世界文学としての"震災後文学" [単行本]
    • 世界文学としての"震災後文学" [単行本]

    • ¥5,940179 ゴールドポイント(3%還元)
    • 在庫あり2025年8月4日月曜日までにお届け日本全国配達料金無料
100000009003406460

世界文学としての"震災後文学" [単行本]

価格:¥5,940(税込)
ゴールドポイント:179 ゴールドポイント(3%還元)(¥179相当)
お届け日:在庫あり今から8時間と15分以内のご注文で、2025年8月4日月曜日までお届けします。届け先変更]詳しくはこちら
日本全国配達料金無料
出版社:明石書店
販売開始日: 2021/03/08
お取り扱い: のお取り扱い商品です。
ご確認事項:返品不可

カテゴリランキング

店舗受け取りが可能です
マルチメディアAkibaマルチメディア梅田マルチメディア博多にて24時間営業時間外でもお受け取りいただけるようになりました

世界文学としての"震災後文学" [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    あれから10年。世界には、あの日と向きあい続ける文学者たちがいる。3.11によって文学の何が変わり、震災前はいかに読み替えられうるのか。大惨事を経て、それでも新たな力を獲得する「世界文学」としての視座から、あの経験の現在性を問う。
  • 目次

    総論 震災後文学の現在地[木村朗子]
     1 世界がいっせいに反応した
     2 震災後文学とはフクシマ以後の文学である
     3 海外の日本文学研究者たち
     4 震災後文学の現在地
     5 本書の構成

    〈特別寄稿Ⅰ〉 沼野充義 「あの日」を越えて――私たちはみな震災後への亡命者である
     私は恥ずかしい
     あの時、一瞬だけ私たちはいい人になった
     すべてが3・11以前と同じようには読めなくなった
     しかし、日本だけを特権化してはならない
     3・11後の世界に「神様」はいるのか?
     私は誇らしい
     二日間の討議の最後に

    第Ⅰ部 ことばと身体

    第1章 イキモノをキュレートすること――川上弘美「神様2011」・多和田葉子『雪の練習生』を読む[ダニエル・C・オニール]
     はじめに
     1 「神様2011」におけるクマの指し示すもの
     2 多和田葉子『雪の練習生』における人間と動物の関係
     3 クヌートにまつわる付記

    第2章 多和田葉子の震災後小説における暗示としての震災――震災後文学の読者論のために[藤原団]
     はじめに
     1 日付と場所
     2 放射性物質、原発、汚染、そして海
     おわりに

    第3章 災厄と日常――震災後文学としての川上未映子作品[由尾瞳]
     はじめに
     1 二〇一一年「三月の毛糸」――「まえのひ」という詩的概念
     2 二〇一七年「ウィステリアと三人の女たち」――記憶の復興
     おわりに

    第4章 見たものを覚えていることができる/忘れることができる――飴屋法水『ブルーシート』における当事者性[樋口良澄]
     はじめに
     1 演劇と震災
     2 『ブルーシート』制作の経緯
     3 当事者性と演劇性
     4 関係としての当事者性
     5 「私」という他者
     6 生き残った世界

    第5章 現実を変容させるフィクション――岡田利規の演劇からこれからの日本社会を読み解く[バーバラ・ガイルホン]
     はじめに
     1 岡田利規について、そして彼の演劇について
     2 『Unable to see』の直接性
     3 『現在地』が描いたこと
     おわりに

    第6章 身体とテキスト・「身体文学」としてのいとうせいこう作品[キャーラ・パヴォーネ]
     はじめに
     1 「身体文学」とはなにか
     2 『鼻に挟み撃ち』をめぐって
     3 『小説禁止令に賛同する』をめぐって
     おわりに

    〈特別寄稿Ⅱ〉 いとうせいこう 『想像ラジオ』を講義する
     小説を書けなかった日々のこと
     リズムがことばを呼び出していった
     『想像ラジオ』の裏にある二人の死
     小説の構造について

    第Ⅱ部 歴史と記憶

    第7章 〈移動〉しながら想像するという彷徨――多和田葉子『雪の練習生』の向き合い方[金昇渊]
     1 ポスト3・11と「移動」をめぐる問題系
     2 多和田文学における〈移動〉の射程――「越境」「エクソフォニー」再考
     3 「わたし――ホッキョクグマ」という表象――存在の乱反射
     4 ポスト3・11と〈わたし〉の結び目

    第8章 フクシマ――多和田葉子のドイツ語作品における、一つの「転換」?[ベルナール・バヌン[吉田安岐訳]]
     はじめに
     1 『揺れる日々の日記』の出版
     2 ドイツの社会(主義)化
     3 『フクシマ24』
     4 散りばめられた時

    第9章 水と3・11――連鎖する読み、その接続可能性をめぐって[金ヨンロン]
     1 太宰治「海」が置かれた場所
     2 山形から広島へ
     3 ヒロシマからフクシマへ
     4 3・11以後、対抗と再生をもとめて
     5 変質させられた「ウミ」と送られ続ける「ミズ」の手紙

    第10章 震災後文学における東北の声――木村友祐作品を読む[木村朗子]
     はじめに
     1 明るさから怒りのほうへ
     2 よそ者としての東北の叫び

    第11章 糞泥まみれのいのち――キャピタロセン批判として木村友祐の「聖地Cs」を読む[クリスティーナ・岩田=ワイケナント]
     はじめに
     1 キャピタロセンとは何か
     2 氾濫から反乱へ――「抵抗」というモチーフを読む
     3 視座を変えること、そして東京の周縁化
     4 「命」と「生活」と糞泥まみれのいのち
     5 使い捨てのいのち――「資源」という論理を問う
     6 ジェンダー化された危険、身をもっての抗議
     おわりに

    第12章 声の豊穣――震災後文学が拓く東北弁の可能性[新井高子]
     1 啄木と東北弁
     2 東北弁文学のあしどり
     3 震災後の東北弁文学
     4 東北弁から見えてくるもの
     5 ふるさとの訛なつかし

    〈特別寄稿Ⅲ〉 木村友祐 生きものとして狂うこと
     痛ましさ、悔しさと後悔
     未知の次元に入る
     見た現実を矮小化しないこと
     文学はだれに寄り添うのか
     一匹の、いのちの叫び

    第Ⅲ部 抑圧と解放

    第13章 ネーションとドメスティケーション――大杉栄と金子文子の動物論[堀井一摩]
     1 「鎖」という「絆」――大杉栄の「家畜」と「野獣」
     2 ホームレスとホームシックネス――金子文子という迷犬
     おわりに

    第14章 生産的でない未来のために――小林エリカ「トリニティ、トリニティ、トリニティ」における震災とオリンピック[村上克尚]
     はじめに
     1 火をめぐる歴史
     2 不可視化の暴力
     3 生産性という呪い
     おわりに

    第15章 原発のなかの動物たち――高橋源一郎の3・11後の文学を今日的に再考する[フィリッポ・チェルヴェッリ]
     はじめに
     1 即時性と現在主義
     2 『恋する原発』をめぐって
     3 『動物記』を読む
     おわりに――原発のなかの動物たち

    第16章 人間家族より、多種と連れ立て!――木村友祐作品と小林エリカ作品の母系をたどる[マルゲリータ・ロング[小田透訳]]
     はじめに
     1 希望の砦における生政治
     2 西野広美の最初のモー――生政治の定義する「命」
     3 西野広美の二度目のモー――多種と連れ立つこととしての「命〉」
     4 小林エリカの四世代の女たち
     5 「放射脳ママ」がスグリと卵を料理する――小林エリカと生政治の対話
     6 曾祖母の崩壊――人間の「正気」と動物の強度のあいだの分裂
     7 ママの「裂け目たどり」――孕んで応援しよう!

    第17章 汚染の言説としての「狂気」――チェルノブイリとフクシマにおける汚染のナラティブをめぐって[レイチェル・ディニット]
     はじめに
     1 木村友祐『イサの氾濫』をめぐって
     2 木村友祐『聖地Cs』をめぐって
     3 アリナ・ブロンスキー『ババ・ドゥーニャの最後の愛』をめぐって
     4 鎌仲ひとみ監督『小さき声のカノン――選択する人々』をめぐって

    終章 娯楽小説としての震災後小説、または認められざる3・11後文学について[アンヌ・バヤール=坂井]
     はじめに
     1 震災後文学と直木賞
     2 震災をいかに表象するか
     3 娯楽小説はいかに震災を表象し得るか――シリーズ物の場合
     4 娯楽小説はいかに震災を表象し得るか――探偵小説の場合
     おわりに――震災後文学、娯楽小説とメモリー

     あとがきにかえて[アンヌ・バヤール=坂井]
  • 内容紹介

    あれから10年。世界には、あの日と向きあい続ける文学者たちがいる。3.11によって文学の何が変わり、震災前はいかに読み替えられうるのか。大惨事を経て、それでも新たな力を獲得する「世界文学」としての視座から、あの経験の現在性を問い返す。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    木村 朗子(キムラ サエコ)
    津田塾大学教授

    アンヌ・バヤール=坂井(アンヌバヤールサカイ)
    フランス国立東洋言語文化大学教授
  • 著者について

    木村 朗子 (キムラ サエコ)
    津田塾大学教授。著書に『震災後文学論――あたらしい日本文学のために』(青土社、2013年)『その後の震災後文学論』(青土社、2018年)、『妄想古典教室――欲望で読み解く日本美術』(青土社、2021年)他がある。コロナ禍で対面の国際学会などがなくなる前までは、本書に寄稿してくださったメンバーとくり返しどこかで顔を合わせていた。頼れる研究仲間たちである。刊行の記念にみんなと乾杯したい!

    アンヌ・バヤール=坂井 (アンヌ バヤール サカイ)
    フランス国立東洋言語文化大学教授。刊行物に「ジャンルとしての『震災後文学』と表象の限界」(坪井秀人、シュテフィ・リヒター、マーティン・ロート編『世界のなかの〈ポスト3.11〉』新曜社、2019年)、「二流文学、二流翻訳、二流読者?――娯楽小説の場合」(澤田直・坂井セシル編『翻訳家たちの挑戦――日仏交流から世界文学へ』水声社、2019年)、「村上春樹、旅に出る(そのⅡ)」(石田仁志、アントナン・ベシュレール編『文化表象としての村上春樹』青弓社、2020年)他がある。陽の当たらない研究者が陽に当たらない研究者になってそろそろ一年になろうとする今、これだけ時間の把握が緩くなっている自分に唖然としている。そして3.11を日本で経験しなかったこともあり、「戦々恐々」という言葉の意味を実感せずにここまで生きてこられたことの重みに、やっと気づいている自分にも呆れ返っている。

世界文学としての"震災後文学" [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:明石書店
著者名:木村 朗子(編著)/アンヌ・バヤール=坂井(編著)
発行年月日:2021/03/11
ISBN-10:475035161X
ISBN-13:9784750351612
判型:A5
対象:一般
発行形態:単行本
内容:日本文学評論・随筆
言語:日本語
ページ数:511ページ
縦:22cm
他の明石書店の書籍を探す

    明石書店 世界文学としての"震災後文学" [単行本] に関するレビューとQ&A

    商品に関するご意見やご感想、購入者への質問をお待ちしています!