語りと祈り [単行本]
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出版社:みすず書房
販売開始日: 2023/01/18
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語りと祈り [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    かつてこの世の物語の多くは、土地に息づく小さな神々の声をもって語られていた。世界を語る言葉は「風土を生きる身体」によって紡がれ、人や鳥獣虫魚草木のいのちが宿っていた。そして、人びとは近代の到来とともにそれをあっけなく忘れた。近代の前と後の断絶。たとえば村共同体の核にあった「神」や「仏」が国家神道によって追放された歴史。あるいは折口信夫が来訪神の祝言に「この世にあらわれたはじめての文学のことば」を聴き、祈りの所作に「芸能の発生」を見た、人びとの暮らし。風土の神々と共にあった民の記憶、民の物語も忘れられていった。この列島は太古からずっと「ひとつの日本」だったのか。声を奪われつづけた世界のなれの果ての時代に、取り戻した声を手がかりにして再生の道を拓くことはできないか。説経、山伏祭文、貝祭文、説経祭文、瞽女唄、浄瑠璃、浪曲、パンソリ…、「語り」の声に耳澄まし、失われた声を追い、名残の声に引かれて、足尾銅山、水俣、八重山諸島、済州島をゆく、来るべき「声」の場、そして反旗を翻す詩の可能性を眼差して。
  • 目次

    前口上  名残の声に耳を引かれて

    第一部 語り
    第一章 この世の物語は命の記憶をつなぐためにある
    1 山伏、比丘尼、一切成就カンマンボロン
    2 近代という仕組みは、きわめて高機能の忘却装置である

    第二章 「説経」と「祭文」──千年の時間の流れを早送り
    1 山、野、道にある芸能
    2 大道の傘の下に広がる異界からの声、「ささら説経」
    3 京都・四条河原 説経操り「阿弥陀胸割」
    4 忘れられた時代の声、説経「弘知法印御伝記」
    5 貝祭文、上州祭文は別名デロレン祭文。江州音頭はいまでもデロレン
    6 説経祭文は江戸で起こって武蔵国多摩の村々へ。村の陰陽師は芸能者
    7 語りは世につれ、人につれ

    第三章 なぜ「瞽女」は消えたのか?
    1 語りの近代
    2 前近代と近代の交わる道を越後瞽女はゆく
    3 「場」、小さな声たちの共同体

    第四章 浪曲! 解放奴隷の魂はビヨーンと震える
    1 空気を震わせ、この世を揺らがせること
    2 語りの最新型 浪曲
    3 近代文学百五十年の孤独
    4 近代の荒れ野を野生の説教祭文語りがゆく

    第五章 なもあみだんぶーさんせうだゆう外伝

    残響 壱 「記憶喪失の安寿と靴の話」

    第二部 祈り
    第六章 語りつぐ声、歌いつがれる祈り──近代的な私たちが忘れて生きているもの

    第七章 反旗を翻す歌
    1 詩人、あるいは反旗を翻す者
    2 詩する者/死する者──詩人金時鐘との出会いから
    3 ここに生きる──詩人谺雄二と千年ブルース
    4 植民地、水俣、苦海浄土
    5 若き死者からの手紙

    第八章 滅びゆく水の世──足尾鉱毒事件の跡を訪ねて渡良瀬川源流、松木渓谷

    第九章 来たるべきアナキズム──近代を潜り抜けた「アニミズム」と「異人」をめぐって

    第十章 旅するカタリとじょろり
    1 近代の彼方には「じょろり」でゆく
    2 不知火浄瑠璃「トヨコ桜」
    3 石牟礼道子の「じょろり(浄瑠璃)」とは何なのか?

    第十一章 「ひとり」たちのための祈り

    残響 弐 満月の夜の狼のように〝水俣異聞〟

    納口上  私はケモノで、声で、カビで

    あとがき
  • 出版社からのコメント

    祭も説経節も浪曲も、かつて物語は小さな神々の声で語られていた。命を絶ち切るばかりの時代に、アナーキーな声と場を取り戻す実践。
  • 内容紹介

    かつてこの世の物語の多くは、土地に息づく小さな神々の声をもって語られていた。世界を語る言葉は「風土を生きる身体」によって紡がれ、人や鳥獣虫魚草木のいのちが宿っていた。そして、人びとは近代の到来とともにそれをあっけなく忘れた。
    近代の前と後の断絶。たとえば村共同体の核にあった「神」や「仏」が国家神道によって追放された歴史。あるいは折口信夫が来訪神の祝言に「この世にあらわれたはじめての文学のことば」を聴き、祈りの所作に「芸能の発生」を見た、人びとの暮らし。風土の神々と共にあった民の記憶、民の物語も忘れられていった。
    この列島は太古からずっと「ひとつの日本」だったのか。声を奪われつづけた世界のなれの果ての時代に、取り戻した声を手がかりにして再生の道を拓くことはできないか。
    説経、山伏祭文、貝祭文、説経祭文、瞽女唄、浄瑠璃、浪曲、パンソリ……、「語り」の声に耳澄まし、失われた声を追い、名残の声に引かれて、足尾銅山、水俣、八重山諸島、済州島をゆく。来るべき「声」の場、そして反旗を翻す詩の可能性を眼差して。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    姜 信子(カン シンジャ)
    1961年横浜生まれ。作家。路傍の声に耳傾けて読む書く歌う旅をする日々を重ねてきた。近年は「口先案内人」と称して、歌や語りの芸能者と共に小さな「語りの場/声が解き放たれる乱場」を開く試みも。『生きとし生ける空白の物語』(港の人)『声 千年先に届くほどに』『現代説経集』(ぷねうま舎)『平成山椒大夫 あんじゅあんじゅさまよい安寿』(せりか書房)『はじまれ、ふたたび』(新泉社)『忘却の野に春を想う』(山内明美との共著 白水社)など著書多数
  • 著者について

    姜信子 (キョウノブコ)
    (きょう・のぶこ/カン・シンジャ)
    1961年横浜生まれ。作家。路傍の声に耳傾けて読む書く歌う旅をする日々を重ねてきた。近年は「口先案内人」と称して、歌や語りの芸能者と共に小さな「語りの場/声が解き放たれる乱場」を開く試みも。『生きとし生ける空白の物語』(港の人)『声 千年先に届くほどに』『現代説経集』(ぷねうま舎)『平成山椒大夫 あんじゅあんじゅさまよい安寿』(せりか書房)『はじまれ、ふたたび』(新泉社)『忘却の野に春を想う』(山内明美との共著 白水社)など著書多数。訳書に詩集『海女たち』(ホ・ヨンソン 共訳 新泉社)『あなたたちの天国』(李清俊 みすず書房)『京城のモダンガール』(徐智瑛 共訳 みすず書房)『モンスーン』(ピョン・ヘヨン 白水社)『たそがれ』(ファン・ソギョン 共訳 CUON)、編書に『死ぬふりだけでやめとけや 谺雄二詩文集』(みすず書房)等がある。
    *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

語りと祈り [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:みすず書房
著者名:姜 信子(著)
発行年月日:2023/01/16
ISBN-10:4622095696
ISBN-13:9784622095699
判型:B6
発売社名:みすず書房
対象:一般
発行形態:単行本
内容:日本文学評論・随筆
言語:日本語
ページ数:315ページ
縦:19cm
重量:430g
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