基礎看護学テキスト(改訂第3版)-EBN志向の看護実践 [単行本]
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基礎看護学テキスト(改訂第3版)-EBN志向の看護実践 [単行本]

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出版社:南江堂
販売開始日: 2023/12/21
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基礎看護学テキスト(改訂第3版)-EBN志向の看護実践 の 商品概要

  • 目次

    【第3版の序】
     良書は版を重ねると聞きます.本書は初版発行(2006 年5 月)から8 年半,改訂第2 版発行(2015 年1 月)から9 年を経て,このほど「基礎看護学テキスト 改訂第3 版」の発行に漕ぎ着けましたことを,編者・執筆者ともども大変嬉しく思います.10 年間支持される理論は当面の真理といわれるように,改訂の間隔は妥当であろうと思う次第です.

     初版の序に記しましたように,本書は基礎看護学の教科書を看護技術のマニュアル本でなく,研究データに基づく根拠を示しながら個々のケアの方法と手順を解説する科学のテキストにしたいという想いから誕生しました.本書はほぼすべての単元に看護技術の根拠としての研究データを示す図表を載せた,おそらくはわが国初の看護学の教科書であったと思います.看護学の教科書には体系をなす,いわゆるシリーズ本が多い中で,本書は敢えて基礎看護学に特化した単体のテキストとして刊行しました.その理由は,看護学の急速な進歩をいち早く,そして丁寧に反映させながら,アップデートした科学としての看護学の全体を,初学者から最前線の看護実践者に示すためでもあります.

     1990 年代半ばの基礎教育の大学化を皮切りに,日本の看護学は学問として急速に進化しました.今や看護学系の学部・学科を含む大学の数は国内で最多となりました.約30年前には大学は11 校しかなかったことを誰が信じるでしょう.それに伴い大学院も次々と設置され,学術団体の数も増えていきました.原著論文を英文で発表することが看護学界でもようやく常識となりつつあります.当然ながら,看護学の進化は看護実践の場にプロ意識と活力を強化していきました.こうした状況はそもそも本書が望み,目指すところでした.

     さて,2019 年暮れに突如として出現し,瞬く間に世界中を強襲したCOVID︲19 パンデミックは,現代社会にパラダイムシフトを強要しました.IT 化・ICT 化が遅れていたわが国の教育現場では,感染予防と遠隔教育を整備・充実させるためのインフラ開発と行動マニュアル作りが猛スピードで進められました.3 年あまり続いたコロナ禍を振り返ると,それを乗り切るために払った(学生や教師の)犠牲の大きさが思い起こされます.コロナ禍を契機に進化のスピードを増した近未来のIT 化・ICT 化社会(ニューノーマル時代)では,どのような看護学教育が求められるでしょうか.スマート化によってバイタルサインの観察が看護技術から削除されたり,テーラーメイドの(痛くない・安楽な)看護用具が3D プリンターで簡単に作れたり,アバターを使った訪問看護が当たり前になる時代が来るのはそう遠くないでしょう.ただ,社会がどのように進化・変化しようとも,不変であるのは看護が対人間の専門技術であるということです.人の感覚や感情を,無機的な機械が制御する時代はまだまだ先のような気がします.本書が詳述する看護実践の根拠や技術理論が古典として次世代の看護(学)の,そしてすべての看護者の拠り所のひとつとなることを願います.

     最後になりましたが,発行にあたり大変お世話いただいた南江堂諸氏に心より御礼申し上げます.

    2023 年11 月
    編者を代表して
    深井喜代子


    【初版の序】
     怒濤のような看護の教育改革が始まって10 数年が経過し,今や看護を目指す受験生たちは近隣の地域でも希望校を選べる時代になりました.そして,看護学系大学院も充実しつつあり,修士号・博士号をもった看護者が教育・研究の場はもちろん,実践の最前線においても活動するようになりました.さらに,欧米先進国の看護の資格化・専門職化の影響を受け,わが国でも看護協会による教育と資格認定制度が発足し,認定看護師や専門看護師が誕生して,実践や研究の場でその高い専門性を発揮しはじめました.一方,こうした時代の流れの中で,看護学系の学会が次々と誕生し,英文誌を含む看護系ジャーナルの数も増えてきました.1986 年に初めて看護学の扉を叩き,学生生活と実践を経験し,看護学の教育と研究に携わるようになった編者(深井)は,図らずも看護学の変革の時代に看護者としてのidentity を育みました.けだし,それは一介の神経生理学者が看護生理学者に変身するためには大変好都合な環境であったのかもしれません.また,看護学から出発し,解剖学・免疫学を修めながら看護学者でありつづけた編者(前田)にとって,看護学の望ましい進化であったようにも思えます.

     確かにこの変革は看護にとって画期的な進歩であったかもしれませんが,一歩外の世界から見れば,実は看護学はここにいたってようやく学問(philosophy)の仲間入りを許されたともいえるのです.学問が研究の積み重ねによる理論体系であるなら,看護学を構成する本格的な理論構築の作業が始まったに過ぎないからです.社会に学究の場を得た看護学には,これから学問としての研鑽を積み,看護学の大系をつくりあげる義務が課せられています.

     ここ数年来,看護界はEvidence-Based Nursing(EBN)(科学的根拠に基づいた看護あるいは看護実践)を意識するようになりました.EBN はEBM(Evidence-Based Medicine)から派生した概念ですが,大きな経済効果を期待するEBM とは異なり,EBN は,経験だけでなく研究データに基づいた実践を追究することでケアの質を向上させるためのキーワードととらえられています.EBN に必要なエビデンスは研究(とくに実践研究)によってもたらされるわけですから,看護と看護学に携わる者はこの好機を生かして,実践に根ざした地道な研究に励まなければなりません.このような看護界の動きの中で,研究活用でケアの質の向上を目指す看護実践,技術の習得とともにEBN 志向を身につける看護学教育,実践の場が求めるエビデンスを探究する看護学研究,これらは共通の目標に向かって互いに繋がりを保ちながら確かな前進を始めようとしています.

     本書は,新時代の看護の実現を目指す看護学教育・研究者の結集によって生まれた基礎看護学の希望の教科書であるとともに,看護実践者に対しては,現代看護学が向かおうとする方向をアピールしています.たとえば,本書では,看護技術の方法を可能なかぎり研究データで説明しようと努めました.そして,小さな疑問につまずくことなく読み進められるよう,多くの注釈をつけました.また,根拠が生まれる過程を実験実習で学ぶ試みも紹介しました.さらに,本書の姉妹本ともいえる『看護生理学テキスト』(南江堂)と同様,重要用語を英語併記し,英語索引も設けました.このように,本書には,時代の要請に応える,新しい看護学の構築に挑戦する看護者たちの想いの丈が丁寧に詰められています.

     本書の主張が,看護と看護学の進歩を願い,Evidence-Based Nursing を目指すすべての看護者に受け入れられることを希望します.看護学を学ぶ学生諸君は言うに及ばず,看護実践の最前線で活動する看護者の方々にも大いにご活用いただけることを切望します.また,本書のchallenging な姿勢に対するご意見,ご感想などお寄せいただけましたら幸甚です.

     最後になりましたが,本書の企画から完成までの約3 年間,辛抱強くご尽力くださった南江堂の諸氏に深く感謝いたします.

    2006 年3 月6 日
    編者を代表して
    深井喜代子


    【目次】
    Ⅰ 新時代の看護
    ①看護の対象と看護学
      1 看護の対象とは
      2 看護学体系における基礎看護学
      3 基礎看護学の構成要素
    ②新時代の看護の役割
      1 社会における看護のアイデンティティ
      2 時代が求める看護
      3 倫理的課題に挑む看護
      4 災害看護
    ③科学的看護の推進
      1 看護学における経験主義と基礎理論
      2 ケア技術の進歩とEBN
      3 実践における研究活用
    ④ゲノム医療と看護
      1 ゲノム医療の登場
      2 遺伝看護
      3 ゲノム医療における看護の役割
    ⑤看護のグローバリゼーション
      1 グローバルな視点で看護をとらえる必要性
     ▶コラム▶行動変容
      2 グローバル社会における看護指針
     ▶コラム▶ウェルネス
     ▶コラム▶セクシャリティ
    ⑥患者・家族の意思決定
      1 意思決定を取り巻く状況
      2 意思決定とは
      3 看護職としての意思決定支援
      4 意思決定支援のポイント
    ⑦政策と看護
      1 看護に関わる制度と政策の動向
     ▶コラム▶SDGs
      2 政策の具現化
     ▶コラム▶地域包括ケアシステム

    Ⅱ 看護活動展開の方法
    ①看護過程
     A 看護過程とは
      1 看護過程の歴史的発展
      2 看護活動における看護過程の意義
      3 わが国における看護過程の発展
     B 看護過程の構成要素と循環特性
      1 看護過程の構成要素
      2 看護過程の循環特性
     C 看護過程の基盤となる理論
      1 看護過程と一般理論
      2 看護過程と看護理論
      3 看護過程とクリティカルシンキング
     D 看護過程の課題と展望
      1 改めて看護過程とは
      2 看護におけるケアリングの再考
    ②看護活動の情報
     A 看護活動
      1 活動の場の多様化
      2 チーム医療
     B 看護活動の情報
      1 看護活動における情報の特徴
      2 情報とアセスメント
      3 電子カルテと個人情報の保護
     C 看護活動の記録と情報活用
      1 看護活動の記録
      2 看護情報の活用
    ③情報テクノロジーと看護
     A 医療情報とICT
     B ICTと遠隔看護
      1 遠隔看護とは
      2 遠隔看護の具体例
      3 遠隔医療,遠隔看護を可能にするために
     C 情報化と看護の未来
    ④健康情報とヘルスリテラシー
     A ヘルスリテラシーの定義
     B ヘルスリテラシーの2つの場面
      1 ヘルスケアの場面
      2 ヘルスプロモーションの場面
     C ヘルスリテラシーの評価と要因
      1 ヘルスリテラシーに関する調査の概要
      2 「評価」について
      3 「意思決定」について
     D ヘルスリテラシーに必要な情報の評価と意思決定のスキル

    Ⅲ 看護活動の前提となる技術
    ①看護における人間関係とコミュニケーション
     A 看護と人間関係
      1 人間関係のプロセスのうえに成立する看護
      2 患者-看護者間の援助的人間関係
      3 人間関係を発展させるための自己理解・他者理解
     B コミュニケーションの基礎知識
      1 コミュニケーションの分類
      2 コミュニケーションの構成要素と成立過程
      3 言語的・非言語的コミュニケーション
      4 看護におけるコミュニケーションの特性
      5 コミュニケーションに影響する因子
     C 援助的コミュニケーションスキル
      1 対人関係を発展させるコミュニケーションの心がけ
      2 援助的コミュニケーションの基本
      3 治療的コミュニケーション
     D 医療チームのコミュニケーション
     ▶コラム▶グループ・ダイナミックス
     E 機器を用いたコミュニケーション
      1 電話やナースコールの役割と留意点
      2 拡大・代替コミュニケーションと留意点
      3 ビデオ通話・ロボット活用
    ②感染看護
     A 感染の基礎知識
     B 感染症の成立
      1 病原体の侵入
      2 感染症と生体防御機構
      3 易感染宿主と看護
     C 感染予防のための看護技術
      1 病原体を除去する
      2 病原体の侵入経路を遮断する
     D 医療関連感染と職業感染
      1 医療関連感染と感染管理
      2 職業感染防止と安全管理
    ③看護動作とボディメカニクス
     A ボディメカニクス
      1 ボディメカニクスとは
      2 ボディメカニクスと人間工学
      3 ボディメカニクスの限界
      4 人間の構造的・機能的なボディメカニクス
      5 人間の姿勢(posture of human)
      6 作業的なボディメカニクス
      7 力学からみた動作の基本
     B 看護動作におけるボディメカニクス
      1 看護動作
      2 患者や物の移動
      3 環境・用具の活用
      4 患者への適応
    ④医療安全(リスクマネジメント)
     A To Err is Human
      1 医療安全
      2 ヒューマンエラー
      3 医療事故の現状と分析
     B 医療安全管理におけるヒューマンエラー対策
      1 戦術的エラー対策
      2 レジリエンス・エンジニアリング
      3 医療安全におけるゲーミングシミュレーションの活用

    Ⅳ ヘルスアセスメント
    ①身体的健康状態のアセスメント
     A ヘルスアセスメントとは
     B フィジカルアセスメントの方法
      1 体表から見たヒトのからだを観察する
      2 バイタルサインによるアセスメント
     ▶コラム▶ 水銀を使った体温計・血圧計の全廃へ
      3 リンパ節と甲状腺の触診
      4 感覚器系のアセスメント
      5 脳・神経系のアセスメント
    ②心理状態と社会性のアセスメント
     A 人の考え・気持ちを理解する方法
     B 人の暮らしぶりを理解する方法
    ③セルフケア能力
     A セルフケアとセルフケア能力
     B セルフケア能力のアセスメント

    Ⅴ 日常生活の援助
    ①生活の場を整える
     1-1 健康生活と居住環境
     A 健康生活のための環境調整の視点
      1 物的環境
      2 対人的環境
      3 教育・管理的環境
     B 援助の場に応じた居住環境の視点
      1 一般病床
      2 療養病床
     1-2 光環境─明るさと色彩
     A 光と生活
      1 太陽と生活リズム
      2 異なる波長光が人体に与える影響
      3 生活空間に用いられる色
     B 明るさと色彩
      1 明るさの測定
      2 色の測定
     C 生活に適した光環境
      1 国が定めた明るさの基準
      2 明暗と色温度環境
      3 季節変化
      4 加 齢
     1-3 空気と臭い環境
     A 日常生活における臭い
      1 健康な人から発生する臭い
     B 病院環境における臭い
      1 環境因子によるもの
      2 患者自身から発生するもの
     C 除 臭
     D 治療・症状緩和を目的とした匂い
  • 内容紹介

    研究データに裏付けされた看護実践の実現を目指し,基礎看護学の広範で多様な内容について可能なかぎり多くの根拠を示しながら解説した好評テキストの改訂版.今版では,新しいエビデンスをもとに全体を見直し,新項目として「ゲノム医療と看護」「情報テクノロジーと看護」「排便障害とケア」等を追加.看護の科学性を希求する高い志と深い学びをサポートする,看護学系教員,看護学生必携の書.

基礎看護学テキスト(改訂第3版)-EBN志向の看護実践 の商品スペック

商品仕様
出版社名:南江堂
著者名:深井喜代子(編)/前田ひとみ(編)
発行年月日:2023/12
ISBN-10:4524234950
ISBN-13:9784524234950
判型:B5
発売社名:南江堂
対象:専門
発行形態:単行本
内容:医学・薬学・歯学
言語:日本語
ページ数:528ページ
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