恒藤恭の平和主義とナショナリズム―「世界民」と民族 [単行本]

恒藤恭の平和主義とナショナリズム―「世界民」と民族 の 商品概要

• 要旨（「BOOK」データベースより）

  ファシズムと戦争に抗し、国際平和と個人の尊厳を終生訴えつづけた法哲学者・恒藤恭。彼の民族認識の特質と歴史的意義を、その世界主義・平和主義思想との関係において思想史的に解き明かす初めての意欲的試み。

• 目次

  序　章　「世界民」と民族――課題の設定――
  第一章　恒藤法理学における民族認識の理論的形成
  　　　　　　――一九三〇年代前半期――
  　はじめに
  　第一節　一九三〇年代初頭の問題意識
  　第二節　「民族精神」――歴史法学とヘーゲル――
  　第三節　民族の哲学的定位――「哲学ノート」を中心に――
  　　　（1）「行為」する主体
  　　(2) 民族の理論的位置づけ――普遍的全体社会と民族――
  　おわりに
  第二章　恒藤法理学における民族認識の発展的深化
  　　　　　　――一九三〇年代後半期――
  　はじめに
  　第一節　時代状勢と恒藤の全体社会認識
  　第二節　民族主義的言説への挑戦――「法の主体」をめぐって――
  　第三節　戦時期恒藤法理学における民族認識の到達点
  　おわりに
  第三章　恒藤法理学における民族認識の特質とその位置
  　　　　　　――戦時期の交錯と異相――
  　はじめに
  　第一節　対談「民族の哲学」
  　第二節　高坂正顕の民族認識――田辺元の「種の論理」にも触れつつ――
  　第三節　三木清の民族認識
  第四節　恒藤法理学における民族認識の特質
  　おわりに
  第四章　戦後期恒藤における民族認識の実践的展開
  　　　　　　――敗戦直後から講和論争期――
  　はじめに
  　第一節　敗戦直後における世界と民族の位置づけ
  　　　（1）　「世界」と「民族」の関係
  　　　（2）　「世界国家」論への距離と「国際連合」への期待
  　第二節　講和論争期における民族認識の具体的発展と展開
  　　　（1）　合理的民族論としての永世中立国家論
  　　　（2）　永世中立の理論的擁護――横田喜三郎の中立批判をめぐって――
  　第三節　「日本民族の更生の途」
  　第四節　戦後期恒藤における民族のアイデンティティと「憲法」
  　おわりに
  終　章　道の曲がり角
  　　――ナショナリズムのゆくえ――
  あとがき
  索引

• 内容紹介

  平和と民主主義の為に　
  ファシズムと戦争に抗し、国際平和と個人の尊厳を終生訴えつづけた法哲学者・恒藤恭。
  彼の民族認識の特質と歴史的意義を、その世界主義・平和主義思想との関係において思想史的に解き明かす初めての意欲的試み。

• 著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

  久野 譲太郎(クノ ジョウタロウ)
  ２０１５年３月同志社大学大学院文学研究科博士課程（後期課程）修了。現在、ハイデルベルク大学客員研究員、同志社大学嘱託講師、博士（文化史学）

• 著者について

  久野　譲太郎 (クノジョウタロウ)
  2015年3月 同志社大学大学院文学研究科博士課程（後期課程）修了
  現 在 ハイデルベルク大学客員研究員、同志社大学嘱託講師、博士（文化史学）

恒藤恭の平和主義とナショナリズム―「世界民」と民族 の商品スペック