日本のカーニバル戦争―総力戦下の大衆文化 1937-1945 [単行本]
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日本のカーニバル戦争―総力戦下の大衆文化 1937-1945 [単行本]

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出版社:みすず書房
販売開始日: 2022/08/18
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日本のカーニバル戦争―総力戦下の大衆文化 1937-1945 の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    総動員令が発令されても、「臣民」は息をひそめ、ただ同調したわけではない。統制が厳しくなるにつれ、大衆は無遠慮、不謹慎、価値倒錯的な行動さえとるようになり、メディアもそれを煽ったのだ。日中戦争の従軍記者は、戦場での「百人斬り競争」をこぞって報じ、銃後はその記事に飛びついて、文字通り「消費」した。「スリル」という日本語も、この頃生まれた。20世紀初頭のロシアの文学理論家バフチンは、このような状況を「カーニバル」と呼んだ。社会の通常のルールが一時的に適用されなくなり、既存の階層構造が壊されて平準化する、過渡的な瞬間のことだ。そこでは強者が貶められ、弱者や一癖ある者がコミュニティの「カーニバル王」に祭りあげられる。こうして「カーニバル戦争」は「大衆に、鬱積した不満を吐き出すセラピー効果のある通気口を提供」した。その象徴的な存在として本書が取り上げるのは、(1)「スリル・ハンター」となった従軍記者、(2)高給取りの軍需工場の職工、(3)兵隊(帰還した傷病兵を含む)、(4)映画スター(総力戦のチアリーダーも務めた)、(5)少年航空兵(戦争末期には特攻隊員に)。著者は日本の近現代史を専門とする、アメリカの気鋭の歴史学者。膨大な量の当時の新聞雑誌からの引用(軍国少年の投書や柳屋ポマードの広告まで)を土台とした、「消費者=臣民」の具体的な描写に、読者は魅了されるだろう。
  • 目次

    日本の読者へのまえがき/謝辞

    序章
    サーカス・フリーク/総力戦の歴史を記述するということ/文化的実践と文化的イデオロギー/カーニバルという概念/カーニバル戦争/カーニバル戦争の五人の王

    1 従軍記者
    検閲官が「文弱の徒」になる/従軍記者が「戦争特派員」になる/総力戦のスリルと「スリル・ハンター」の戴冠/総力戦のスピード/スリルと殺戮(キル)/「南京陥落日和」/銀座で踊り狂う/「スリル・ハンター」の奪冠

    2 職工
    初期の戦時動員とその影響/職工の横顔/職工が変装する/職工が産業戦士になる/結論

    3 兵隊
    兵隊がスピードアップする/軍神が感傷的な兵隊になる/脇坂部隊の「ヒューマニティ」/銃後から「心をこめて」/戦線の「慰安」/帰還兵の「戴冠」/異形(フリーク)としての帰還兵/帰還兵の怒り/帰還兵の悲しみ/帰還兵の守護者/兵隊の奪冠

    4 映画スター
    映画スターを管理する――映画法への道/映画法と登録制度/映画新体制における映画スター/水戸光子の場合/映画スター動員の限界/結論

    5 少年航空兵
    悲劇の特攻隊/航空文化の創出/少年航空兵の戴冠/消費者=ファンとしての少年航空兵/少年航空兵、特攻隊員になる/アメリカと戦う奴がジャズを聞き

    終章
    学徒と「狂人」/ジェンダーとカーニバル戦争/カーニバル戦争の世界的広がり/警官のそばのサーカス・フリーク

    原注/訳者あとがき/参照文献/図版一覧/索引
  • 出版社からのコメント

    総動員令の抑圧に「臣民」は無遠慮、不謹慎な反応を示し、メディアも煽って、「カーニバル現象」が生じた。戦時の大衆の素顔に迫る。
  • 内容紹介

    総動員令が発令されても、「帝国臣民」は息をひそめ、ただ受け入れたわけではない。統制が厳しくなるにつれ、大衆は無遠慮、不謹慎、価値倒錯的な行動さえとるようになり、メディアもそれを煽ったのだ。日中戦争の従軍記者は、戦場での「百人斬り競争」をこぞって報じ、銃後はその記事に飛びついて、文字通り「消費」した。「スリル」という日本語も、この頃生まれた。
    20世紀初頭のロシアの文学理論家バフチンは、このような状況を「カーニバル」と呼んだ。社会の通常のルールが一時的に適用されなくなり、既存の階層構造が壊されて平準化する、過渡的な瞬間のことだ。そこでは強者が貶められ、弱者や一癖ある者がコミュニティの「カーニバル王」に祭りあげられる。こうして「カーニバル戦争」は「大衆に、鬱積した不満を吐き出すセラピー効果のある通気口を提供」した。
    その象徴的な存在として本書が取り上げるのは、①「スリル・ハンター」になった従軍記者、②高給取りの軍需工場の職工、③兵隊(帰還した傷病兵を含む)、④映画スター(総力戦のチアリーダーも務めた)、⑤少年航空兵(戦争末期には特攻隊員に)。
    著者は日本の近現代史を専門とする、アメリカの気鋭の歴史学者。当時の新聞雑誌からの膨大な量の引用(軍国少年の投書や柳屋ポマードの広告まで)を土台とした、「消費者=臣民」の具体的な洞察に、読者は引き込まれるだろう。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    ウチヤマ,ベンジャミン(ウチヤマ,ベンジャミン/Uchiyama,Benjamin)
    南カリフォルニア大学歴史学部准教授。2005年、ハーヴァード大学で修士号を取得。2013年、南カリフォルニア大学で博士号を取得(歴史学)。専攻日本近現代史・文化史、第二次世界大戦、占領期研究。本書は、米国大学・研究図書館協会(ACRL)書評誌Choiceが選ぶ2019年度のOutstanding Academic Title(傑出した学術書籍)の一冊に選出された。2021年にはアジア研究学会(Association for Asian Studies)が日本に関する最もすぐれた研究書に贈る、ジョン・W・ホール図書賞を受賞

    布施 由紀子(フセ ユキコ)
    翻訳家。大阪外国語大学卒業
  • 著者について

    ベンジャミン・ウチヤマ (ベンジャミンウチヤマ)
    (Benjamin Uchiyama)
    南カリフォルニア大学歴史学部准教授。2005年、ハーヴァード大学で修士号を取得。2013年、南カリフォルニア大学で博士号を所得(歴史学)。専攻 日本近現代史・文化史、第二次世界大戦、占領期研究。本書は、米国大学・研究図書館協会(ACRL)書評誌Choiceが選ぶ2019年度のOutstanding Academic Title(傑出した学術書籍)の一冊に選出された。2021年にはアジア研究学会(Association for Asian Studies)が日本に関する最もすぐれた研究書に贈る、ジョン・W・ホール図書賞を受賞。

    布施由紀子 (フセユキコ)
    (ふせ・ゆきこ)
    翻訳家。大阪外国語大学卒業。訳書 ニック・タース『動くものはすべて殺せ』(みすず書房、2015)、ティモシー・スナイダー『ブラッドランド』(筑摩書房、2015)、エリック・シュローサー『核は暴走する』(河出書房新社、2018)、A・R・ホックシールド『壁の向こうの住人たち』(岩波書店、2018)、チャールズ・C・マン『魔術師と予言者』(紀伊國屋書店、2022)他多数。

日本のカーニバル戦争―総力戦下の大衆文化 1937-1945 の商品スペック

商品仕様
出版社名:みすず書房
著者名:ベンジャミン ウチヤマ(著)/布施 由紀子(訳)
発行年月日:2022/08/16
ISBN-10:4622095238
ISBN-13:9784622095231
判型:B6
発売社名:みすず書房
対象:教養
発行形態:単行本
内容:日本歴史
言語:日本語
ページ数:432ページ
縦:19cm
重量:520g
その他: 原書名: JAPAN'S CARNIVAL WAR:Mass Culture on the Home Front,1937-1945〈Uchiyama,Benjamin〉
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