ただいま留学準備中(改訂第2版)-医師が知るべき留学へのコンパス 改訂第2版 [単行本]
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ただいま留学準備中(改訂第2版)-医師が知るべき留学へのコンパス 改訂第2版 [単行本]

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出版社:南江堂
販売開始日: 2023/10/12
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ただいま留学準備中(改訂第2版)-医師が知るべき留学へのコンパス 改訂第2版 の 商品概要

  • 目次

    【書評1】
     本書は2016年に初版が出版され,多くの医師,特に整形外科医の海外留学を後押しし,留学準備マニュアル本としてたいへん重宝された.それから4年後の2020年,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって海外渡航がむずかしくなり,留学における手続きも大きくかわった.そのパンデミックから3年が経過した2023年,COVID-19が終息したとはまだ言い難いが,海外との交流が再開し,国際学会の参加や海外留学を目的とした渡航が復活し始めている.このタイミングで本書の改訂第2版が発刊されたということは,現在海外留学をめざしている医師は何と幸運なことであろうか.COVID-19に関連した情報も含まれていて,大きくアップデートされているので,海外留学に興味がある整形外科医にはぜひ手にとっていただきたい.

     14の章に分けられている本書は,「留学が決まったら(第1章~第4章)」,「留学が決まる前に(第5章~第6章)」,「留学直前から到着直後まで(第7章~第14章)」の3部構成となっている.第1部の「留学が決まったら」では,留学前に必要な準備を具体的かつ詳細に説明している.留学先に提出する書類やビザの申請などについて,タイムスケジュールと合わせて紹介しているため,内容が非常にわかりやすい.ここまではいわゆるハウツー本としても利用することができる.次に第2部の「留学が決まる前に」となる.第1部と順番が逆ではないかと思うかもしれないが,この第5章と第6章はじっくり読んでおきたい章である.自身の留学目的と心構えを改めて確認できるのではないだろうか.そして,第3部の「留学直前から到着直後まで」には渡航と現地での衣食住に関して,たくさんの情報が家族のことも含めて漏れなく紹介されている.ここまで準備が完了していればすでに留学のスタートは切れており,後は勤務先に通勤するだけである.

     本書の特徴の一つとして,「COLUMN」がたいへん充実している.著者である大谷隼一先生と永田向生先生,そして現在基礎研究留学をしている太田峰人先生の体験談を元にした21のコラムが掲載されている.本編には入りきらない細かな情報が含まれており,必ず目を通しておきたい.また,英語での便利な言い回し(useful alternative)がたくさん紹介されており,そのまま現地でも活用できるであろう.さらには,留学の手続きにおいて必要と想定されるメール英文例も多数掲載されており,医師が知るべき留学へのコンパスが備わっている.

     評者は2006~2008年の2年間,米国留学の経験がある.米国留学を実例としている本書を読み,当時のことを思い出しては非常に感慨深く感じた.最新の情報が満載であるが,20年前とかわらないことも多い.評者の留学は第6章における「前任者がいない」というパターンであった.留学前の書類やビザの準備は支障なくすすんだが,到着直後のセットアップはトラブルの連続であった.あのときにこの本があったら…と強く感じる情報があちらこちらに書かれていた.

     本書には東京大学整形外科の先生方が引き継いできた留学準備の秘訣が詰まっている.米国の情報が中心ではあるが,世界のどの国・どの地域であれ,海外留学をする予定の人,そして将来海外留学をしたい人に強くおすすめする一冊である.

    臨床雑誌整形外科75巻3 号(2024年3月号)より転載
    評者●札幌医科大学整形外科教授・寺本篤史


    【書評2】
     2020年初頭より世界を席巻した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,人々どうしの距離を遠いものとし,国と国の往来を鎖国以上に閉ざした.学問のコミュニケーションといえる留学をも,モチベーションの高い若者たちから遠ざけてしまった.数年を経た今日,あのパンデミックがなかったかのように人々の往来が再び行われていることに人類の強さを感じる一方で,留学という一種の文化が再興しているかどうかは不安なところである.確かに,パンデミックから生まれたZoomに代表される新しいコミュニケーションツールは,どこでもドアのように外国の人々とのパソコン上でのface to faceを実現した.パンデミック後もその利点は活用され,人々の職務スタイルや会議の概念をよい意味で改善し,今まさに始まる医師の働き方改革にもおおいに役に立つことであろう.

     では留学は不要かということになるが,私はそう思わない.なぜなら,留学は単なる学問のコミュニケーションのみならず,それぞれの国で居住し生活することによって異文化の中に身を置き,異文化を肌で感じ,世界の中の日本人,そして自分自身をみつめ直すことができるからである.私も医師になって8年目,まだ駆け出しの外科医のころ,低侵襲外科手術を学ぶため約2年間のドイツ留学を経験した.国外での生活を始めることのむずかしさの洗礼を受けつつ,仲間をつくり,助けをもらいながら生活に慣れ,仕事に慣れ,ドイツや欧州各国の多様性の文化を学んだ.自分が日本のことを知らないことにも気づき,日本人である自分自身をあらためてみつめ直し,それをアピールする重要性も学んだ.私の外科医人生を形作る経験であり,かけがえのない貴重な時間であった.

     本書は,米国留学の経験をもつ整形外科医が執筆し,留学をめざす時期から,その準備,留学先とのやり取り,そして入国後の詳細まで,非常に実用的な内容が盛り込まれている.初版は2001年の米国でのテロ後に留学の機会が減ったことへの危惧をきっかけに書かれたが,2023年10月に出版された改訂第2版は,前述のパンデミック後の留学の機会の減少を危惧し再興を期すタイミングとなる.さらに,臨床留学に加えて研究留学を行っている医師のコラムを多く追記し,多様な米国留学を指南する書となっている.私自身が経験したドイツ留学とは準備する書類などが大きく異なり,国がかわれば違うものだなあと新しく勉強させてもらう部分も多いが,根底にあるスピリットは同じであり,著者らが書き綴った苦労話には特に共感するものが多い.

     近年,日本の論文数の伸びは停滞し,国際的なシェアおよび順位は低下している.被引用数トップ10%補正論文数の順位は,この10年の間に日本は4位から9位に低下している.留学で経験した学問のコミュニケーションが,必ずやその後の学問的活動を賦活してくれることを信じてやまない.本書を通じて,より多くの若手医師が留学にいく機会を得ることを期待したい.

    臨床雑誌外科86巻4号(2024年4月号)より転載
    評者●金沢大学消化管外科/乳腺外科教授・稲木紀幸


    【書評3】
    「20XX年米国留学へのコンパス:留学経験者で,気が利いて話が上手な友人が教えてくれるTips」

     1900年に野口英世は米国留学のための旅路についた.スマホやインターネットはおろか,国際電話もなかった時代である.当然飛行機もなかったので,船での旅である.12月5日に横浜を出発し,米国の東海岸にあるフィラデルフィアに到着したのは12月30日だったようだ.それから100年以上経った今では,留学しなくてもたくさんの情報を得られ,留学することが箔になるということもほとんどなくなっただろう.ただ,今いる環境を飛び出し,まったく異なる言語・システムで動いている異国の職場で働き,そして生活する,そのなかの学びこそが留学の本質であり(同様のことを本書監修者の田中栄先生が序文で指摘されている),そうした「リアルの体験」はむしろ現在においてより価値が増しているのではないだろうかと私は思う.

     とはいえ,海外留学は容易ではない.なぜならわれわれ医師は忙しいからだ.留学先で行う仕事よりも,留学準備のために時間(と心の余裕)を準備するほうがよっぽど現実的なハードルである.本書は,その留学準備でつまづきやすい,あるいは苦労するポイントについて話してくれる留学経験者の友人のような一冊である.しかも,話が整理されているため,読んでいて退屈せず,著者の永田先生,大谷先生の筆力に脱帽する.インターネットや類書で,探している情報の一定部分は見つかるかもしれないが,実際に自分に何がどのくらい必要で,どの順番でどのように準備するか,などかゆいところに手が届くようにまとめてある本書のような書籍にはなかなか出会うことはできない.本書には,留学が決まってから留学直前・現地への到着直後までにやるべきことが,時系列で具体的にまとめられている.ビザを含めた数々のペーパーワーク,引っ越しや学会関連など留守にする日本国内での手続き,留学先での銀行口座・住居・自動車・携帯電話などなど…….日本国内での引っ越しの何倍大変なんだろうかと気持ちがふさぐが,合間にあるコラムが秀逸で,心を軽くしてくれたり,しぼんでしまうやる気を再び膨らませてくれる.

     かくいう私自身が10年ほど前に米国に留学したのだが,本書を読んでいれば落ちなかったであろう数々の穴に何度落ちたかわからない.本書を手にとるあなたはきっとそういった穴に落ちず,スムースに留学できるだろう.留学が決まってない方に対しても,将来の留学に向けて国際学会への参加,履歴書の作成,留学先の決め方など,実際的なアドバイスも記載しているので,留学が決まった方はもちろん,留学を考えている方にもぜひ本書を手にとってほしい(これから留学する人・留学を考えている方がまわりにいる場合は,贈り物としても最適である).なお,タイトルには入っていないが,おおむね米国留学を念頭に置いた内容となっていることには注意が必要である.

     感染症フェローとしてシカゴで働いていた10年ほど前のある日,カンファランスでのプレゼンに向けて,図書館で梅毒の検査(原理は100年前からあまり変わってない)について調べていたときにたどり着いた1905年の論文の著者がHideyo Noguchiであった.100年以上前に留学していた彼もまた,異国の地で毎日数多の困難に直面しながらも,その後の人生に大きな影響を与える時間を過ごしたのだろうとリアルに想像できた.2020年代に医師として働きながら留学を志している一人でも多くの方に本書が届き,その船旅のコンパスとなることを願ってやまない.

    臨床雑誌内科133巻5号(2024年5月号)より転載
    評者●岡本 耕(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科統合臨床感染症学分野 准教授)


    【第2版の序】
     2019年末に武漢から世界に広がったCOVID-19のパンデミックは様々な影響を社会に与えました.緊急事態宣言でこの国の街中から人が消えた2020年,流行状況に応じて様々な感染対策を模索した2021年.コロナとの共存を模索した2022~2023年.この本を手に取っている医師の中にも大変な経験をされた方もいるかと思います.激動のこの数年間は,留学をしたくてもできない,留学を計画していたが中断・キャンセルになってしまったなどの事例を聞きました.そんな世界中が鎖国していた数年を経て,今また世界に飛び出そうとしている医師・研究者たちが増えてきつつあると実感しています.私自身も臨床医12年を経て,たまたまいただいたお話に無事に乗っかり,米国・ケンタッキー州Louisville(ルイビル)に辿り着き,この文章を書いています.
    ―ともすると,若い医師にとって留学への準備は面倒くさそうで得体のしれないものであり,留学への志を妨げる一因になっている可能性があります―
     初版の大谷先生の序文にあったように,確かにこの準備期間は得体の知れない疲労感に囚われていました.留学準備はゴールの位置やどれくらいのペースで進むかがわからないマラソンを走るようなものでしょう.しかし準備が面倒臭いから,という理由だけで留学のモチベーションを下げるのはもったいないかなと,私は思います.そうならないための工夫を第2版では随所に散りばめてみました.
     もちろん本書は無条件に留学を礼賛するものではありません.留学をすることで,その間に日本にいたら得られたであろうポジションや,金銭面でのメリットを失うこともありえます.また臨床医の場合は,職場の医療に貢献する公共財でもあるという側面もあり,皆が皆で職場を飛び出して留学したら日本の医療現場も困ってしまいます.「医局員量保存の法則」(☞p73のCOLUMN 10)というのがあって,医局長時代に送り出す側の苦労も多少なり知ってしまったからでもあります.
     それでもなお,留学が決まるときのなんとも言えない喜びは,是非体験してもらってほしいと思います.私の場合は,留学できそうな時期を見繕って,そこに向けて色々なツテをたどりました.なかなか希望のプログラムが見つからなかった中で,今の施設をご紹介いただきました.実は,とある年に申し込もうとして口約束を取り付けていたのですが,先に決まりかけていた別の国のドクターが諸々の手続きに間に合わないので,1年前倒しで来てくれるかと逆にオファー?をもらう形になりました.多くの留学経験者が語っていましたが,行き先が決まらなくてモヤモヤする中でも,「決まるときは一瞬で決まってしまう」ものなのです.とはいえ新年度の人事が決まっていたので,各方面にご迷惑をかけることとなりました.日本の上司から留学の許可をいただき,現在の指導医の一人であるDjurasovic先生(Dr. DJと呼んでいます)にメールを送ったところ,最後にこんなメールが届きました.

    Hi Dr. Nagata:
    That is great to hear! Congratulations! We are all excited to have you join us to train at the Norton Leatherman Spine Center.
    Just to review- again the plan is a one-year research fellowship in clinical outcomes research with Dr. Leah Carreon from XXXX until XXXX. This would be followed by a one-year clinical fellowship from XXXX until XXXX.
    I have copied YYYYY, our fellowship coordinator, on this Email so she can begin procedures to obtain medical license and credentialing.
    Again, we really look forward to you joining us!
    Best Regards
    Mladen Djurasovic

     あ,今決まったんだなーと妙な感慨を覚えて,ふっと肩の力が抜けたのが渡航7ヵ月前.こういうメールを見ると人はどうするのか? 数日ニヤニヤしてぼーっとしてしまうのです.そのさらに数日後にはえらいことになったと自覚して,ここから本書の内容が始まるわけです…….
     第2版もご監修いただいた東京大学医学部整形外科学教室の田中栄教授に,改めて深謝いたします.大谷・永田が臨床寄りの視点であったので,COLUMNにおいては,
  • 出版社からのコメント

    臨床業務が忙しくても渡米準備をすすめられる情報を過不足なくまとめた実用書.この一冊で複雑な留学手続きのプロセスがみえてくる!
  • 内容紹介

    この一冊で複雑な留学手続きのプロセスがみえてくる! 臨床業務が忙しくても渡米準備をすすめられる情報を過不足なくまとめた実用書の改訂版.“留学したて”の東大医学部の新著者が加わり,留学先の決定や助成金の申請,必要書類の提出などについて更新.必要な“金額”や“時間”もわかる.留学でキャリアを築きたいが,準備に時間がとれない,留学するか迷ってる,そんなときに本書が役立つ.特典として「英文履歴書」「戸籍謄本の英訳」のフォーマットがダウンロード可能.

ただいま留学準備中(改訂第2版)-医師が知るべき留学へのコンパス 改訂第2版 の商品スペック

商品仕様
出版社名:南江堂
著者名:田中栄(著)
発行年月日:2023/10
ISBN-10:4524204164
ISBN-13:9784524204168
旧版ISBN:9784524258871
判型:規小
発売社名:南江堂
対象:専門
発行形態:単行本
内容:医学・薬学・歯学
言語:日本語
ページ数:184ページ
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