アフリカから農を問い直す―自然社会の農学を求めて [単行本]
    • アフリカから農を問い直す―自然社会の農学を求めて [単行本]

    • ¥4,950149 ゴールドポイント(3%還元)
    • 在庫あり2025年8月3日日曜日までヨドバシエクストリームサービス便(無料)がお届け
100000009003663088

アフリカから農を問い直す―自然社会の農学を求めて [単行本]

価格:¥4,950(税込)
ゴールドポイント:149 ゴールドポイント(3%還元)(¥149相当)
お届け日:在庫あり今すぐのご注文で、2025年8月3日日曜日までヨドバシエクストリームサービス便(無料)がお届けします。届け先変更]詳しくはこちら
出版社:京都大学学術出版会
販売開始日: 2023/02/03
お取り扱い: のお取り扱い商品です。
ご確認事項:返品不可

カテゴリランキング

店舗受け取りが可能です
マルチメディアAkibaマルチメディア梅田マルチメディア博多にて24時間営業時間外でもお受け取りいただけるようになりました

アフリカから農を問い直す―自然社会の農学を求めて の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    私たちが暮らす現代産業社会の源流は、古代の食料生産革命から生まれた「アグラリアン社会」(農業社会)にある。すなわち高い農業生産性を誇るが、その生産法は大量の水と肥料を必要とし、しかも環境変動に対して極めて脆弱な単作(モノカルチャー)が卓越する。この「アグラリアン社会」に由来するシステムと思考が、豊かな森林を破壊し地球規模の環境危機を引き起こしている。ではどうすればよいのか。食料生産革命を経験しない「自然社会」として多様で豊かな農と食を育んできたアフリカに学ぶことで、精神のモノカルチャーと化した現代社会の行き詰まりを解決する術を探る。
  • 目次

    アフリカの可能性を世界に活かすために――はしがき

    第1部 アフリカ農業から何を学ぶか

    第1章 序論:アグラリアン・バイアスを超えて [杉村和彦・鶴田 格・末原達郎]
    1 「笑度計」と豊かさ――アフリカは本当に貧しいのか
    2 近代化を拒否するアフリカ農村
    3 開発をめぐるパラダイム転換
    4 アフリカ農民・農村のユニークネス――自然社会の視点
    5 現代アフリカ農村に残る自然社会の要素
    6 現代アフリカ農村におけるサブシステンス経済の変容
    7 アフリカから学ぶ――発展幻想からの離脱
    8 本書の構成

    コラム1 イヴァン・イリイチの思想とサブシステンス [鶴田 格]
    コラム2 情の経済とモラル・エコノミー [鶴田 格]

    第2章 アフリカ農業の環境史観
    ――遊動する農業とその起源 [足達太郎]
    1 農業の歴史はどうとらえられてきたか
    2 アフリカ農業の生態学的特徴
    3 国家に捕捉されない農業と生態系
    4 アフリカ農業史が問いかけるもの

    コラム3 スコットによる国家に捕捉されない農民論 [鶴田 格]
    コラム4 遊動型農業の可能性 [足達太郎]

    第3章 アフリカ農業・農村開発の失敗学 [鶴田 格・山根裕子・杉村和彦]
    1 失敗学の視点
    2 植民地期の地域開発の失敗事例
    3 ウジャマー集村化政策の失敗学
    4 近年の農村・農業開発計画の失敗事例
    5 アフリカ的共同体への二重の錯誤

    第2部 アフリカ農業・農村の特性把握

    第4章 流動性と開放性
    ――コンゴ盆地熱帯雨林の移動性とエキステンシブネス [小松かおり]
    1 移動する農民
    2 コンゴ盆地の移動社会
    3 コンゴ盆地の農
    4 移住と生業
    5 カメルーン東南部における流動性の事例
    6 移動性とエキステンシブネス

    第5章 生業の複合性と多様性
    ――熱帯アフリカの多生業 [坂梨健太]
    1 農業中心主義の現代
    2 農業中心主義のなかの農民と多生業研究の動向
    3 自然社会の多生業――自然利用と移動
    4 カメルーン南部におけるファン(Fang)の多生業
    5 農業中心主義を越える

    コラム5 生業の複合と相互転換 [鶴田 格]

    第6章 農法や作物の非画一性
    ――農耕の多様性がもたらすサブシステンスの安定 [山根裕子・杉村和彦]
    1 混作と単作をめぐる視座
    2 熱帯雨林下の混作――コンゴ民主共和国(旧ザイール)の事例
    3 サバンナの山地における多様な農業――ウルグル山地の事例
    4 サブシステンスのための環境利用としての混作
    ―ウルグル山地北側斜面の原始的に見える農業
    5 混作を背景として成り立つ豊かな食
    ―ウルグル山東側斜面のホームガーデン(ジャララ)
    6 多様な農業とサブシステンスの論理

    コラム6 地球環境問題と混作研究の意義 [山根裕子・杉村和彦]

    第7章 分与の経済と食の安定
    ――生きる場におけるなりわいとしての農 [杉山祐子]
    1 農業の市場経済化が不可視化する、なりわいとしての農のすがた
    2 生業複合における農と長期的な食料確保をめざす生計戦略
    3 ベンバの生業複合と平準化機構
    4 変動する世帯構成と世帯の再編による食料確保
    5 分与の経済と現金経済の接合
    6 捕捉されない農民像は分与する農民像

    コラム7 サーリンズの過少生産論と交換論 [鶴田 格]

    第8章 富の蓄積と再生産
    ――東アフリカ農牧社会における財と家族 [泉 直亮]
    1 アフリカ農村社会と土地
    2 「農」と「牧」が混在する世界
    3 東アフリカ牧畜社会における財としての家畜
    4 農牧民スクマ社会における財と世帯
    5 東アフリカ農牧社会における財の特質とその変遷

    コラム8 カール・ポランニーと形式主義/実体主義論争 [鶴田 格]

    第3部 近代農学とアフリカの農

    第9章 イデオロギーとしての近代農学の形成 [末原達郎]
    1 アフリカ農村での経験から
    2 発展と農業革命
    3 西欧の農学と日本の農学

    第10章 国家農学と小農の対応 [池上甲一]
    1 国家の暴力と「国家農学」
    2 モザンビークのプロサバンナ事業に見る国家農学の暴力性
    3 タンザニアのローア・モシ灌漑事業の光と影
    4 グローバル・フードガバナンスにおける国家農学と開発援助・協力
    5 国家農学の本質を探る――日本の経験から
    6 アフリカ農民の生き残り戦略と将来

    第4部 自然社会の農学

    第11章 農業イノベーションのアフリカ的特質 [鶴田 格]
    1 アフリカ的なイノベーションを捉えるための視点
    2 既存の経済学・農学は農業イノベーションをどうとらえてきたか
    3 アフリカ農業の多様性
    4 アフリカ農業の集約化と多様性
    5 社会に埋め込まれたイノベーション
    6 非アグラリアン社会のイノベーション

    第12章 自然社会の農学へ向けて [杉村和彦]
    1 現代につながる農業世界――古代メソポタミアの世界の視界
    2 多様性を耕す――近代農学パラダイムとアフリカ農村
    3 エスノサイエンスとしての近代農学
    4 「緑の革命」を拒否する世界――自然社会とアグラリアン社会の間
    5 自然社会の農学へ向けて

    コラム9 緑の革命とヴァンダナ・シヴァ [山根裕子・杉村和彦]

    終章 アフリカから農を問い直す [杉村和彦・鶴田 格・末原達郎・池上甲一]
    1 自然社会の「農」と産業社会の「農業」のあいだ
    2 近代農学を超える視座
    3 アフリカから学ぶ
    4 脱アグラリアンの構想力

    コラム10 現代の再小農化(新しい小農)論とチャヤノフの小農論 [池上甲一・鶴田 格]
     
    あとがき
    索 引
  • 出版社からのコメント

    食糧生産革命を経験しなかったアフリカの農を緻密な民族誌として紹介・分析,「精神のモノカルチャー」からの脱却の必要を示す快著.
  • 内容紹介

    私たちが暮らす現代産業社会の源流は,古代の食料生産革命から生まれた「アグラリアン社会」(農業社会)にある。すなわち高い農業生産性を誇るが,その生産法は大量の水と肥料を必要とし,しかも環境変動に対して極めて脆弱な単作(モノカルチャー)が卓越する。この「アグラリアン社会」に由来するシステムと思考が,豊かな森林を破壊し地球規模の環境危機を引き起こしている。ではどうすればよいのか。食料生産革命を経験しない「自然社会」として多様で豊かな農と食を育んできたアフリカに学ぶことで,精神のモノカルチャーと化した現代社会の行き詰まりを解決する術を探る。

    図書館選書
    我々は「農業社会」の限界を超えられるのか? 食料生産革命を経験しない「自然社会」として多様で豊かな農と食を育んできたアフリカに学ぶことで,精神のモノカルチャーと化した現代社会の行き詰まりを解決する術を探る。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    杉村 和彦(スギムラ カズヒコ)
    福井県立大学学術教養センター・教授。京都大学大学院農学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(農学)

    鶴田 格(ツルタ タダス)
    近畿大学農学部・教授。京都大学大学院農学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(農学)

    末原 達郎(スエハラ タツロウ)
    京都大学・名誉教授、龍谷大学・名誉教授。京都大学大学院農学研究科博士後期課程単位取得退学、農学博士
  • 著者について

    杉村 和彦 (スギムラ カズヒコ)
    福井県立大学学術教養センター・教授
    京都大学大学院農学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(農学)
    主な著作に、『アフリカ農民の経済――組織原理の地域比較』(世界思想社、2014年、単著)、『食と農を学ぶ人のために』(世界思想社、2010年、共編著)、Rethinking African Agriculture : how non-agrarian factors shape peasant livelihoods(Routledge、2020年、共編著)など。

    鶴田 格 (ツルタ タダス)
    近畿大学農学部・教授
    京都大学大学院農学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(農学)
    主な著作に、Rethinking African Agriculture : how non-agrarian factors shape peasant livelihoods(Routledge、2020年、共編著)、『食と農のアフリカ史 現代の基層に迫る』(昭和堂、2016年、共著)など。

    末原 達郎 (スエハラ タツロウ)
    京都大学・名誉教授、龍谷大学・名誉教授
    京都大学大学院農学研究科博士後期課程単位取得退学、農学博士
    主な著作に、『人間にとって農業とは何か』(世界思想社、2004年、単著)、『文化としての農業 文明としての食料』(人文書館、2009年、単著)、『赤道アフリカの食糧生産』(同朋舎、1990年、単著)など。

アフリカから農を問い直す―自然社会の農学を求めて の商品スペック

商品仕様
出版社名:京都大学学術出版会 ※出版地:京都
著者名:杉村 和彦(編)/鶴田 格(編)/末原 達郎(編)
発行年月日:2023/02/05
ISBN-10:481400463X
ISBN-13:9784814004638
判型:B5
発売社名:京都大学学術出版会
対象:専門
発行形態:単行本
内容:農林業
言語:日本語
ページ数:466ページ
縦:21cm
横:16cm
厚さ:3cm
重量:790g
他の京都大学学術出版会の書籍を探す

    京都大学学術出版会 アフリカから農を問い直す―自然社会の農学を求めて [単行本] に関するレビューとQ&A

    商品に関するご意見やご感想、購入者への質問をお待ちしています!