病いの会話―ネパールで糖尿病を共に生きる [単行本]
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病いの会話―ネパールで糖尿病を共に生きる [単行本]

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出版社:京都大学学術出版会
販売開始日: 2022/03/10
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病いの会話―ネパールで糖尿病を共に生きる [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    「なんて無知で無教育な人々か」―阿鼻叫喚の病院の待合室、「完全にすれ違った」医師と患者/家族のやりとり、処方も指導も守らない人々が繰り広げる病いをめぐる「脈絡のない」会話―本書に描かれる事例を、ネパールの身体/社会文化に関する予備知識なく読んだ途端、あなたはそう思うだろう。しかしそれは違う。人々にとって痛く辛い経験は、科学の知識体系や検査数値とは別にある。理解し難いその態度は、身体の経験を、“不器用な”配慮の中で、皆とひたすら共有しようとする生活実践なのだ。生物医療が急速かつ無秩序に導入された国で、人々が、「共に生き共に死んできた」間身体的な生き方に、COVID‐19下の私たちが何を学べるか。医療人類学の挑戦。
  • 目次

    序章 ネパールの糖尿病患者をめぐる問い
     1 ある老婆の言葉
     2 ネパールの糖尿病と不確かさ
     3 「村人」言説と糖尿病の経験
     4 病いの会話--「病いの語り」からの跳躍
     5 調査概要と構成

    第1章 「壊れている(bigreko)」とは何を意味するか
        --ネパールにおける生物医療の略史と現状
     1 ネパールにおける生物医療の略史
       1-1 ネパール生物医療施設の草創期(1846年~1950年)
       1-2 保健医療と開発援助1--施設建設・感染症対策(1951年~1970年)
       1-3 保健医療と開発援助2--プライマリー・ヘルスケア(1971年~1989年)
       1-4 商業主義的な生物医療の拡大(1990年~)
     2 生物医療をめぐる制度
       2-1 公的医療施設とコミュニティ・ヘルスワーカー
       2-2 医療従事者と医学教育
       2-3 薬剤供給
       2-4 新たな保健医療制度--国民健康保険と連邦制

     コラム 1 疾病構造と転換
     コラム 2 KC医師の医療改革運動

    第2章 病院・薬局での「すれ違い」
        --生物医療施設におけるの人々の経験
     1 トゥルシプール市と医療
       1-1 トゥルシプール市概要
       1-2 医療の歴史と現状
     2 トゥルシプール市における生物医療施設と患者の経験
       2-1 公立生物医療施設
       2-2 私立生物医療施設
       2-3 医療を求めた移動
     3 生物医療従事者/施設側の事情
       3-1 医師を取り巻く労働環境
       3-2 社会関係
       3-3 診療の場における検査優先主義
       3-4 治療と転院
     4 私立薬局の状況と糖尿病薬
       4-1 バザールの薬局概要
       4-2 薬局と糖尿病薬
       4-3 薬を出す人
     5 薬局での交渉と移動
       5-1 処方箋なしの購入
       5-2 処方箋を越えて
       5-3 薬をめぐる移動
     6 日常の経験を構成する一要素としての生物医療

     コラム 3 人民戦争とトゥルシプール
     コラム 4 カルテと入院
     コラム 5 糖尿病治療をめぐるお金

    第3章 食事と薬をめぐる身体感覚と実践
        --経験によりつくられる糖尿病
     1 ネパールにおける糖尿病の現状と専門家の説明
       1-1 ネパールの糖尿病に関する調査と治療施設
       1-2 糖尿病の分類
       1-3 専門家たちの解釈と説明
     2 食べ物と病気
       2-1 食べ物の捉え方
       2-2 病気の原因と治療としての食べ物
     3 薬剤の捉え方
       3-1 安全な薬を探す
       3-2 副作用(side effect)を手掛かりに
       3-3 副作用は何をもたらすか
       3-4 薬とケミカル
       3-5 薬剤に含みこまれる社会関係
     4 経験によりつくられる糖尿病
       4-1 言葉・意味・繋がり
       4-2 病因論
       4-3 症状

     コラム 6 食観念
     コラム 7 アーユルヴェーダ

    第4章 病いの不確かさへの対峙と、他者との関わり
        --糖尿病をめぐる会話と関係性
     1 第三者の介在の中で形作られるインタビュー
     2 断片的なもの
       2-1 私(筆者)による物語化--アンクル(58歳男性)の事例
       2-2 断片的に表れる
     3 他者の語りと病いの経験の構築
       3-1 煩わしさと安寧
       3-2 生じたことをやり過ごす
     4 断片をつなぎ合わせる--事例分析
       4-1 シヴァさん(49歳男性)の事例とアシャさん(48歳女性)の事例
       4-2 ソバさん(75歳女性)の事例
       4-3 ドゥルガさん(49歳女性)の事例
       4-4 ニムバハドゥールさん(51歳男性)の事例
       4-5 ネットラさん(45歳男性)の事例
     5 不確かさや偶発性への対処、そして会話
       5-1 出来事・身体・病いの複層制
       5-2 身体への〈不器用な〉配慮
       5-3 断片的な語りの効果
       5-4 病いの不確かさを共有する関係

     コラム 8 ラームデーヴのヨーガ教室

    第5章 身体をめぐる交渉
        --内分泌科専門クリニックの事例
     1 内分泌科専門クリニックの患者たち
       1-1 クリニッ概要
       1-2 患者概要と糖尿病患者
     2 待合室でのやりとり
     3 診察室でのコミュニケーションの実際
       3-1 医師と議論する
       3-2 代わりに語り始める誰か
       3-3 何度も繰り返し語る
     4 医療従事者の反応と解釈
       4-1 指導と批判
       4-2 倫理的な態度とジレンマ
       4-3 看護師の態度
     5 身体をめぐる会話と交渉

     コラム 9 「ミラウヌ(milaunu)」と「アフノマンチェ(aphano manche)」

    終章 病いの会話と「共に生きる」こと
     1 ネパールにおける二型糖尿病をめぐる不確かさの様相
     2 〈不器用な〉配慮と意思の問題
     3 病いの会話--不確かな世界を「共に生きる」希望
     4 おわりに--病いと不安の闇の中、そしてその先

    参考文献
    謝辞
    索引
  • 出版社からのコメント

    阿鼻叫喚とカオス…のように見えるネパールの医療現場。そこには身体経験を共有することで不安を解く,<不器用な>生活実践がある。
  • 内容紹介

    「なんて無知で無教育な人々か」――阿鼻叫喚の病院の待合室,「完全にすれ違った」医師と患者/家族のやりとり,処方も指導も守らない人々が繰り広げる病いをめぐる「脈絡のない」会話――本書に描かれる事例を,ネパールの身体/社会文化に関する予備知識なく読んだ途端,あなたはそう思うだろう。しかしそれは違う。人々にとって痛く辛い経験は,科学の知識体系や検査数値とはまた別にある。理解し難いその態度は,身体の経験を,〈不器用な〉配慮の中で,皆とひたすら共有しようとする生活実践なのだ。生物医療が急速かつ無秩序に導入された国で,人々が,「共に生き共に死んできた」間身体的な生き方に,COVID-19下の私たちが何を学べるか。医療人類学の挑戦。

    図書館選書
    生物医療が急速かつ無秩序に導入されたネパール。阿鼻叫喚とカオス……のように見えるその医療現場。そこには,身体の経験を〈不器用な〉配慮の中で,皆とひたすら共有しようとすることで不安を解こうとする,生活実践がある。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    中村 友香(ナカムラ ユカ)
    日本学術振興会特別研究員(PD)、国立民族学博物館外来研究員。1990年生まれ。2020年、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。第10回育志賞を受賞
  • 著者について

    中村 友香 (ナカムラ ユカ)
    日本学術振興会特別研究員(PD).国立民族学博物館外来研究員.
    1990年生まれ.2020年,京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了.博士(地域研究).第10回育志賞を受賞.主要論文に,「身体をつなぐ会話」(『文化人類学』第83巻4号,2019年),The Concept of “Side Effects” and the Use of Biomedicine in Nepal (Studies in Nepali History and Society 26(1), 2021年)など.

病いの会話―ネパールで糖尿病を共に生きる [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:京都大学学術出版会 ※出版地:京都
著者名:中村 友香(著)
発行年月日:2022/02/28
ISBN-10:4814003943
ISBN-13:9784814003945
判型:A5
発売社名:京都大学学術出版会
対象:専門
発行形態:単行本
内容:民族・風習
言語:日本語
ページ数:383ページ
縦:22cm
横:16cm
厚さ:2cm
重量:620g
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