結合させ、消失点を透過してきた存在する極点を鮮烈に表現している。
  
  やさしい言語で感動を与えつつ、私たちに深い世界を示してくれる金鍾泰の詩が、日本の読者からも愛されることを願っている。
  
  （韓成禮「訳者の言葉」より）

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  金 鍾泰(キム ジョンテ)
  １９７１年大韓民国慶尚北道金泉市で生まれる。高麗大学校国語教育科及び同大学大学院国語国文学科修士、博士号を取得（文学博士）。１９９８年“現代詩学”にてデビューした。“青馬文学研究賞”“詩と表現、作品賞”を受賞。現在、湖西大学教授

• 著者について

  金鍾泰 (キムジョンテ)
  1971年大韓民国慶尚北道金泉市で生まれる。
  高麗大学校国語教育科及び同大学大学院国語国文学科修士、博士号を取得(文学博士)。
  1998年《現代詩学》にてデビューした。
  詩集『故郷を離れてきたものたちの夜道』『五角の部屋』、
  評論集及び研究書『文学の迷路』『韓国現代詩と叙情性』など多数の著書と論文がある。
  〈青馬文学研究賞〉〈詩と表現、作品賞〉を受賞。現在、湖西大学教授。

腹話術師―金鍾泰日本語詩集 [新書] の商品スペック