トラウマと倫理―精神分析と哲学の対話から [単行本]
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トラウマと倫理―精神分析と哲学の対話から [単行本]

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出版社:岩崎学術出版社
販売開始日: 2019/10/15
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トラウマと倫理―精神分析と哲学の対話から [単行本] の 商品概要

  • 目次

    序文(岡野憲一郎)
    はじめに

    第一部 社会的トラウマ
    第1章 世界貿易センタービルの悲劇と生き残ること、精神療法
    第2章 原理主義者の考え方と歴史的トラウマ
    第3章 9・11サバイバーと世の中の不条理の統合
    第4章 トラウマへの関係性システムズアプローチ──耐えられない不確かさの体験の変容

    第二部 精神分析臨床と哲学
    第5章 理論と実践における文化──臨床事例から
    第6章 領域をつなぐこと──哲学と精神分析
    第7章 間主観的視座
    第8章 臨床家のための哲学

    第三部 トラウマと倫理
    第9章 倫理的転回
    第10章 記憶の闇──歴史的トラウマの被害者を特定すること
    第11章 トラウマ、沈黙、そして解離
    第12章 認識論的トラウマ・他者・偶然性──脱・ポスト植民地主義からの考察

    おわりに
    索引
  • 内容紹介

    常々思うことだが、精神分析の世界は、いつの時代にも二つの立場に分かれる傾向にある。患者の苦悩に向き合うのか、それとも患者の心の探究に向かうのか。前者においては患者はさまざまな挫折やトラウマを体験し、多かれ少なかれ苦しみを抱えて治療に訪れることを前提とする。治療者も同じ苦しみを抱えた人間として全人的なかかわりを行う。患者を苦しみから少しでも救い出すことを、治療的なかかわりの目標の一つと考えることもごく自然なことだろう。ところがそのような目標を持つことは、ともすれば後者の心の探究者としての分析家にとっては本来的な分析の作業とはみなされない傾向にある。精神分析において患者の苦悩が癒されても、それは「歓迎すべき副産物」としてしか扱われかねない可能性があるのだ。本書を執筆するチャールズ・ストロジャー氏、ドナ・オレンジ氏、ロジャー・フリー氏、ドリス・ブラザーズ氏、そして富樫氏が論じるテーマは、いずれも人間の苦悩に深くかかわっている。ニューヨークにおける9・11事件により提起されたトラウマとテロリズムの問題、パラノイアと原理主義の問題、そして著者たちにとってなじみ深い米国とわが国との間に生じた忌まわしく悲しい過去の問題。さらにはそれらの考察から浮かび上がってきた重要なテーマとしての倫理性の問題。彼らはまた、苦悩する人間としての自らの体験を惜しげもなく自己開示している。私は精神分析は心の探求をする営みであってよいと思う。そこでは転移、逆転移、伝統的な精神分析の枠組みが依然として重要な意味を持つ。ただ百年以上の歴史を持つ精神分析が人間の苦悩について論じ、それを軽減する方向性を模索することもまた重要な使命であるとも思う。そしてフロイトも最初はそれを「症状の軽減」という形で目指していたはずなのだ。しかしフロイトはその後に精神分析を一つの学問として純化していくプロセスをたどる。第一次大戦中も戦争の犠牲者にあまり接することなく、治療費を払う余裕のある限られた数の患者との分析作業を続けたフロイトは、すでに患者を苦しみから救うという方向性を失い始めていたのだろうか?本書の著者たちが扱っているもうひとつの現代的なテーマは、現代の精神分析の世界の多様化であろう。その中でも人と人との対等な関わり合い、その際の倫理的な配慮といった観点は間違いなくその重要さを増している。そして彼らは同時に過去の哲学的な資産を掘り起こし、精神分析理論をさらに豊かにするような作業をも含む。ニーチェ、ヴィトゲンシュタイン、ディルタイ、ビンスワンガー等の哲学的な業績を縦横に論じるフリー氏やオレンジ氏の章にそれは顕著に表れている。彼らは人と人とのかかわりを本格的に論じたのは決して精神分析が最初ではないということを気づかせてくれる。精神分析的な思考の原点は何もフロイトだけではないという発想。これも本書を紐解くことで得られる貴重な教えである。(「序文より」)
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    富樫 公一(トガシ コウイチ)
    NY州精神分析家ライセンス、臨床心理士、NAAP認定精神分析家、博士(文学)。2001‐2006年NPAP精神分析研究所、TRISP自己心理学研究所(NY)留学。2003‐2006年南カリフォルニア大学東アジア研究所客員研究員。2006‐2012年広島国際大学大学院准教授(2007年まで助教授)。専攻、精神分析・臨床心理学。現職、甲南大学文学部教授、TRISP自己心理学研究所ファカルティ・訓練分析家・スーパーヴァイザー、栄橋心理相談室精神分析家

    ストロジャー,チャールズ・B.(ストロジャー,チャールズB.)
    ニューヨーク市立大学ジョン・ジェイ校名誉教授、TRISP自己心理学研究所訓練分析家・スーパーヴァイザー、ニューヨーク市開業精神分析家。2001年及び2011年ピューリッツァ賞ノミネート、2017年リンカーン賞最終候補者、2005年ゲーテ賞(カナダ精神分析学会)受賞

    ブラザーズ,ドリス(ブラザーズ,ドリス)
    TRISP自己心理学研究所共同設立者、ファカルティ。ニューヨーク市開業精神分析家。2015年から2019年にロジャー・フリーとともにPsychoanalysis、Self and Context誌編集長を務める。現在国際自己心理学会eForum編集長・評議委員・諮問委員。自己心理学・間主観性理論に関する論文・著書多数

    フリー,ロジャー(フリー,ロジャー)
    サイモン・フレーザー大学教育学部教授、ブリティッシュコロンビア大学客員教授(カナダ)、ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所ファカルティ・スーパーヴァイザー(米国ニューヨーク)。哲学と精神分析に関する論文・著書多数。代表作にNot in My Family:German Memory and Responsibility After the Holocaust(Oxford University Press;2017年カナダユダヤ図書館賞、2018年西カナダユダヤ書籍賞受賞)。Psychoanalysis、Self and Context誌前編集長、現在Contemporary Psychoanalysis誌、Psychoanalytic Discourse and Psychoanalytic Psychology誌編集委員

    オレンジ,ドナ・M.(オレンジ,ドナM.)
    哲学・臨床心理学・精神分析の教育を受ける。現在NYUポストドクトラル研究所、IPSS主観性研究所で教鞭を取る。哲学と精神分析に関する論文・著書多数
  • 著者について

    C.B.ストロジャー (チャールズストロジャー)
    ニューヨーク市立大学ジョン・ジェイ校名誉教授,TRISP自己心理学研究所訓練分析家・スーパーヴァイザー,ニューヨーク市開業精神分析家。2001年及び2011年ピューリッツァ賞ノミネート,2017年リンカーン賞最終候補者,2005年ゲーテ賞(カナダ精神分析学会)受賞。歴史と精神分析家に関する論文・著書多数。

    D.ブラザーズ (ドリスブラザーズ)
    TRISP自己心理学研究所共同設立者,ファカルティ。ニューヨーク市開業精神分析家。2015年から2019年にロジャー・フリーとともにPsychoanalysis, Self and Context誌編集長を務める。現在国際自己心理学会eForum編集長・評議委員・諮問委員。自己心理学・間主観性理論に関する論文・著書多数。

    R.フリー (ロジャーフリー)
    サイモン・フレーザー大学教育学部教授,ブリティッシュコロンビア大学客員教授(カナダ),ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所ファカルティ・スーパーヴァイザー(米国ニューヨーク)。哲学と精神分析に関する論文・著書多数。

    D.M.オレンジ (ドナオレンジ)
    哲学・臨床心理学・精神分析の教育を受ける。現在NYUポストドクトラル研究所,IPSS主観性研究所で教鞭を取る。哲学と精神分析に関する論文・著書多数。

    富樫 公一 (トガシ コウイチ)
    NY州精神分析家ライセンス,臨床心理士,NAAP認定精神分析家,博士(文学)。2001~2006年NPAP精神分析研究所,TRISP自己心理学研究所(NY)留学。2003~2006年南カリフォルニア大学東アジア研究所客員研究員。2006~2012年広島国際大学大学院准教授(2007年まで助教授)。専攻精神分析・臨床心理学。現職甲南大学文学部教授,TRISP自己心理学研究所ファカルティ・訓練分析家・スーパーヴァイザー,栄橋心理相談室精神分析家。

トラウマと倫理―精神分析と哲学の対話から [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:岩崎学術出版社
著者名:富樫 公一(編著・監訳)/チャールズ・B. ストロジャー(著)/ドリス ブラザーズ(著)/ロジャー フリー(著)/ドナ・M. オレンジ(著)/葛西 真記子(訳)/貞安 元(訳)
発行年月日:2019/10/07
ISBN-10:4753311562
ISBN-13:9784753311569
判型:A5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:心理学
言語:日本語
ページ数:276ページ
縦:21cm
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