乳房超音波診断ガイドライン 改訂第4版 [単行本]
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乳房超音波診断ガイドライン 改訂第4版 [単行本]

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販売開始日: 2020/09/29
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乳房超音波診断ガイドライン 改訂第4版 [単行本] の 商品概要

  • 目次

    【改訂第4版刊行にあたって】改訂第4版刊行にあたって
     日本乳腺甲状腺超音波医学会(JABTS)は,乳腺,甲状腺を含む表在領域の超音波診断について,研究と教育を通じてその学術的進歩と適切な診断・治療法の向上に貢献することを目的に,1998年に前身となる日本乳腺甲状腺超音波診断会議として設立されました.そして,2012年にNPO法人日本乳腺甲状腺超音波医学会と改称した後,2019年には,平成から令和の新時代への流れに合わせるように,新体制の一般社団法人日本乳腺甲状腺超音波医学会として発足いたしました.本学会は,この22年にわたり,常に同領域の学術および臨床における牽引役として貢献してまいりました.

     そのなかでも,『乳房超音波診断ガイドライン』の策定は,本学会における最も重要な事業の1つとして進められてきました.本学会の設立当初,すでに乳房超音波診断法の有用性は明らかでしたが,その普及と発展を図るためには,未整備であった用語,検査方法,判定方法の標準化が必要でした.そのために,学会内に用語・診断基準委員会および乳癌検診や検査技術に関する研究班を設置し,乳房超音波診断をリードする多くの専門家間の討議を積み重ねて,2004年に本ガイドラインの初版が刊行されました.そして,2008年に第2版,2014年に第3版を発刊して6刷まで増刷を重ね,現在ではわが国だけでなく,海外でも翻訳されて,乳房超音波診断の中核的な手引きとして数多くの医療従事者の方々に活用されるまでになりました.

     一方で,乳房超音波診断法は日々進歩しており,その後の画像診断技術の向上や乳癌診断法に関わる規程の改訂などに対応する必要から,この度,第4版を刊行することにいたしました.今回の改訂で特に大きく変更された点としては,乳腺病理に関して2018年に改訂された日本乳癌学会の乳癌取扱い規約への準拠,また国際的に汎用されているWHO分類との整合性を考慮して,乳腺疾患の組織型の定義・分類の変更の記載や,超音波検診における要精検基準の一部変更などがあげられます.改訂に際しては関連する各項目の記述内容の変更とともに,画像の大幅な入れ替えも行いました.

     これまで,本ガイドライン編纂の基本方針であるエビデンスに基づいた記述は,改訂版でも踏襲されており,臨床研究に基づいた知見をもとに新たな内容が加えられております.たとえば,JABTS BC-01の知見を基にした,充実性腫瘤に対する初学者教育用 Bモード判定フローチャートの追加や,FLOW-CEUS01の結果を踏まえた,乳房超音波造影検査法の解説として取り入れられています.また,エラストグラフィについては,装置の進歩と診断法の普及に合わせて最新の画像や文献の追加とともに,装置の原理,検査手技や評価方法の観点について詳述されております.

     以上のように,最新の知見とエビデンスに基づいて改訂されました本ガイドラインが,これまでと同様,一人でも多くの乳房超音波診断に携わる皆様に活用され,診断技術の向上に貢献することを願っております.

    2020年8月
    一般社団法人日本乳腺甲状腺超音波医学会
    理事長 椎名 毅


    【ガイドライン改訂第4版序】
     本ガイドラインの初版が2004年に遠藤登喜子委員長のもとで発刊されてから早16年,第3版からは6年が経ち,この間に超音波装置・技術の目覚ましい進歩がみられている.現在,カラードプラ法の技術はほとんどの装置に搭載されており,その感度もかなり高く評価され,加えてエラストグラフィ(組織弾性映像法)も多くの装置に装備されるようになってきている.Bモードのみで検査を終了する症例もあるが,必要に応じて,Bモード,カラードプラ,エラストグラフィと進めていき,総合して診断(判定)するようになってきている.

     技術の進歩だけでなく,診断面でも目覚ましい進歩がみられている.JABTSでは2009年からBC-01研究(JABTS 乳房超音波診断フローチャートの有用性に関する多施設共同研究)をはじめ,最近ではBC-04研究(乳房腫瘤の超音波診断におけるカラードプラ法判定基準作成およびその有用性に関する多施設研究)を行った.BC-04研究では,多施設から画像を登録していただき,現在の診断基準をたたき台とし,多数の項目について読影者が目合わせを行い,判定項目を二人一組のペアを組み,まずはそれぞれが一次読影,その後,方法を変えて二次読影を行うというかなり時間を要する研究で,参加していただいた読影者の皆様,統計学的解析については山口拓洋教授はじめ東北大学臨床試験データセンターの皆様に多大なご協力・ご支援をいただいた.その解析結果より,良悪性の判定に有用な所見,注意を要する診断のポイント等,多くの点が検証され,研究の成果を論文化するに至った.JABTSから日本の超音波診断法を世界に向けて発信し,世界からも注目されていると言っても過言ではなく,実際に最新のBI-RADS 5th editionでも日本を意識した用語の使用がみられている.

     第4版の大きな改訂点は,日本乳癌学会編の乳癌取扱い規約(第18版)で浸潤性乳管癌の分類が変わったこと,WHO分類も5th editionとして改訂されたことに伴うものである.また検診の要精検基準についても研究部会で検証され,変更点が記載され,精度管理の面でも精度管理用ファントム等についての記載が改訂されている.装置を正しく使用し,過剰診断のないように判定するルール作りの礎が作成されている.

     本ガイドライン改訂は,多くの方に学んでいただけるガイドラインにしようという関係者の惜しみない労力の上に成り立っている.私の委員長としての期間一杯にわたり,改訂に至るまでご尽力くださったすべての方に深謝し,序文とする.

    2020年8月
    一般社団法人日本乳腺甲状腺超音波医学会
    乳腺用語診断基準委員会
    現副委員長 加奥 節子


    【推薦の言葉 日本超音波医学会】
     この度,日本乳腺甲状腺超音波医学会(JABTS)編集による『乳房超音波診断ガイドライン(改訂第4版)』が出版されました.本ガイドラインは2004年に初版が出版され,2008年に第2版,2014年に第3版と改訂を重ね,この度第4版が出版されたとのことです.

     私自身は,腹部消化器疾患が専門であり,乳房超音波診断とはそれほど関わりがありませんでした.しかしながら,思い返せば私にも乳腺領域とはいくつかの接点があるように思います.1点目は2016年にUltrasonic Week 2016として私がアジア超音波医学会(AFSUMB)2016および第89回日本超音波医学会学術集会を開催した際にはJABTS学術集会(古川まどか会長)とも共催させていただきました.また,2点目はAMEDの事業で私自身肝臓エラストグラフィの主任研究者として3年2期,すなわち6年にわたってStrain ElastographyやShear Wave Elastographyによるびまん性肝疾患の研究に従事しておりました.この時にもStrain Elastographyについては乳腺のpioneer的な業績を大いに参考にさせていただき肝臓エラストグラフィの開発,臨床評価にも応用させていただきました.この時には多くの乳腺超音波の専門の先生方にも助けていただきました.私が世界超音波医学会(WFUMB)の理事長の時代には,乳腺エラストグラフィのJSUMガイドラインやWFUMBの乳腺エラストグラフィガイドラインの作成も行わせていただきました.3点目の接点としては,現在私が主任研究者として研究を推進している日本超音波医学会主導の「ナショナルデータベース構築と人工知能診断の開発研究」に関してであります.この研究班の中にも乳腺のグループに当初より入っていただき,粛々とビッグデータの蓄積および人工知能(AI)診断の開発を進めているところです.

     この度の第4版ガイドラインを拝見すると,1)腫瘍のWHO分類が2019年に改訂されたことに伴い,用語の改訂が行われたこと,2)乳癌取扱い規約に関する変更が行われ,微小浸潤癌という組織型が追加されたこと,3)乳管内成分優位の浸潤癌という概念が明記されたこと,4)浸潤性乳管癌亜型分類が整備されたといったことが主な改訂点であろうかと思います.また,乳房超音波組織特性に関してもさまざまな改訂が加えられているようです.腫瘤としては浸潤性乳管癌の亜型分類を乳癌取扱い規約第18版に合わせて,腺管形成型,充実型,硬性型,その他として記載されていること,あるいは非腫瘤性病変にも改訂が加えられていること,またリンパ節においてACR BI-RADSの用語も記載されたということや,超音波カラードプラ法やペルフルブタンマイクロバブル(ソナゾイド)を用いた乳房超音波検査を追加して解説していることも改訂のポイントと思われます.またエラストグラフィも特定の様式のエラストグラフィに偏ることなく全体に詳しく記載し,特にStrain Elastography,ARFI Imaging,Shear Wave Elastographyについて詳しく原理を記載されていることが新しい改訂点かと思います.

     先に述べましたように,最近私達は2ヵ月に一度AMEDのAI開発研究班の班会議で乳腺のグループと共にデータ収集およびAI診断の開発研究に取り組んでおりますが,そのAI診断がおそらくは将来,乳腺腫瘍の診断の補助となる日が間違いなく来ると考えております.しかし,本ガイドラインに述べられているような膨大な先人のご努力・経験の蓄積により極めてハイレベルの乳房診断がわが国においては実践されていることに改めて気づかされました.また乳房超音波検査がいかに重要で,国内でも増え続けている乳癌の早期診断を行ううえで本書は大変貴重なガイドラインであるということを再認識させられた次第です.

     このような包括的かつ緻密なガイドラインに沿って診断している乳房超音波診断のスペシャリストの先生方(もちろん初学者の先生方も含めて)がさらには将来AI診断という補助診断法を武器に加えることにより,より精度の高い診断が可能になるのではないかと感じています.もちろん,若い先生方,一般の超音波診断医,あるいは検査技師にとってこのガイドラインは基本的乳房診断法を学び取る上で極めて重要なガイドラインであり,これを活用することにより,初めてAI診断を使いこなせるエキスパートになりうるということを確信した次第です.本ガイドラインが多くの人に活用され,最先端の乳房超音波診断が実践され,特に乳癌が早期に発見されることにより,乳癌死亡者数が減少することを願ってやみません.

    2020年8月
    公益財団法人日本超音波医学会
    前理事長 工藤 正俊



    【推薦の言葉 日本医学放射線学会】
     わが国における乳癌の患者数は年々増加傾向を示しており,女性における最も罹患率の高い癌は現在でも乳癌であり,今後もさらに増え続けることが予測されています.そして,乳癌の早期発見を目的とする検診の重要性も広く認識されており,マンモグラフィによる検診が普及しています.しかし,欧米と異なり高濃度乳房の多い日本では,超音波検査やMRI検査など他の画像診断の活用や精度向上が重要になります.また,近年では,遺伝子解析を含めた新しい診断ツールも普及しつつあります.

     現在,乳房の超音波検査は,乳癌の検出,ならびに病期診断において不可欠な検査となっており,多くの施設で実施されています.最大の理由は,超音波検査にはX線被曝がないという利点はもとより,超音波画像が病理組織像を最も反映している画像診断であるからに他なりません.そして,近年の超音波画像装置の進歩は目覚ましく,微細な病変も鮮明に描出でき,さらに超音波ドプラ法や造影超音波による血流情報,超音波エラストグラフィによる組織弾性に関する情報など新たな側面からの診断も可能になっています.

     この度,乳癌取扱い規約とWHO分類ともに病理に関する記載の改訂がなされましたが,今回の『乳房超音波診断ガイドライン(第4版)』では,これらの変更点を踏まえて改訂され,画像に関しても前版での画像の多くを最新の画像に入れ替えています.また,本ガイドラインでは,読者が内容を理解しやすく,さらに容易に記憶できるように,項目ごとに重要と思われる事項をまとめて箇条書きで記載されています.本書は,初学者から超音波診断を専門とされる医師や検査技師の方々を対象として,装置の原理や検査法,検査に必要な解剖や病理学的事項,超音波組織特性,各乳腺疾患の特徴的所見,リンパ節診断などがわかりやすい図表を用いて解説されています.

     本ガイドラインは,2004年に社会的要望に応えて初版が出版され,これまでも乳房超音波検査の標準化や精度管理に大きな役割を果たしてきました.乳癌検診に対する基本的な考え方としては,生命予後に影響するような乳癌を決して見逃さないことに変わりはありませんが,すべての良性疾患を指摘して過剰な精検を行うような受診者の不利益も改善しなければなりません.それには,良性疾患とそれ以外の精査すべき,あるいは経過観察すべき所見とをきちんと識別するような判定基準が求められています.そのような理由から第4版では,超音波検診におけるカテゴリー判定においても,混合性パターン,液面形成のみのパターン,局所性あるいは区域性乳管拡張に流動エコーをみた場合の判定基準が改訂されています.

    乳房超音波検査に携わる多くの方々には,ぜひ本書を読んで頂き,日々の臨床現場での診療に大いに活用して頂きたいと願っています.

    2020年8月
    公益社団法人日本医学放射線学会
    前理事長 今井 裕


    【推薦の言葉 日本乳癌学会】
     このたび日本乳腺甲状腺超音波医学会(JABTS)から『乳房超音波診断ガイドライン(改訂第4版)』が刊行された.本ガイドラインは,2004年に初版が,2008年に第2版が,2014年に第3版が出版され,そして待望の第4版となる.乳癌は日本人女性の生涯で10人に1人が罹患すると予測され,年間の罹患者数は10万人を超えて増加傾向にある.National Clinical Databaseに登録された症例から,0期あるいは・期で診断される乳癌は6割を占めている.さらに,若年発症が多い遺伝性乳癌卵巣癌症候群は全乳癌の5.10%と推定され,早期乳癌あるいは若年性乳癌における超音波検査の果たす役割はますます重きをなしている.事実,2015年Lancet誌に報告されたJ-STARTでは,40歳代女性へのマンモグラフィと超音波検査の併用による感度の向上が検証された.乳癌診療に携わる医師と医療従事者にとって,超音波検査の理論,技術,病理診断との対比,超音波検診の意義について最新知識を習得することは重要である.
  • 内容紹介

    用語の定義,検査法,判定法等の標準化のため刊行され改訂を重ねている,乳房超音波診断における指針を示す定本.今改訂では,WHO分類・日本乳癌学会分類の改訂を反映して病理の記載をアップデート.また,エラストグラフィやドプラ法,造影超音波の評価等を充実させた.検診と精査における診断上の考えかたの違いをより明快に記載し,日常診療においてさらに使いやすい内容となっている.

    【書評】
     乳房の超音波検査は,乳腺疾患の診療に必須のモダリティであり,近年の乳癌罹患率の増加,装置・診断技術のめざましい進歩と相まって,その有用性はますます高くなっている.本ガイドラインは2004 年の初版刊行以来,乳房超音波診断に用いる用語や検査方法,判定方法の標準化や普及に大きく貢献するとともに,日進月歩の変革に対応し時宜に応じて改訂が行われ,乳房超音波診断法の基本から最新の知見までを学ぶことができる手引書として多くの読者に支持され版を重ねてきた.

     今回の第4 版では,診断機器や技術,画質の向上,乳癌診断法にかかわる規定の改定などを背景に,さらに明確でわかりやすく,新たな知見を盛り込んだ内容への改訂が行われている.本書の大きな変更のポイントの一つは,乳腺病理に関する日本乳癌学会の乳癌取扱い規約(第18 版)の改訂およびWHO分類(5th edition)の改定に伴う改変である.乳腺疾患の組織型の定義・分類の変更に準拠した記述内容の変更とともに,画像の大幅な入れ替えも行われている.画像診断を行ううえできわめて重要なポイントは,画像が示す所見の意味を十分理解し,それに対応する病理組織像を的確にイメージできることであろう.本書の特徴は,随所に組織像が提示され乳腺疾患の超音波画像と病理組織像との対比が明快に示されていることである.組織の性状と超音波画像との関連性(超音波組織特性)を理解することで超音波画像のより深い解析が容易となり,正確な診断が可能となる.超音波検診における要精検基準の改定も今回の大きな変更のポイントとしてあげられる.また,ドプラ法,造影超音波検査,組織弾性映像法(エラストグラフィ)の項目もさらに充実し,理解を深めるための工夫がなされており,新たなエビデンスに基づいた最新情報が盛り込まれている.

     各領域にわたり粋を集めてわかりやすく編集された本書を読みすすめるにつれて,乳房超音波検査の全容を把握できる充実感と自信の深まりを実感することができよう.乳房超音波診断にかかわる多くの方に本書を活用していただくことを期待する.

    臨床雑誌外科83巻4号(2021年4月号)より転載
    評者●神尾孝子(東京女子医科大学乳腺・内分泌外科 特任教授)

乳房超音波診断ガイドライン 改訂第4版 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:南江堂
著者名:日本乳腺甲状腺超音波医学会(編)
発行年月日:2020/10/05
ISBN-10:4524227636
ISBN-13:9784524227631
判型:規大
発売社名:南江堂
対象:専門
発行形態:単行本
内容:医学・薬学・歯学
言語:日本語
ページ数:203ページ
縦:30cm
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