"伝統医学"が創られるとき―ベトナム医療政策史(地域研究叢書) [全集叢書]
    • "伝統医学"が創られるとき―ベトナム医療政策史(地域研究叢書) [全集叢書]

    • ¥4,180126 ゴールドポイント(3%還元)
    • 在庫あり2025年8月2日土曜日までヨドバシエクストリームサービス便(無料)がお届け
"伝統医学"が創られるとき―ベトナム医療政策史(地域研究叢書) [全集叢書]
画像にマウスを合わせると上部に表示
100000009003546458

"伝統医学"が創られるとき―ベトナム医療政策史(地域研究叢書) [全集叢書]

価格:¥4,180(税込)
ゴールドポイント:126 ゴールドポイント(3%還元)(¥126相当)
お届け日:在庫あり今すぐのご注文で、2025年8月2日土曜日までヨドバシエクストリームサービス便(無料)がお届けします。届け先変更]詳しくはこちら
出版社:京都大学学術出版会
販売開始日: 2022/04/13
お取り扱い: のお取り扱い商品です。
ご確認事項:返品不可

カテゴリランキング

店舗受け取りが可能です
マルチメディアAkibaマルチメディア梅田マルチメディア博多にて24時間営業時間外でもお受け取りいただけるようになりました

"伝統医学"が創られるとき―ベトナム医療政策史(地域研究叢書) の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    「われわれの医学」(ホー・チ・ミン)として建国の理念を体現し、息づくとされるベトナムの伝統医療。しかし、その「北ベトナム」中心のナショナリズムの物語を離れて歴史を辿ると、さまざまな権力作用、概念のもつポリティクス、実際の治療行為が結実した複雑な「伝統医学」像が顕れる。独立・分断・統一のなかで、近代国家はいかに医療の知識を制度に組み込んだのか。それは担い手たちにとって、いかなる経験だったのか。公定の「伝統医学」をめぐるダイナミズムを描く。
  • 目次

    序 章 伝統医療はいかにして「伝統医学」となったか
    第1節 「政権を通さず、直接人々に治療を施すことができる」-研究の背景
    第2節 制度と概念の形成史として-研究の視角
     2-1 伝統医学とナショナル・アイデンティティ
     2-2 公定の語りからの脱却
     2-3 制度と概念、そして実践-研究の方法
    第3節 本書の構成

    解説 本書で使用する用語

    第1章 触媒としての西洋医学-フランス植民地期
    第1節 近代西洋医学の導入
     1-1 阮朝期の感染症対策-相克する宣教と医療
     1-2 植民地統治の進展-輸入される近代医療政策
     1-3 医学教育-ベトナム人エリート医師の誕生
    第2節 出産をめぐるケアヘの介入
     2-1 助産婦養成の制度化
     2-2 ローカルな助産への介入-バー・ム(産婆)再教育事業
     2-3 助産の制度化の限界
     2-4 「護生院」設置-農村「近代化」の拠点
    第3節 植民地政府と伝統医学
     3-1 ドゥクー布令-規制される伝統薬
     3-2 宗主国による伝統薬収集
    第4節 ベトナム知識人層の伝統薬復活運動
    第5節 前史としての仏領期-排除と馴致の始点

    第2章 西医が主導する「東医」の制度化と実践-ベトナム民主共和国(北ベトナム)
    第1節 ホー・チ・ミンの「東医」?
     1-1 語り継がれるホー・チ・ミンの治癒体験
     1-2 ホー・チ・ミン書簡の再検討
    第2節 併存する医療-西洋・中華・在来(一九四六年~五七年)
     2-1 脱植民地期における西医の動向
     2-2 分類・収集から「科学化」の提唱ヘ
     2-3 多様な民間団体の勃興
    第3節 一元化・制度化・ベトナム化(一九五七年~七五年)
     3-1 一元化される「東医」
     3-2 保健省の中国視察-排除しえない中華
     3-3 「組織化」「科学化」への反発-東医による批判の論点
    第4節 「東医」実践の蓄積と課題
     4-1 行政村(社xa)での取り組み
     4-2 実例報告に見る実態
     4-3 戦場における治療薬の「発見」
    第5節 北ベトナムにおける「東医」科学化の理想と困難

    第3章 「東医」「西医」の競合と混交-ベトナム共和国(南ベトナム)
    第1節 不可視化されてきた伝統医学
    第2節 植民地の遺制の中で-ドゥクー布令から「9/64法」へ
     2-1 東医業界のドゥクー布令への反発
     2-2 「東医」の復権-ドゥクー布令改訂ヘ
     2-3 伝統薬を定義する-「9/64法」の内容分析
    第3節 論争化する「東医」問題-さらなる法改正へ
     3-1 「東医」治療師の再規定
     3-2 法改正後の実情-医学教育における「東医」
     3-3 「東医」とは何か-日刊紙『正論』に見る医師と患者の「東医」観
    第4節 南ベトナムにおける「東医」制度化の特徴
     4-1 東医と西医の線引き
     4-2 南部の華僑・華人と「東医」
    第5節 競合・混交から分類へ

    第4章 再編制される「伝統医学」-南北統一以後
    第1節 北ベトナム式「東医」の南部移植
     1-1 中央研究機関の設立-南部の拠点形成
     1-2 調査報告から見る実情
     1-3 専門教育と南薬の試験栽培
    第2節 「民族医学」の創出
     2-1 「東医」から「民族医学」へ-国内統合とベトナム民族の包摂
     2-2 顕在化する地域差
     2-3 南部の薬師・治療師と「民族医学」
    第3節 「民族」の医学から「伝統」の医学へ
     3-1 憲法と関連組織における呼称の変化
     3-2 伝統医薬に関わる資格の再定義
     3-3 管理強化か、分類か
    第4節 呼称の変遷に投影された困難

    コラム① 「東医通り」の変化-華僑・華人からベトナム人へ

    第5章 「伝統医学」教育と医師養成-理論化の困難と創造される実践
    第1節 高等教育における「伝統医学」
     1-1 「伝統医学」の専門職化
     1-2 「伝統医学」専門職の養成
    第2節 医師養成の実態-医薬科大学の実践と学生の動向
     2-1 フエに着目する理由
     2-2 伝統医学部の専門医養成
     2-3 卒業生の戸惑い
     2-4 専門医の考える「伝統医学」
    第3節 学びの受け皿としての良医
     3-1 リエン・ホア(Lien Hoa)診療所
     3-2 ハイ・ドゥック(Hai Duc)診療所
     3-3 ニャン・アイ(Nhan Ai)診療所
     3-4 フエにおける鍼灸ネットワーク
    第4節 標準化された専門医養成と独創性のはざまで

    コラム② 華人の良医の経験

    終章 「伝統医学」の制度化-伸縮する境界による囲い込み

    謝辞
    本書関連年表
    附表
    参考文献
    索引
  • 出版社からのコメント

    戦場で、街で、学校で、実践と理論化に苦闘した人々の営みが,制度とのせめぎ合いの中で制度を作り上げたそのダイナミズムを描く。
  • 内容紹介

    「われわれの医学」(ホー・チ・ミン)として建国の理念を体現し,息づくとされるベトナムの伝統医療。しかし,その「北ベトナム」中心のナショナリズムの物語を離れて歴史を辿ると,さまざまな権力作用,概念のもつポリティクス,実際の治療行為が結実した複雑な「伝統医学」像が顕れる。独立・分断・統一のなかで,近代国家はいかに医療の知識を制度に組み込んだのか。それは担い手たちにとって,いかなる経験だったのか。公定の「伝統医学」をめぐるダイナミズムを描く。

    図書館選書
    「われわれの医学」(ホー・チ・ミン)として建国の理念を体現し,息づくとされるベトナムの伝統医療。戦場で,街で,学校で,制度とのせめぎ合いの中で制度をつくり上げた,公定の「伝統医学」をめぐるダイナミズムを描く。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    小田 なら(オダ ナラ)
    東京外国語大学世界言語社会教育センター講師。同志社大学文学部文化学科文化史学専攻卒業、京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程研究指導認定退学。博士(地域研究)。同研究科および千葉大学グローバル関係融合研究センター特任研究員、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て2021年より現職
  • 著者について

    小田 なら (オダ ナラ)
    東京外国語大学世界言語社会教育センター講師。
    同志社大学文学部文化学科文化史学専攻卒業,京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程研究指導認定退学。博士(地域研究)。同研究科および千葉大学グローバル関係融合研究センター特任研究員, 日本学術振興会特別研究員(PD)を経て2021年より現職。
    主な著作に, ‘Traditional Medicine in the Mekong Region'(From Mekong Commons to Mekong Community: An Interdisciplinary Approach to Transboundary Challenges, Routledge, 2021),「ベトナムは『性的少数者に寛容』なのか?-同性婚と性別変更にみる政策変容と社会規範」(『東南アジアと「LGBT」の政治-性的少数者をめぐって何が争われているのか』第8章,明石書店,2021年)がある。

"伝統医学"が創られるとき―ベトナム医療政策史(地域研究叢書) の商品スペック

商品仕様
出版社名:京都大学学術出版会 ※出版地:京都
著者名:小田 なら(著)
発行年月日:2022/03/31
ISBN-10:4814004044
ISBN-13:9784814004041
判型:B5
発売社名:京都大学学術出版会
対象:専門
発行形態:全集叢書
内容:民族・風習
言語:日本語
ページ数:316ページ
縦:21cm
横:16cm
厚さ:2cm
重量:615g
他の京都大学学術出版会の書籍を探す

    京都大学学術出版会 "伝統医学"が創られるとき―ベトナム医療政策史(地域研究叢書) [全集叢書] に関するレビューとQ&A

    商品に関するご意見やご感想、購入者への質問をお待ちしています!