抄物の言語と資料―中世室町期の形容詞派生と文法変化 [単行本]
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抄物の言語と資料―中世室町期の形容詞派生と文法変化 [単行本]

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出版社:くろしお出版
販売開始日: 2023/03/10
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抄物の言語と資料―中世室町期の形容詞派生と文法変化 の 商品概要

  • 目次

    序文
    木田章義

    序 章―抄物のことば・抄物という書物
    はじめに
    一 抄物の概要
    二 抄物の研究概況
    三 言語研究と資料研究を併行する意義

    I 新シク型形容詞の派生
    第一章 「きぶい(酷)」の語誌
    一 問題の所在
    二 「きぶい」の意味用法
    三 「きびしい」との関わり
    四 抄物以後の「きぶい」
    まとめ

    第二章 「いかめい」の語誌
    ―「いかめしい」「いかい」との関わり―
    一 問題の所在
    二 「いかめしい」の意味用法
    三 「いかめい」の意味用法
    四 「いかい」の意味用法
    五 「いかめい」と「いかめしい」「いかい」の関わり
    まとめ

    第三章 新シク型形容詞の派生について
    ―中世室町期におけるク活用形容詞からの派生を中心に― 
    一 問題の所在
    二 ク活用形容詞からの派生
    三 他の品詞からの派生
    まとめ

    第四章 形容詞の活用型と意味分類―付「対象語」「形容詞文」 
    はじめに
    一 「ク活用―属性」「シク活用―感情」説の変遷
    二 「主観的な感情」「客観的な属性」説の系譜
    三 形容詞の意味分類と「形容詞文」
    四 「形容詞文」とモダリティ
    今後の課題

    II 語の変化と文法変化との交渉
    第五章 「ツベイ」と「ツベシイ」
    ―助動詞「ベシ」のシク活用化について―
    はじめに
    一 「ツベシ」の成立と展開
    二 シク活用「ツベシイ」の形成
    おわりに

    第六章 モダリティ形式「ラシイ」の成立
    一 問題の所在
    二 形容詞派生接辞「ラシイ」の特性
    三 前接部分の形態的変化
    四 初期の「活用語+ラシイ」の特性
    五 「名詞節+ラシイ」の影響
    おわりに

    第七章 中世室町期における「ゲナ」の意味・用法
    ―モダリティ形式「ゲナ」の成立再考―
    一 問題の所在
    二 モダリティ「本体把握」「推定」
    三 抄物における意味・用法
    四 派生接辞の史的変化
    五 まとめと今後の課題―モダリティ形式の成立再考

    第八章 モダリティ形式「サウナ>ソウダ」再考
    ―名詞に後接する用法をめぐって―
    はじめに
    一 「サウナ」に関する先行研究
    二 名詞に後接する用法の変遷
    三 「サウナ」の史的変化―変化における「名詞+サウナ」の位置づけ
    まとめと今後の課題

    第九章 中世室町期における「ねまる」の意味・用法
    一 問題の所在
    二 本動詞「ねまる」
    三 補助動詞用法「テネマル」
    四 「ねまる〈存在〉」と「テネマル」の広がり
    五 補助動詞用法成立の要因
    おわりに

    III 抄物の史的展開
    第一〇章 建仁寺両足院蔵「杜詩抄」の成立をめぐって
    ―抄物と室町期の文化試論― 
    はじめに
    一 両足院蔵「杜詩抄」の概要
    二 内容、言語上の特徴
    三 「杜詩抄」の作成者
    四 仮名抄と室町期の文化
    おわりに

    第一一章 「杜詩抄」の文末表現「~ヂャ」について
    はじめに
    一 文末表現「~ヂャ」の分布と「杜詩抄」の先行抄
    二 文末「~ヂャ」に関する先行研究
    三 「杜詩抄」における文末表現「~ヂャ」
    四 文末表現「~ヂャ」が用いられる理由
    おわりに

    第一二章 五山・博士家系抄物における濁音形〈●〉について
    はじめに
    一 問題の所在
    二 濁音形の認定
    三 「杜詩抄」における「ゾウ」の使用状況
    四 五山・博士家系抄物における〈候〉〈●〉
    五 濁音形〈●〉の史的変遷
    おわりに
    ※●は「候」+濁点

    第一三章 中世室町期の注釈書における「~トナリ」の用法
    はじめに
    一 問題の所在
    二 「~トナリ」に関する問題と先行研究
    三 和書の注釈書における「~トナリ」
    四 注釈書における定型表現「~トナリ」の機能
    おわりに

    IV 抄物研究の可能性
    第一四章 「彭叔守仙抄古文真宝抄」の諸本について
    ―大名高家が求めた仮名抄― 
    はじめに
    一 「古文真宝」とその抄物
    二 「彭叔守仙抄」の成立について
    三 作成に関わった人々―彭叔守仙と畠山義総
    四 「彭叔守仙抄」の内容と文体の特徴
    五 「彭叔守仙抄」の受容について
    六 「古文真宝後集」と「古文真宝抄」の版行をめぐって
    まとめと今後の課題

    第一五章 大阪府立中之島図書館蔵『〈増刊校正王状元集注分類〉東坡先生詩』の書誌的考察・翻刻
    ―東坡詩の抄物の受容と展開の一例― 
    一 書誌的考察
    二 翻刻

    第一六章 京都大学文学研究科図書館寿岳文庫蔵「古則聞書零本」解題・翻刻
    一 解題
    二 翻刻

    終章 「私抄」と称する抄物について

    使用したテキスト
    参考文献

    〔付録〕抄物の利用法
    ―抄物による言語研究の継承と展開―
    はじめに―深刻な「抄物アレルギー」の実態
    一 日本語史資料としての「抄物の取扱説明書」
    二 口語資料としての研究史
    三 抄物を資料とした言語研究の事例
    おわりに

    索引
  • 出版社からのコメント

    室町期の口語資料「抄物」から語史や文法変化、特徴的な文体・表現を見出し、分析するとともに、文献学的な価値をも考究する。
  • 内容紹介

    室町期の口語資料「抄物」から語史や文法変化、特徴的な文体・表現を見出し、日本語の史的変遷研究に寄与すると共に、文献学的な価値をも考究する。付録として抄物の利用法を説く。

    ■木田章義(京都大学名誉教授)「序文」より
    山本佐和子氏は本書で、自らの抱く目的と方法に従って、語彙的研究、文法的研究、書誌的研究など幅広く分析されている。その目次を見れば、山本氏の研究の視野の広さが理解できるし、山本氏の興味の方向も分かる。対象とした語彙や語法についての分析や論述を見ていると、それらの現象を解明した上で、その現象を国語史の流れの中に位置づけようとするひたむきさが感じられる。そのひたむきさが用例の博捜や先行文献の丁寧な追究、抄物以外の資料の調査へと繫がっているようである。単なるこれまでの成果のまとめだけでなく、これからの発展の可能性を含んだ論文の集積である。
     資料との巡り会いについても、山本氏は恵まれている。建仁寺両足院の資料の調査にも参加し、仁和寺の資料調査にも関わることができる研究者はほとんどいない。このような幸運な機会に巡り会うのも、研究者としての励みになっていることと思う。両足院本『杜詩抄』や仁和寺本『古文真宝抄』の調査など、抄物研究者に有用な成果であり、抄物研究の発展を促すものである。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    山本 佐和子(ヤマモト サワコ)
    昭和54(1979)年、富山県富山市生まれ。京都府立大学文学部文学科国文学・中国文学専攻卒業。同大学大学院文学研究科国文学・中国文学専攻修士課程、同博士後期課程修了。博士(文学)。大阪教育大学教育学部教養学科日本・アジア言語文化講座講師、同志社大学文学部国文学科助教を経て、現在、同准教授
  • 著者について

    山本 佐和子 (ヤマモト サワコ)
    山本 佐和子(やまもと さわこ)
    京都府立大学文学部文学科国文学・中国文学専攻卒業。同大学大学院文学研究科国文学・中国文学専攻修士課程、同博士後期課程修了。博士(文学)。大阪教育大学教育学部教養学科日本・アジア言語文化講座講師、同志社大学文学部国文学科助教を経て、現在、同准教授。
    〈主な業績〉「「ツベイ」と「ツベシイ」―助動詞「ベシ」のシク活用化について―」(『日本語の研究』8―1、二〇一二年)、「モダリティ形式「ラシイ」の成立」(『日本語文法史研究』1、ひつじ書房、二〇一二年)、『広辞苑(第七版)』(岩波書店、二〇一八年、古語新加項目執筆)など。

抄物の言語と資料―中世室町期の形容詞派生と文法変化 の商品スペック

商品仕様
出版社名:くろしお出版
著者名:山本 佐和子(著)
発行年月日:2023/02/25
ISBN-10:4874249329
ISBN-13:9784874249321
判型:規小
発売社名:くろしお出版
対象:専門
発行形態:単行本
内容:日本語
言語:日本語
ページ数:452ページ
縦:21cm
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