社会連帯経済と都市―フランス・リールの挑戦 [単行本]

社会連帯経済と都市―フランス・リールの挑戦 [単行本] の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  公共空間における共通善に基づく経済の可能性を求めて。「もう一つの経済」の姿を追求することで、グローバル資本主義のもたらす問題の要因を取り除き、より公正な社会の実現をめざす運動、「社会連帯経済」の学術的な概念と可能性を提示するとともに、フィールド調査を通して、その実態をできる限り丁寧に描き出す。

• 目次

  01　現代資本主義と「もう一つの経済」の探求（執筆者一同）
  
  1　資本主義の変化と社会連帯経済への期待
  2　社会連帯経済：公共空間における共通善に基づく経済
  3　構想の経緯と本書のねらい：リールへの着目
  4　本書の構成
  
  02　フランスにおける社会連帯経済とその諸概念（立見淳哉）
  
  1　社会連帯経済とは何か
  2　社会連帯経済の概念的枠組み
  3　社会連帯経済は「もう一つの経済」なのか？
  4　おわりにかえて
  
  コラム1　連帯金融La Nef（三浦純一）
  
  03　社会連帯経済の制度的基礎（立見淳哉）
  
  1　社会連帯企業とガヴァナンス
  2　社会連帯経済の制度的布置
  3　社会連帯経済関連政策と地域
  4　社会連帯経済をめぐる新たな争点？：むすびにかえて
  
  コラム2　連帯経済と社会的起業家（三浦純一）
  
  04　「社会連帯企業」の事業活動・企業形態・ガヴァナンス（大田康博・立見淳哉）
  
  1　はじめに
  2　フランス社会連帯企業の特徴
  3　オー・ド・フランス州における社会連帯企業
  4　おわりに
  
  コラム3 Little big women（三浦純一）
  
  
  05　APESの活動世界（三浦純一・立見淳哉）
  
  1　はじめに
  2　APES誕生の時代的・地域的文脈
  3　APESの組織・理念目標・原則と価値観
  4　APESの具体的な活動
  5　おわりに
  
  コラム4　ポストコロナと二つのシェアリング・エコノミー（三浦純一）
  
  06　補完通貨と社会連帯経済（大貝健二）
  
  1　はじめに
  2　補完通貨について
  3　時間通貨「l’Accorderie」の実践
  4　地域通貨「Bou’sol」の挑戦
  5　おわりに
  
  07　社会連帯経済と参加型都市計画：ユニオン地区の経験（川口夏希）
  
  1　はじめに
  2　リール地域の都市計画とESS
  3　ユニオン地区の空間整備プロジェクト
  4　建築家／住民／政策担当者の協働による労働者住宅のリノベーション
  5　おわりに
  
  コラム5　サプロフィットLes Saprophytes：水平的な社会・空間の構築へ（川口夏希）
  
  08　近隣公共空間を活性化するリール市の参加民主主義（三浦純一）
  
  1　はじめに
  2　フランスの地方分権過程とリール市
  3　リール市の参加民主主義制度
  4　近隣公共空間を活性化する参加民主主義の要点
  5　まとめにかえて
  
  09　ノール=パ・ド・カレ州における就業構造の変容と社会連帯経済（小川 亮・花木完爾）
  
  1　はじめに
  2　就業構造の地域的変容
  3　地域失業の情勢
  4　社会連帯経済（ESS）セクターの雇用
  5　おわりに
  
  コラム6 リール地域における産業の歴史・変遷（立見淳哉）
  
  10　経済政策と社会連帯経済：「第3次産業革命」の理念とローカルな実践への展望（長尾謙吉）
  
  1　はじめに
  2　第3次産業革命：ジェレミー・リフキンの提唱
  3　ノール=パ・ド・カレ州における構想
  4　産業革命と社会-空間の再構築：むすびにかえて
  
  コラム7 リールをめぐるリスケーリング（三浦純一）
  
  11　社会連帯経済の可能性によせて（立見淳哉・長尾謙吉・三浦純一）
  
  巻末付録：インタビュー調査の訪問先と主な内容

• 出版社からのコメント

  グローバル資本主義のもたらす問題の要因を取り除き、より公正な社会の実現をめざす「社会連帯経済」を実例をふまえ、徹底解説する

• 内容紹介

  公共空間における共通善に基づく経済の可能性を求めて
  「もう一つの経済」の姿を追求することで、グローバル資本主義のもたらす問題の要因を取り除き、より公正な社会の実現をめざす運動、「社会連帯経済」の学術的な概念と可能性を提示するとともに、フィールド調査を通して、その実態をできる限り丁寧に描き出す
  
  
  本書は，フランスの北東部に位置するリール地域における社会連帯経済（ESS）の実践を詳細に検討することで，通常考えられがちなものとは異なるもう一つの経済の可能性を探り，都市・地域経済の再編に向けた新たな展望を得ることを目的としている。（「第1章」より）
  
  
  
  著者紹介（*印は編者）
  
  立見淳哉（たてみ じゅんや）*
  名古屋大学大学院環境学研究科修了，博士（地理学）。
  大阪市立大学大学院経営学研究科教授。
  担当：第1章，第2章，第3章，第4章，第5章，第11章，コラム6
  
  長尾謙吉（ながお けんきち）*
  大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程退学，文学修士。
  大阪市立大学を経て2017年より専修大学経済学部教授。
  担当：第1章，第10章，第11章
  
  三浦純一（みうら じゅんいち）*
  大阪市立大学大学院創造都市研究科修士課程修了，修士（都市政策）。
  大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員。
  担当：第1章，第5章，第8章，第11章，コラム1, 2, 3, 4, 7
  
  大田康博（おおた やすひろ）
  大阪市立大学大学院経営学研究科後期博士課程単位取得退学，経営学博士。
  徳山大学経済学部教授。
  担当：第1章，第4章
  
  大貝健二（おおがい けんじ）
  京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了，博士（経済学）。
  北海学園大学経済学部准教授。
  担当：第1章，第6章
  
  川口夏希（かわぐち なつき）
  大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学，博士（文学）。
  大阪市立大学都市文化研究センター研究員。大阪府立大学／阪南大学非常勤講師。
  担当：第1章，第7章，コラム5
  
  小川　亮（おがわ りょう）
  大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学,　博士（経済学）。
  大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。
  担当：第1章，第9章
  
  花木完爾（はなき かんじ）
  大阪市立大学大学院経済学研究科博士後期課程修了，博士（経済学）。
  大阪市立大学大学院経済学研究科特任助教。
  担当：第1章，第9章

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  立見 淳哉(タテミ ジュンヤ)
  名古屋大学大学院環境学研究科修了、博士（地理学）。大阪市立大学大学院経営学研究科教授
  
  長尾 謙吉(ナガオ ケンキチ)
  大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程退学、文学修士。大阪市立大学を経て２０１７年より専修大学経済学部教授
  
  三浦 純一(ミウラ ジュンイチ)
  大阪市立大学大学院創造都市研究科修士課程修了、修士（都市政策）。大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員

• 著者について

  立見　淳哉 (タテミ　ジュンヤ)
  1977年生まれ。大阪市立大学大学院文学研究科、名古屋大学大学院環境学研究科修了。経済地理学専攻。大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授。
  
  
  長尾　謙吉 (ナガオ　ケンキチ)
  大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程退学，文学修士。
  大阪市立大学を経て2017年より専修大学経済学部教授。
  
  三浦　純一 (ミウラ　ジュンイチ)
  大阪市立大学大学院創造都市研究科修士課程修了，修士（都市政策）。
  大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員。

社会連帯経済と都市―フランス・リールの挑戦 [単行本] の商品スペック