川端康成 ―文学の構造と〈美〉の生成― [単行本]

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川端康成 ―文学の構造と〈美〉の生成― [単行本]

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出版社:鼎書房
販売開始日: 2023/05/12
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川端康成 ―文学の構造と〈美〉の生成― [単行本] の 商品概要

  • 目次

    序論 川端康成の文学―その基礎的考察―
    一 川端康成の五十年―〈死〉に彩られた生涯―
    二 敗戦と川端康成
    三 川端康成と古典文学
    四 「葬式の名人」/「弔辞の名人」

    第一部 川端文学における時空間の位相
    第一章 川端文学の構造―時空間の分析を視座として―
    一 戦前の作品世界における〈空間〉
    二 戦後の作品世界における〈空間〉
    三 二つの〈時間〉
    四 川端文学における〈時間〉
    第二章 「伊豆の踊子」における〈時間〉と〈語り〉
    一 「伊豆の踊子」の評価
    二 〈私〉の時間意識
    三 「伊豆の踊子」の時間構造
    四 「孤児根性」からの脱却
    五 「〈私〉の救済の物語」の実像
    第三章 「反橋」連作論―冒瀆と憧憬の物語―
    一 〈魔界〉論の終焉
    二 〈魔界〉の源流
    三 「反橋」連作における〈時間〉
    四 「汚辱と悪逆と傷枯の生涯」―行平の存在基盤―
    五 〈救済〉の断念―「隅田川」の世界―
    第四章 「千羽鶴」論―「美」と「醜」との相克―
    一 「千羽鶴」への誤解
    二 「千羽鶴」が描き出すもの―繰り返される「あざ」の記憶―5
    三 「二人の女」の内的時間
    四 「美」と「醜」との相克
    第五章 「たまゆら」論―〈語り〉と〈時間〉意識をめぐって―
    一 「たまゆら」の論点
    二 〈語り手〉の意図/語る〈私〉の意識
    三 治子の〈「たまゆら」〉/幻の〈「たまゆら」〉
    四 「たまゆら」の〈語り〉と〈私〉の意識
    五 「たまゆら」における時間意識と〈過去〉
    第六章 「水月」論―〈鏡〉が作りだす空間―
    一 川端文学における〈鏡〉
    二 〈鏡〉の中の世界
    三 「鏡像段階」による「水月」理解
    四 「京子」の妊娠 …132
    五 「水月」における〈呪縛〉と〈解放〉
    第七章 「みづうみ」論(一)―「みづうみ」における〈時間〉と〈空間〉―
    一 〈追跡者〉銀平
    二 銀平の「みにくい足」
    三 銀平の美女追跡
    四 銀平の変容
    第八章 「みづうみ」論(二)―〈輪廻転生〉による解釈―
    一 「みづうみ」の主題
    二 銀平の「かなしみ」
    三 銀平の救済
    第九章 「眠れる美女」における〈密室〉の機能
    一 従来の評価
    二 「「眠れる美女」の家」の仕掛け
    三 江口の人生
    四 「眠れる美女」における時空間
    五 江口の救済
    六 〈密室〉の機能

    第二部 川端文学の基層
    第一章 「十五年戦争」と作家「川端康成」
    ―昭和十年代の「作品」を中心に―
    一 戦争に対する川端の姿勢
    二 作家「川端康成」と「十五年戦争」
    三 戦時下の「川端康成」
    四 「川端康成」の〈反戦〉
    五 戦争への〈加担〉
    六 川端康成の〈転向〉
    第二章 「再会」論―削除された「過去」/「過去」との〈再会〉―
    一 川端文学における「再会」の重要性
    二 「再会」における「過去」削除の意味
    三 祐三が〈再会〉したもの
    四 「再会」が〈再会〉したもの
    第三章 川端康成と古典文学の関係について(一)
    ―敗戦と「源氏物語」―
    一 川端康成と古典文学との関係―評家の発言から―
    二 川端康成の古典への親炙
    三 戦争によって知ったこと
    四 川端康成の〈古典回帰宣言〉をめぐって
    五 川端作品と「源氏物語」―「千羽鶴」を例として―
    第四章 川端康成と古典文学の関係について(二)
    ―古典文学受容からみた「たまゆら」―
    一 川端康成の古典文学受容―評家の発言から―
    二 「たまゆら」にあらわれた古典文学の意味
    三 短編「たまゆら」にみる古典受容とその表出
    四 長編「たまゆら」にみる古典受容とその表出
    第五章 「片腕」論―〈自己〉拒絶の物語―
    一 川端文学における「片腕」の意義
    二 〈私〉の孤独
    三 〈片腕〉という心象
    四 〈処女の純潔〉による救済
    五 「片腕」における〈処女懐胎〉のモチーフ
    六 片腕との交合―〈私〉の胎内回帰―
    七 「魔の発作の殺人」―〈私〉の救済の失敗―

    第三部 川端康成の言語観
    第一章 「文藝時代」の川端康成
    一 「文藝時代」の歴史的評価
    二 「宗教時代より文芸時代へ」―「文藝時代」/〈新感覚派〉の思潮―
    三 「新感覚派」の文芸世界/創作手法
    第二章 〈表現主義的認識論〉
    一 〈新感覚派〉文芸理論への評価 
    二 〈表現主義的認識論〉/川端康成の〈新感覚派〉文芸理論
    三 「文藝時代」の終焉/〈新感覚派〉文学運動の消長
    第三章 言語の到達(表現)不可能性について
         ―「末期の眼」および芥川龍之介の言語観にふれながら―
    一 川端康成の〈リアリズム〉批判
    二 芥川龍之介における言語の到達(表現)不可能性
    三 川端康成における言語の到達(表現)不可能性
    四 三島由紀夫と川端康成
    第四章 川端康成の文章の特徴―「たんぽぽ」を中心に―

    第五章 初期川端文学における象徴表現について
    ―初期作品における〈月〉の表象の機能を中心に―
    第六章 川端康成と〈心霊学〉―「白い満月」の主題を中心に―
    一 作品について
    二 「白い満月」研究史から
    三 「白い満月」における〈月〉の表象
    四 作品末尾の意味―作品の主題とのかかわりから―
    結 論

    参考文献
    初出一覧
    あとがき
    索 引
  • 内容紹介

    川端文学の〈美〉とは何か

    川端文学の構造とそこから生み出される〈美〉の様態を、〈孤児〉体験、戦争(敗戦)などが川端にもたらした影響と〈時空間〉の構造、古典文学とのかかわり、〈新感覚派〉や〈心霊学〉などから得た川端の〈言語観〉といった多角的な側面から考察する。
  • 著者について

    山中正樹 (ヤマナカマサキ)
    愛知県名古屋市生まれ。南山大学文学部哲学科、名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期(国文学専攻)。
    愛知県立高校国語科教員、豊田短期大学日本文化学科講師、桜花学園大学人文学部准教授、創価大学文学部准教授を経て、2012年4月より創価大学文学部教授。博士(文学)。
    専攻は、近現代日本文学・国語教育学・文芸批評理論、および認識論。
    【論文】「「作者の死」から「読者の死」へ ―〈読むことの倫理(モラリティ)〉を忘れた〈読み〉に向けて」(「日本文学」62巻8号、2013年8月)、「「〈第三項〉と〈語り〉」がひらく、深層の〈意味〉 ―川端康成の《実録的犯罪小説》・「散りぬるを」を中心に」(「日本文学」64巻3号、2015年3月)、「「熊の神様」を信じることの意味をめぐって―川上弘美「神様」私論―」(「日文協 国語教育」第44号、2017年11月)他多数。
    【著書】『三島由紀夫事典』(分担執筆、勉誠出版、2000年11月)、『「読むこと」の術語集 文学研究・文学教育』(分担執筆、双文社出版、2014年9月)、『21世紀に生きる読者を育てる 第三項理…

川端康成 ―文学の構造と〈美〉の生成― [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:鼎書房
著者名:山中正樹(著)
発行年月日:2023/04
ISBN-10:4907282915
ISBN-13:9784907282912
判型:A5
発売社名:鼎書房
対象:専門
発行形態:単行本
内容:日本文学評論・随筆
言語:日本語
ページ数:422ページ
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