「ユダヤ」の世界史―一神教の誕生から民族国家の建設まで [単行本]

「ユダヤ」の世界史―一神教の誕生から民族国家の建設まで の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  「ユダヤ」の人々は数千年にわたって、信仰や記憶を通じて一つに結びついてきた一方で、自らが生きた時代や地域の中で、きわめて多様な姿を見せることとなった。一神教の誕生から、離散と定住、キリスト教・イスラームとの共存・対立、国際的ネットワークの展開、多彩な才能の開花、迫害の悲劇、国家建設の夢、現在の紛争・テロ問題にいたるまで、そこにはこの世界の複雑さが映し出されてもいる。「民族」であると同時に「信徒」である「ユダヤ人／教徒」の豊かな歴史を辿り、さらには、そこから逆照射して世界史そのものの見方をも深化させる。

• 目次

  まえがき
  
  第1章　「ユダヤ」の歴史を考えるために
  
  第Ⅰ部　古代――「民族／教徒」の誕生
  第2章　古代ユダヤ人の離散
  第3章　聖書の成立以後のユダヤ教
  第4章　ラビ・ユダヤ教とキリスト教
  
  第Ⅱ部　中世・近世――国際的ネットワークの展開
  第5章　拡大するイスラーム世界のユダヤ教徒
  第6章　十字軍からレコンキスタへ
  第7章　オスマン帝国におけるユダヤ教徒の繁栄
  
  第Ⅲ部　近代――内と外からの改革
  第8章　市民革命の時代とユダヤ人解放
  第9章　ユダヤ啓蒙主義と改革派ユダヤ教徒
  第10章　ハシディズム世界の盛衰
  第11章　近代のイスラームとヨーロッパのはざまで
  第12章　万国イスラエル同盟の活動
  
  第Ⅳ部　現代――シオニズムと反ユダヤ主義
  第13章　シオニズム運動の始動
  第14章　アリヤーと新旧ユダヤ共同体
  第15章　オスマン帝国からトルコ共和国へ
  第16章　両大戦間期の中東（１）――パレスチナ
  第17章　両大戦間期の中東（２）――イラク
  第18章　アメリカ社会のユダヤ系移民
  第19章　ホロコースト生存者とイスラエル建国
  終章　イスラエル建国後のアラブ諸国・パレスチナとの関係
  
  注／主な図版出典／あとがき／関連年表／索引

• 内容紹介

  「民族」と「宗教」で世界の見方を深化させる「統一性」と「多様性」をあわせもつ、かくも豊かな歴史一神教の誕生、離散と定住、キリスト教・イスラームとの共存・対立、国際的ネットワークの展開、多彩な才能の開花、迫害の悲劇、国家建設の夢、現在の紛争・テロ問題……「本書はユダヤ人の歴史を世界史の流れの中で叙述したものである。ユダヤ人は民族集団あるいは信徒集団としての長い歴史をもっている。ユダヤ民族史を有史以来続くものとして描く立場さえもある。「ユダヤ四〇〇〇年の歴史」といった表現も人口に膾炙している。本書は私なりの立場からのユダヤ人あるいはユダヤ教徒の世界史である」（本書「はじめに」より）「ユダヤ」の人々は数千年にわたって、信仰や記憶を通じて一つに結びついてきた一方で、自らが生きた時代や地域の中で、きわめて多様な姿を見せることとなった。　一神教の誕生から、離散と定住、キリスト教・イスラームとの共存・対立、国際的ネットワークの展開、多彩な才能の開花、迫害の悲劇、国家建設の夢、現在の紛争・テロ問題にいたるまで、そこにはこの世界の複雑さが映し出されてもいる。「民族」であると同時に「信徒」である「ユダヤ人／教徒」の豊かな歴史を辿り、さらには、そこから逆照射して世界史そのものの見方をも深化させる。

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  臼杵 陽(ウスキ アキラ)
  １９５６年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際関係論博士課程単位取得退学。在ヨルダン日本大使館専門調査員、佐賀大学助教授、エルサレム・ヘブライ大学トルーマン平和研究所客員研究員、国立民族学博物館教授を経て、日本女子大学文学部史学科教授。京都大学博士（地域研究）。専攻は中東地域研究

「ユダヤ」の世界史―一神教の誕生から民族国家の建設まで の商品スペック