炭鉱と美術―旧産炭地における美術活動の変遷 [単行本]
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炭鉱と美術―旧産炭地における美術活動の変遷 [単行本]

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出版社:九州大学出版会
販売開始日: 2020/01/31
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炭鉱と美術―旧産炭地における美術活動の変遷 [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    日本の近代化を支えた石炭産業。地下深くの坑道で体験した恐怖や不条理をキャンバスにぶつけた炭鉱夫がいた。転変する炭鉱町の姿が原風景となった美術家もいた。炭鉱の興亡の中で生まれた彼らの作品と、そこに込められた想いを読み解く。
  • 目次

    はじめに
     用語の定義

       第1部 炭鉱から生まれた文化・芸術活動

    序 章 産炭地の形成と生活文化

     第1節 産炭地の形成と衰退
       1 産炭地の形成
       2 産炭地の衰退
     第2節 炭鉱労働者の就労背景と生活文化
       1 就労の背景
       2 炭鉱労働と職種
       3 炭鉱労働者の性格と生活文化

    第1章 炭鉱に由来する文化活動・文化政策を巡って

     第1節 実証領域の設定
     第2節 産炭地の文化活動
     第3節 炭鉱遺産の保存活用
     第4節 アートプロジェクトの普及
       1 先行研究の分類
       2 アートプロジェクトの構造と体系化
       3 アートプロジェクトの実践または参与と評価
       4 プロジェクト型アーティストの評価考察
     第5節 創造都市論に関する研究
     第6節 本研究の目的──資源化される表現を目指して──

    第2章 三池における芸術文化活動の環境形成

     第1節 目的と背景
     第2節 三井鉱山の成り立ち
     第3節 先行研究
     第4節 三井鉱山とサークル活動の関係性
       1 三井鉱山の職種と文化活動
       2 三井鉱山と文化活動の流入
     第5節 三井鉱山と文化サークル活動の関係性
       1 文化サークル活動と職種
       2 被差別者層の文化活動
       3 三井鉱山の混乱・衰退と文化サークル
       4 地域を拠点とする文化活動の組織化
     第6節 まとめ

       第2部 文化的視点から見直される炭鉱

    第3章 産炭地における美術活動の展開と意義
        ──目黒区美術館「‘文化’資源としての〈炭鉱〉展」を契機として──

     第1節 本章の目的
     第2節 「‘文化’資源としての〈炭鉱〉展」の敷衍
     第3節 産炭地における文化活動の展開
     第4節 主要産炭地の事例
       1 事例の選出
       2 筑豊における美術活動
       3 北海道における美術活動
       4 三池における美術活動
       5 常磐における美術活動
     第5節 旧産炭地から生まれた次世代の表現
     第6節 美術活動の地域間・世代間の相違
       1 地域間の相違
       2 訪れる美術家たち
       3 次世代の美術家たち
     第7節 まとめ

    第4章 旧産炭地におけるアートプロジェクトの成立と展開

     第1節 本章の目的
     第2節 近代化遺産の保存と活用
       1 日本における近代化遺産の誕生
       2 炭鉱遺産の保存と活用
     第3節 旧産炭地におけるアートプロジェクト
       1 アートプロジェクト前史
       2 山口県宇部市 現代日本彫刻展(現、UBEビエンナーレ)
       3 北海道美唄市 アルテピアッツァ美唄
     第4節 旧産炭地におけるアートプロジェクト
       1 川俣正によるアートプロジェクトの概念
       2 福岡県田川市 川俣正「コールマイン田川」
       3 川俣から派生した次世代のアートプロジェクト
       4 川俣正「三笠プロジェクト」
       5 NPO法人炭鉱の記憶推進事業団「炭鉱の記憶アートプロジェクト」
       6 岡部昌生「YUBARI MATRIX」「雄別炭鉱を掘る」
       7 伊達伸明「亜炭香古学」
     第5節 炭鉱を背景としたアートプロジェクトに対する評価と考察
     補 論 欧州の旧産炭地における創造都市政策
       1 序 論
       2 英国 ニューカッスル市・ゲーツヘッド市 アントニー・ゴームリー「Angel of the North」
       3 ドイツ ルール地方「Emscherkunst」
     第7節 まとめ

       第3部 炭鉱の記憶を継承する美術実践

    第5章 産炭地の固有性と文脈を活かしたアートプロジェクトの実践

     第1節 活動の目的と動機
     第2節 石炭を素材とした画材「COAL PAINT」
       1 特徴と素材
       2 制作過程
       3 顔料の系譜
     第3節 アートプロジェクトの分類
       1 基本の参加型ワークショップ
       2 発展したアートプロジェクト
       3 展覧会
       4 都市計画ワークショップ「City Scapers」
       5 グループとしての活動
     第4節 「COAL PAINT」を用いた作品制作
     第5節 実践に対する評価と考察
       1 展覧会・ワークショップ参加者アンケートによる評価
       2 作品に対する評価
     第6節 「九州青年美術公募展」への参加と作品の評価考察
          ──「in my home town」と「都市の鼓動」──
       1 美術展の目的と概要
       2 作品の制作過程
       3 モチーフ選定の由来と構図
     第7節 作品に対する評価分析
       1 九州青年美術公募展における評価
       2 鑑賞者アンケートによる評価分析
       3 専門家による評価
       4 視感測色による分析
     第8節 先行事例との比較検証
     第9節 まとめ

    終 章 総括と今後の課題

     関係者インタビュー
      1 石炭で描く労働者の心象風景(早川季良氏)
      2 三笠+ふれんずと川俣正「コールマイン三笠」の発足(武部英治氏)
      3 川俣正「コールマイン三笠」の制作とマネジメント(菊地拓児氏)
      4 三池炭鉱と美術集団 九州派(働淳氏)
      5 炭鉱遺産を活かしたまちづくりとアートプロジェクト(吉岡宏高氏)
      6 労働組合から見る三池炭鉱(芳川勝氏)
      7 三井三池製作所を描く(山口圭一氏)

     あとがき
     絵画作品等出典
     索 引
  • 出版社からのコメント

    全国の産炭地で展開された芸術活動を解明して炭鉱遺産を活かしたアートプロジェクトの可能性を探り、炭鉱の歴史と文化を捉え直す。
  • 内容紹介

    日本の近代化を支えた石炭産業。地下深くの坑道で体験した恐怖や不条理をキャンバスにぶつけた炭鉱夫がいた。生まれ育った故郷の炭鉱町の転変が創作の原風景となった美術家もいた。

    本書は、北海道、常磐、宇部、筑豊、三池の主要産炭地の盛衰の歴史の中で、彼らが展開した美術活動を読み解くものである。また炭鉱の職場サークルが従業員の芸術文化活動に対して担った役割や、地域のサークル活動との関係を明らかにすることで、産炭地における文化的土壌の形成過程が解明される。

    今日、炭鉱遺産は近代化産業遺産としても注目を集めており、炭鉱の記憶や産炭地の歴史に基づくアートプロジェクトも各地で展開されている。海外を含む産炭地の事例を紹介し、地域や美術史に新しい創造性をもたらすアートプロジェクトの可能性が示される。産炭地としての歴史を踏まえた美術表現が地域に対する誇りをよみがえらせ、衰退した地域の創造的な再生につながるのである。

    なお本書においては著者自身も産炭地出身の美術家であり、炭鉱や石炭に関連する作品や美術活動を日本国内のみならず海外でも発表している。それらは美術館で展示されるにとどまらず、まちや学校、商店街や炭鉱遺産といった旧産炭地そのものをフィールドとしたり、市民や子どもたちを対象としたりしたものもある。そうした著者の美術活動に対する市民や専門家からの反響や評価を検証する。さらに、実際に炭鉱で働いていた美術家や、炭鉱をテーマとした美術活動の関係者へのインタビューなどから、近代産業としての炭鉱と美術の関係性が、理論と実践の両面から明らかにされる。

    〈本書で取り上げた人物・事例・芸術活動ほか〉
    山本作兵衛「炭坑記録画」/サークル村/野見山暁治/九州派/吉田利次/うたごえ運動/文化サークル活動/三池争議/嘉穂劇場/炭鉱住宅/三川坑炭塵爆発/宇部ビエンナーレ/川俣正「コールマイン」田川/安田侃「アルテピアッツァ美唄」/'文化'資源としての〈炭鉱〉展/炭鉱の記憶推進事業団/アントニー・ゴームリー「エンジェル・オブ・ザ・ノース」/近代化遺産/現代美術/アートプロジェクト/創造都市論

    図書館選書
    炭鉱業盛衰のなかで、全国の産炭地で繰り広げられた芸術活動を解明するとともに、今日、近代化産業遺産としても注目を集める炭鉱遺産を活かしたアートプロジェクトの可能性を探り、アートの視点で炭鉱の歴史と文化を捉え直す。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    國盛 麻衣佳(クニモリ マイカ)
    1986年福岡県大牟田市生まれ。2004年(平成16)福岡県立明善高校総合文化コース卒業。2008年(平成20)女子美術大学美術学科洋画専攻卒業。2010年(平成22)東京藝術大学大学院美術研究科壁画専攻修士課程修了。2017年(平成29)九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻博士後期課程修了。博士(芸術工学)。芸術家
  • 著者について

    國盛 麻衣佳 (クニモリ マイカ)
    福岡県大牟田市生まれ
    2008(平成20)年 女子美術大学美術学科洋画専攻卒業
    2010(平成22)年 東京藝術大学大学院美術研究科壁画専攻修士課程修了
    2017(平成29)年 九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻博士後期課程修了
    博士(芸術工学、九州大学)
    芸術家

炭鉱と美術―旧産炭地における美術活動の変遷 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:九州大学出版会 ※出版地:福岡
著者名:國盛 麻衣佳(著)
発行年月日:2020/01/31
ISBN-10:4798502766
ISBN-13:9784798502762
判型:A5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:芸術総記
言語:日本語
ページ数:320ページ
縦:22cm
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