圏論的量子力学 [単行本]

圏論的量子力学 [単行本] の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  モノイダル圏に基づく新たな「量子力学の数学的基礎」。初歩的な概念から高次圏論によるアプローチまで包括的に解説。

• 目次（「BOOK」データベースより）

  第０章　基礎知識
  第１章　モノイダル圏
  第２章　線形構造
  第３章　双対対象
  第４章　モノイドとコモノイド
  第５章　フロベニウス構造
  第６章　相補性
  第７章　完全正値性
  第８章　モノイダル２圏

• 出版社からのコメント

  モノイダル圏に基づいた新しい「量子力学の数学的基礎」を構築する．初歩から最先端の内容まで包括的に解説されている．

• 内容紹介

  モノイダル圏がヒルベルト空間にとってかわり，新たな「量子力学の数学的基礎」が構築される．
  
  20世紀のはじめ，シュレーディンガーによる波動力学とハイゼンベルクらによる行列力学がフォン・ノイマンによって統一され，ヒルベルト空間による量子力学の理論が完成した．そこから1世紀近くが過ぎた現在，モノとモノの関係性を扱う圏論に基づいた「圏論的量子力学（Categorical Quantum Mechanics）」が提唱され，注目を集めている．ヒルベルト空間のかわりに圏論の手法を用いることで，量子テレポーテーションや量子計算といった複雑な量子プロセスを考える際に欠かせない，複合系の取り扱いが明快になる．
  
  圏論的量子力学において主役になるのは，テンソル積の構造をもったモノイダル圏である．本書では，モノイダル圏の導入から始めて，内積やトレース，重ね合わせや測定といった線形代数と量子論の概念を抽象化し，取り込んでいく．それによって，量子系の複製禁止定理や量子テレポーテーション，量子計算をモノイダル圏の言葉で表現できるようになる．最終章では，さらに一般的な枠組みである高次圏論に基づいて，量子プロセスを記述する．
  
  基礎理論を一から身につけ，最新の応用まで学ぶことができる，待望の一冊．
  
  ［原題］Categories for Quantum Theory: An Introduction (Oxford University Press, 2020)

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  ヒューネン,クリス(ヒューネン,クリス／Heunen,Chris)
  エジンバラ大学准教授。物理学の数学的基礎、とくに量子力学とその論理学的側面について研究している
  
  ヴィカリー,ジェイミー(ヴィカリー,ジェイミー／Vicary,Jamie)
  ケンブリッジ大学英国王立協会大学研究フェロー、上級講師。オックスフォード大学上級研究員を兼任。高次圏論と、その計算機科学や数学、とくに量子構造に関係する分野への応用について研究している
  
  川辺 治之(カワベ ハルユキ)
  日本ユニシス株式会社総合技術研究所主席研究員。東京大学理学部数学科卒

• 著者について

  Chris Heunen (クリス ヒューネン)
  エジンバラ大学准教授
  
  Jamie Vicary (ジェイミー ヴィカリー)
  ケンブリッジ大学英国王立協会大学研究フェロー 上級講師
  
  川辺治之 (カワベ ハルユキ)
  日本ユニシス（株）総合技術研究所 主席研究員

圏論的量子力学 [単行本] の商品スペック