アラン・ロブ=グリエの小説Ⅱ [単行本]
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アラン・ロブ=グリエの小説Ⅱ [単行本]

奥 純(著)
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出版社:関西大学出版部
販売開始日: 2020/11/06
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アラン・ロブ=グリエの小説Ⅱ [単行本] の 商品概要

  • 目次

    目次

    はじめに
    第Ⅰ章 他者性を巡って
    (一)『嫉妬』を植民地小説として理解する可能性とその限界
     光の帝国
     二元論を超えて
     他者性の問題
     平等の中で差異を生きること
    (二)言葉と物
     異国情緒
     言葉と物
    (三)『嫉妬』におけるエグゾチスム
     『嫉妬』の物語世界
     物語世界における外部世界の存在
     現代のエグゾット、ロブ= グリエ
    (四)物語の誘惑
     ロブ= グリエの『囚われの美女』
     ビュトールの『ポール・デルボーの夢』
     『囚われの美女』の意味
     光と闇

    第Ⅱ章 後期作品の研究に向けて
    (一)『ある作家の人生への序文』について
     作品の源泉を巡って
     ここまで研究を進める中で生じた疑問について
     後期作品の研究に向けて
    (二)『ジン』の語りの構成とその意味
     『ジン』の瓦葺き状の語りの構成
     『弑逆者』における対立型の語りの構成
     『迷路の中で』の融合型の構成
     『ニューヨーク革命計画』の民主的構成
     『ジン』における語りの構成の意味
    (三)瓦葺き状の語りの構成とその意味について
     多元焦点化の問題
     『自由への道』と登場人物の自由
     『段階』と世界の再現
     語りの構成の変遷とその意味
    (四)『ニューヨーク革命計画』とニューヨーク
     地名として現れるニューヨーク
     風景として描かれたニューヨーク
     イメージとしてのニューヨーク
    第Ⅲ章 ロマネスク三部作の構成とその意味
    (一)『戻ってくる鏡』と自伝空間
     自伝契約
     自伝空間
    (二)『アンジェリックまたは蠱惑』と虚構空間
     伝記的物語
     十一月二十日を巡る物語
     虚構空間
    (三)『コラント最後の日々』と物語空間
     『コラント最後の日々』の物語
     ドッペルゲンガーと語りの構成
     シゾフレニックな語りの構成とその意味
     ロマネスク三部作の構成と意味

    あとがき
    文献目録
  • 出版社からのコメント

    抑圧と分断を超えた新しい生活のために、不連続な未来を生きる想像力とは何か。ロブ=グリエ文学の精髄に迫る世界初の試み!
  • 内容紹介

    本書は、アラン・ロブ=グリエのデビュー作から晩年の作品に至るまでの作品構成の変遷とその意味を考察し、ロブ=グリエの作家としての全貌を明らかにすることを試みた世界で初めての研究書である。
    アラン・ロブ=グリエは、第二次世界大戦直後、廃墟となったフランスに新風を巻き起こした文芸改革運動ヌーボー・ロマンのオーガナイザーであった。ロブ=グリエは、文学だけでなく、アラン・レネ監督の映画『去年マリエンバートで』の原作者としても有名で、自ら監督した多くの映画作品も残している。しかし、映画を観ればわかるように、小説についても、ロブ=グリエの作品は、始まりも結末もなく難解で、全体が幻想的な雰囲気に満ちている。それは、ロブ=グリエがリアリズムの作品を嫌ったからであり、虚構であるにも関わらず本当らしく語ることを拒んだ結果である。しかし、どんな映画でも小説でも、内容に関わらず本当らしく見せるのが普通であることを考えれば、これほど困難な試みはない。リアリズムを拒否してロブ=グリエはどのようにして作品を制作しようとしたのか、筆者は2000年に発表した『アラン・ロブ=グリエの小説』で、この試みについての技術的な裏付けを行ったが、本書は、その続編にあたる。
    本書は、では、なぜロブ=グリエはリアリズムを嫌ったのだろうか、という問いかけから始まる。そこには、ロブ=グリエが青年時代を過ごした戦中、戦後の混乱が影を落としているのだろうか。また、幼少期を過ごしたブルターニュ地方の、フランスの文化とは異質なケルトの文化の中で育った経験が影響を与えているのだろうか。ロブ=グリエの世界観の形成に影響を与えた作品とはどのようなものだったのだろうか。そして、ロブ=グリエが抱いた世界観とは、そもそもどのようなものだったのだろうか。それを、ロブ=グリエはどのように表現したのだろうか。
    現代は高度情報化社会だと言われているが、むしろ、情報混迷社会と言った方が良いかもしれない。真偽も定かでない情報が溢れ返って、もはや何を信じれば良いのかわからなくなっている。何か事件が起こると、メディアを通じてありとあらゆる推測がなされ、はじめは仮定の話だったものが、もう翌日には、コメンテーターがその仮定を前提にした話をしたり顔で語り、何が真実か、何が作り話か、わからなくなってしまう。ロブ=グリエの物語も、まさにこのように展開するのであり、まるでロブ=グリエが何十年も前から今の社会を予測していたかのようなのである。
    デビュー作『消しゴム』の主人公ワラスは、そのような世界を歩き回って最後には疲れ果ててしまった。では、晩年のロマネスク3部作の主人公ロブ=グリエはどんな世界に辿り着くのだろうか。今を生きるすべての人に、是非ロブ=グリエの物語を読んでほしい。

アラン・ロブ=グリエの小説Ⅱ [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:関西大学出版部
著者名:奥 純(著)
発行年月日:2020/11
ISBN-10:4873547261
ISBN-13:9784873547268
判型:A5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:外国文学その他
言語:日本語
ページ数:325ページ
縦:22cm
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