中世のコミュニケーションと秩序-紛争・平和・儀礼 [単行本]
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中世のコミュニケーションと秩序-紛争・平和・儀礼 [単行本]

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出版社:京都大学学術出版会
販売開始日: 2020/02/27
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中世のコミュニケーションと秩序-紛争・平和・儀礼 の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    中世ヨーロッパではシンボル、身振り、儀礼など、非言語メディアによる対面的なコミュニケーションが政治・社会秩序を支えた。本書はドイツの王(皇帝)と諸侯、英仏王、イタリア都市、教皇との間で繰り返される紛争と平和の演劇的な場面を史料からリアルに再現し、中世政治史に再考を迫る。
  • 目次


     
    第1章 ヨーロッパ中世史研究における「コミュニケーション」
    第1節 歴史研究における「コミュニケーション」への視座
    第2節 構造・制度からプロセスへ
     1 中世盛期の国制と封建制
     2 「封建革命」をめぐって
     3 国制としての「封建制」の否定
     4 コミュニケーションと儀礼の中の封建制(家臣制)
    第3節 中世盛期の政治的コミュニケーション
     1 コミュニケーション・プロセスとしての政治秩序
     2 政治的コミュニケーションとメディア
       (1) 口頭と文書
       (2) 政治的コミュニケーションと儀礼
       (3) 儀礼の機能をめぐって
     3 紛争・紛争解決と政治秩序
     4 ドイツ特有の道か?

    第2章 10-11世紀ドイツの政治秩序とコミュニケーション
    第1節 ザクセン朝の王権と貴族―コミュニケーション・ルールの模索―
    第2節 ザリア朝の王権と諸侯―ディスコミュニケーション?―
     1 コンラート2世(1024-1039)・ハインリヒ3世(1039-1056)
     2 ハインリヒ4世(1056-1106)時代の紛争とコミュニケーション
       (1) ザクセン戦争と紛争解決
       (2) 「カノッサ事件」再考
       (3) コミュニケーション・プロセスの中の「カノッサ事件」
       (4)紛争と和解のルール・戦略・経験
    第3節 ハインリヒ5世・ロタール3世時代の紛争と秩序

    第3章 フリードリヒ1世・バルバロッサの宮廷と政治的コミュニケーション
    第1節 バルバロッサの統治と政治秩序
    第2節 バルバロッサの統治における伝統と革新
     1 統治の原則?
     2 「帝国の名誉」
    第3節 コミュニケーション空間としての王宮廷
     1 王宮廷の構造と機能
     2 イティネラールと宮廷集会参加者
     3 宮廷と宮廷集会
     4 宮廷集会とコミュニケーション
     5 王宮廷と紛争解決
     6 宮廷集会の変容

    第4章 ローカルな紛争と王宮廷―バルバロッサとヴィーバルトの書簡より―
    第1節 コルファイ修道院・ヴィーバルト・バルバロッサ
    第2節 繰り返される紛争
    第3節 宮廷集会
    第4節 地域の紛争収拾と宮廷
    第5節 宮廷とヴィーバルト

    第5章 「シュタウフェン家」と「ヴェルフェン家」の争い?―紛争の中の王―
    第1節 研究史と課題
     1 ドイツ史研究における「シュタウフェン家」と「ヴェルフェン家」
     2 「二大家門」の争い?
       (1) W・ヘヒベルガーの問題提起
       (2) アイデンティティの多様性と変容
       (3) 紛争における「裁判」「訴訟」の意味
    第2節 コンラート3世と「ヴェルフェン家」
     1 コンラート3世とハインリヒ傲慢公(1100-1139)の争い
     2 コンラート3世とヴェルフ6世(1115-1191)の争い
       (1) 傲慢公の遺族との和解
       (2) ヴェルフ6世との争い
       (3) フェーデの戦略
       (4) フリードリヒ・バルバロッサによる仲介と和解
     3 コンラート3世とハインリヒ獅子公(1129/31-1195)の争い
       (1) レーゲンスブルク宮廷集会
       (2) ヴュルツブルク宮廷集会とザクセン遠征
     4 王と「ヴェルフェン」諸侯の紛争戦略

    第3節 フリードリヒ・バルバロッサ時代のハインリヒ獅子公と諸侯
     1 バイエルン大公領をめぐる争い
     2 レーゲンスブルク宮廷集会―和解と儀礼―
       (1) 「小特許状」
       (2) コミュニケーションにおける文書と儀礼
     3 バルバロッサとハインリヒ獅子公の協調と相互援助
     4 ハインリヒ獅子公とザクセン諸侯の争い
       (1) フェーデと休戦
       (2) バルバロッサによる仲裁・休戦と秩序
     5 「キアヴェンナ会談」では何があったのか
       (1) 年代記における「キアヴェンナ会談」
       (2) 「記憶」の編纂
     6 「キアヴェンナ会談」から「ハインリヒ獅子公の訴訟・失脚」へ
       (1) 「キアヴェンナ会談」と「二つの家門の争い」
       (2) ザクセンにおける紛争とバルバロッサ
       (3) 「ラント法訴訟」―交渉とアハト―
       (4) ヴュルツブルク宮廷集会と「レーン法訴訟」
       (5) 「ゲルンハウゼン証書」
       (6) アハト・交渉・和解儀礼
     7 バルバロッサ・ハインリヒ獅子公・諸侯の紛争とコミュニケーション
    第4節 紛争主体と紛争実践―王・諸侯・家門―
     1 「シュタウフェン家」・「ヴェルフェン家」の争い?
     2 紛争プロセスの特質
     3 宮廷集会と政治的コミュニケーション

    第6章 宮廷の中の儀礼と争い
    第1節 トリア宮廷集会(1152年)における混乱
     1 『カンブレ編年誌』より
     2 宮廷の混乱とバルバロッサの対応
     3 混乱の原因
       (1) 宮廷書記局と王証書の機能
       (2) 政治的コミュニケーションのルール
       (3) 諸侯の名誉
     4 混乱の収拾・協議―年代記と証書―
    第2節 マインツ宮廷集会(1184年)における祝祭・儀礼・紛争
     1 騎士的祝祭の演出と皇帝の儀礼
       (1) 騎士的祝祭
       (2) 政治的決定―エノー伯の相続期待権をめぐって―
       (3) 政治的手段としての祝祭と儀礼
     2 祝祭宮廷における争い
       (1) アーノルト・フォン・リューベック『スラヴ年代記』より
       (2) 儀礼における名誉と地位の争い
     3 帝国北西部の政治情勢
     4 紛争ポテンシャルとその緩和
     5 宮廷における儀礼と紛争

    第7章 境界地域における宮廷とコミュニケーション―ブルグントとフランス―
    第1節 皇帝の「対仏関係」とブルグント
    第2節 ベアトリクスとの結婚とブルグント巡行
    第3節 「ブザンソン事件」とその顛末
    第4節 集会における言語メディアとコミュニケーション・プロセス

    第8章 シスマ期のバルバロッサと教皇・ブルグント・フランス
    第1節 シスマ初期の「独仏関係」
    第2節 サン・ジャン・ド・ローヌ会議(1162年)―境界におけるコミュニケーション―
     1 叙述史料におけるアクターたち
     2 交錯する戦略
    第3節 仲裁の試みと対立の深まり
     1 継続する交渉
     2 ヴュルツブルク宮廷集会における誓約
    第4節 カール大帝の列聖
    第5節 アレクサンダー派諸勢力との交渉
    第6節 ヴォークレールの会見(1171年)前後のブルグント

    第9章 ヴェネツィアの和―シスマ解消へのコミュニケーション・プロセス―
    第1節 皇帝とロンバルディア同盟―和解の試行錯誤と戦い―
     1 モンテベッロの仮和約
     2 和解の儀礼
     3 交渉の決裂と戦い
    第2節 教皇との和解に向かって―「アナーニ仮和約」―
    第3節 多面的なコミュニケーションと戦略
    第4節 フェラーラの交渉
     1 教皇とロンバルディア同盟
     2 諸侯の圧力
    第5節 キオッジアからヴェネツィアへ
    第6節 ヴェネツィアにおける和解と儀礼
     1 サン・マルコにおける和解の儀礼
     2 ヴェネツィア総主教館の会議―対話的コミュニケーション―
     3 公会議―語りと儀礼―
    第7節 儀礼の意味・機能
     1 儀礼の空間と史料
     2 和解の儀礼行為―慣習・贖罪・降伏?―
     3 平伏・足への接吻
     4 「馬丁奉仕」
     5 コミュニケーション回路としての「名誉」
     6 「相互に認め合うこと」・「悔悛と赦し」
    第8節 コミュニケーションと仲介者
     1 仲介者としてのシトー会
     2 架橋の空間としてのブルグント
    第9節 12世紀のコミュニケーション空間―紛争解決・仲介者・儀礼と秩序―

    第10章 バルバロッサのアルル戴冠と地中海世界
    第1節 コミュニケーション空間としてのプロヴァンス
    第2節 1170年代の地中海世界とアルル戴冠
    第3節 独仏境界地域における政治的コミュニケーション

    第11章 宮廷の外―13世紀のドイツ北西部における紛争解決とネットワーク―
    第1節 紛争解決と地域的秩序
    第2節 13世紀のドイツ北西部における領邦関係の展開
    第3節 イーゼンブルガー・フェーデ(1227-43年)における紛争解決と同盟
     1 フェーデの構図
     2 テクレンブルク伯とラフェンスベルク伯
     3 ケルン大司教とアルンスベルク伯
     4 フェーデの終息
     5 複合的フェーデと広域的政治秩序
    第4節 ケルン大司教コンラート(1238-1261)時代のドイツ北西部
     1 ヴェストファーレンにおけるネットワーク形成
     2 下ラインのラント平和同盟(1259年)とヴェストファーレンにおける覇権
     3 大司教コンラート下のネットワークと下ライン・ヴェストファーレンの結合
    第5節 ケルン大司教エンゲルベルト2世(1261-74)時代のドイツ北西部
     1 大司教の同盟策
     2 チュルピヒの戦いと大司教の敗北
    第6節 ケルン大司教ジークフリート(1275-97)時代のドイツ北西部
     1 大司教の同盟推進と反大司教同盟
     2 血讐と和解
     3 下ラインのラント平和同盟(1279)―大司教とブラバント大公―
     4 王と大司教のラント平和をめぐる対立
    第7節 「ヴォリンゲンの戦い」とドイツ北西部の政治秩序
     1 同盟関係の展開と「ヴォリンゲンの戦い」
     2 諸侯間関係の調整と修復
     3 「ヴォリンゲンの戦い」後の下ライン・ヴェストファーレンにおける政治秩序
    第8節 紛争解決・諸侯ネットワーク・広域的政治秩序
     
    総括と展望


    史料・参考文献
    あとがき
    索引
  • 出版社からのコメント

    皇帝は教皇の足元に跪き、教皇はその肩を抱き起す――演劇的な許しの儀礼とそれを見つめる群衆が秩序を形づくる過程を丹念に追った。
  • 内容紹介

    中世ヨーロッパではシンボル、身振り、儀礼など、非言語メディアによる対面的なコミュニケーションが政治・社会秩序を支えた。本書はドイツの王(皇帝)と諸侯、英仏王、イタリア都市、教皇との間で繰り返される紛争と平和の演劇的な場面を史料からリアルに再現し、中世政治史に再考を迫る。

    図書館選書
    皇帝は教皇の足元に跪き、教皇はその肩を抱き起す――演劇的な許しの儀礼とそれを見つめた群衆のまなざしが秩序を形成する。ドイツ中世の政治史を儀礼の場でのコミュニケーションから再解釈した。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    服部 良久(ハットリ ヨシヒサ)
    1950年生。京都大学大学院文学研究科博士課程中途退学。富山大学人文学部助教授、京都大学文学部助教授、同教授、京都大学大学院文学研究科教授を歴任した。京都大学名誉教授、立命館大学客員教員
  • 著者について

    服部 良久 (ハットリ ヨシヒサ)
    1950年生。京都大学大学院文学研究科博士課程中途退学。富山大学人文学部助教授,京都大学文学部助教授,同教授,京都大学大学院文学研究科教授を歴任した。京都大学名誉教授,立命館大学客員教員。主な著書に『ドイツ中世の領邦と貴族』(創文社,1998年),『アルプスの農民紛争―中・近世の地域公共性と国家』(京都大学学術出版会,2009年),『コミュニケーションから読む中近世ヨーロッパ史―紛争と秩序のタペストリー』(編著,ミネルヴァ書房,2015年)などがある。

中世のコミュニケーションと秩序-紛争・平和・儀礼 の商品スペック

商品仕様
出版社名:京都大学学術出版会 ※出版地:京都
著者名:服部 良久(著)
発行年月日:2020/02/28
ISBN-10:4814002513
ISBN-13:9784814002511
判型:A5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:外国歴史
言語:日本語
ページ数:468ページ
縦:22cm
横:16cm
厚さ:3cm
重量:735g
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