共生のプラクシス―国家と宗教 増補新装版 [単行本]
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共生のプラクシス―国家と宗教 増補新装版 [単行本]

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出版社:東京大学
販売開始日: 2022/05/25
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共生のプラクシス―国家と宗教 増補新装版 [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    国家と宗教という二つの共同性を超えて、いかなる共生の思想を切り開くか。古今東西の議論を検討することで、他者という概念を再定義し、共同性の脱構築を試みる。中国哲学と西洋哲学から紡ぎだす思考の挑戦(第25回和辻哲郎文化賞受賞作)。
  • 目次

    プロローグ 他者たちへの想像力

    第I部 原初的な共同性をめぐる思考

    第1章 小人がもし閒居しなければ──朱熹の思想
     1 中国思想における公共空間
     2 「小人閒居して不善をなす」
     3 悪の場所
     4 君子の「独」と小人の「独」──「他者を予想する境地」にいる小人
     5 「誠意」という関門──小人の間の分割
     6 自ら欺く──君子の場合
     7 自ら欺く──小人の場合
     8 「半知半不知」
     9 君子は小人である──巨悪について
     10 王船山の批判と他人の存在

    第2章 小人たちの公共空間──明代の思想
     1 小人の君子化と「知」から「良知」への移行──王陽明
     2 「無善無悪」と「信」──王龍渓、銭徳洪
     3 「愚夫愚婦」の「公論」──繆昌期
     4 代理=代表の空間──黄宗羲
     5 小人の朋党──欧陽脩、高攀龍
     6 渦巻きの共同性

    インタールード1 他者たちを再び結びつける地平──ジャック・デリダの思考
     1 「絶対的起源の根源的差異」──デリダとレヴィナス
     2 「超越論的歴史性」と〈超越〉
     3 時間の超越論的エコノミー
     4 返済なき贈与──『時間を与える』
     5 犠牲のエコノミー、エコノミーの犠牲──『死を与える』
     6 涙を流す瞬間──『盲者の記憶』
     7 正義の時間──「複数の純粋な特異性を再び結びつけるだろう」

    第II部 他者を再定義する仏教のラディカリズム

    第3章 魂を異にするものへの態度──明末の仏教とキリスト教
     1 「殺生は人のなすことではない」──雲棲袾宏の「戒殺生」
     2 「殺生を戒める道理などない」──マテオ・リッチによる批判
      a 魂を異にするもの──人間と動物の差異
      b 魂のダブル・スタンダード──他人との差異
      c 他なる人間中心主義と倫理  
      d 「仁の模範」と魂のエコノミー
      e 肉を喰らうこととその抑制
     3 〈食べること〉の肯定──李贄と戴震
     4 〈美味しく食べること〉から〈殺すこと〉へ
     5 殺生は断じて行うべきではない
     6 「忍びざる心」を理解し直

    第4章 強死せし者と死体の方へ──六朝期の仏教と儒教
     1 神滅不滅論争──范縝、蕭琛、曹思文
      a 范縝の形神相即論  
      b 仏教徒の批判
     2 死者と死体
      a 木と人、死者と生者  
      b 死体に変じる  
      c 死神  
      d 余分な死体
     3 神の複数性と他者との交わり
      a 神の複数性と一性  
      b 沈約の批判──神の名
      c 二つの心──心器をめぐって  
      d 思慮は他の部分にもやどるのか
      e 他人の心との交渉
     4 人間の間の区別──形神相即論を超えたイデア的器官
     5 人間の間の区別を破る──自然なる世界
      a 神滅の効用  
      b 自然は性による人間の間の区別を破る
     6 強死せし者
      a 経書に記載された祭祀と鬼神  
      b 蕭琛の批判  
      c 曹思文の批判  
      d 強死の回避──「自然」と「独化」の死/他者との関係における死
     7 マン-メイド・マス・デス(人の手による大量死)

    第5章 死者を遇する〈倫理〉──仏教と生命倫理
     1 現代における生命倫理と仏教
     2 「自然」と「道徳」
     3 捨身・布施──臓器移植を容認する仏教的言説
     4 自己決定
     5 「死の作法」、道徳化からの切断──臓器移植に対抗する仏教的言説
     6 死の時間─神滅不滅論争の争点
     7 臓器移植とカニバリズム
     8 動物を殺してはならない──「戒殺生」の争点
     9 死者を死者として遇すること
     10 仏教のラディカリズム

    インタールード2 他のものになることの倫理――ジル・ドゥルーズと中国
     1 生成変化――『千のプラトー』
      a 近傍と此性の構成――全く違った個体化の様態、そして世界
      b 他の近傍もまた変化する
     2 独立した個体の間の反自然的な予定調和
      a 反自然的な共感の統合――『経験論と主体性』  
      b この同じ世界――『襞』
     3 壁を通り抜ける技法――ドゥルーズにとっての中国
      a 抽象線に自らを切りつめる  
      b 欲望を整序するものとしての中国
     4 他なるものに化すこと――『荘子』胡蝶の夢
      a 胡蝶の夢――他者の立場に立つことはできない
      b 能動性を欠いた肯定による非倫理
     5 内在の倫理

    第III部 共生の思想としての儒教の方位

    第6章 儒教の近代化の行方――中国の新儒家
     1 現代新儒家の背景
     2 新儒家の定義
      a 宗教的であること  
      b 文化と哲学
      c 正統と合法――「道統」について
      d 新しい「外王」と「中体西用論」の後裔
     3 最後の儒家か、最後の仏家か――梁漱溟
      a 『東西文化およびその哲学』――─仏家から儒家へ転向したのか
      b 「最後の仏家」
      c  梁漱溟と熊十力(一)――「熊十力は儒家に、わたしは仏家に帰属するべきである」
     4 仏教から儒家思想へ――熊十力
      a 『新唯識論』と「境識同体不離」
      b 儒家思想の導入――『原儒』、『乾坤衍』
      c 梁漱溟と熊十力(二)――「内聖外王の学」の失敗
     5 仏教の再導入――牟宗三
      a 熊十力との出会い、梁漱溟との距離
      b 熊十力と梁漱溟の間で――「新外王」と「曲通」の道
      c 牟宗三のプログラムと「自覚的な自己否定」
      d 神妙なる融即――「一心開二門」から「天台円教」へ
     6 哲学化された仏教とそれを超えるもの

    第7章 国家のレジティマシーと儒教――現代中国の儒教復興
     1 国家のレジティマシー
     2 儒教をどう捉えるのか
     3 Civil Religionの系譜学(一)――ジャン=ジャック・ルソー
     4 Civil Religionの系譜学(二)――─ロバート・ベラー
     5 儒教と犠牲の論理
     6 考えるべき論点

    第8章 「批判儒教」のために――近代中国・日本における儒教復興
     1 二つの世俗化概念―― secularizationとlaicization
     2 儒教は宗教なのか(一)――清末から文化大革命まで
     3 儒教は宗教なのか(二)――改革開放以後
     4 近代日本における宗教と道徳
     5 人倫の道としての儒教――和辻哲郎
     6 孔子教と哲学的宗教性――服部宇之吉
     7 徳教としての儒教――井上哲次郎
     8 戦前日本における市民宗教の政治的意味
     9 来るべき「批判儒教」

    第IV部 市民に息づく宗教性

    第9章 儒教、近代、市民的スピリチュアリティ
     1 儒教復興
     2 近代と儒教
     3 台北孔廟
     4 原理主義的な儒家国教論と自由主義者のキリスト教的立憲政治論
     5 台湾と共和国の伝統
     6 長春と市民的スピリチュアリティ
     おわりに

    第10章 世紀の交の霊魂論――中江兆民、井上円了、南方熊楠
     はじめに
     1 中江兆民の霊魂論
     2 井上円了の霊魂論
     3 南方熊楠の霊魂論
     4 熊楠と兆民、円了の交差
     5 熊楠霊魂論の政治性
     6 熊楠のエコロジー
     7 哲学などは古人の糟粕

    第11章 ポスト世俗化の時代における市民社会
     はじめに
     1 重なり合う合意――チャールズ・テイラー
     2 世俗的理性と宗教的理性の間の翻訳――ユルゲン・ハーバーマス
     3 ポスト- デュルケーム的体制
     4 今日におけるマテオ・リッチ
     5 ローカルな宗教性
     おわりに

    エピローグ 共生のプラクシス

    あとがき
    増補新装版へのあとがき
  • 内容紹介

    国家と宗教という二つの共同性を超えて、いかなる共生の思想を切り開くか。仏教、儒教からデリダ、ドゥルーズまで古今東西の議論を検討することで、他者という概念を再定義し、共同性の脱構築を試みる。中国哲学と西洋哲学から紡ぎだす思考の挑戦。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    中島 隆博(ナカジマ タカヒロ)
    1964年高知に生まれる。1991年東京大学大学院人文科学研究科中国哲学専攻博士課程中途退学。現在、東京大学東洋文化研究所教授。中国哲学、世界哲学専攻
  • 著者について

    中島 隆博 (ナカジマ タカヒロ)
    東京大学東洋文化研究所教授

共生のプラクシス―国家と宗教 増補新装版 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:東京大学出版会
著者名:中島 隆博(著)
発行年月日:2022/05/19
ISBN-10:4130101552
ISBN-13:9784130101554
判型:A5
対象:専門
発行形態:単行本
内容:哲学
言語:日本語
ページ数:372ページ
縦:21cm
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