談 no.127-自動化のジレンマ [全集叢書]
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談 no.127-自動化のジレンマ [全集叢書]

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出版社:水曜社
販売開始日: 2023/07/01
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談 no.127-自動化のジレンマ [全集叢書] の 商品概要

  • 目次

    〈コンピューティングの歴史〉「自動化のコノテーション…AI研究の進展と自動化が意味するもの」
    杉本舞(関西大学社会学部社会学科社会システムデザイン専攻准教授)

    2010年代に入って、AIは歴史上3度目のブームを迎えたといわれている。コンピュータを用いた推論や自然言語処理、探索といった演繹的アプローチによる研究やパーセプトロンをはじめとする人工ニューラルネットワークに関する研究が始まった1960年代の第1次ブーム、エキスパートシステムをめぐって進展しAIビジネスが立ち上がった1980年代の第2次ブーム。そして、機械学習研究が進展しディープランニングがメインテーマとなった2010年代の第3次ブーム。AIビジネスへの投資が本格化し、いまやAIは国際競争力と国家安全保障の要になりつつある。コンピューティングの最大の特徴である自動化に焦点を当て、AI研究の歴史的検証を通して、自動化の意味および自動化概念の拡張領域を探索する。

    〈AIの哲学〉「自動化は自律化をもたらすのか」
    鈴木貴之(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 相関基礎科学系教授)

    自律型ロボット=ヒューマノイド型ロボットが人間社会に活躍の場を見出すことは、少なくともSFのなかでは、自明だった。鉄腕アトムはそうであったように、ロボットはその誕生から、自律するものだった。自律型ロボットが普及すれば、単純労働における労働不足が解消するかもしれない。究極的には、私たちは全ての労働を自立型ロボットに行わせることができるかもしれない。そうなった時、人類は歴史上初めて働く必要のない存在になるのである。RPAは、いわゆるロボットによる業務自動化で、人間がやるのと同じように自動的にさせることをいうが、AIはさらに進み、自ら考え判断して行動する。このことを自律と見なすわけであるが、この一連の行為は、本当に自律的といえるのだろうか。自動か自律か。この古くて新しい問題について、人工知能研究からアプローチする。

    〈自動運転車の倫理〉「自動運転とトロリー問題…自動化・人工知能・倫理」
    笠木雅史(名古屋大学大学院情報学研究科准教授)

    応用倫理学の分野で従来話題になるのがトロリー問題だ。トロリー問題とは、暴走するトロりー(trolley=路面電車)の線路上に、追突必死の作業員がいる。路線は、途中で2車線に分岐していて、左の路線には5人が線路に縛られて寝かされていて、右の線路には、1人が同じように縛られて寝かされている。線路脇には線路を切り替えるレバーがあり、その前で第三者が線路をどちらに切り替えるか迷っているが、分岐点までトロリーはせまってきている。さて、第三者はレバーをどちらに切るか、5人を救うためには、右に切る必要があり、1人を救うためには、左に切らなければならない。5人を救うために1人を犠牲にするか、1人を救うために5人を犠牲にするか。近年、自動運転技術の倫理的問題としてこのトロリー問題に関心が集まっている。ここにあるのは、典型的な自動化のジレンマだ。トロリー問題をいかに回避するか、というか、そもそもトロリー問題は解決不可能な哲学上のアポリアなのではないか。
  • 内容紹介

    エジンバラ大学でAI(人工知能)と倫理学の関係を研究するシャノン・ヴァローは、2017年の論文「AI and Automation of Wisdom」で、ロボット開発、機械学習、そしてコンピュータによる自動化の進展が、人間の知恵(wisdom)が直面する課題を浮き彫りにしたと論じた。自動化は、人間の専門性や新たな知識を開花させる領域をつくり出したが、同時に、これまで築き上げてきた科学技術の伝統、その土台にある「知恵」を放棄することになるかもしれないと警鐘を鳴らす。

    技術革新はイノベーションを促すが、その代償として大量の失業を引き起こす。失業の歴史を紐解くとある一定のパターンが見出せる。失業はより高い技能を必要とする分野の成長によって常に補填されてきたという事実だ。だが、このパターンはAIの出現によって崩壊する。AIは市場における高い技能を用いる分野の労働需要をむしろ圧縮するのである。とりわけ、これまでプログラムするのに困難があると考えられていた仕事が標的になる。クルマの自動運転や文章作成などがそうだ。ディープ・ラーニングの技術が仕事そのものの質を変質させるのである。人間ができる仕事で、コンピュータができない仕事はもはや何もないのである。

    真の意味で知恵を必要としない「自動化」。その自動化の巨大な波が今や仕事も人間も飲み込んでしまうのだ。自動化という波濤の先端で、私たちはどこへ向かうのか。
  • 著者について

    杉本 舞 (スギモト マイ)
    名古屋大学大学院情報学研究科准教授。
    著書に『「人工知能」前夜:コンピュータと脳は似ているか』(青土社 2018)、監訳書に『コンピューティング史:人間は情報をいかに取り扱ってきたか(原著第三版)』(共立出版 2021)他がある。

    鈴木 貴之 (スズキ タカユキ)
    東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 相関基礎科学系教授。
    著書に『人工知能とどうつきあうか』(勁草書房 近刊)、『100年後の世界』(化学同人 2018)他

    笠木 雅史 (カサキ マサシ)
    名古屋大学大学院情報学研究科准教授。
    著書に『モビリティ・イノベーションの社会的受容:技術から人へ、人から技術へ』分担執筆(北大和書房 2022)、『実験哲学入門』分担執筆(勁草書房 2020)他。

談 no.127-自動化のジレンマ [全集叢書] の商品スペック

商品仕様
出版社名:水曜社
著者名:杉本舞(著)/鈴木貴之(著)/笠木雅史(著)
発行年月日:2023/07
ISBN-10:4880655511
ISBN-13:9784880655512
判型:B5
発売社名:水曜社
対象:一般
発行形態:全集叢書
内容:哲学
言語:日本語
ページ数:90ページ
その他:特集:自動化のジレンマ
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