中世長谷寺の歴史と説話伝承(研究叢書) [全集叢書]
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中世長谷寺の歴史と説話伝承(研究叢書) [全集叢書]

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出版社:和泉書院
販売開始日: 2023/02/22
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中世長谷寺の歴史と説話伝承(研究叢書) [全集叢書] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    多角的視点から有名観音寺院の歴史をひもとく画期的な著作。奈良県桜井市にある真言宗豊山派総本山長谷寺は、日本の代表的な観音霊場として古来著名である。寺の歴史は千年以上に及び、中世さまざまな説話伝承も生成したが、幾多の困難を乗り越えてきた歴史や、説説との関わりについて本格的な研究は従来なかった。本書では、観音霊験説話集『長谷寺験記』の成立事情と個々の説話の歴史的背景及び長谷観音霊験譚の特質、伝承の背後にある神仏習合や霊木・霊石の崇拝等の諸相、度重なる火災や興福寺による末寺支配等の危機的状況への対応というテーマを設定し、説話伝承との関わりの解明を通じて、説話を語り、受け継ぐ営みの具体相を、人々の生きた歴史として読み解く。仏教史学・歴史学・美術史学・民俗学等、隣接諸学の研究成果も可能な限り参照。
  • 目次

    緒言
    主な引用文献の出典一覧

    第一部『長谷寺験記』とは何か
    第一章 長谷寺研究の軌跡
     一 従来の学説史
     二 銅板法華説相図研究の軌跡
     三 長谷寺縁起研究の軌跡
     四 『長谷寺験記』研究の軌跡
     五 長谷寺の通史研究
     六 文化財調査および長谷寺式観音像の研究
    第二章 『長谷寺験記』とは何か
     一 『長谷寺験記』の編者と成立年代
     二 『長谷寺験記』の出典資料―『長谷寺縁起文』・『長谷寺密奏記』・『長谷寺流記』を中心に―
     三 『長谷寺験記』の構成―『文選』との関係を中心に―
     四 『長谷寺験記』の年代注記
     五 『長谷寺験記』の叙述―上巻を中心に―
     六 勧進聖行仁をめぐる問題 
     七 『長谷寺験記』をめぐる社会環境―本寺興福寺との関わりを中心に―
    第三章 『長谷寺験記』の成立年代
     一 『長谷寺験記』成立は鎌倉初期か
     二 後鳥羽院長谷寺御幸説話をめぐる問題
     三 祇陀林寺の塔 
     四 「国主天照太神」の表現史
     五 『長谷寺験記』の成立年代

    第二部 中世長谷寺の神祇と説話
    第四章 長谷観音と伊勢・春日―『長谷寺密奏記』の構造分析を中心に―
     一 興福寺の「支配原理」
     二 『長谷寺縁起文』・『長谷寺験記』における伊勢・春日
     三 『長谷寺密奏記』前半部再読―寛平の「秘記」―
     四 『長谷寺密奏記』後半部再読(一)―「鳥羽院御時」をめぐって―
     五 『長谷寺密奏記』後半部再読(二)―影向石をめぐる秘説―
     六 中世における伊勢、長谷寺にとっての伊勢
    第五章 天照大神との習合の諸相―『長谷寺縁起文』・『長谷寺密奏記』成立問題の検討とあわせて―
     一 天照大神をめぐる習合説
     二 東大寺の動向への注視 
     三 金剛山の説話伝承の摂取
     四 春日第四神の捨象
     五 長谷寺の「十一面法」―天理大学附属天理図書館本『十一面法 長谷寺観音付』を中心に―
     六 中世長谷寺と東大寺・金剛山・春日社
     七 『長谷寺縁起文』・『長谷寺密奏記』の成立年代
     八 『長谷寺縁起文』・『長谷寺密奏記』の成立事情
    第六章 東山太子堂速成就院伝来『長谷寺密奏記』と奥砂子平法
     一 称名寺の長谷寺関連資料
     二 東山太子堂速成就院伝来『長谷寺密奏記』の書写奥書 
     三 奥砂子平法の本尊―称名寺本『伊勢大神宮御体』を中心に―
     四 本尊比定の揺れ
     五 円海と長谷観音
     六 『長谷寺密奏記』の受容と展開
    第七章 中世長谷寺の天神信仰―与喜天神縁起を中心に―
     一 中世長谷寺における天神菅原道真
     二 与喜天神縁起の梗概
     三 与喜天神縁起と『北野天神縁起』
     四 『長谷寺験記』における天神菅原道真
     五 天神菅原道真に期待されたもの
     六 中世長谷寺における天神信仰の固有性
    第八章 長谷寺の善悪諸神―特に童子を中心として―
     一 「悪神ノ時ノ番ナラバ、アヤマチ定有ルベシ」
     二 初瀬に参集する神々
     三 顕現する在地の神々
     四 『長谷寺縁起文』における童子
     五 『長谷寺験記』における童子
     六 罰をくだす童子たち
     七 希求される冥罰
     八 冥罰と誓言
    付論 瀧蔵権現への信仰

    第三部 長谷観音の御衣木と台座石
    第九章 長谷観音の御衣木伝承―説話の形成と史実との往還―
     一 御衣木から見る長谷寺
     二 類い稀な霊木としての形象 
     三 本尊焼失という現実との差を埋めるもの
     四 御衣木の「切」の行方
     五 地方への御衣木伝承の展開
     六 長谷観音との結縁
    第十章 長谷観音台座石伝承の展開
     一 石という問題領域
     二 長谷観音の台座石伝承―『長谷寺縁起文』・『長谷寺密奏記』を中心に―
     三 台座石伝承の史的展開
     四 長谷寺における中世後期以降の台座石伝承
     五 石の問題の射程
    第十一章 長谷寺周辺の石と神々
     一 神々の宿る石と長谷寺の宗教的景観
     二 長谷寺周辺の石の伝承―『長谷寺縁起文』・『長谷寺密奏記』を中心に―
     三 長谷寺の影向石伝承の史的展開
     四 石の信仰の温度差
    第十二章 長谷観音台座三枝説の形成
     一 金輪際から生じ、三つに枝分かれする石
     二 中天竺の「金剛座」
     三 補陀落浄土の「金剛宝石」
     四 二つの観音浄土―南印度の布(口+旦)洛迦山と中国の普陀山―
     五 飛来峰伝承との関わり
    第十三章 中世金輪際伝承の諸相
     一 金輪際伝承の広がり
     二 お伽草子『釈迦の本地』における金輪際伝承
     三 乙宝寺の金輪際伝承
     四 笠置寺の金輪際伝承
     五 竹生島の金輪際伝承
     六 伊勢の金輪際伝承
     七 鹿島の金輪際伝承
     八 長谷寺の金輪際伝承の位置付け
    第十四章 「宝石」との邂逅―長谷観音台座石の実見記録と説話―
     一 台座石の実見をめぐる諸問題
     二 台座石の「掃灑」
     三 台座石を覆う板の安置
     四 台座石の実見記録と説話伝承
     五 弘安の実見記録
     六 明応の実見記録

    第四部 長谷観音霊験譚の諸相と歴史的背景
    第十五章 『長谷寺験記』後鳥羽院御幸説話考
     一 後鳥羽院長谷寺御幸説話から見えるもの
     二 五体不具穢による御幸延引
     三 『長谷寺験記』における天皇・院
     四 二条僧正雅縁の思惑 
     五 雅縁へのまなざし
     六 後鳥羽院へのまなざし
    第十六章 『長谷寺験記』と興福寺
     一 興福寺による末寺支配と説話伝承
     二 末寺支配の実態
     三 承安三年多武峰焼き討ち
     四 『長谷寺験記』における興福寺関連話
     五 興福寺による「支配原理」再考
    第十七章 飛昇する頂上仏―『長谷寺験記』上巻第10話の論理と方法―
     一 焼失した本尊の現存
     二 焼け残った頂上仏
     三 『長谷寺験記』上巻第10話の記事構成
     四 頂上仏伝承の特質
     五 院政期における頂上仏伝承の展開
     六 長谷観音の霊威を支える論理
    第十八章 長谷観音が救った少女―『長谷寺験記』下巻第31話考―
     一 事実と説話
     二 『長谷寺験記』下巻第31話の梗概
     三 人身売買の相場
     四 売られる子の年齢
     五 救済への伏線
     六 解放への道
    第十九章 長谷寺大念仏衆の動向
     一 長谷寺大念仏衆と本寺興福寺との相論
     二 初度の申状
     三 第二度の申状
     四 第三度の申状
     五 智心の申状
     六 長谷寺の勧進聖と浄土信仰
     七 長谷寺の勧進聖と山内の宗教的景観
     八 『長谷寺験記』と興福寺
    第二十章 鎌倉時代の長谷詣と作善・小考―藤原実重「作善日記」を素材として―
     一 藤原実重「作善日記」の価値
     二 「作善日記」における長谷寺関連記事
     三 実重の作善と長谷寺との接点
     四 観音経読誦のための奉加物
     五 奉加物としての「ちやう」
     六 「ミねたう」と「に王たう」
     七 十八日の観音経三十三度読誦

    第五部 長谷観音霊験譚と藁しべ長者
    第二十一章 藁しべ長者と虻―『今昔物語集』巻十六第28話を読む(一)―
     一 柳田國男「藁しべ長者と蜂」の問題点
     二 『今昔物語集』の虻
     三 藁しべ長者と長谷観音
    第二十二章 藁しべ長者と大柑子―『今昔物語集』巻十六第28話を読む(二)―
     一 「単純な」話の分析
     二 大柑子とは何か
     三 病と大柑子
     四 布三段・馬・田と米、そして家
     五 昔話から説話へ、説話から昔話へ
    第二十三章 長谷観音霊験譚の特質と藁しべ長者
     一 藁しべ説話の構造とその形成過程
     二 まとめにかえて―長谷観音霊験譚の特質―
     三 本尊を「かこつ」青侍
     四 二種の異伝(一)―『雑談集』巻五「信智ノ之徳ノ事」―
     五 二種の異伝(二)―『長谷寺験記』下巻第19話―
     六 定業亦能転
     七 霊験をめぐる機微

    第六部 資料紹介
    第二十四章 総本山長谷寺本・伝遊行三十七代託資上人筆『長谷寺縁起文』―翻刻と解説―
     一 総本山長谷寺本『長谷寺縁起文』の価値
     二 総本山長谷寺本『長谷寺縁起文』の書誌
     三 総本山長谷寺本『長谷寺縁起文』の本文と注記
     四 陽明文庫本および鎌倉・長谷寺本『長谷寺縁起文』等との比較
     五 中坊時祐と信海法印
     六 二人の遊行上人―託資上人と慈光上人―
     七 長谷寺と時宗
     翻刻

    第二十五章 天理大学附属天理図書館本『泊瀬深秘之事』―翻刻と解説―
     一 天理大学附属天理図書館本『泊瀬深秘之事』の価値
     二 天理大学附属天理図書館本『泊瀬深秘之事』の書誌
     三 天理大学附属天理図書館本『泊瀬深秘之事』の概要
     翻刻

    長谷寺研究文献目録(一九七四年四月~二〇二二年三月)
    初出一覧
    あとがき
    索引(書名・資料名/地名・寺社名/人名・神仏名)
  • 出版社からのコメント

    説話伝承を素材に、文学・仏教史学・歴史学・美術史学・民俗学等、多角的視点から有名観音寺院長谷寺の歴史をひもとく画期的な著作。
  • 内容紹介

    説話伝承を主な素材として、多角的視点から有名観音寺院長谷寺の歴史をひもとく画期的な著作。長谷観音霊験譚の特質や、神仏習合、霊木・霊石の崇拝、寺の危機的状況への対応など多様な論点を取り上げる。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    横田 隆志(ヨコタ タカシ)
    1970年岡山県生まれ。神戸大学文学部卒業、神戸大学大学院文化学研究科修了。博士(学術)。(台湾)銘傳大學應用日語學系・専任助理教授、神戸大学大学院人文学研究科・専任講師、大阪大谷大学文学部日本語日本文学科・専任講師、同准教授を経て、現在大阪大谷大学文学部日本語日本文学科・教授

中世長谷寺の歴史と説話伝承(研究叢書) [全集叢書] の商品スペック

商品仕様
出版社名:和泉書院 ※出版地:大阪
著者名:横田 隆志(著)
発行年月日:2023/02/18
ISBN-10:4757610580
ISBN-13:9784757610583
判型:A5
対象:専門
発行形態:全集叢書
内容:日本文学評論・随筆
言語:日本語
ページ数:882ページ
縦:21cm
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