微笑む言葉、舞い落ちる散文-ローベルト・ヴァルザー論 [単行本]
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微笑む言葉、舞い落ちる散文-ローベルト・ヴァルザー論 [単行本]

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出版社:鳥影社
販売開始日: 2020/03/14
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微笑む言葉、舞い落ちる散文-ローベルト・ヴァルザー論 の 商品概要

  • 目次

    第一部 『ローベルト・ヴァルザー作品集』を読み解く
     序 章 「散歩文」の原風景―散文小品『グライフェン湖』を読む
     第一章 「母の言葉」と「王子言語」のあいだから生まれる虚構言語 ―初期小劇『白雪姫』を読む
    一 童話の終わろうとするところから始まる童話劇
        前史、それとも、先行テクスト? 
        制度としての「童話」、批評としての〈メルヒェン〉
    二 白雪姫の、そして〈メルヒェン〉の病 
     「楽園」それとも「法の廷」? 
     ある新たな「メルヒェン」の生活史 
     劇中劇、それとも、劇中劇中劇? 
    三 王子、あるいは、意味の小人 
       〈癒え〉への媒介としての「王子言語」
       「像」ばかりを見る視線、「意味」としての「官能」 
        世界を表象し続ける「王子言語」をくぐり抜けて 
    四 〈かたり〉としての語り 
        肯定/否定のかなたで肯定すること  
       「物語」を断ち切る〈おしゃべり〉 
        表象言語を中断する〈沈黙〉 
     第二章 「母の言葉」の喪失を埋めてゆく散文―ベルリン時代の長編小説『タンナー兄弟姉妹』をその前史から読む 
    一 カフカとベンヤミンの読む『タンナー兄弟姉妹』 
    二 失われた「母の言葉」をもとめて―『タンナー兄弟姉妹』の前史としての初期小劇 
        「芸術」からの別れ、「樅の森」での死―『少年たち』  
       「言葉の砂の中の魚」―『詩人たち』  
        「判断」する言語から「微笑む言葉」への転回―『白雪姫』  
    三 幸福を伝える無価値な言葉 ―『タンナー兄弟姉妹』における生の肯定  
        「生の扉の前」で生きられる〈生〉  
        「強い芸術家」から差異化すること、「弱い詩人」を弔うこと 
        「ふたたび・はじめて」出会う世界に酔い痴れる言葉 
        〈「母の言葉」の不在〉を書き続ける無価値な言葉 
     第三章 「大ベルリン」vs「小ヴァルザー」―ベルリン時代、ビール時代の散文における差異化の運動を読む 
    一 二〇世紀の世界都市ベルリンでの成功と失敗  
    二 大ベルリンの芸術家から差異化するヴァルザー   
     大都市における遊歩の夢 
     ベルリンを生きる芸術家  
    三 兄カールから差異化する弟ローベルト  
     「キッチュ」と「クッチュ」、あるいは、一母音分の差異にこめられたもの  
     主体を確保するためのアイロニーと自らを笑い飛ばすアイロニー 
     鞄男と部屋男、あるいは、非日常に素材を求める者と日常を探索する者  
     「至高の美」を無視する寝そべった詩人 
    四 『ヤーコプ・フォン・グンテン』、あるいは、長編小説という大形式からの落伍   
     『タンナー兄弟姉妹』を誤読するモルゲンシュテルン  
     小さな主人公、卑小な長編小説を実現すること 
       クラウス、あるいは、「一義的存在の化身」   
     ヤーコプ、あるいは「性格過剰ゆえの非性格」   
     差異化しつづけること、主体化しないこと  
    五  〈不幸の詩人〉の幸福―クライスト、ビュヒナーを読むヴァルザーを読む  
     二〇世紀初頭における〈不幸の詩人〉の再発見モード  
     幸福なクライスト、笑うビュヒナー   
     『いばら姫』、あるいは、一〇〇年後に想起される詩人たちの幸福  
     第四章 「はじめて書きつけた慣れない手つきの文字」に出会うための散歩―ビール時代の中編作品『散歩』を読む
    一 小説のかけない小説家  
    二  『散歩』改稿について   
    三  小都市、あるいは「過程/審問」としての散歩  
    四 「散歩の思考」、あるいは「幸福」と断絶することなき「知」の方法  
    五 「字を書く子ども」、あるいは、書くことの初源の場に出会うこと 
    六  鉛筆書きの方へ 
     第五章 「ミクログラム」のもたらす幸福 ―ベルン時代の長編小説『盗賊』を読む 
    一 秘密文字からテクストへ   
    二 「手の危機=批評」から生まれる鉛筆書きという「手仕事」 
    三 「ミクログラム」のもたらす二重の幸福  
    四 「恋愛小説」の不可能性に抗して
       先送りと並置  
     書くことをも内包する「愛」の不可能性 
     「語り手」と「主人公」の曖昧な関係  
     作者のポケットから落っこちてくる長編小説  
     説教壇から落下する語り手 
     大きな大きな寸評  
     散文の破片から破片への運動  
    五  肖像画から鉛筆書きの断片へ  


    第二部 翻訳からヴァルザーの原作を読み直す 
     第一章 『白雪姫』全訳 
     第二章 「イメージ」、「意味」、「物語」の/に抗する、レトリックを翻訳する―『白雪姫』の英・仏・日本語翻訳比較分析
    一 「イメージ」という語の反復がもたらす反イメージ的抵抗を翻訳する  
    二 「意味」という語の反復による意味フェティシズム批評を翻訳する  
    三 「物語」という語の反復による「現実/虚構」の二元論の解体を翻訳する 
    四  翻訳は翻訳史を反復する  
     第三章  絵で描く存在を文字で描く存在を翻訳する― ベルン時代の散文小品『ヴァトー』を読む  
    一 生の歓びを描くヴァトーの生の歓びを描くヴァルザー   
    二 『ヴァトー』のレトリックの翻訳不可能性と演出可能性  
    三 彼方からの眼差しにのぞきこまれること  



      参考文献一覧  
      〈小ささ〉から生まれる世界文学 ― あとがきにかえて  
  • 出版社からのコメント

    なぜ、ヴァルザーはかくも重要なのか? 20年以上にわたるヴァルザー読解を通じて、多くの作家たちに愛されたこの作家の真髄に迫る
  • 内容紹介

    なぜ、ヴァルザーはかくも重要なのか? 
    20年以上にわたるヴァルザー読解を通じて、今、この問いに答える。
    多くの作家たちに愛されつづけたヴァルザーの文学的闘いの足取りを多様な方法で浮かびあがらせる。
  • 著者について

    新本史斉 (ニイモトフミナリ)
    1964年広島県生まれ。
    専門はドイツ語圏近・現代文学。翻訳論。
    現在、津田塾大学教授。
    訳書:
    『ローベルト・ヴァルザー作品集』1巻、4巻、5巻 (鳥影社、2010年、2012年、2015年)
    イルマ・ラクーザ他編『ヨーロッパは書く』(鳥影社、2008年、共訳)
    ペーター・ウッツ『別の言葉で言えば』(鳥影社、2011年)
    イルマ・ラクーザ『もっと、海を』(鳥影社、2018年)他。

微笑む言葉、舞い落ちる散文-ローベルト・ヴァルザー論 の商品スペック

商品仕様
出版社名:鳥影社
著者名:新本 史斉(著)
発行年月日:2020/03
ISBN-10:4862657990
ISBN-13:9784862657992
判型:B6
発売社名:鳥影社
対象:一般
発行形態:単行本
内容:外国文学その他
言語:日本語
ページ数:397ページ
縦:20cm
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