障害児教育のアメリカ史と日米関係史―後進国から世界最先端の特殊教育への飛翔と失速 [単行本]
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障害児教育のアメリカ史と日米関係史―後進国から世界最先端の特殊教育への飛翔と失速 [単行本]

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障害児教育のアメリカ史と日米関係史―後進国から世界最先端の特殊教育への飛翔と失速 の 商品概要

  • 目次

     まえがき
     アメリカ合衆国州名略語表

    はじめに
     1.アメリカ特殊教育
     (1)アメリカ特殊教育の位置
     (2)アメリカ特殊教育
     (3)アメリカ特殊教育通史の先行研究
     (4)本書の課題と方法
     2.特殊教育におけるアメリカと日本の関係
     3.アメリカ特殊教育の時期区分・構成と用語
     4.史資料

    Ⅰ.19世紀後半までのヨーロッパ的特殊学校のアメリカ的革新
     【概説】
     1.法人立聾唖院・盲院の創設とキリスト教的・社会的基盤
     (1)ヨーロッパ模倣からの脱却と社会的支持の条件
      1)聾唖教育におけるヨーロッパ模倣とキリスト教教育からの超越
       ①トーマス・ギャローデット牧師によるアメリカ聾唖院の創設経緯
       ②アメリカ聾唖院の教育
       ③初期聾唖院における教育
       ④聾唖者の結婚
       ⑤当事者――親と聾唖者
       2)ヨーロッパからの盲教育の導入とアメリカ盲教育の建設
       ①初期盲院の創設
       ②サミュエル・ハウのヨーロッパ盲教育批判と新世界アメリカの斬新な盲教育論
       ③初期の盲院における教育と盲聾唖教育
     (2)聾唖教育と盲教育における公共性への転換とアメリカ的原理――貧困問題から学校教育への昇華と投資の論理との結合
      1)慈善事業の私事性から公共性ある事業への展開とその論拠
      2)新しい世俗性への展開と精神的基盤としてのキリスト教および近代理念の混淆
     (3)中西部・西部州の州立盲院・聾唖院における平等性の追求
     (4)黒人の障害児(者)施設の停滞
     2.聾唖学校・盲学校および聾唖者・盲人の新しい社会的位置づけと教育の改善――スティグマ認識と寄宿制学校改善の試み
     (1)学校教育としての教育課程の整備と職業教育
      1)教育機会の社会的根拠に関する共通理解
      2)教育課程
      3)職業教育――聾唖院における停滞と整備
     (2)寄宿制の弊害への着目――社会的カーストと生育環境問題
     (3)教育の功利性の確認と卒業後の成人問題
     (4)kindergartenの開設および教育方法と盲人用文字問題
      1)kindergartenの設置
      2)盲人用文字問題
     (5)盲聾唖児教育リバイバル
     (6)大規模州立校の出現と就学率の低迷および教育の質における地方間・学校間格差
      1)聾学校
      2)盲学校
     (7)聾学校・盲学校全国組織の結成と専門性の確立努力
     (8)高等教育への進学およびその意義と教員養成
      1)当事者運動
      2)ギャローデット大学の創設の法制化と盲人の大学進学
      3)教員養成
     (9)口話法の提案と併用法の普及
      1)はじめに
      2)公立学校通学制聾学校計画における手話法の採用とその教育の目的・本質
      3)口話法聾学校の創設
       ①クラーク聾唖学校の創設(1867年10月)まで
       ②小規模な私立口話法聾唖学校の創設とクラーク聾唖学校への発展
       ③クラーク聾唖学校の創設
      4)アレクサンダー・ベルの登場と口話法の衝撃
      5)公立学校聾学校の口話法への転換
       ①ホーレス・マン聾学校における教育の趣旨――通学制口話法聾学校とその教育の目的・本質
       ②シカゴ・シンシナティ・ミルウォーキーの公立学校聾学校
       ③口話法通学制聾学校の利点――アレクサンダー・ベルの所論
      6)口話法の寄宿制聾学校教育への影響――併用法の採用
      7)口話法の実績と内在的問題
     3.白痴学校における先端的教育の模索から精神薄弱者脅威論の構築へ
     (1)白痴学校の新しい学校概念と困難な成果評価
      1)対象児と教育方法の理論的・実践的開発の困難
       ①19世紀中葉アメリカ障害児教育の精華としての白痴学校
       ②アメリカ最初期の白痴学校
       ③白痴学校創設の社会的根拠
       ④白痴学校とその理念に対する理解と拒否
       ⑤白痴学校の対象児と指導
       ⑥アメリカ精神薄弱者施設長協会(AMOAI)の結成
      2)比較基準としての聾唖教育・盲教育
     (2)精神薄弱脅威論の登場とアメリカ的秩序の確立
      1)南北戦争期における社会病理急増の原因としての精神薄弱説
      2)収容部門の開設と社会・本人保護論および教育の役割
      3)富裕層対象の私立白痴学校の開設
     (3)白痴学校およびその教育に対する評価
     4.障害児の慈善的教育事業発展における個人の役割と限界――サミュエル・ハウによるアメリカ的革新とその範囲
     (1)社会改良論における近代原理の援用と限界
     (2)後世への影響

    Ⅱ.20世紀転換期における寄宿制学校の変容と新しい教育経路としての公立学校特殊学級の開設
     【概説】
     1.聾教育・盲教育における公共性の確立と特殊教育制度の成立
     (1)公共性ある特殊教育事業の確立とその論拠
      1)教育関係者における障害児の教育を受ける権利論の確立
       ①聾学校
       ②盲学校
       ③公立学校
       ④精神薄弱児
      2)公共性ある教育事業への聾学校・盲学校の努力
       ①公共性獲得の努力と困難
       ②校長職の政治的任命および官僚制と教育の停滞
      3)州立学校の公立学校特殊学級との競合と正常基準としての公立学校
       ①はじめに
       ②聾教育
       ③盲教育
      4)大学進学の社会的慣習化と奨学金制度
     (2)公立学校特殊学級の開設と特殊教育制度の成立および新教育運動
     1)特殊学級設置の必要性に関する教育的・社会的背景
      2)20世紀転換期の大都市における公立学校特殊学級の編制と分化過程および児童研究と身体検査
       ①はじめに
       ②就学と進級の促進に関する教育委員会の対応
       ③クリーブランド公立学校における非区分学校の創設と怠学児
       ④クリーブランド公立学校における寄宿制矯正学校への転換と精神薄弱の発見
       ⑤混合学年学級の開設による進級と通常学級への復帰および児童研究と身体検査
       ⑥学業不振児学級における個別的指導と周縁化
       ⑦混合学年学級の機能分化とダンピング
       ⑧落第生における学業不振と精神薄弱への分化
      3)精神薄弱特殊学級の開設とその意義
       ①特殊学級の開設による学年制公立学校の機能化と特殊教育制度の成立
       ②精神薄弱学級の位置
       ③アメリカへの同化および秩序化と社会改革――全国教育協会(NEA)の特殊教育活動
      4)正常――障害間に位置する子どもの発見と科学的・教育的対処
      5)新教育運動と特殊教育
      6)成人問題と精神薄弱の聾児・盲児問題――成人の入学制限と社会事業の必要性
       ①成人問題
       ②精神薄弱を伴う聾児と盲児の問題
     (3)女性の職業としての特殊教育教員
      1)特殊教育における女性教員の進出
      2)フロンティアとしての精神薄弱特殊学級と女性教員のアイデンティティ形成の苦難
      3)特殊教育教員養成の着手
     (4)アメリカ的原理――学校教育への昇華と経済性・合理性または欺瞞ないし矛盾
      1)経費――効果による障害児(者)に対する傾斜的社会評価
      2)障害間の社会的序列の明示とスティグマ付与の濃淡
       ①視覚障害と聴覚障害
       /②教育措置における階級性と基準の二重性
      3)当事者問題・当事者意識
      4)特殊教育関連諸科学
      5)同化と排除――精神薄弱児・聾児とコミュニティ
     2.聴者の発想としての口話法および正常化理論と当事者による手話法の堅持および点字戦争
     (1)アレクサンダー・ベルの唱導による口話法運動の隆盛と社会的支持の背景
      1)口話法運動に対する熱烈な支持の理由と背景
       ①シカゴ
       ②シンシナティ
       ③クリーブランド
      2)アレクサンダー・ベルの活躍と口話法――公立学校通学制聾学校設置運動の社会的拡大
      3)公立学校通学制口話法聾学校の意義
     (2)特殊教育の目標としての正常性近似と近代理念
      1)聾児の場合
      2)盲児
      3)その他の障害児
     (3)併用法への転換と口話法の成果の実体
      1)口話法の拡大と職業教育
      2)言語指導法の推移
      3)聴児との関係
      4)口話法と就労
     (4)聾者による手話の堅持と聾学校の抵抗
     (5)口話法運動の欠陥
     (6)アメリカ点字戦争における時間・労力の浪費と当事者主導による決定
     3.精神薄弱者施設の大規模・隔離化
     (1)精神薄弱者に対する社会的敵視と隔離的施設総収容論
     (2)大規模・隔離化政策の動揺
     4.肢体不自由児・てんかん者施設における教育効果への注目と戸外学校
     (1)専門病院の創設と教育の意義
      1)肢体不自由児に対する医療の限界と教育の意義
       ①はじめに
       ②児童整形外科専門病院の創設と教育の導入
      2)退院児および地域の肢体不自由児に対する公立学校教育の拡大
       ①私立通学制肢体不自由児学校の創設
       ②公立学校制度における通学制肢体不自由児学校の設置と特殊学級制度
     (2)新しいタイプの特殊教育――戸外学校
     (3)難治性疾患としてのてんかん者医療・保護施設の創設と教育の導入
      1)はじめに
      2)入所型施設の完結としてのてんかん者施設の創設と破綻
      3)類的存在としての精神薄弱等との社会的ラベルの変化と公立学校における教育

    Ⅲ.精神薄弱者問題の独自な展開――優生学運動の支配から瓦解へ

     【概説】
    1.精神薄弱者施設の変容――パロール制度の導入によるコミュニティ生活の一部容認へ
     (1)施設の基本的機能の変更――コミュニティとの融和の開始
     (2)小コロニー制度とパロール制度の導入
      1)ニューヨーク州立ローム施設長・バーンスタインによる小コロニー制度の導入
      2)パロール制度の導入と退所後の保護観察(指導監督)制度
     (3)入所需要の変化と介護職員問題
     (4)私立施設の増加
     (5)施設内学校の変容と精神薄弱観の変化
     2.優生学運動と障害者
     (1)優生学運動における精神薄弱者への焦点化
      1)優生学運動における国際性とアメリカの位置
      2)優生学運動における精神薄弱者の位置と大規模・隔離化との関係
     (2)婚姻制限および優生断種の法定化と実施上の困難
      1)精神薄弱者の生殖防止論と婚姻制限――退化者・欠陥者の生殖防止手段の模索
      2)民主的手続きによる州優生断種法の制定と実施上の困難
      3)優生学運動と特殊教育
     (3)優生学運動と新興諸科学
      1)精神薄弱遺伝論の科学的確立および社会的不適の典型としての「精神薄弱」と新興諸科学の役割
      2)国家・民族発展における反理想像としての精神薄弱と諸科学における改革志向
      3)新興諸科学における専門性の確立と対抗関係
     (4)大不況と古い精神薄弱像の復活
     3.精神薄弱脅威論に基づく優生断種論の衰退と社会適応のための選択断種論の採用
     (1)ワトキンズ施設長による選択断種論の提案と受容
     (2)ワトキンズ施設長の選択断種論の背景――リベラリズムの伝統と施設運営上の必要
     (3)「選択断種」論の改変的拡大と理念の空洞化
     (4)G.B.アーノルドの施設内ノーマル生活論とその背景
     (5)選択断種論の拡大における性行動の是認と精神薄弱像の修正
      1)性行動の是認
      2)新しい精神薄弱像の成立要因
      3)選択断種論と優生学の親和性――精神薄弱者施設長の断種論における連続性
       ①優生学リバイバルと施設長における優生学への共感の相違
       ②精神薄弱者施設長の任意断種論への転換と優生断種論の残滓
     (6)精神薄弱者施設長の「ナチ」ドイツ優生断種政策に対する評価
     (7)断種の根拠の継続と日常化─カリフォルニア州における優生断種運動
     (8)断種と社会階層
     (9)任意断種論の一般的受容と精神薄弱以外の障害に対する断種論
     (10)精神薄弱者本人と親族の立場
     (11)1950年代までの断種論と親としての精神薄弱者の是認
      1)クラレンス・ギャンブルの保護断種論と断種実施の動向
      2)断種論の動向と精神薄弱者の生活の常態への回帰
      3)精神薄弱者が親となることの是認論の登場――親となる権利の承認とその実現

    Ⅳ.第二次世界大戦前までの特殊教育における公立学校の役割の拡大と特殊学校─アメリカ独自の特殊教育の確立と現代的課題の発生
     【概説】
     1.公立学校制度における特殊学級の確立と通常教育との二元的世界の形成――1920年代から1950年代まで
     (1)教育を受ける権利の繰り返される確認と権利内容の拡大
     (2)公立学校改革運動期における特殊学級の整備と二元的世界
     1)公立学校改革運動と公立学校特殊教育制度の整備
       ①全国的状況
       ②大都市における特殊教育の振興
       ③特殊教育法制度の整備
       ④新興の特殊教育としての肢体不自由教育
       ⑤新しい特殊教育関連専門家と学説の登場
      2)二元的世界の構築と障害間・地方間格差の拡大
     (3)白堊館会議
     2.公立学校における精神薄弱児教育の確立と重度精神薄弱児の排除
     (1)精神薄弱観の変更――脅威論の減退と社会適応論の確立
      1)精神薄弱学級における設置趣旨と指導目標の変更
      2)市民としての育成とコミュニティ生活への適応の実績
      3)コミュニティ生活の維持および解消困難なスティグマとの葛藤と保護者の登場
      4)精神薄弱脅威論からの脱却と新しい科学的知見
     (2)公立学校特殊学級の普及と制度の確立
      1)特殊学級のタウンへの拡大
      2
  • 内容紹介

    今なお世界に強い影響力をもつアメリカ特殊教育について、障害を複合的に対照した通史により世界最先端の特殊教育の構築を可能にしてきた歴史的諸条件とその変化、そして限界を究明する。さらに、明治初期から現代まで、アメリカ特殊教育の影響と日本の受容およびその特質を縦断的に初めて明らかにした労作。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    中村 満紀男(ナカムラ マキオ)
    1945 茨城県生まれ。1967 東京教育大学教育学部特殊教育学科卒業。1972 東京教育大学大学院博士課程(特殊教育学専攻)単位取得満期退学。1972 国立特殊教育総合研究所、1976~94秋田大学、1994~2008筑波大学、2008~11東日本国際大学、2011~17福山市立大学に勤務。現在、筑波大学・福山市立大学名誉教授、教育学博士(筑波大学、1985)
  • 著者について

    中村 満紀男 (ナカムラ マキオ)
    略歴
    1945 茨城県生まれ
    1967 東京教育大学教育学部特殊教育学科卒業
    1972 東京教育大学大学院博士課程(特殊教育学専攻)単位取得満期退学
    1972 国立特殊教育総合研究所、1976~94 秋田大学、1994~2008 筑波大学、2008~11 東日本国際大学、2011~17 福山市立大学に勤務
    現在 筑波大学・福山市立大学名誉教授、教育学博士(筑波大学、1985)
    主要著書・訳書
    1987『アメリカ合衆国障害児学校史の研究』風間書房
    2003『障害児教育の歴史』(共編)以下、いずれも明石書店刊
    2005『優生学と障害者』(編)
    2006『障害と文化-非欧米世界からの障害観の問いなおし』(監訳)、『世界のインクルーシブ教育─多様性を認め、排除しない教育を』(監訳)
    2007『障害科学とはなにか』(共編)
    2009『特別支援教育を創造するための教育学』(共編)
    2015『障害者権利擁護事典』(監訳)
    2018『…

障害児教育のアメリカ史と日米関係史―後進国から世界最先端の特殊教育への飛翔と失速 の商品スペック

商品仕様
出版社名:明石書店
著者名:中村 満紀男(著)
発行年月日:2021/11/30
ISBN-10:4750353019
ISBN-13:9784750353012
判型:B5
発売社名:明石書店
対象:一般
発行形態:単行本
内容:教育
言語:日本語
ページ数:1029ページ
縦:22cm
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